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【プロが選ぶ】本当におしゃれなタンクレストイレ7選!コーディネート実例もたっぷりご紹介

岩野愛弓
著者:岩野愛弓 (インテリアコーディネーター/宅地建物取引士)

注文住宅会社で15年以上インテリアデザインやコーディネート業務に従事。オーダーメイドな造作家具の基本デザインや自然素材を扱う住空間を得意とする。素材感や雰囲気があるもの、ディティールがしっかりと造られているもの、カタチがよいものに惹かれ、インテリアアイテムをご提案するときは国内、海外問わず情報収集しコストパフォーマンスも重視している。住まいに関するコラムライターとしても活動中。

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トイレは1日に何度も利用する場所ですが、単なるトイレとしてではなくデザインや雰囲気にもこだわったおしゃれなトイレ空間が増えています。おしゃれなトイレ空間で見かけるトイレ機器といえば「タンクレストイレ」でしょう。

タンクレストイレは、機器本体そのものでも十分にスタイルが良いものが多いですが、いい意味で控えめで脇役になることもできる優れもの。床や壁などの内装を変えることでガラリとトイレ空間の雰囲気が変わるもの魅力です。

今回は、タンクレストイレのメリット・デメリットや、おすすめのメーカーや機種、コーディネート実例などをたっぷりとご紹介します。ぜひ参考にしてください。

来客が憧れる!おしゃれなタンクレスを選ぶポイント

そもそもタンクレストイレとは?

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タンクレストイレとは、便座の後ろにあるタンク部分がないトイレのことです。洋式トイレが日本で普及しはじめたのは1959年ころからで、タンクはトイレ空間の隅に取り付けられる形が主流でした。この頃のトイレは「隅付きタンクタイプ」と呼ばれていました。

1967年ころからは、「密結タンクタイプ」という現在のタンク付きのトイレの形が主流になり、タンクレストレイが発売されはじめたのは1993年ころからになります。タンクレストイレの登場で、トイレ空間は広々と使うことができ、従来よりもさまざまなコーディネートが楽しめるようになっています。

改めてタンクレストイレのメリット / デメリットを整理します

メリット

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タンクレストイレの大きなメリットのひとつは、タンクがないため機器がコンパクトであることです。そのため、トイレ空間で10㎝ほど奥行にゆとりがでますし、トイレ本体の高さも30㎝ほど低く抑えられているため、背面の壁面に収納をタップリ配置できるなど、有効活用ができます。

また、タンクレストイレ本体がとてもスタイリッシュなデザインであるため、床や壁、照明器具などさまざまなイメージに合わせてコーディネートすると、一般的な「トイレ空間」という概念を超えるおしゃれな部屋にすることができます。

お掃除がしやすい点も、タンクレストイレの人気につながっています。タンク付きのトイレは便座部分との接点が凸凹していて、お掃除に手間がかかります。シンプルな造りのタンクレストイレは、お掃除の箇所も少なく機器の背面まで手が届きやすいため、お掃除もはかどりやすいですね。

デメリット

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タンクレストイレは、水を貯めておく必要がないため流す水は水道直結式となっています。そのため、水を流すときに必要な最低水圧が設定されています。マンションの上階などの場合、機器によっては水圧不足により採用できない可能性があります。

手洗い付きのトイレを選択できない点も、気を付けたい部分です。タンク付きトイレの場合は、トイレ本体に手洗いが付いているタイプを選ぶことができますが、タンクレストイレの場合は、別途に手洗いを設置する必要があります。手洗いはトイレ空間に中に設置するか、外に設置するか使い方にあわせて計画しましょう。

選ぶポイント1:内装カラーとの相性がポイント

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トイレ機器といえば、オーソドックなホワイトカラーをイメージしますが、最近は機器本体のカラーバリーエションが増えたり、便座のフタのカラーが選択できたりするなど、内装カラーとのコーディネートも楽しめるようになりました。床、壁、天井なども含めて統一感のある空間づくりがおしゃれなトイレになるポイントです。

選ぶポイント2:清潔感を感じさせる空間づくりがポイント

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心地よいトイレ空間にするには、やはり清潔感を感じさせることが大切です。スタイリッシュなデザインのタンクレストイレなら、ホワイト×ダークカラーの床、壁に艶のある素材を使い、まるでホテルのような雰囲気に。キリリとしたほどよい緊張感が、日常のお手入れも積極的にさせてくれます。

選ぶポイント3:灯り効果でドラマチックに演出することがポイント

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スタンダードなホワイトカラーのタンクレストイレには、間接照明やデザイン照明を使ってドラマチックな空間をすると、トイレの雰囲気が変わり特別な部屋になります。トイレは家族が使うだけではなく、来訪者も使う機会があるものです。良い意味で「トイレらしくない」空間が好印象を与えてくれるでしょう。

後悔したくない!気になる情報も事前に検討しておきましょう。

タンクレストイレの費用は?

