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【プロが教える】おしゃれな赤色インテリアを実現する方法!豊富な実例を使って徹底解説

浦辺愛美
著者:浦辺愛美 (インテリアコーディネーター)

大手インテリア販売店で10年勤務。顧客へのコーディネート提案と従業員の家具知識教育に携わる。インテリアコーディネーター・色彩検定1級だけでなく、宅地建物取引主任者を独学で取得。趣味は旅行で、旅先でのインテリアチェックは欠かせません。現在、夫と3歳の娘との3人暮らし。子供がいても散らかりにくい、シンプルで機能的なインテリアを実践。見た目だけでなく、住む人の使いやすさを考えたインテリアを提案します。

「情熱の赤」といわれるほどエネルギッシュでパワーを感じさせる赤色。力強く存在感もある反面、色から感じられる温度が高いので季節によっては合わなかったり、暑苦しく感じてしまうのではないかと思う人もいるかもしれません。しかし、赤色はトーンや色味によって豊富なバリエーションがあり、色の選び方や組み合わせ方によって印象は大きく変わります。

今回は、おしゃれな赤色インテリアを実現する方法をご紹介します。赤色の特徴や相性の良い色、アイテム別赤色をおしゃれに取り入れるポイント、スタイル別実例など、写真を豊富にわかりやすく解説します。

コツをおさえて、ワンランク上のおしゃれな赤色インテリアを実現しましょう!

来客が憧れる!おしゃれな赤色インテリアを実現するポイント

改めて赤色を知り、インテリアをおしゃれに仕上げる方法をおさえよう

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赤色を使ったおしゃれなインテリアを実現するには、まず赤色とはどのような色なのかを知る必要があります。ここでは赤色の特徴や相性の良い色などの基礎知識を学びましょう。

赤色を知る

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赤色は暖色の中でも最もあたたかさを感じる色で、見る人を興奮させたり、力づけたりするポジティブなパワーに溢れた色です。スペインで有名な闘牛でも赤いマントが使われていますが、牛は色を識別できないためマントを赤色にしているのは観客を興奮させるためだといわれています。その反面、赤色は交通標識でも用いられているように注意喚起の色でもあるため、見る人が緊張感を感じやすいのも大きな特徴です。

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赤色の中でも落ち着いたトーンの赤色は重厚感があり、落ち着いた印象が感じられます。トーンを落とすほど茶色や紫に近い渋い色合いになるため派手さがなくなり、さまざまなインテリアに取り入れやすくなります。中でもクラシックやヴィンテージテイストによく合い、シックで大人っぽい雰囲気の作るのが得意です。

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明度や彩度が高い赤色は、ポジティブで元気な印象が強くなります。カジュアルやポップなど軽やかな印象のコーディネートによく合います。色のインパクトが強いため、派手でくどい印象ももたれやすいので、面積を絞ってワンポイントで使用したり、モノトーンなど落ち着いた色と組み合わせたりしましょう。ビビッドな赤色を取り入れたい場合は、全面が赤色の無地ではなく、赤色を含む柄物を選ぶのもおすすめです。他の色によって赤色の強い存在感が中和されて、コーディネートになじみやすくなります。

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また、赤色は黄みや青みなどの色合いによっても印象が異なります。黄みが強ければオレンジに近い色となり、よりカジュアルであたたかな印象が強まります。反対に、青みが強ければピンクに近づいていき、フェミニンやエレガントな印象が感じられます。お部屋のテイストに合わせて、赤色の黄み・青みの強さを選びましょう。

赤色と相性の良い色を知る

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存在感の強い赤色には落ち着いたモノトーンがよく合います。色のコントラストによってスタイリッシュでスマートな印象となり、モダンコーディネートにぴったりです。黒を合わせるとシックでクールな雰囲気に、白を合わせると爽やかでクリーンな雰囲気になります。

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グレーを合わせると洗練された印象はそのままに、あたたかみが増します。小物にファーやニットなどを合わせるとさらにぬくもりが感じられ、よりリラックスできる雰囲気になります。

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赤色と同じ暖色であるベージュやブラウンなどは赤色をマイルドに見せてくれます。落ち着いていてやわらかな印象となるため、ナチュラルや北欧・フェミニンコーディネートにおすすめです。

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また、補色である青緑も赤と相性の良い色の一つです。暖色と寒色の組み合わせなので、お互いの色がもつ暑さ・寒さを打ち消しあうため、季節に関係なく取り入れやすい組み合わせでもあります。ビビッドな色同士で合わせると目がチカチカしてしまうので、少なくとも1色は落ち着いたトーンを選びましょう。色の配分としてはどちらか一方の色をメインカラーにして大きめに、もう一方をアクセントカラーとして小さめに取り入れるとバランスがとりやすいです。

さらに詳しく!赤色を取り入れる対象別おしゃれに仕上げるポイント

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インテリアのどのアイテムに赤色を取り入れるかによって、気にするべきポイントが変わります。ここでは、壁紙・家具・カーテンなど、赤色を取り入れる対象別のポイントを学んでいきましょう。

