【プロが教える】おしゃれな濡れ縁を実現する方法!外観のアクセントにも生活のアクセントにもなる
室内から掃き出し窓を通って直接出られる濡れ縁は、もともと和風住宅の外壁に接して設ける部材です。
聞き慣れないという人も多いかもしれませんが、靴を履かずに室内から室外へと出入りできる気軽さから洋風住宅にも設けるケースが増えてきました。
この記事では、濡れ縁をおしゃれに設けるポイントや失敗しがちなパターン、おしゃれな実例について紹介します。濡れ縁が気になるという人はぜひ参考にしてください。
目次
プロが教える!おしゃれな濡れ縁を実現するポイント
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ちょこんと腰掛けて風に吹かれながら過ごせる濡れ縁。
家族でのんびり寝転がったり、天気がいい日は来客をもてなしたりとさまざまな使い方ができるのが魅力です。
そもそも濡れ縁とは?
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濡れ縁とは、縁側の一種です。
室内に設けられるくれ縁に対して、住宅の外壁に接する形で設けられる縁側を指します。
軒下にかかる位置とはいえ室外にありますから、雨が降ると濡れることからこの名前がついています。
昔はほとんどの家に庭があったため、庭への出入りをする際に腰掛けて靴を履くためのスペースとして使っていたほか、農作業の準備をしたり野菜や豆などを干したりする場所としても使われていました。
訪れた近所の人が靴を履いたまま濡れ縁に腰掛けて、気軽に会話するといったコミュニケーションスペースとしての用途もあります。
掃き出し窓の下端に合わせた高さに設けられるため、室内から見ると床が延長して広くなった上に庭とのつながりがより密になったような感覚になり、開放感が強くなる効果も得られるのです。
濡れ縁をおしゃれに取り入れるポイント1.外壁とのバランスをとる
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濡れ縁は基本的に国産の無垢材を使うことが多いですが、たとえば和の雰囲気が強い節のある木目の無垢材の濡れ縁を洋風の外観と合わせるとちぐはぐな印象になるといったことが起こります。
既製品ではなく造作で濡れ縁をつくるなら、外観の一部として常に外から見えている部分ですから、外観とバランスが取れる色やデザインにするのがおすすめです。
画像のように、黒っぽい色の外観に合わせて濡れ縁もダーク系の色にそろえるとおしゃれですよね。
濡れ縁をおしゃれに取り入れるポイント2.用途に合わせたサイズで機能性もアップ
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濡れ縁の一般的な奥行きサイズは60~90cmです。
人が腰掛けるだけなら60~70cmで十分ですが、腰掛けている背後を通れるようにしたい場合や胡坐をかいて座ることが多い場合、寝転んでお昼寝をするといった用途も考えられるなら80~90cmがおすすめです。
横幅は掃き出し窓と合わせる場合もありますが、掃き出し窓の幅より左右30cmほど長いと転落の危険性が少なくなって安心でしょう。
掃き出し窓の前部分に単独で設けるのではなく、外壁に沿って長く延長させると、よりゆったりした印象を与えると同時に渡り廊下のように外から隣室に出入りすることもできて機能性が高まります。
外観のアクセントにもなりますね。
濡れ縁をおしゃれに取り入れるポイント3.張り方で印象を変える
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濡れ縁の板材は、掃き出し窓に対して平行にも垂直にも張ることができます。
一般的に窓に対して平行(横張り)だとモダンでカジュアルな雰囲気に、垂直(縦張り)だと和風で落ち着いた雰囲気に仕上がります。
外観デザインのテイストとそろえるのか、それともあえて違うテイストを掛け合わせてインパクトを加えるのか、正解はありませんので好みで決めてOKです。
室内から見た時、床が延長されたように見せたいなら縦張りの方がより効果的ですから、視点を室内と室外のどちらに置くかもあわせて検討してください。
濡れ縁とウッドデッキの違いは?