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タンクレストイレの本体価格は、グレードにもよりますが約20万円~40万円が相場です。一般的な温水洗浄便座のタンク付きトイレは、約10万円~20万円が相場ですので、タンクレストイレの方が少し割高です。

リフォームやリノベーションなどで既存のトイレをタンクレスに交換する場合は、既存のトイレのタイプによって交換費用が異なります。和式トイレからの交換の場合は約30万円が目安で、洋式トイレからの交換の場合は約13万円が目安となります。この他、別途手洗い機器が必要になり、種類にもよりますが約10万円~15万円はみておきましょう。

タンクレストイレの寿命はどれくらい?

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タンクレスの寿命は約10年とされています。その理由として挙げられるのは、「電子化」されている部分の劣化です。便器そのものはヒビや割れなどがない限り、たとえ変色したとしても機能としては使うことは可能です。しかし、電子部品は寿命があるため電気を必要とする機能の部分は永久に使えるとはいえないのです。

なお、一般的なタンク付きのトイレの場合は、ウォシュレットなどの機能がないものなら便器が壊れるまで20年以上経っても使うことができます。しかし、ウォシュレットや暖房便座など電子機器が組み込まれたものなら、やはり部品の寿命があるため約10年~20年くらいと見込まれています。

 

住宅のプロは知っている。おしゃれなタンクレストイレを探すときにまず検討するメーカー

多機能なタンクレストイレが充実している国内メーカーといえばTOTO、LIXIL、Panasonicなどですが、今回は代表的なTOTOのほかにふたつの海外メーカーもご紹介します。

TOTO(トートー)

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トイレといえば「TOTO」をイメージする方は多いのではないでしょうか。TOTOはトイレメーカーとしては国内最大手のメーカーで、国内初の「腰掛式水洗便器」を製造した会社です。

節水型トイレや暖房便座、ウォシュレットなどトイレに関するさまざまな機能を生み出すパイオニア的な存在です。住宅用のトイレはもちろん、ホテルや旅館、商業施設でも多く採用されています。

タンクレストイレでは、本体価格が60万円を超えるハイグレードタイプから40万円台のスタンダードタイプ、26万円台からのお手頃タイプのバリエーションを揃えています。

GROHE(グローエ)

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グローエは、デザインと機能性に優れた水栓を数多く取り扱う海外メーカーです。キッチン水栓は国内でも人気がありますが、タンクレストイレも取り扱っています。現在、グローエジャパンはLIXILグループの傘下になっており、LIXILのシャワートイレ技術とグローエの洗練されたデザインが融合したタンクレストイレが生まれています。

本体価格は、38万円からとスタンダードなサティスよりも少し割高な価格設定となっています。

JAXSON(ジャクソン)

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ジャクソンは個性的なデザインの高級ジェットバスが有名なメーカーです。ホテルのスイートルームやセカンドハウスなどハイグレード建築物のバスルームで採用されています。ハイセンスな住宅雑誌にもよく掲載されていますので、憧れている方も多いのではないでしょうか。

うっとりするようなデザインは、タンクレストイレにも継承されています。ホワイトと2種類のブラウンの3つのカラー展開でまるで高級車のような独特の存在感です。本体価格は75万円台からになっています。

 

プロが選ぶおしゃれなタンクレストイレ7選!コーディネート実例と合わせて解説

ハイグレードタイプ

ネオレストNX:TOTO

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ネオレストNXは、陶器でありながら柔らかい曲線を表現したハイグレード仕様のトイレです。継ぎ目を極力抑えたフォルムと、厚みを感じるスタイリング。自動でふきかける「きれい除菌水」が輪じみのもとになる「菌」の増殖を抑制します。デザインも機能も充実したトイレです。

商品データ

本体価格:60.4万円〜
サイズ :奥行815mm×幅468mm×高さ565mm(床排水)

参考コーディネート

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トイレ機器を感じさせないスタリッシュなフォルムは、シックな大人空間にも違和感なく馴染んでいます。あえて仕切らずオープンな使い方で、椅子に座るような感覚で広々とリラックスタイムを過ごすもの素敵です。

サティスGタイプ:LIXIL

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サティスGタイプはゆったりとした丸みのあるフォルムを持つ、LIXILのハイグレードタイプのトイレです。陶器でありながらマットな質感のあるカラーバリエーションを実現。トイレの中という枠を超えた場所にもしっくりと馴染む存在感です。

飛沫を抑える泡クッションで小用事の着水音や飛び散りを低減し、お掃除の手間を少なくします。流水音が静かなため、音が気になるような寝室などプライベート空間にもおすすめです。

商品データ

本体価格:32.7万円~
サイズ:奥行705mm×幅400mm×540mm

参考コーディネート

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マットブラックカラーのサティスGなら、一般的なタンク有りのトイレよりも高さが抑えられ、家具のような存在になれます。リビングでも寝室でもインテリアに自然に溶け込み、ダークな色調がトイレ機器を感じさせません。

センシアアリーナ:GROHE

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センシアアリーナは、ドイツの設備メーカーグローエと、国内設備メーカーであるLIXILの技術が融合されたトイレです。機器本体は繊細なフォルムを持つグローエのスタイリッシュさが際立ち、シャワートイレなどLIXILの多機能さを加えた美しさのある製品です。

