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マイセン(Porcelain Manufactory MEISSEN)の人気の秘密を探る!透明感のある白磁がテーブルを演出

漫画やゲームでお馴染みの「錬金術師」。その存在はファンタジーの世界にのみ存在する架空の職業かと思っている方も多いかも知れません。しかし実は、その昔、古代を起源に18世紀頃にも実際に実在した、一つの職業でした。

今回ご紹介するのは、そんな錬金術師の存在が創世期に大きく関わる、ヨーロッパ最古の磁器窯、ドイツの老舗磁器ブランド「マイセン」について、その長い歴史や愛され続ける魅力などを探っていきたいと思います。歴史あるブランドの食器に興味のある方、クラシックなスタイルがお好きな方、特徴的なシェイプがお好きな方は、ぜひテーブルウェア選びの参考にしてみてください。

マイセン が何故支持されるのか?インテリアのプロがその人気の秘密を紐解く

マイセンとは?

17世紀。ヨーロッパでは、東洋から輸入される中国の景徳鎮や日本の古伊万里・柿右衛門といった美しい白磁に繊細な絵付けが施された磁器が「白い金」と呼ばれ、ヨーロッパ諸国の王侯貴族の間で熱狂的なブームを巻き起こしていました。ヨーロッパ各国では、この美しい白磁の器を自らの国でも作り出そうと、製造開発が競うように行われていました。

熱心な陶磁器コレクターの一人であり、時の権力者・ザクセン選帝侯「アウグスト2世」は、錬金術師の「ヨハン・ベトガー」を幽閉すると、白磁の製造開発を命じました。ベトガーは学者でもある「チルンハウス伯爵」の協力を得て、1709年についに白磁の製造に成功します。翌年の1710年、マイセンの起源である「王立ザクセン磁器工場」が設立され、希少な白磁器製造の秘匿のため、マイセンにあるアルブレヒト城の内部に工場が作られました。

ヨーロッパ初の白磁の誕生から7年、1717年には染付を施した器の製造に成功します。マイセンの初期の作品は、東洋から輸入した磁器を模倣したデザインで、天才絵付け師の「ヘロルト」の下、柿右衛門の写しや「インドの花」など東洋風の絵付けが施されました。

熱烈な磁器マニアであるアウグスト王の情熱は衰えることはなく、その熱はますます燃え上がります。1727年に彫刻家のキルヒナーを主任型師に迎え。1731年には彫刻家の「ケンドラー」を成型師に迎えます。彼らはアウグスト王の要望により、等身大の動物を磁器で作り上げ、磁器の動物園を作り出すように命じられました。この磁器の動物園は、現在でもドレスデンのツヴィンガー宮殿に展示されています。

1733年にアウグスト2世が亡くなると、絢爛豪華なバロック調のデザインから優美なロココ調のデザインがマイセンでも主流となっていきます。テーブルの上に乗るサイズの可愛らしい小さな磁器人形がケンドラーによって作られ、そこにヘロルトが色を乗せたことにより、この磁器の人形は「マイセン人形」として貴族に人気を博しました。この二人による共作で今日でも残る有名なものには、「スワンサービス」シリーズなどもあります。

マイセンの黄金期を支えたケンドラーの生み出した数多くのシェイプやデザインは、現代でも多く残されています。マイセンの最大の宝は、創立から300年の間に製造された膨大な器の型や、絵付けに使用される様々な色彩のデータのアーカイブです。これらがあることにより300年も昔のシェイプやパターンから、新たなデザインを生み出すことも可能としています。また、1764年にマイセンによって私設された芸術学校は現在でも続いており、その学校を卒業した優秀な職人たちが、マイセンをこれからも支え続けていきます。

現在では、マイセンは陶磁器ブランドとしての確固たる地位を確立しており、日本でも代理店によって流通が盛んであり、ネットショップなどからも購入が可能です。価格帯はややお高めなので、日常使いするにはやや緊張してしまう方が多く、おもてなし用や特別なシーンに使用される方が多いようですが、その品のある佇まいは多くの日本人ユーザーにも愛されています。

