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【プロが選んだ】懐かしさを感じるレトロテイストのおすすめソファ5選

河野ゆみこ
著者:河野ゆみこ (二級建築士/インテリアコーディネーター)

nook interiors代表。一般社団法人感性ひらく空間代表理事。 住宅設備メーカーや住宅コンサルタント会社での勤務を経て独立。日常の中に非日常を感じさせる住空間づくりをコンセプトとし、住宅やオフィス・医療施設・店舗など約1200件の設計やインテリアコーディネートに携わるほか、セミナー講師、コラム執筆も行っている。

使い込んだような雰囲気が、かえっておしゃれだと評価されつつあるレトロテイストのインテリア。懐かしさを覚えるという人もいれば、人のぬくもりを感じるようで好きという人もいるでしょう。インテリアコーディネートの中心となることが多いソファにおいても、同じようにレトロな印象を持つ色やデザインの商品が注目されています。

昔から長く住んでいた気がするレトロテイストのインテリアにして、何となくほっとする部屋をつくりたいと思っているなら、まずはソファからレトロテイストに挑戦してみてはいかがでしょうか。

今回は、レトロなテイストを存分に味わえるソファの魅力と、ソファを選ぶ時の注意点をお伝えした上で、おすすめのレトロテイストソファを5点紹介します。

レトロテイストソファの魅力とは?

新品でありながら長年愛用してきたかのようななじみ深さを感じさせるのが、レトロテイストのソファの特徴です。何となく垢抜けない印象があるのになぜか心を惹きつけられる、そんな力がレトロテイストのソファにはありますね。レトロテイストのソファの魅力について、主なものを3つ紹介します。

素朴さのあるやわらかい雰囲気

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布の張地に木の脚部という組み合わせが多いレトロテイストのソファは、シンプルで素朴な印象を与えます。何となく落ちつく、疲れが癒されるようなぬくもりがある、そんな風合いを持っています。

張地が革であるタイプも多く、布の張地のタイプと比べるとややシャープな印象になりますが、おしゃれ度はアップします。一見対極にあるように見えるモダンテイストとの相性が意外によく、「古くて新しい」という独特の魅力を放つのです。

究極にシンプルなフォルム

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装飾を重視するというよりも、長期間愛用することで、素材の木や布や革の色が変化したりだんだんと硬さが取れて肌触りがやわらかくなっていくさまを楽しむ感覚がありました。こうした楽しみはシンプルなフォルムだからこそ気づく魅力とも言えるでしょう。

意外にポップな色づかいも魅力!

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レトロテイストと聞くと、ブラックや濃いブラウン、モスグリーンといった色合いのソファという印象が強いかもしれませんが、一方でレトロポップと呼ばれる鮮やかな色を使ったソファもあります。

レッドやオレンジ、イエロー、ライトグリーンなどの明るく目立つ色のソファはややチープな印象になりますが、キュートな雰囲気のインテリアにしたいならおすすめです。同時期にアメリカで流行していたミッドセンチュリーテイストのインテリアとの相性も抜群ですから、ソファでアクセントカラーを取り入れるのもおしゃれですよ。

レトロテイストのソファを選ぶ時の注意点

どこか懐かしい、けれどワクワクさせられる個性的な魅力を持つレトロテイストのソファは、上手に取り入れればとてもおしゃれなリビングをつくれるアイテム。一方で、選び方によっては「ただ古い感じ」としか見えないということもあり得ます。

レトロテイストのソファを選ぶ時に押さえておきたい注意点を3つ紹介します。

他の家具とのバランスをチェックする

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レトロテイストのソファは、それ自体がとても強い存在感を与えることが多いもの。現代の家具とは風合いやデザインが少し違うだけに目立ちやすいです。特にやってしまいがちなのが、ソファテーブルやテレビボード、照明器具など同じリビング空間にある他のアイテムとのテイストのバランスが取れていなくてソファだけ浮いてしまうことです。

家の中でも面積が広いリビングは、インテリアを構成するひとつひとつのアイテムをじっくり選ぶことも大切ですが、それよりも重視したいのは空間全体のバランス。たとえば、今まで使っていたナチュラルテイストの家具の中にレトロテイストのソファをぽんと加えると、微妙なテイストのずれが起きて違和感が強くなります。このソファを今のリビングに加えてバランスが取れるのかを考えて選びましょう。

色みをそろえる

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先ほどお伝えしたように、レトロテイストには落ち着いた色合いのタイプとポップな色合いのタイプとがあります。ブラックや濃いブラウン、モスグリーンといった色のソファは比較的コーディネートしやすいのですが、ポップな色合いのソファを選ぶ場合は色みに注意しましょう。

色は、青みが強いブルーベースと黄みが強いイエローベースの2種類に分けられます。白系で言えばスノーホワイトはブルーベース、アイボリーはイエローベースです。この色のベースがそろっていると、すっきりとまとまった印象のインテリアになりますので、ポップな色合いのソファを選ぶなら、他の家具やファブリック類の色のベースをチェックしそれに合わせるといいでしょう。

張地によるテイストの違いを把握する

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レトロテイストのソファは、デザインだけでなく張地によっても雰囲気が大きく変わります。張地の素材は革、ベルベット、布の3つに分けられ、重厚感を出すなら革、上質感が欲しいならベルベット、軽快さを求めるなら布と言われれます。