壁紙に赤色を取り入れるときのポイント

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エネルギッシュな印象のある赤色は、壁に取り入れるとお部屋を活気に満ちた印象にしてくれます。ビビッドな色を選ぶと存在感が大きくなりすぎてしまうので、明度や彩度が低い落ち着いた色味を選ぶのがおすすめです。

ソファやテーブル等大物の家具に赤色を取り入れるときのポイント

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赤をソファやテーブルなどの大きな家具に取り入れるのであれば、他のインテリアには赤以外の色を選んで、ワンポイント使いするのがおすすめです。赤は単体でも存在感が強いので潔く一か所のみに使うことで、メリハリのある空間になります。

カーテンに赤色を取り入れるときのポイント

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カーテンは面積が広く、視界に入りやすいアイテムなので色選びによってお部屋の雰囲気は大きく変わります。あたたかみの強い赤はカーテンに取り入れるとお部屋を暖かく感じさせる効果があります。特に、寒さや暗さを感じやすい北側のお部屋にはおすすめです。また、膨張色なので空間を広く感じさせる効果もあります。

ラグに赤色を取り入れるときのポイント

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ラグには彩度が低い赤色がおすすめです。ビビッドな赤を選ぶとカジュアルで派手になりすぎたり、重心が安定せずまとまりのない雰囲気になりやすいです。全体が赤の無地よりは柄の一部に赤が入っているものの方がコーディネートしやすいです。

雑貨・小物に赤色を取り入れるときのポイント

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赤色を雑貨や小物に取り入れる場合、ワンポイントではなく複数のアイテムを赤色にしてみましょう。存在感の強い赤色は、1点だけに取り入れると他のものとなじまずに浮いてしまうことがあります。ソファなどの大きな家具であれば、アクセントとしてワンポイントに取り入れるのもかっこよいですが、小物だとバランスがとりにくいです。複数のアイテムに赤色を散らすことで、違和感なくコーディネートになじませることができます。

後悔したくない!失敗しがちなパターン紹介

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赤は色から感じる温度が高く、パワフルな印象があるため、少し取り入れるだけでも大きなインパクトがあります。そのため、大きな面積に赤を取り入れると赤の力強さが際立って浮いてしまったり、暑苦しい印象になることがあります。壁やカーテン・ラグなど大きな面積に赤色を取り入れる場合は、色のトーンを落としてあげましょう。小さなサンプルで見る色よりも実際の大きさで見ると色が鮮やかに見えるので、できる限り実物大に近いもので確認しておくと安心です。

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ビビッドな赤を取り入れたい場合は、面積を絞って採用するのがおすすめです。ソファやベッドリネン、クッションなどの小物であれば、ある程度鮮やかな赤色でもくどくなりにくいです。その代わり、他のアイテムはトーンを落としたり、青色などの寒色・シンプルなモノトーンなどでまとめて、色が喧嘩しないように注意しましょう。

スタイル別おしゃれな赤色インテリア実例サンプル15選

モダンスタイルの赤色インテリア実例 4選

複数の小物に赤を取り入れて印象的に

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小物を赤にする場合は複数のアイテムに取り入れると存在感がアップし、一体感も感じられます。特に取り入れやすいのがクッションカバーやスローなどのファブリックです。色や素材の種類も多く、季節や気分に合わせて気軽に入れ替えできるので、ファッションのように楽しめます。

ビビッドピンクと合わせてクールに

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赤とピンクを組み合わせた大胆なカラーリングが印象的なミッドセンチュリーリビングです。赤とピンクは類似色で相性が良く、ビビッドな色同士で合わせると甘すぎなくてかっこいいフェミニンさを表現できます。どちらも存在感のある色なので、他のアイテムはシンプルな白やグレーを合わせてバランスを取りましょう。

鮮やかな朱色の壁を主役に

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赤を壁紙に取り入れる際は落ち着いたトーンを選ぶのが一般的ですが、あえて明るく軽やかな印象がある朱色を選ぶのもインパクトがあって素敵です。朱色は赤色の中でも爽やかで暑さを感じにくい色なので、大きな面積で取り入れてもくどさを感じません。光沢のあるタイル床やメタリックな照明で朱色の壁を引き立てましょう。

和テイスト×赤の間接照明でオンリーワンの仕上がりに

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和の印象がプラスされた一味違うモダンリビングです。壁やシェードに和の建具を彷彿とさせるデザインを取り入れていて落ち着いた印象が感じられます。モダン=直線的なデザインというイメージがありますが、随所に円形デザインを取り入れることで赤×黒がもつ緊張感が和らぎ、リラックスできる雰囲気になっています。間接照明にも赤を取り入れることで、他にはないオンリーワンのコーディネートとなっています。

