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【プロが教える】壁紙で玄関をおしゃれにする方法!来客の第一印象は玄関で決まる

佐伯美知枝
著者:佐伯美知枝 (二級建築士/インテリアコーディネーター)

宿泊施設専門のコンサルティング会社にて、旅館やホテルのオープン・リニューアル案件を担当。その後インテリアショップ「カギロイ」勤務を経てフリーのコーディネーターに転身。小型犬+家族3人暮らし、自宅は古材家具に囲まれた和モダン風です。心身共にリラックスできる居心地良いお部屋づくりをモットーに、様々なインテリアをご提案できるよう心掛けています。

家の第一印象は、第一にファサード(建物の正面)、そして、玄関扉を開けて最初に足を踏み入れる「玄関」で決まる、と言っても過言ではないでしょう。

特に玄関の壁面は、床面と同様に広い面積を占めるスペースであり、そのお家への期待感を抱かせる重要な役目を果たす場所でもあります。

”リビングやダイニングはこんなインテリアにしたい。でも、玄関や廊下のデザインが決まらない”という方、或いは、”好きな壁紙があるけれど、玄関まわりの壁全てに貼っていいのかどうか検討中”など、玄関に貼る壁紙について、迷っている方はいらっしゃいませんか。

玄関の壁は、相性が良い色・柄のパターンをおさえれば、リビングやダイニングなどと比べて、遊び心をとりいれることが可能な場所。今回は、壁紙で玄関をいかにおしゃれに見せるかをテーマに、壁紙の選び方やそれぞれのインテリアスタイルにあうコーディネート例をご紹介します。

壁紙を工夫しておしゃれな玄関を実現する方法

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まずは、壁面の色・柄によって、受ける印象がどう変わってくるのかをみていきましょう。吹き抜けがある玄関のケースや、アクセントクロスとして壁紙を貼る際の手法など、さまざまな例を挙げていますので、見比べてみてください。

色や模様でここまで印象が変わる!おしゃれな玄関壁紙の選び方

白い壁紙には、自然素材のインテリアが映えるナチュラル、北欧スタイルが映える

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真っ白な無地の壁紙には、ナチュラル、北欧スタイルのコーディネートがおすすめです。写真は漆喰(塗り壁)のようなホワイトの壁面に、グリーンインテリアやウッドベンチを合わせた例。

ラグやプランター、椅子なども、ざっくりと編んだ籐や麻などの自然素材の風合いを活かしたものを選ぶと、より映えるでしょう。

グレー系壁紙は、多種多様なインテリアスタイルに馴染んでくれる使い勝手の良さが魅力

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白と黒の中間色であるグレーカラーの壁紙は、周囲の色に馴染みやすく、さまざまなインテリアスタイルに合わせやすいのが特徴です。

写真は中間色のミドルグレーをベースに、シルバー色のパターンを重ねたもの。タイル床やライトグレーの壁などの色味を引き立て、洗練された空間をつくりだしています。

モダン、クラシカルスタイルには黒色系壁紙。白を合わせてコントラスト感を出す

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ブラックとホワイトのストライプ柄を縦方向に貼った無彩色系コーディネートです。モダンやクラシカルスタイルには、黒色系壁紙を選ぶとシックな雰囲気に。建具や床材の色に白色を選ぶと、コントラストが強く出て空間にメリハリが出ます。

ナチュラル・西海岸・和風モダンの空間には、木目や板壁調壁紙でナチュラル感を出す

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木目パターンの壁紙は、ナチュラル、西海岸風、和風モダンスタイルのコーディネートにおすすめです。写真はユーズド感が強い板壁調壁紙を横向き方向に貼った例で、お部屋の広がり感を出す効果があります。縦方向に貼るのなら、腰壁やアクセントウォールなど部分的にデザインとして見せましょう。

コンクリートレンガ調壁紙は、インダストリアルorブルックリンスタイルスタイルに

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レンガや天然石スレート調の壁紙は、無機質&工業的な意匠のインダストリアルスタイルや、アメリカNY州5区のひとつを模したブルックリンスタイルのコーディネートに最適です。写真はブルックリンスタイル寄りのコーデですが、ダークブラウンや赤茶色のレンガ調壁紙は両スタイルにおすすめ。

インテリアアイテムは、インダストリアルならレザーや古材、スチールなど金属仕様のもので、シンプル&無骨感を出す演出を。ブルックリンスタイルなら、ヴィンテージ家具やブラックアイアン、観葉植物などを配し、インダストリアルよりもさらに明るい雰囲気をつくりあげるのがコツです。

機能性はどこまで重視する?

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玄関まわりの壁は、外出先から帰宅した際に衣類に付着する雑菌や汚れ、雨や水による湿気、靴の蒸れなどによる匂いなどの影響を受けやすいもの。できれば「抗菌・抗アレルゲン」「消臭」「防汚」「吸放湿」などの機能性壁紙を選ぶと、日々のメンテナンスが楽になります。

他に、採光が得られにくい玄関なら、光の反射率をアップする「省エネ」機能付き壁紙なども。メーカーによってラインナップはまちまちなので、比較してみてくださいね。

アクセントクロスにする場合はどうすればいいの?