フォルムやサイズが同じでも、張地を変えると印象が変わり、ソファを置くリビング全体のインテリアにも影響してきます。レトロテイストのソファを選ぶ時は、リビング全体のインテリアの方向性もきちんと決めておきましょう。

おすすめしたいレトロテイストのソファ5選

懐かしさと新しさを同時に楽しめるレトロテイストのソファは、存在感あってこそその魅力が生きますから、デザインやフォルムにこだわって選ぶのがおすすめです。

ここからは、プロの視点でおすすめしたいレトロテイストのソファを5点紹介します。

バロウソファ(リグナ)

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高品質の革をたっぷりと使った、まさにリビングの主役にふさわしいたたずまいが印象的なソファ。上品なレトロ感が漂うブラウン色は他の家具とのコーディネートがしやすいですね。ふんわりとした心地よいクッションを内蔵しており、座り心地がよいのも人気の理由のひとつです。

価格(税込):226,800円

サイズ:幅146×奥行92×高さ82cm

素材:ウェビングベルト、高密度ウレタン、フェザー(座面)、シリコンフィル
張地…本革
脚部…ウォールナット無垢材

コーディネート例

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ゆったりとしたスペースにサイドテーブルと合わせて配置した事例です。背面まで美しい光沢の革で仕上げてあるため、壁際に限らずリビングの中央など置く場所を選びません。使い込むほど色が深い味わいを増してくるブラウン色は、レトロテイストをたっぷりと感じさせますね。

カリモク60ロビーチェア(カリモク家具)

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レトロテイストのソファの代表格と言えばカリモク60。昭和時代の中盤に当たる1960年代に第一号が発売されて以来、多くの人に愛される定番ソファです。ボタンデザインの背もたれやシンプルながら優美さをあわせ持つフォルムなど、古き良き時代を彷彿とさせる雰囲気が魅力です。

価格(税込):145,260円

サイズ:幅174×奥行78×高さ73cm

素材:フレーム…ブナ無垢材
張地…革かモケット(選択可)

コーディネート例

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こちらはモケットグリーン色の張地パターンです。あたたかみのある色合いが、明るい内装材の木の色と自然になじんでいますね。フローリングの張り方向と3シーターソファの長手方向をそろえることで、室内の奥行が広がったように見せる効果を生み出しています。

VINT(ウニコ)

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やわらかく肌に吸い付くようなしなやかな肌触りが魅力の本革を使ったレトロテイストのソファです。高めの背もたれでゆったりとした座り心地を楽しめる上に、低い肘置き部分を枕にして寝転んで過ごすことも可能。コーディネートしやすい色でレトロ感たっぷり。オットマンと組み合わせるといろんなレイアウトを楽しめるでしょう。

価格(税込):243,000円

サイズ:幅190×奥行85.5×高さ78cm

素材:フェザー・シリコンフィル、ウレタンフォーム
張地…本革
脚部…ラバーウッド材

コーディネート例

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3シータータイプとオットマンの組み合わせ。使い込んだ質感の壁とよくなじんでいて、レトロ感をさらに高めています。抑えた色合いのブルー色とソファのブラウン色のバランスが絶妙ですね。ソファのシンプルで美しいフォルムが落ち着いた印象を加えています。

コロンバスソファ(リラックスフォーム)

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革のような質感を持つファブリック「レザーテックス」を張地で使用した、レトロテイストのソファ。摩擦や引っ張り、汗などにとても強く、撥水加工もされているので汚れにくいというメリットがあります。ややかっちりとした大ぶりなフォルムですが、脚によって床とのスペースが開いているため重たくなりすぎず、ほど良い重厚感が楽しめます。

価格(税込):102,600円

サイズ:幅202×奥行90×高さ81cm

素材:高密度ウレタンフォーム、ソフトウレタンフォーム、フェザー、ウェービングベルト
アッシュ材、レザーテックス

コーディネート例

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グレー系の内装材でまとめた空間に、ブラウン色の張地が映えています。無機質になりがちな雰囲気にぬくもりを与え、ほっとくつろげる場所となっています。壁の黒板やアルミ製シェードのペンダントライトなど、レトロテイストのアイテムとのバランスが絶妙。

フレスノソファ(アクメファニチャー)

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ツヤのあるオイルレザーが高級感を印象付けるレトロテイストのソファ。どっしりとした存在感はまさに空間の主役です。短い脚部によって床とのスペースがあり、直置きタイプよりは軽さがあります。クッション材を3層重ねた座面は座り心地抜群です。アメリカンレトロのテイストが好きな人にはおすすめ。

価格(税込):309,960円

サイズ:幅190×奥行85×高さ80cm

素材:オイルレザー
脚部…ラバーウッド

コーディネート例

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リビングの中央にサイドテーブルやリビングテーブルとともにゆったりと配置した事例。ソファ本体は大ぶりですが、テーブルやラグと同系色でまとめると圧迫感が薄まってすっきりとまとまりますね。体を預けてのんびり過ごせそうな空気が心地よいです。

最後に

年月を重ねたものにだけ宿る重厚な雰囲気は、レトロテイストのソファならではの持ち味です。張地の色や素材によって表情は大きく変わるので、好みやライフスタイルに合わせて張地を選ぶとより満足度は上がります。

この記事を参考に、長く愛用できそうなレトロテイストのソファをぜひ見つけてみてください。

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