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【おしゃれな座卓5選】これがなければ和室じゃない?名作の魅力を余すことなくご紹介

野澤 みなみ
著者:野澤 みなみ (インテリアコーディネーター)

スペースデザインカレッジのインテリアコーディネーター科を卒業。 その後インテリアコーディネーターの個人事務所にて、コーディネート業務の他、DMやWEBページでの商品紹介に携わり製品知識を深める。転勤族の妻であり、一児の母。賃貸でも子どもがいても「素敵」で「実用的」な居心地の良い空間のご提案を心がけています。

和室の座卓と聞くと、格式ばった豪華なつくりのものを想像される方も多いかと思います。昔は、和室をお客様やお寺様をもてなす空間として使うことが多かったので、家の顔として恥ずかしくないようなものを置いていたそうです。

しかし今日、和室の使用用途も様々で、内装も伝統的なものからモダンなものへと変化してきていますよね。そこで今回はこれからマイホーム、和室を作る方にも取り入れやすい、おしゃれな座卓とその選び方についてご紹介します。

おしゃれで上品な和室によく似合う座卓選びのポイント

様式が変化してきているといっても、和室が落ち着いた印象を持つことに変わりはありません。部屋の雰囲気を乱さず上品な空間に仕上げるコツをご紹介します。

現代の機能に合わせて奥行や高さに変化を加え、モダンな印象に

昔ながらの座卓は、法事や来客の際に食事をするのにも十分な大きさです。しかし今日、和室の意味合いや目的も変わってきており、お茶を出して談笑する程度であればそれほど大きなものも必要ありません。また小上がりの場合など、それほど広い空間ではないので、ザ・座卓というものを置くと圧迫感が出てしまいます。

和室をうまくコーディネートするコツは、余白の美。和食の盛り付けをイメージするとわかりやすいかもしれません。あえて器いっぱいには盛り付けずお皿の部分を見せることで、視覚的に料理の素材を引き立てています。和室も同様。めいっぱい大きい座卓を置くのではなく、畳を見せたり、壁や床の間に視線が通るようなレイアウトが理想です。

スペースが十分にあればよいのですが、そうでない場合、座卓のサイズを見直してみましょう。食事や書き物をしないのであれば、一般的な高さ300~350mmにこだわる必要もありません。床の間との距離を考えて、奥行方向を短くするなどしても構わないのです。

結果、昔ながらのイメージではなく少し変則的な座卓になり、モダンな印象を与えることにつながります。

天然素材特有の色を活かして大人のこだわり空間に

色で変化をつけにくいけれど単調になるのは嫌、という場合は素材にこだわってみましょう。座卓の多くは木製で、木の種類や加工方法によって様々な形・質感がありますが、やはり天然木に勝るものはありません。木の魅力を最大限に引き出した家具には、時を経ても衰えない普遍的な美しさが存在するのです。

座卓として加工されやすい木の種類から、カラー別にご紹介していきます。明るめのナチュラル色としては、杉、栗、桜、楢などの木から選ぶと良いでしょう。特に存在感がある一枚板は、和室の中心で目をひき、自然のパワーで満ち溢れた空間にしてくれます。

欅は漆で塗られて赤茶色になることが多い木材です。アンティークで味のある雰囲気を持っており、古民家をリノベーションした際のインテリアとしてもよく合います。

シックなダークトーンの和室には、紫檀、黒檀、花梨などダークブラウンの唐木がおすすめです。木材の持つ重厚さと高級感で、より上質な大人の空間を作り上げてくれるでしょう。

洋室向けの家具によく使われるウォールナットは、モダンで少しカジュアルな印象になります。床の間がなく、間接照明やダウンライト、カラー畳を使ったすっきりとした空間に合わせるのが良いでしょう。