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玄関の壁の一部をアクセントウォールにするなら、ある程度まとまった面積が確保できる場所を選びましょう。特に大柄がプリントされた壁紙は、絵柄が途中で切れてしまうと見栄えが悪くなってしまうことがあります。

扉や窓など建具が多いスペースでも、高さがある天井ならOK。写真のようなビビッドカラー(純色)の赤色は、小さめの柄なら品よくまとまります。

吹き抜けの場合は?

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吹き抜けがある玄関の壁は、特徴的な色や柄入り壁紙を壁の一面だけに貼る手法がおすすめです。思い切って大柄のプリント壁紙を取り入れてみるのもよいでしょう。玄関に足を踏み入れたときに、まっさきにフォーカルポイントとして壁紙に視線を集めます。

周囲の内装(床や天井)は、反対色(補色)を選ぶとコントラストが強くなってしまうので、ナチュラルな木目調や白、ライトグレー系色など、なるべく合わせやすい色を選びましょう。

こんなケースに気をつけろ!失敗しがちなパターン紹介

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玄関から続く通路壁と天井に、無地の黒い壁紙を貼った例です。黒は収縮色とよばれ、空間を狭く感じさせやすい色なので、黒色を取り入れるなら面積を少なめにするのがポイント。

さらに天井にまで黒色を用いると圧迫感が出やすいので、天井または両側の壁紙のうちのどちらか一面のみ、床材と同様にナチュラルで明るい色を持ってくるのがおすすめです。

スタイル別おしゃれな玄関壁紙コーディネートサンプル16選

ここからは、インテリアスタイル別のおしゃれなコーディネート例をご紹介します。ナチュラルや北欧スタイルなど人気の定番コーデのほか、ちょっとユニークな玄関の壁紙も挙げていますよ。

モダンスタイルの玄関壁紙コーディネート4選

①間接照明で壁材のテクスチャーを立体的に表現

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凹凸感のあるホワイトタイルを、玄関近くの壁にアクセントウォールとして貼った例です。天井のダウンライトや壁面サイドからの間接照明の光が当たり、壁材のテクスチャーをより際立たせていますね。ゴールドインテリアを足して、シノワズリ的な要素も含んだミックススタイルコーデです。

②シルバーカラーの壁紙には、メタリック&アンティークインテリアを添える

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玄関近くの壁一面に、シルバー×ホワイトの幾何学柄の壁紙を貼った例。シルバー系の壁紙は、その光沢感からコーディネートが難しいと思われがちですが、メタリックなチェストやアンティークミラーを設置すると意外にしっくりハマります。

③無彩色のコーディネートに遊び心を加える、ゼブラ系壁紙

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玄関前のコンソールを配した壁に、ゼブラ柄の壁紙を貼ったコーディネートです。ゼブラ柄と聞くと派手でかつ大胆なイメージがありますが、ひとつひとつがスクエア型で、柄をデザインとして魅せているのがとてもおしゃれですね。

ラグは一見カウハイドラグのような形状ですが、細めのストライプでスタイリッシュなデザイン。スツールの張地はモノトーンを選ぶなど、無彩色でまとめながらも所々に遊び心が感じられます。

④ゴールド調壁紙に個性的なインテリアエレメントで、印象付けを強める

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折れ曲がるライン柄の壁紙を、玄関から続く廊下と正面の壁に貼った例です。

ホワイト&ゴールドの壁紙はそれだけでも十分強い印象を残しますが、さらにモダンアートを掛けるほか、メタリックカラーのブラケットや大理石仕様のコンソールを設置。個性強めのコーディネートといえますね。

北欧・ナチュラルスタイルの玄関壁紙コーディネート4選

①スモーキーなイエロー系壁紙で、北欧スタイルの温かみと穏やかさを演出

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玄関側から向かって右側の壁と奥に続く正面の壁を、くすみ感があるミディアムグレイッシュトーンの黄色系壁紙を連続して貼った例。

対して左手側の壁と天井、収納チェストは白色系にし、イエローと対比させて動きをつけています。北欧の温かみを感じさせるような穏やかな配色です。

②フィンランドを代表する白樺の木を主役に、シックにまとめたホワイト系インテリア

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玄関近くの壁は白色の無地。そして、その奥に続く壁紙にプリントされた樹木は、フィンランドを代表する白樺の木でしょうか。ホワイトカラーのチェアやウォールクロックも、白樺の柄を生かすように同じ白色系でまとめています。凛とした静けさを感じる空間です。