参考:MEISSEN 日本サイト HP「HISTORY」
https://www.meissen-jp.com/history.html

参考:MEISSEN HP「HISTORY」(海外サイト)
https://www.international.meissen.com/geschichte

マイセンのスタイル

マイセンのアイテムは、なんと言っても芸術品のような美しい佇まいと品の良いデザイン、そして透明感のある白磁がテーブル上を優美にかつ、格式高く演出してくれます。300年ほど昔に考案された優雅な曲線を描くクラシックなシェイプから、スッキリとした現代のモダンなシェイプまで、その長い歴史に見合う豊富なラインナップと、多くの長年愛され続けるアイコニックなシリーズ作品の数々から選ぶ楽しさもあります。

一目で解る質の良さ・品の良さは、高級感のあるインテリアスタイルやクラシックなスタイル、東洋の磁器からインスピレーションを得ているものも多いので、和室や和風のインテリアスタイルにも取り入れやすいブランドです。

器の形状(シェイプ)を「フォーム」と呼ぶマイセンには、オリジナルの「マイセン・フォーム」が歴代の職人たちの手によって数多く残されています。中でもマイセンの黄金期を作り上げたケンドラーの残したフォームは、300年の時を経た現代でも重要な存在として輝き続けています。「ノイアー・アウスシュニット」フォームは、ケンドラー作の1745年から作られているマイセンの定番のスタイルで、流れるような優美な曲線が、華やかなパターンと相性の良い気品のある佇まいのシェイプです。

ケンドラーと合わせて覚えておきたいモデラー(造形師)として、「ルードヴィヒ・ツェプナー」という人物もご紹介しておきます。ケンドラーがマイセン初期の黄金期の立役者ならば、ツェプナー氏は現代のマイセンの黄金期を作り上げた人物の一人で、「グローサー・アウスシュニット」という20世紀後半最も成功したシェイプとも呼ばれるフォームを生み出しました。ブルーオーキッドシリーズ(上画像参照)などに使われいるフォームであることから「オーキッドシェイプ」とも呼ばれており、花のような口が可憐で美しい佇まいを持っています。

マイセンの食器や人形・装飾は、その精密な造形(シェイプ)と繊細かつ精巧な絵付け(パターン)の双方が共に卓越した職人技によって作られることにより、思わず飾っておきたくなるような芸術品のような品格と美しさを持ち合わせた逸品へと仕上がります。多くの陶磁器ブランドが海外へ工場を移す中、1865年にトリービッシュタールへ移転して以降も、変わらずドイツのマイセンでの製造を続け、職人の育成、アーカイブの蓄積など次代へと繋ぐ遺産を遺しながらも発展を続けるマイセンのアイテムは、時代を越えて価値のある、親から子へと受け継いでいける、特別なテーブルウェアと言えるでしょう。

マイセンの評判

高級磁器ブランドとして知られるマイセンのアイテムは、価格帯が高く、繊細なディテールや薄めの白磁であるため、「割ってしまいそう」「どういうシーンで使うのか解らない」と、尻込みしてしまう方もいらっしゃるみたいです。ここでは実際に使用している方の感想を参考に、マイセンの使用シーンや使い心地などを見ていきましょう。

あまり来客もない我が家ですが←
いざというときにティーセットがないのが不便でもやもや
ずっとどんなのが良いか迷っていたのですが
お店を覗いて見たこちらが想像以上に素敵で♡
素敵な花柄〜とかいう雰囲気の家でもないのでねー
今まであまりこういう系統に興味がなかったのですが、
家にお迎えしたら想像以上に良き〜ハート
抜けるような白
薄さと軽さ
型押しの小花柄
持ち手の付け根のこの小花の感じとか
良きキラキラ
シリーズで揃えたくなってしまう…笑

この方が使用されているのは「ロイヤルブロッサム」シリーズのカップ&ソーサー(上画像参照)になります。シンプルでモダンなシェイプでありながら、小花を散りばめたレリーフが愛らしいシリーズで、マイセンのシリーズの中ではややお優しめの価格帯になっています。電子レンジや食洗機でも使用でき、シンプルで可憐なデザインは、おもてなしから日常のシーンまで取り入れやすいシリーズで、敷居が高く感じるマイセンのテーブルウェアでもシリーズによっては挑戦しやすいものがあることがわかります。