その他にも、ガラス天板やヒヤシンスなど、和のものではない素材を入れるとモダンなイメージが増しますが、重厚感は薄れるので気を付けましょう。

カラートーンの異なるアイテムを置きたい場合は照明や小物で調整

和室の座卓は、ベースカラーやメインカラーと呼ばれる、天井や柱、敷居、床の間など他の部分に使われている色のものを選ぶのが基本です。明るい色の木や畳を使っている和室には明るいナチュラル色の座卓が、壁や柱に黒を使ったモダンでシックな和室には黒色やダークトーンの座卓がよく馴染みます。

和室は本来自然素材に囲まれ、静かに、心穏やかに過ごせる空間です。おしゃれにしたいからといって、色で変化をつけようとすると、ちぐはぐでどこか落ち着かない雰囲気になってしまうので気を付けましょう。明るめの和室にダークトーンの座卓を置きたい場合は、写真のように柱を黒色にしたり、間接照明を使って全体的に明るさを落としたりすると、モダンで落ち着いた空間になります。

和室に置くならこれしかない!おしゃれな名作座卓5選

今回は座卓の中でも、今日の生活スタイルに合った取り入れやすいものを厳選してご紹介します。

ユニークな脚の一体型デザイン:S-6026CP-ST:天童木工

 

天童木工は、家庭や企業、官公庁向けの高級木製家具を製造、販売する家具メーカーです。こちらの座卓は日本を代表するインテリアデザイナーの剣持勇によってデザインされた、天板と脚が一体となったデザイン。

丸みを帯びた特徴的な脚に目がいきがちですが、天板の縁が少し盛り上がっていることにも注目してください。これは水返しと呼ばれる細工で、天板の上で水がこぼれても縁で止まり、畳を濡らさない工夫です。プライウッド(成型合板)を主力とした、天童木工の高度なプレス技術があって初めて実現したフォルムなのです。

使用しているカリビアンパーシモン、黒柿は、かつてゴルフのヘッドとして日本でも使われていた木材です。天童木工ではこの木材に、本来の色を活かしながらムラをなくす着色塗装を施すことで、重厚な趣で木の個性を感じられるよう仕上げています。

新しい技術を取り入れ独特なフォルムを形成しながらも、機能的なそのデザインは、まさにジャパニーズモダンの象徴といえるでしょう。

価格:¥530,000(税抜)
寸法:W1400 x D1000 x H335-mm

生命力あふれる一枚板:屋久杉座卓:鬼童銘木

屋久杉は世界遺産登録後伐採が禁止され、現在ではほぼ台風などの影響で倒木したものと、営林署が持つもののみ流通している、大変希少価値の高い材木です。寒暖や風雨の激しい過酷な環境下で1000年以上もの間不朽せずに育つ木は、強い生命力を持ち、神が宿る木と言われています。

一枚板の座卓は、とにかく見た目のインパクトが圧倒的です。なによりどっしりと構えた重厚感は、大きな体でつつみこまれるような安心感を私たちに与えてくれます。お客様を迎える際には、部屋の顔になってくれるのはもちろん、この木の話をきっかけに会話も弾むことでしょう。

溢れ出る生命力と気品も兼ね備えた座卓は、代々受け継がれていくのにもふさわしい一品です。

価格:¥930,000(税込) ※板の質・サイズ等による
寸法:W1900 x D640~780 x H340-mm

機能性と上品さを兼ね備えた折りたたみ式:HM410:北海道民芸家具(飛騨産業)

木工家具で高いブランド力を持つ飛騨産業。その中の北海道民芸家具シリーズは国産材を使い、美しいものを素材からこだわって忠実に作る「用の美」をコンセプトにしています。こちらの座卓も、コンパクトかつ折りたたみ式で収納スペースをとらないという、現代の住宅事情に沿った機能性を備えています。

シンプルになりがちな折りたたみ式の脚も、雲型をモチーフにした伝統的なデザインで上品に仕上げています。均質で硬い樺の無垢材を使用していますが、塗装色のバリエーションが多く部屋の雰囲気に合わせて選ぶことが出来るのも魅力です。

