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LSAの人気の秘密を探る!モダンなガラス製の花瓶はポーランドのガラス職人の職人技が光る

固く透明で、光を通すとキラキラと輝くガラス。私たちの日常に当たり前のように傍にあるガラス素材の歴史は古く、なんと紀元前の頃から既にガラス造りは行われてきたと言います。日本の江戸切子や琉球硝子、世界でもヴェネツィアガラスやボヘミヤンガラスなど数々のガラス工芸が現在でも盛んに行われており、ただの日常の道具としてだけではなく、芸術品として人々の目を楽しませてもくれる存在としてガラスは欠かせません。

今回ご紹介する「LSA」は、ポーランドのガラス職人の卓越した職人技によるハンドメイドのガラス製品を扱うイギリスのブランドです。「イギリスなのにポーランド?」と不思議に思う方もいると思いますが、その理由も含めてLSAの魅力と歴史をご紹介していきたいと思います。モダンなデザインのガラス製品がお好きな方や、ガラス製の花瓶を探している方など、ぜひ参考にしてみてください。

LSA が何故支持されるのか?インテリアのプロがその人気の秘密を紐解く

LSAとは?

LSAは、1960年代にイギリスで誕生した商社から、その歴史を歩みはじめました。「ヤナス・ルブコウスキー」と「アンソニー・サンダース」の二人によって共同創業したLSAとは「Lubkowski Saunders & Associates」の略であり、二人のファミリーネームの頭文字が会社名となっています。そんなLSAの創業には、創業者の一人であるルブコウスキー氏の半生が大きく関係しています。

ルブコウスキー氏は、現在のウクライナ西部リヴィウがポーランドの一部であった頃、その地に生を受けました。第二次世界大戦時、侵攻を受けたポーランドから母親と共にシベリアに強制送還されたルブコウスキー氏は、戦後の1947年にイギリス・ロンドンへと移り住みます。ロンドンで土木技術を学んだルブコウスキー氏は、1964年にイギリスの大手建築設計会社である「Building Design Partnership」で働いていた時に、後に共に起業するアンソニー・サンダース氏と出会います。

転機が訪れたの1960年代。「テレンス・コンラン」によってロンドンにインテリアショップの先駆け的存在である「HABITAT(ハビタ)」がオープンしたことが一つのきっかけとなっています。モダンな家具や、手頃な価格で使い勝手の良い魅力的なキッチン用品を取り揃えたハビタでは、琺瑯のキッチン用品も扱っており、それを見たルブコウスキー氏は、祖国ポーランドの琺瑯のコーヒーポットを思い出し、懐かしさを覚えました。

ルブコウスキー氏は、ハビタにポーランドの琺瑯のコーヒーポットなどの製品を持ち込み、コンラン氏にプレゼンを行うと、たちまちたくさんの注文を受けることができました。あまりにも多額な依頼は、会社の立ち上げを必要としたため、友人のサンダース氏に協力を依頼し、二人でLSAを創業することになります。1966年、ハビタで初めてLSAの商品が販売開始されます。

LSAの創業当時は、琺瑯のコーヒーポットをはじめとしたポーランド製の琺瑯のキッチン用品がメインでしたが、その後はガラス製品や磁器、木材や皮革といった素材の製品なども扱っていくようになります。上の画像は、創業50周年記念に発表された「Utility Collection」です。琺瑯・ガラス・木・レザーなどの素材を組み合わせたLSAの歩みを表すようなアイテムですが、現在は琺瑯製品の取り扱いはないようです。

ルブコウスキー氏の娘「モニカ・ルブコウスキー」が1985年にLSAに入社すると、デザイナー兼クリエイティブディレクターを務め、LSAのアイテムのデザインなども手掛けながら、父のビジョンを受け継ぎ、次世代の担い手として活躍していきます。創業当時は琺瑯のアイテムがメインでしたが、現在はポーランドの伝統的な職人技による吹きガラス製のアイテムをメインに、ガラスブランドとして日本や世界で名を馳せており、特にグラスウェアやガラス製のフラワーベースなどを多く取り扱うブランドとなっています。