こちらのカップ
さすがに洗うときには緊張で手が震えます(笑)
手が滑って!!
ポン・コロリンと割ってしまう
デジャブに襲われたりして叫び

でも使わない食器なんて
意味がないしつまんな~いダウン
って思っているので
ゆっくりと時間が取れるときには
時々出して楽しんでいます

https://ameblo.jp/ririka-azuazu212/entry-12202841129.html

使用されているのは「アラビアンナイト」シリーズのカップ&ソーサー(上画像参照)で、持ち主の方はお母様から譲り受けたそうです。繊細な絵付けと、可憐なシェイプがとても美しいシリーズで、おもてなしや特別な時間にピッタリの魅力を持っています。「割ってしまうのでは?」と怯えてしまう方もいますが、大事に使って親から子供へと受け継いでいける普遍的な価値がマイセンにはあります。

お客様をおもてなしする時や、特別な記念日の食卓、ゆっくりした時間を過ごす時など、自分にとって特別な時間を過ごす時のお供として、マイセンのような特別な存在感のあるテーブルウェアは、その場の雰囲気や気持ちを高めてくれることでしょう。お値段を考えると気軽に使用するのは気が引けますが、特別な時間を演出する存在感が、マイセンのアイテムにはありますね。

マイセン が好きな方におすすめブランド

KPM Berlin(KPMベルリン)

「KPMベルリン」は、1763年にプロイセン王フリードリヒ2世によって創設された、ドイツの老舗磁器窯の一つで、現在でも手作りによる磁器製造と、フリーハンドによる絵付が行われてるブランドです。ロココ調からネオクラシック調などのエレガントでクラシカルなスタイルから、スタイリッシュなモダンスタイルや現代のオフィスでも使いやすいデザインの磁器まで幅広く扱っており、マイセンより50年ほど若いとはいえ、260年近い長い歴史を持つ磁器ブランドになります。

マイセンのような物作りに真摯なドイツのブランドがお好きな方は、ぜひチェックしてみてください。

参考:KPM Berlin(海外サイト)
https://www.kpm-berlin.com/

HEREND(ヘレンド)

1826年にハンガリーのヘレンド村に誕生した磁器工房からはじまる磁器ブランド「ヘレンド」。ハンガリー初の磁器工房でもある歴史あるブランドでは、マスター制度を設け、熟練した職人によって現在も製造が続けられています。マイセンやKPMベルリン同様、職人の手仕事による繊細な絵付けや陶工による複雑な造形を得意とし、クラシックなデザインのアイテムを多く扱っています。

参考:HEREND HP(海外サイト)
https://herend.com/

プロが選ぶ!マイセン の代表的なアイテム5選

マイセンの永遠の定番:ブルーオニオン

マイセンの絵付け師「クレッチマー」によって、1739年に発表された有名なパターン「ブルーオニオン」。中国磁器の絵柄を模して描かれたパターンには、中国で縁起物とされる竹や柘榴、桃や牡丹・菊・蓮の花といった植物が描かれています。この絵柄が発表された当時のヨーロッパでは、柘榴が一般的ではなかったため、柘榴を玉ねぎと勘違いした人々によって「ブルーオニオン」の名前が広まったとされています。

19世紀頃になると他社もこのパターンを使い始めており、現在では50種類以上ものブルーオニオンが世の中には存在しますが、マイセンからこのデザインは始まっています。そして、竹の根元にマイセンの双剣のマークが入るようになったのも、そういった理由からでした。

東洋の磁器を元にするブルーオニオンは、日本のインテリアや和食とも相性が良く、ロングセラーシリーズのため器の種類も豊富です。マイセンで一通り揃えたいと考えている方や、和室でも使えるテーブルウェアをお探しの方におすすめのシリーズです。

参考:MEISSEN HP「ブルーオニオン」
https://www.meissen-jp.com/products/blueonion/

可憐な美しさを持つクラシックスタイル:マイセンローズ

1815〜1848年のビーダーマイヤー様式が流行した時代に登場した「マイセンローズ」は、華やかで愛らしく、そして上品な佇まいが魅力の、女性に特に人気の高いシリーズになります。ブルーオニオンと同様のノイアー・アウスシュニットフォームの器も多いのですが、ブルーオニオンとは全く違う雰囲気を持っています。大胆に描かれる一輪の薔薇は、全て職人の手によるフリーハンドペイントなので、商品一つ一つの薔薇の表情が違ってくるのも魅力の一つです。