商品データ

本体価格:38万円~
サイズ:奥行660mm×幅377mm×高さ485mm

参考コーディネート

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継ぎ目がなく全体的に曲線が生かされたデザインのセンシアアリーナは、どっしりと重厚感があるため、タイル張りの壁や石の床のように厚みを感じる仕上でもトイレ機器とよいバランスが保てます。中世の雰囲気がある少しレトロ感を帯びたタイルを組み合わせてヨーロッパの住宅にあるようなトイレを再現するのもよいですね。

アラウーノ:L150

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アラウーノの上位機種となるL150シリーズは、ドレスアップコレクションとして、便座のフタに6種類のカラーバリエーションが用意されています。アラウーノの特徴である使用後の洗剤での洗浄機能や水はねを防ぐために、フタが閉まったあとに洗う機能もあり、お手入れの負担を低減してくれる工夫があります。

ユニバーサルデザインに力を入れており、オプションでカラーコーディネートできる手すりをプラスすることが可能です。

商品データ

本体価格:30万円~
サイズ:奥行700mm×幅383mm×高さ540mm

参考コーディネート

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便座のフタと内装カラーに統一感を持たせることで、おしゃれなトイレ空間が演出できます。機器のコンパクトさを生かし、トイレを広々としたレイアウトに。雰囲気のある照明器具でデコレーションするのもおすすめです。

スタンダードタイプ

ネオレストAH/RH:TOTO

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ネオレストはTOTOのスタンダードタイプのタンクレストイレです。スタイリッシュな本体デザインはもちろん、自動除菌機能も付いていて、日常的なお手入れのこともしっかりと考えられています。

トイレ空間の臭いを除去するために専用カートリッジも採用。スタンダードタイプにも永くキレイが続く機能が取り入れられています。

商品データ

本体価格:40万円~
サイズ :奥行691mm×幅386mm×高さ528mm(AH)

参考コーディネート

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角がくっきりとしたデザインのAHシリーズなら、透明感のあるモダンなトイレ空間にピッタリです。手洗いもホワイトカラーで統一して清潔感をUPさせるのがおすすめ。

サティスSタイプ:LIXIL

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コンパクト設計で、0.5坪のトイレ空間でもゆとりを感じさせるサティスSタイプ。便座のフタの自動開閉や自動洗浄など、暮らしに便利な機能はしっかりと網羅されています。

商品データ

本体価格:26万円~
サイズ :奥行635mm×幅400mm×高さ542mm

参考コーディネート

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コンパクトなサティスSは、置く場所を選ばず洗面やバスルームとワンルームに配置することも可能です。壁や床のカラーも統一して機器の存在感を控えめにすると、生活感を感じさせない非日常的な空間に。

アラウーノS160・Vシリーズ:パナソニック

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洗剤の泡でしっかりとお掃除できる激落ちバブル機能を搭載。樹脂だからできる継ぎ目の少ない一体形成で、汚れやすいスキマを作りません。流すときはぐるりと旋回するスパイラル水流で、流すたびに汚れを残さずお手入れを楽にしてくれます。

商品データ

本体価格:22万円~
サイズ :奥行700mm×幅383mm×高さ539mm

参考コーディネート

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ぽってりしてどこか愛嬌のある機器本体デザインは、個性的な壁紙をアクセントに使い機器の存在感を和らげるのがおすすめ。変化のある鏡でコンテンポラリースタイルにも似合います。

 

こんなコーディネートにも挑戦したい!おしゃれなタンクレストイレコーディネート事例

収納力もあるラウンジのようなトイレ

 

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四方の壁を重厚感のある突板張りで仕上げたトイレ。落ち着いた色調の木目が高級ラウンジのような雰囲気です。タンクレストイレのため背面を有効活用し同じ突板で高さのある収納スペースを確保。間接照明も配置して奥行のある空間になっています。

ホテル仕様で非日常を味わう

 

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しっかりと造りこまれた手洗いカウンターの横にさり気なく鎮座するタンクレストイレ。機器のコンパクトさを生かして、まるでホテルようなパウダールーム仕様も叶います。素材感のあるタイルをアクセントに使うとより一層高級感が増し、非日常を味わえます。

窓まわりの装飾も楽しめる

 

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トイレ空間の窓といえば、タンク分の高さを確保するために一般的には少し小さめな窓を採用することが多いでしょう。しかし、タンクレストイレなら、個室で採用するような大きな窓を取り入れられます。ギャザー付きのバランスとカフェカーテンでアンティークな窓まわりが魅力的ですね。腰壁の内装やモールディング、アクセサリのゴールドカラーなど統一感があります。

まとめ

今回は、住宅のトイレで人気のタンクレストイレについて、おすすめメーカーや種類、コーディネート例などをお伝えしました。タンクレストイレは、省スペースなトイレ機器であること、お掃除の負担が軽減されることなど、便利な暮らしにつながることが期待できます。

また、機器のデザインが優れているため手軽におしゃれなトイレ空間を作ることが可能です。新築、リフォーム、リノベーションの際にはぜひ検討してみてはいかがでしょうか

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