参考:LSA HP「Our Origins」(海外サイト)
https://www.lsa-international.com/stories/origins

参考::LSA HP「Heritage」(海外サイト)
https://www.lsa-international.com/about/heritage

LSAのスタイル

LSAのアイテムといえば、ポーランドの熟練した職人技による吹きガラスで作られたガラス製品。グラスやジャグなどのドリンクウェアやテーブルウェア、そして多種多様なフラワーベースなどが人気の高いブランドです。デザインスタイルはモダンで洗練された印象ながら、シンプルモダン派からアーバンモダン派やナチュラルモダン派など、様々なモダンスタイルに対応できる豊富なデザインスタイルも魅力の一つです。

イギリスのブランドとして活躍しながらも、変わらずポーランド製の製品にこだわっており、ガラス製品はほぼ職人の手によるハンドメイドによって一つ一つが製造されています。無色透明なガラスだけではなく、色ガラスやペイントによる色彩を取り入れたガラスも得意としており、グラデーションや淡い色使いなど豊かな色彩もLSAのアイテムの魅力となっています。

また、木や金属、レザーや陶磁器などの異素材との組み合わせなど、挑戦的なデザインも多く、シンプルなシェイプのものから、特徴的なシェイプのオブジェのようなアイテムまで、職人技による巧みな造形がインテリアに彩りを与えてくれることでしょう。洗練されたグラスウェアは、barスタイルのインテリアやアーバンスタイルなど、大人の上質なインテリアにも取り入れやすいです。

シンプルながら豊富なフォルムや大きさ、様々なデザインなどバリエーション豊かなフワラーベースは、モダンスタイルのインテリアにはぜひ取り入れたくなります。日本では特に「フラワー」シリーズの人気が高く、シンプルなデザインながら、豊富なバリエーションで多くのファンを魅了しています。

LSAの評判

LSAの花瓶は、フローリストの皆さんにも人気が高く、お花屋さんの店内やお花好きの方のお宅などにもよく使用されています。ここではそんなLSAの花瓶を実際に使用している方の感想を参考に、その魅力を探っていきたいと思います。

我が家では
LSA
フラワーベースを
愛用しています

〜(中略)〜

まいにち
愛用しているのは
少し大きめのサイズの
フラワーベースで
価格は
14,000~18,000円位かな

〜(中略)〜

この形の
フラワーベースは
お花の向きが揃わない時に
1輪2輪飾ったり
キッチンなど
場所を選ばず飾れるので
マニマニ重宝してます

 

ガラスのVaseは昔コンランショップで買ったLSAのもので、現在はより安定感のあるモデルにリニューアルしたようですピンクハート
重心が下にあるから地震の時も比較的安心OK

お二方とも使用しているのは、LSAの「FLOWER」シリーズの花瓶です。フラワーシリーズは、フォルムのバリエーションが非常に豊富なシリーズで、25種類もの豊富な形や大きさのラインナップを持っています。デザインはシンプルで、透明な吹きガラスによる有機的な曲線を表現したスッキリとした佇まいが特徴的で、透明なガラスとシンプルなフォルムは、インテリアスタイルに捉われることなく様々な植物を活けることができます。

底面に厚みがあり、重心が低くなっているため安定感がありつつも、全体的に透明なガラスなため軽快な見た目でスッキリとした印象を受けます。また、口周りの縁は、職人の手によって滑らかに仕上げられており、ハンドメイドの丁寧な仕事ぶりが伺えます。LSAのアイテムは、価格がやや高めですが、ハンドメイドによる手仕事の温かさや丁寧さが感じられるので、お値段に納得して使用されている方の声を多く聞きます。

LSA が好きな方におすすめブランド

ICHEN DORF MILANO(イッケンドルフ ミラノ)