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住宅の外につけるものとして、縁側のほかによく知られているのがウッドデッキです。
ガーデンチェアを出してくつろいだり、ビニールプールを置いてお子さんを遊ばせたりとさまざまな使い方ができるウッドデッキは、新築でもリフォームでもある程度の庭の広さがある場合つけたいと希望する人が多いですね。
濡れ縁とウッドデッキの明確な違いが定義づけされているわけではありませんが、基本的に軒下に納まるサイズで設ける濡れ縁に対して、ウッドデッキは軒の出よりもかなり大きいサイズで設置するという違いがあります。
濡れ縁は腰掛けるというのが主な用途ですから、奥行きが浅い分、庭が狭くても設けやすいのが特徴です。
ウッドデッキのようにガーデンチェアを置いたり家族でバーベキューを楽しんだりするための広さは必要ありません。
後悔したくない!気になる情報を事前に把握しておきましょう
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濡れ縁は掃き出し窓から直接外に出られるのがメリットのひとつです。
安全に出られるよう、掃き出し窓のサッシ枠のすぐ下に濡れ縁の天面がくるよう、きちんとサイズを測っておきましょう。
上下開閉式の雨戸シャッターがついた掃き出し窓の前に濡れ縁を設ける場合は、シャッターを閉める際にサッシ枠より数mm下まで下げるタイプがありますので、濡れ縁をDIYで設置しようと考えている場合はシャッターと濡れ縁がぶつからないよう注意が必要です。
こんなケースに気をつけて!失敗しがちなパターンとは
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開放的な雰囲気を楽しめるのが濡れ縁の魅力ですが、来客が入りやすいようアプローチから直接来られるような位置に設けると、家の前を通る人や隣に住む人の視線が気になってくつろげないという問題が起こりがちです。
前面道路や隣家から見えにくい位置に設けると防犯面でも安心ですから、設置前に十分検討してください。
また、基本的に濡れ縁は掃き出し窓のサッシ枠下端に合わせてつくるため、地面と距離があります。
ウッドデッキのように柵を立てることはほとんどないですから、お年寄りや小さい子どもがいる場合は転落しないよう設置位置や天面の広さをよく検討しましょう。
おしゃれな濡れ縁実例14選
モダンな濡れ縁実例3選
実例1.モダンな外観にマッチした深みのある色がアクセントに
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ダーク色のシャープな印象の外壁に合わせて深みのある色の木材を使った濡れ縁がとてもおしゃれ。横張りにしているためスタイリッシュな雰囲気でまとまっています。
実例2.落ち着いた和モダンテイストで大人も子どもも楽しめるスペース
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ムラのある色合いの濡れ縁はグレーの外壁とのバランスも抜群。室内のフローリングと同じ方向に板を張っているので、セカンドリビングとして使えそう。
実例3.外壁に溶け込む落ち着いた雰囲気に癒される
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濡れ縁というと比較的明るい色の木材を使うことが多いですが、いぶしたような黒っぽい木材を使うとこんなに大人っぽい印象に。外壁と色のトーンを合わせているので一体感があります。
和室の濡れ縁実例5選
実例4.日本庭園になじむ高級感あふれる雰囲気に注目
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赤みのある色がほどよいアクセントとなった高級感のある濡れ縁。シンプルな造りながら存在感を感じさせる個性的なたたずまいに目を奪われます。
実例5.45度にカットして突き付けたコーナー部分がおしゃれ
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雨で濡れても風が通ってすぐ乾くようすき間を開けて並べられた木材は籐のような質感を感じさせます。コーナー部分を45度にカットして突き付けたことでシャープさが生まれました。
実例6.石畳や砂利と互いのよさを引き立て合う
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明るい色の石畳や砂利と濃い色の濡れ縁とのサイズバランスが絶妙です。まっすぐなラインを強調する濡れ縁があることで石畳のカーブが際立ち、お互いを引き立てています。
実例7.どこからでも坪庭を眺められる居心地の良さを味わう
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丁寧に磨き込まれ独特の色合いに変化した濡れ縁はコの字型。塀と住宅に囲まれたプライベート感たっぷりな空間は時間もゆっくり流れそうです。
実例8.伝統的な和のしつらえですっきり見せる
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軒桁や柱、梁など節を上手に生かしながらしつらえてあります。木製サッシも含め濡れ縁を同じトーンの色合いでまとめているのですっきりとした印象に。
洋風な濡れ縁実例4選
実例9.斜めのカットラインが奥行きを感じさせる
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二方向に渡した濡れ縁を直角にせず斜めにカットすることで、室内外のつながりがより強くなると同時に余裕のあるスペースに。ちょっとした工夫でぐんとおしゃれ度がアップしますね。
実例10.あえて低めに濡れ縁を設けて自然を感じやすい場所に
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狭小地で濡れ縁を設置する場合は、高さを低めにすると圧迫感がありません。庭の地面との距離が近いため、より自然を感じやすいデザインと言えるでしょう。
実例11.ストライプ調のカジュアルなデザインが斬新
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木材の濃淡をストライプ柄に見立てて並べた濡れ縁は新鮮な印象に。気軽に腰掛けてやさしい風に吹かれる時間をのんびり過ごせそうです。
実例12.束を見せないデザインで軽やかさを演出
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濡れ縁は木材の下部に束を立てるのが一般的ですが、その束を隠した仕上げにすることで軽やかな雰囲気に。和洋折衷の魅力がたっぷり楽しめます。
独自の進化!個性的な濡れ縁実例2選
実例13.コンクリートの無機質さが生かされたクールなたたずまいが魅力
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外壁の色に合わせてシンプルにつくられた濡れ縁はコンクリート製。黒色のサッシとのバランスも良くシャープな印象に仕上がっています。
実例14.幅広の木材を使ってフローリングのような印象に
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細い木材を組み合わせることが多い濡れ縁ですが、幅広の木材を使うとフローリングのような雰囲気になります。ナチュラルテイストだけに石をたくさん配置した庭との相性もいいですね。
まとめ
縁側の一種である濡れ縁は、外観のアクセントになるだけでなく、日常生活の過ごし方のバリエーションを増やしてくれる部材です。
サイズや位置、使用する木材の種類や張り方などによって使い勝手や雰囲気は変わりますから、外観とのバランスや希望する用途に合わせて検討するのがおすすめです。
新築やリフォームの際には、濡れ縁のある生活も一度ぜひシミュレーションしてみてください。