ノイアー・アウスシュニットフォームのティーポットには、蓋のつまみが薔薇の蕾を模した形をしているものがありますが、このマイセンローズでは、その薔薇の蕾にほんのりと色付けされることで、なんとも愛らしい姿が際立ちます。薔薇の花の色はピンク以外にもイエローやホワイトなどもありますが、愛らしいピンクカラーは特に人気が高いです。他ブランドの花柄の器や、ピンクの器と合わせたコーディネートで、テーブルの上を美しく彩ってみてはいかがでしょう。

参考:MEISSEN HP「MEISSEN ROSE」(海外サイト)
https://www.international.meissen.com/meissencollectiondetail/meissen-rose

真っ白でも絢爛豪華:スワン ホワイト

1737年、当時のザクセンの財務大臣を務めていた「ブリュール伯爵」の依頼により、天才造形師ケンドラーによって生み出された「スワンサーヴィスセット」を原点とする、バロック様式の絢爛豪華かつ芸術的な美しさを持ったスワンフォームの白い器のシリーズです。オリジナルは造形をケンドラーが、彩色をヘロルトが行った、2,000以上のピースの絢爛豪華なセットでした。

一見シンプルに見える白磁のホワイトシリーズですが、白鳥や水、ガラテア・貝・魚などの立体感のあるレリーフが施された、間近で見れば一目で上質な器であることが感じられる豪華なシリーズです。さりげなく上品で高級感のあるスワンホワイトシリーズは、高級感のあるインテリアスタイルや、おもてなし用の器に特におすすめのアイテムです。

参考:MEISSEN HP「スワン ホワイト」
https://www.meissen-jp.com/products/swan_white/

現代マイセンスタイル:波の戯れ ホワイト

1993年〜1996年の3年の歳月を費やし生み出された、現代マイセンの新しいシェイプ「ウェーブフォーム」を堪能する白い器のシリーズです。フォームをデザインしたのは、「ザビーネ・ワックス」。波をイメージしたシンプルかつモダンなフォームに、水面の波を思わせるレース状のレリーフを施したのは、「ヨルク・ダニエルチュク」のデザインです。

シンプルでありながらも波のうねりを感じさせる大胆な表現を調和させたモダンなフォームであるこのシリーズは、器自体に動きのある表現がなされているので、食事の盛り付けがより魅力的に見える効果が期待できます。モダンなフォームの白い食器は、モダンスタイルはもちろん、和風のインテリアなどにもおすすめです。

参考:MEISSEN HP「波の戯れホワイト」
https://www.meissen-jp.com/products/wellenspiel/

参考:MEISSEN HP「WAVE」(海外サイト)
https://www.international.meissen.com/meissencollectiondetail/waves

妻への愛から生まれた:ロイヤルブロッサム

1739年に、アウグスト3世が彼の最愛の妻のためにケンドラーに作らせた「スノーボールブロッサム」は、小さな磁器の花を、壺や器などの表面一杯に施した「究極のロココ」とも言われる、可憐なスノーボール装飾技法により生み出された作品で、王の望みの通り最愛の妻へ「枯れない花を贈りたい」という思いが詰め込まれています。

そんなスノーボールブロッサムのデザインを、現代的なモダンシェイプに落とし込んだ、「ロイヤルブロッサム」シリーズは、過去のアーカイブからヒントを得て創造された可憐なモダンスタイルシリーズです。シンプルでありながらも、可憐な小花のレリーフが大変美しく、またマイセン特有の美しい白磁も相まって、上品で優美な佇まいが大変際立っています。大切な人への贈り物や、一式揃えて普段使いにも。すっきりとしたモダンなシェイプと可愛らしいレリーフは、柔らかな印象のモダンスタイルコーディネートや、大人のフェミニンスタイルなどにもおすすめです。

参考:MEISSEN HP「ロイヤルブロッサム」
https://www.meissen-jp.com/products/royal-blossom/

まとめ

マイセンの白磁はとても美しく、繊細な絵付けや装飾などは、上品で高級感のあるコーディネートにとてもマッチします。上品なコーディネートやワンランク上の上質なテーブルコーディネートをしたいと考えている方。お客様をおもてなしする時の器に迷っている方などは、ぜひマイセンのアイテムを取り入れて、上質で品の良い素敵なテーブルウェアライフを過ごしてみてはいかがでしょう。

参考:MEISSEN HP
https://www.meissen-jp.com/

参考:MEISSEN HP(海外サイト)
https://www.international.meissen.com/

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