「イッケンドルフミラノ」は、20世紀初頭ドイツのケルン近郊にある小さな町クヴァドラート・イッケンドルフで創業した老舗ガラスブランドの一つです。90年代にミラノに移転してからは、より洗練されたモダンスタイルのデザインの追求を行い、現在では二重構造のオイルボトルやポット、動植物などをモチーフしにたガラスのフィギュアが中にあるガラスのカップなど、個性的なデザインを発信するブランドとして知られています。

耐熱ガラスのブランドでもあり、耐熱性の個性的なガラスのカップやポットなど、機能性と魅力に溢れたアイテムが充実しています。デザイナーによる個性的で美しいデザインは、熟練した職人たちの手によってハンドメイドされており、ハンドメイドならではの繊細で滑らかな造形表現がお好きな方は、LSAと併せておすすめです。

参考:ICHEN DORF MILANO HP(海外サイト)
https://www.ichendorfmilano.com/en/

URBAN NATURE CULTURE(アーバン・ネイチャー・カルチャー)

「アーバン・ネイチャー・カルチャー」は、「アン・マリー・ハーマンズ」によってオランダのアムステルダムに誕生したインテリアブランドです。19歳の頃から世界中を旅する中で、自然と調和する古代の技術や芸術に感銘を受けたハーマンズ氏が立ち上げたブランドで、持続可能な生産体制や自然環境への配慮と、世界中の民族芸術をモダンスタイルに落とし込んだような個性的なデザインスタイルが魅力のブランドです。

アーバン・ネイチャー・カルチャーのガラス製品の多くは、リサイクルガラスを使用しており、個性的でオブジェのような見た目と共に、環境に配慮したアイテムとなっています。LSAでも近年、サスティナブルプロジェクトの一つとして「Eden Project 」と共同で開発したリサイクルガラスのシリーズ「キャノピー」を発表するなど、ガラス製品分野においてもSDGsに配慮したアイテムが注目されつつあり、環境に配慮したガラス製品に興味のある方はぜひチェックしてみてください。

参考:URBAN NATURE CULTURE HP(海外サイト)
https://urbannatureculture.com/

プロが選ぶ!LSA の代表的なアイテム5選

豊富なラインナップを誇るガラスの花瓶:FLOWER(フラワー)シリーズ

一輪挿しから花束まで、あらゆるスタイルに対応するように様々なフォルムやサイズを展開する、包括的なフワラーベースコレクション「フラワー」シリーズは、日本でも人気の高いLSAのシリーズです。フォルムは意外とクラシックな陶磁器製の花瓶のような形状を表現していますが、吹きガラスによって形作られることで、モダンな佇まいへと進化しています。

底面に厚みを出すことで安定感が得られるほか、光の屈折によってガラスの厚み部分が美しく、茎部分が底付きした感じがなく高級感のある印象を与えます。透明なガラス製なので、水の替え時が分かりやすく、インテリアのテイストを選ばず使用できるので、初心者の方や、まだ花瓶をお持ちでない方の初めての花瓶としてもおすすめです。

参考:LSA HP「flower」(海外サイト)
https://www.lsa-international.com/collections/flower

角張った独特のフォルム:ROTUNDA(ロタンダ)シリーズ

ガラスの花瓶としては珍しい角張ったフォルムが特徴的な「ロタンダ」シリーズ。ロタンダとは、中央ヨーロッパで中世の頃に多く建築された円形建物のことを意味する言葉で、名前の通り、ガラス製品でありながらガラス特有の繊細さよりも建築的な無骨さを感じさせる佇まいを持っています。縦方向に走るレリーフが、枝の伸びやかな様子を強調するので、枝物や茎がスッと伸びた植物との相性が良いデザインとなっています。

ガラス製でありながらも華奢なイメージはないので、メンズライクなインテリアスタイルや、渋めの和モダンスタイルにもマッチします。カラーは、クリアとサファイアブルーの2色で、濃いめの青が美しいサファイアブルーは落ち着いたインテリアスタイルにおすすめです。