③ソフトな雰囲気にまとまる、ホワイト×グレーのトーンオントーンチェック

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玄関近くの壁に、トーンオントーンチェック柄の壁紙を貼った例です。トーンオントーンはチェック柄の1種で、色味が似ていながらも明度や彩度が異なるものを縦横にクロスさせたものをさします。白をベースに、ライトグレーとミドルグレーを重ね合わせ、柔らかい雰囲気を印象づけていますね。

④ボタニカル柄は、パターン柄の大きさとカラーリングで印象が変わる

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玄関近くの壁いっぱいに、ボタニカル柄壁紙を貼ったナチュラルスタイルのコーディネートです。柄が小さめで、ホワイト+グリーンの2色で展開しているので、大人っぽい雰囲気に仕上がっていますね。逆に、色数多めor大柄パターンだと、カジュアル&ポップなイメージが強くなります。

西海岸・インダストリアルスタイルの玄関壁紙コーディネート4選

①灰色がかったライトグレイッシュトーンは、優しく落ち着いた雰囲気に

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ライトグレイッシュトーンのブルーグレーの壁紙を、玄関廻りの壁に貼った例です。壁面全てを白い壁で統一してしまうと光を反射しやすいので、人によっては目が疲れやすくなってしまうことも。天井材が白色系の場合は灰色がかった濁色系を加えて、優しく落ち着いた雰囲気にするのがおすすめです。

②さまざまな色味が交じり合う板壁を、アクセントウウォールとして魅せる

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玄関正面の壁に、板壁を横向き方向で貼ってアクセントウォールとした例です。白色の天井材と壁面に合わせて、板壁の向きを横方向に揃えている点に注目を。ある程度の広さや高さがある玄関なら、縦方向に貼るのもおすすめです。より板壁の存在感を出したいなら、斜め貼りにするのもよいでしょう。

③インダストリアルの無機質感にポップなインテリア小物を加えて遊び心を

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黒色の扉周りを赤茶系レンガの壁で囲み、すぐ横の壁を打ちっぱなしのコンクリート壁風に仕上げた例です。ペンダント照明はコードを天井に沿わせ、スポットライトのように使っていますね。

一般的にインダストリアルスタイルは無機質な印象を与えやすいものですが、ブリキ缶スツールなどのポップなアイテムを加えて、明るい雰囲気にまとめています。

④ホワイトレンガの存在感を一層引き立てるダークグレー系壁紙

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扉廻りに無地のダークグレーカラーの壁紙を貼り、その周囲にホワイトレンガを貼った無彩色系のコーディネートです。

天井材のコンクリート材や剥き出しのC形鋼、配線コードが、玄関のデザインとして組み込まれていますね。木目調フローリングにより、空間に温かみを添えている点も見逃せません。

独自のスタイルを突き進む玄関壁紙コーディネート4選

①壁紙に揃えて家具や建具も同じ高さで色分け。同系色のツートーンコーディネート

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ペールトーンの2色のピンクカラーで、壁紙とチェストを同じ高さで塗り分けしたフレンチスタイルのコーディネートです。

壁紙と家具や建具の色を合わせる際は、ペイント塗装のほか、壁紙をカットして貼る方法も良いでしょう。柄入りクロスは柄合わせが難しいので、まずは無地色から挑戦してみるのがおすすめです。

②衣類の一時的な保管場所や、掲示板代わりとしても使える

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玄関横の壁に、クロス、コートフック付き板材、ブラックボードを貼った壁です。壁紙は北欧調の淡いライトグレー地にドット柄パターン。アルファベットボードも良いアクセントになっていますね。ブラックボードをマグネット仕様にすれば、幅広い使い方ができそうなコーディネートです。

③だまし絵のような多面体グラフィックで、錯覚の世界を体感

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床、壁、天井を、同じブラウン系の多面体柄が連続する壁紙や床材で囲んだ一風変わったコーディネートです。

玄関側からグリーンインテリア側に目を向けると、空間がねじれているようにも感じられますね。床や天井が手前に迫ってくるような、3D仕掛けのトリックを楽しめる壁紙です。

④インパクトが強い色&柄を、壁紙と家具で揃えて強調

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ベージュ地に象などの動植物柄をプリントした壁紙を、玄関2面の壁に貼った多国籍風コーディネートの例です。手前に配したベンチ型スツールやクッションの張地と、壁紙をまったく同じ色・柄で揃えているところがポイント。壁面と家具が一体化したような面白みがある組み合わせです。

まとめ

玄関は「家の顔」といわれる重要なスペースです。自分では普段見慣れている眺めであっても、訪れる方にとっては強烈な印象を残しやすいもの。

同じ白色の壁紙でも、漆喰調(塗り壁)やタイル、レンガなど、テクスチャーで印象は大きく変わります。また、腰壁を設置して壁紙の面積を狭めることにより、かえって白い壁紙の存在感が際立った、というケースも起こり得るでしょう。

リビングやダイニングの壁紙と同様、玄関の壁紙選びも決して妥協することなく、こだわってみてください。きっと訪れる方はもちろんのこと、住まう人みんなが心地良い玄関になるはずです。