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【プロが解説】テレビなしリビングのレイアウト全13パターン!存在感があって過ごす時間も長いソファの配置が鍵

浦辺愛美
著者:浦辺愛美 (インテリアコーディネーター)

大手インテリア販売店で10年勤務。顧客へのコーディネート提案と従業員の家具知識教育に携わる。インテリアコーディネーター・色彩検定1級だけでなく、宅地建物取引主任者を独学で取得。趣味は旅行で、旅先でのインテリアチェックは欠かせません。現在、夫と3歳の娘との3人暮らし。子供がいても散らかりにくい、シンプルで機能的なインテリアを実践。見た目だけでなく、住む人の使いやすさを考えたインテリアを提案します。

近頃ではYouTubeや各種配信サービスの普及によって、家であまりテレビを見ないという方が増えています。しかし、「テレビなしのリビングはどのようにレイアウトを組めばよいの?」と悩む方は多いのではないでしょうか。

そこで今回は「テレビなしリビングのレイアウト全13パターン」と題して、テレビなしリビングのレイアウトのコツをご紹介します。

これまで、リビングといえばテレビとソファが置かれているのが定番だったので、テレビなしのリビングが想像できないという方もいるかもしれませんが、インテリアコーディネートの側面で見ると、テレビはサイズが大きいため存在感が強い・生活感を感じさせる・配線の都合上レイアウトが制限されるなど、デメリットが多くありました。

ご自身の生活にテレビは必要ないと考える方は、テレビを手放してより自由に・よりご自身の生活スタイルや価値観に合ったスッキリとしたリビングで暮らすのも良いかもしれません。この記事を参考に、テレビなしのリビングのレイアウトのポイントを知って、自分らしいリビングを実現して下さい。

テレビなしリビングのレイアウトを決めるときに考えるポイント

会話or景色?目的に合わせてソファの向きを決める

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テレビがあるリビングではテレビを置ける位置を前提としてソファの位置を決めていましたが、テレビなしのリビングではこういった制限がなく、自由なレイアウトを組めるのが大きな魅力です。まずは、ソファをどこに向けたいか・何を重視してリビングのレイアウトを組みたいかを考えてみましょう。

テレビなしリビングのレイアウトで、まずはじめに紹介したいのがラウンジ型のレイアウトです。ホテルのラウンジのようにソファを対面させたり、L字型・コの字型などの配置にすることで、適度な距離感で会話を楽しむことができます。家族が多い・来客が多いなど、人と過ごす時間が多かったり、人との会話を楽しむのが好きな方におすすめです。

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大きな窓がある場合は、窓に向けてソファを配置するのも良いですね。ゆったりとくつろぎながら外の景色を眺めれば極上のリラックスタイムが過ごせるでしょう。また、窓からソファを離して置くことで、ソファに直射日光が当たりにくくなり、ソファの日焼けを防ぐことができます。

壁寄せなら省スペースで開放感を感じられる

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テレビは配線などの関係で壁際に置くのが鉄則です。そのため、ソファは壁から離して置くケースが多いですが、テレビなしのリビングであればソファを壁寄せで置くことも可能です。

ソファを壁際に寄せたレイアウトは、省スペースで置けるためせまいお部屋でも取り入れやすいです。オープンな印象となり、入室時にソファを正面から見ることができるのでデザイン性を活かすこともできます。ソファだけをポツンと置くとバランスがとりづらいので、手前にラグを敷いてリビングスペースを明確に示すと良いでしょう。

プロジェクターでスマートなお部屋を実現するのもあり

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「テレビなしのお部屋にあこがれるけれど、PCやスマホで視聴するのは味気ない」「映画好きだから大画面で迫力ある映像を見たい!」と考える方にはプロジェクターがおすすめです。一般的にプロジェクター本体はコンパクトなものが多いため場所を取りません。

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よりスマートにプロジェクターを取り入れたいなら、あえてスクリーンを使用せず白い壁に投影するのもおすすめです。スクリーンに合わせた厳密な位置調整が不要で、視聴する際にいちいちスクリーンを設置する必要もないので、気軽にプロジェクター生活を取り入れられます。とはいえ、投影用のスクリーンと比較すると映像の美しさはやはり劣ります。特に凹凸のある壁紙や近くで視聴する場合は、映像の粗さが気になりやすいので大画面をライトに楽しみたい方向けです。

お部屋の広さ別おしゃれで機能的なテレビなしリビングレイアウト全12パターン

テレビなしリビングレイアウト 狭いリビング(6〜8畳)編 4パターン

投影面はベンチ&収納で有効活用

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プロジェクター用に壁一面を空けておくと、ものが少なくて寂しい印象になりやすいです。そこでおすすめしたいのが背もたれのないベンチを置くことです。普段はベンチとして使って、必要な時だけプロジェクターを投影すると壁面が有効活用できます。ベンチは下部が収納になったものを選ぶと、せまいお部屋でも効率的に収納できます。

せまくてもソファ&チェアでゆとりを生み出す

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コンパクトなスペースでも、テレビがなければソファとチェアを置いて、ゆとりのある空間を実現できます。場所をとるソファは壁に近づけて圧迫感を軽減、デザイン性を楽しめるチェアは手前に置いてより際立たせるとよいでしょう。ソファ・アート・ライトは黒でチェアは白と、エリアごとに色味を変えることで、ゆるやかにゾーニングができます。チェアは向きを変えればだんらんにも利用できます。