北欧・ナチュラルスタイルの赤色インテリア実例 4選

白と合わせてさわやか北欧テイストに

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赤と白の組み合わせは軽やかでクリーンな印象になります。木部は明るいナチュラルカラーにすることでよりカジュアルな雰囲気となり、気楽にくつろげる空間になります。北欧らしい柄物ファブリックは色を統一しているため、異なるデザインを組み合わせても違和感なく馴染んでいます。

チェアを組み合わせて上級者コーディネートに

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初めて色を取り入れたコーディネートに挑戦したい方は、チェアにこだわるのがおすすめです。チェアは通常は同じデザインや色でそろえることが多いので、複数の色・デザインを組み合わせるだけで他の人に差をつけることができます。こちらではデザインの違う赤のチェア3脚をベースに、色違いチェア2脚を組み合わせてポップに仕上げています。テーブルやフローリングはナチュラルにまとめて、チェアを主役にしてあげましょう。

なじみカラーであたたかくやわらかな印象に

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赤=スタイリッシュな印象が強いですが、框扉にしたり、木目と組み合わせるとナチュラルテイストにもよく合います。その際、木目と赤のトーンが近いほど一体感がありやわらかな印象に、トーンが離れているほど赤の存在感が増してお部屋のポイントになります。

くすみ感のある柄物ラグでボヘミアンに

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くすんだ赤の柄物ラグは、ナチュラルやボヘミアンなインテリアによく合います。特に、ウィッシュ加工されているものなど、使い込んだ風合いがあると雰囲気が出ます。ラタンや無垢材などの自然素材を合わせて、ラフでナチュラルに仕上げましょう。

西海岸・インダストリアルスタイルの赤色インテリア実例 4選

補色の青を合わせて印象的に

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オールや錨など海を連想させるアイテムを合わせて、西海岸らしさを出したベッドルームです。赤と青は補色関係なので相性は抜群。ビビッドな色同士だと喧嘩しやすいので、トーンを落とした組み合わせにしたり、柄の中に赤も青も入っているものを選んだりすると一体感がアップします。他のアイテムは白をベースにして爽やかに仕上げましょう。

色のメリハリをつけて軽やかに

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異なる色・デザインのソファ3台に赤の柄物ラグが良いアクセントになっています。ファブリックの色やフレームの色は濃い目なので、テーブルは明るいナチュラル色にしたり、明るい色合いの観葉植物を合わせて、抜け感を感じさせましょう。

赤のワンポイント使いでオリジナリティを

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赤のインテリアは木目との相性が良く、インダストリアルテイストの無骨な感じに華やかさをプラスしてくれます。こちらのキッチンではチェアのみに赤を取り入れています。ヴィンテージ加工されているのでインダストリアルな雰囲気を損なうことなく、ワンランク上の印象的なキッチンにしています。

濃い色の壁には間接照明で味わいをプラス

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渋い赤の壁紙にアイアンや真鍮のインテリアがよく映えます。間接照明をあてることで壁にやわらかな色の濃淡が生まれるため、空間に広がりが感じられます。電球はヴィンテージ感を感じられるフィラメント電球がおすすめです。

独自のスタイルを突き進む赤色インテリア実例 3選

複数の赤を組み合わせてオリエンタルに

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ベッドリネンを赤とゴールドでまとめてオリエンタルな雰囲気に仕上げています。赤は中国では縁起の良い色として好まれているため、オリエンタルな雰囲気にぴったりです。天蓋には透過性のある薄い生地を使用することで、赤の色の強さが少し和らぎます。ベッドリネンにはトーンの違う赤を組み合わせて、奥行き感を出しましょう。

好みを追求したワクワクするベッドルーム

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ベッドルームは落ち着いた雰囲気にすることが多いですが、通常来客は入らないプライベートなお部屋なのでご自身の好みを追求した空間にしても良いかもしれません。こちらでは仮面やキャノピーなど民族調なアイテムを使用して、赤と緑をメインにしたカラフルなお部屋にしています。クッションやラグなどのテキスタイルは全て色柄を変えていますが、メインカラーである赤と緑、合わせやすいモノトーンに色を絞ることでまとまりが感じられます。

赤で満たされたスタイリッシュな洗面所

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赤であふれた空間は印象的で素敵ですがなかなかハードルが高いもの。しかし、洗面所やトイレなど狭い空間なら赤一色の空間にもチャレンジしやすいです。こちらでは赤のタイルに赤の目地材を使用して、見渡す限り赤であふれた洗面になっています。鏡裏の間接照明やタイルの光沢によって色の見え方が変化するため、一色でまとめても深みが感じられます。

まとめ

赤色はトーンや黄み・青みの程度によって印象が大きく異なります。組み合わせる色やインテリアのテイストに合わせて、イメージに合った赤色を選びましょう。赤色=アクティブ・暑いだけではない、新たな一面を引き出すことができますよ。

赤色の特徴やコーディネートのポイントをおさえて、おしゃれでスタイリッシュな赤色コーディネートを究めましょう!

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