参考:LSA HP「rotunda」(海外サイト)
https://www.lsa-international.com/collections/rotunda

真珠のような虹色のペイント:PEARL(パール)シリーズ

真珠の虹色の煌めきからインスピレーションを得てデザインされた「パール」シリーズは、ワインやシャンパンなどのグラスウェアや、花瓶やティーライトホルダーなどを取り揃えたシリーズです。職人の手によって虹色は一つ一つハンドペイントされており、ガラスの光沢が加わることで、夢心地のような美しさを持った煌めきがテーブルを演出します。

フェミニンなスタイルやムーディーなbarスタイルなどにマッチするほか、ブライダルシーンでも人気が高く、プレゼントなどでも人気のシリーズです。丸型のフラワーベースはまるでシャボン玉のような可愛らしさがあり、バラやガーベラ、ラナンキュラスなどの華やかな花との相性も抜群です。複数置いても目に煩くなく、どちらかというと可愛らしさが増していくので、華やかなインテリアスタイルや可愛いスタイルがお好きな方におすすめのシリーズとなっています。

参考:LSA HP「pearl」(海外サイト)
https://www.lsa-international.com/collections/pearl

環境にやさしいリサイクルガラス:CANOPY(キャノピー)シリーズ

イギリス・コーンウォール州にある巨大な複合型環境施設「エデン・プロジェクト」とのコラボによって誕生した「キャノピー」シリーズは、自然との共生を目指したサスティナブルな試みによる、環境に配慮した100%な再資源化可能なリサイクルガラスを使用したシリーズです。

エデン・プロジェクト内にある巨大植物園にインスパイアされてデザインされたフラワーベースやプランターなど22種類のアイテムで構成されたシリーズで、球根の水耕栽ができるプランターや、壁や天井から吊るせるハンギングプランター、自己給水プランターなど、玄人向けなアイテムも充実しています。淡いグリーンに色づいたガラスは、ハンドメイドによる細かな気泡が見られますが、その様子がまた爽やかで健康的な印象になっています。

2019年には「iFデザイン賞」を受賞、2021年には「グリーン・グッド・デザイン賞」を受賞するなど評価も高く、初心者から植物好きさんまで、とことん植物のある生活を楽しみたい人におすすめのシリーズです。

参考:LSA HP「canopy」(海外サイト)
https://www.lsa-international.com/collections/canopy

木とガラスの組み合わせ:LOTTA(ロッタ)シリーズ

無垢のアッシュ材とガラスを組み合わせた「ロッタ」シリーズは、花瓶やキャンドルホルダーの他、保存容器などのキッチンアイテムから成るシリーズです。凹型のウッドベースに噛み合うように、凸型に成形されたガラスがピッタリと収まり、段差のない綺麗な直線を描くのは、LSAの巧みな職人技ならでは。このウッドベースは取り外しができるので、ガラス部分を丸洗いすることもできます。

花瓶は、ウッドベースがしっかりとしているので重心が安定しており、一番大きなサイズで高さ62cmにもなります。ウッドベースにガラスを組み合わせたデザインは、ナチュラルモダンなインテリアスタイルや、トーンの明るい和モダンスタイル、北欧モダンなどにもピッタリな爽やかな佇まいをしています。ガラスの花瓶ながら、木製の家具との相性がバッチリなシリーズなので、木製家具が多いお部屋などの花瓶選びにもおすすめです。

参考:LSA HP「lotta」(海外サイト)
https://www.lsa-international.com/collections/lotta

まとめ

イギリスで始まったLSAは、創業者の故郷への愛と故郷の工芸に対する信頼から生まれたブランドのように感じられます。ポーランドの伝統的な職人技への信頼と、次代のモニカ氏のデザインセンスによって、益々今後の展開が楽しみでもあります。可愛らしいデザインから、シンプルでかっこいいデザイン、サスティナブルに配慮した試みなど、時代のニーズに合ったスタイルはこれからの私たちの多様性に満ちたインテリアスタイルにもきっとマッチすることでしょう。

モダンでおしゃれなガラス製品をお探しの方は、ぜひLSAのアイテムをチェックして、自分のスタイルに合ったモダンなガラスアイテムを取り入れてみてはいかがでしょう。

参考:LSA HP(海外サイト)
https://www.lsa-international.com/

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