スッキリ感にこだわればソファセットも置ける

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お部屋は自体は狭くないですが、数段下がったコンパクトなリビングスペースの実例。テレビをなくせばソファセットを置くスペースができます。色をそろえる・直線的なシンプルデザイン・背もたれが低いなど、スッキリして見えるアイテム選びでさらにスマートに見せられます。

大きな窓+メリハリレイアウトで開放感のあるリビングに

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こちらもお部屋自体は狭くありませんが、狭いダウンフロア実例。開口部を大きく取れば開放感を感じられます。せっかくの開放感を楽しむためには、やはりテレビなしで視線を外に向けやすい状況にするとよいですね。どっしりとしたフォルムのソファは室内側に、背もたれがないスツールやスマートなデザインのチェアは窓側に置くことでメリハリが生まれ、開放感・軽やかさをより強く感じられます。

テレビなしリビングレイアウト 普通のリビング(10〜12畳)編 5パターン

オットマンをテーブル代わりにしてより多用途に

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ソファにオットマンとチェアを組み合わせて、家族や仲間が集えるスペースを実現しています。ソファの前にはセンターテーブルを置くことが多いですが、オットマンにすることで来客が多いときは腰掛けにも使えます。飲み物などは安定感のあるサイドテーブルに、キャンドルなどのディスプレイはトレーにのせてオットマンにといっとように使い分けましょう。

バーカウンターで大人の余裕と遊び心を演出

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テレビがないリビングなら壁が空くため、バーカウンターを置く余裕もできます。吹き抜けを活かした高さのあるアクセントクロス使いで、自然とバーカウンターに視線が集まり、フォーカルポイントとしても機能します。ソファはコの字型にレイアウトして、大勢でもゆったりと団らんできるスペースとしています。

低め家具×大きめアートでバランスアップ

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アートを主役にしたスマートなリビングスペースです。天井の高いお部屋では、壁に何もつけないと間延びした印象になりやすくおしゃれに決まりません。そこでこういった大きなアートを飾るのはコーディネートバランスとしても最適です。全体的に背の低い家具を選ぶことで、壁掛けのアートや天井の高さを活かした縦長の窓の視認性が上がり、存在感がアップします。

直線的なアイテムを中心としたシンプルなモノトーンインテリアですが、円形のセンターテーブル・キャメルの革張りソファなど、形や色に変化を感じさせる要素が加わることで、あたたかみや個性を感じさせます。

ソファ対面レイアウトで応接室としても活用

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応接室としてリビングを利用するなら、ソファを対面させたレイアウトにするのがおすすめです。チェアで同じようなレイアウトにするとかなりかしこまった印象が強くなりますが、ソファならほどよいリラックス感があります。クリーンな白のレザーやシンメトリーな配置によって、格調高くフォーマルな印象も感じられます。

和の空間を椅子座で軽やかに彩る

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日本家屋にチェアを合わせた和モダンスタイルです。ソファではなく、あえてチェアを組み合わせて配置することで、軽やかで一味違うおしゃれさが感じられます。チェアやスツールはそれぞれデザインが異なりますが、色や形状など1つでも共通点を持たせることで調和が取れます。

テレビなしリビングレイアウト 広いリビング(15〜20畳)編 4パターン

平らな壁を有効活用してスマートに映像を楽しむ

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本来テレビボードを置く位置にディスプレイスペースを配置して、シンプルなインテリアをおしゃれに彩っています。プロジェクターの投影位置は、スクリーンを設置するなら写真右の壁でもよいですが、ディスプレイスペースを隠してしまう・スクリーンを使わないときにも目につきやすいなどのデメリットがあります。壁面の凹凸がないソファサイドの壁に投影することで、いつでもすっきりとした状態を保てますし、見やすさも確保しています。

2台の広めソファで自由にくつろぐ

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ソファを2か所に配置したフリーアドレス形式のリビングです。座面が広いソファは横になったり、床座のように座ったりと使い方が自由自在。気分に合わせて好きな格好で好きな場所でくつろげます。

対面配置は余白を意識して見た目と使いやすさを両立

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勾配天井を活かして、浮遊感のあるデザインのソファをアートのようにディスプレイしています。3人掛けソファを対面で配置すると存在感が強いため窮屈さを感じやすいですが、背の低いソファを選びゆとりをもって配置することで、空間に余裕を感じさせます。チェアやテーブルとの間隔もしっかりと空けて、スムーズな動線を確保しましょう。

天井の高さを活かしてオリジナリティを

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暖炉を主役とした開放感のあるリビングです。大きなリース・背の高いフロアランプなど、天井の高い家だからこそ映えるアイテムが効果的に使われています。L型ソファは暖炉と窓を向くように設置されていて、座る場所によって違った景色を楽しめます。

まとめ

テレビなしリビングのレイアウトは、やはり存在感があって過ごす時間も長いソファの配置が鍵になります。

ホテルのロビーのように対話のしやすさを重視した対面レイアウトも、外の景色を楽しむ窓を向いたレイアウトも、省スペースを叶える壁付けレイアウトも、用途やお部屋の広さに合っていれば、使い心地がとてもよくなるでしょう。ご自身がリビングに求めるものを整理して、レイアウトを決めていきましょう。

あなたに合ったテレビなしリビングのレイアウトを見つけて、より居心地のよいお部屋を実現しましょう!

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