コンパクトなので窓際や壁際に置いて、読書や書き物をするのにも適しています。

価格:¥129,800(税抜)
寸法:W1060x D700 x H330-mm

現代の生活に溶け込むシンプルモダン:膳テーブル:柏木工

日本の伝統を受け継ぎつつ、現代の生活にフィットするモダンな家具、建材を製造する柏木工によってデザインされた座卓です。洋家具にもよく使われるタモ材、オーク材を使用したナチュラル色で、北欧ナチュラルなテイストが好きな方にも抵抗感なく受け入れられるカラーです。

漆塗りで彫刻が入った華美なものとは正反対に、天板のカットや脚の形など、木の自然美をそのまま表現したかのような素朴なデザイン。堅苦しい特別な部屋ではなく、心穏やかになる居心地の良い空間を演出します。

脚の長さを200~400mmで選ぶことが出来るので、高さに変化を加え、シンプルモダンな和室をつくるのにも最適な一品です。

価格:¥203,000(税抜)~
寸法:W1500x D800 x H300-mm
W1800x D900 x H300-mm
W2100x D1000 x H300-mm

伝統を現代風にアレンジし環境にも優しい:BE5210KH:カリモク家具

こちらの座卓は天板に花梨の突板(美しい木目の部分をスライサーで削った薄い板)を使用していますが、漆塗り仕上げで紫檀色と特有の艶感・質感を出し、高級感を醸し出しています。天板はドアなどによく見られるフラッシュ構造。框組とも言われ、周囲を枠のように囲った骨組みに天板を貼り付けたものです。中が空洞なので、一枚板のものと比較すると軽量なのが特徴です。

その他の材木としてラバートリー(ゴムの木)とハックベリーを使用しています。これらはそれぞれ生産周期や管理状況から環境に優しい木材とされており、資源を有効利用した今の時代ならではの座卓といえるでしょう。

伝統的なフォルムにもかかわらず、横の幕板部分にも華美な装飾はなく、すっきりとしたデザイン。年配の方への応接用として恰好がつきながらも、シンプルでモダンな和室が好まれる現代に取り入れやすい座卓です。

価格:¥147,000(税抜)
寸法:W1514x D914 x H335-mm

こんな意外なスタイルも!座卓を使ったおしゃれなコーディネート3例

デザインテーブルを取り入れた大人の和モダン

 

座卓の天板は木製が一般的ですが、こちらはガラス製。イサム・ノグチの代表作、Coffee Tableを座卓として使用した例です。天板が透明なので主張が少なく、木製の脚には和の要素が入っているので、和室にも馴染みやすいテーブルです。

ダウンライトと間接照明で、明るさを確保しつつ落ち着いた印象になっています。天板に光が反射してしまうので、ダウンライトがテーブルの真上に来ないようレイアウトに工夫をしています。ガラスという異素材がモダンな雰囲気を出すので、シックなカラー畳を合わせています。

ミニ座卓×2で空間に変化を

 

こちらでは小さな座卓を2つ並べて配置してあります。ぴったりとくっつけるのではなく、少しずらして変化を出すことでモダンな雰囲気に。これがコーディネートの中で浮いてみえないのは、床の間のデコレーションによるものでしょう。

床の間の壁には座卓と同じトーンの現代アートが飾られ、床板部分はモダンな花器に花が生けられています。畳や障子など和の要素は淡い色で、インテリアアイテムのモダンな要素は濃い色にすることで、メリハリをつけつつもうまくまとまっています。

テーブルランナーを使ってシックで華やかな和室に

座卓のテーブルコーディネートというと、全体をクロスで覆ったり真ん中に小さめの布を置いたりするのをよく見かけますが、ダイニングテーブルと同じようなテーブルランナーももちろんアリです。

こちらの和室はリビングと同じ空間になるので、全体的に洋風でシックなイメージ。落ち着いた色味を使っている中で、明るい木の座卓が少し浮いてしまっています。そこでクローゼットの扉や座布団の色味に似た、大き目のランナーを敷くことで、座卓を空間に馴染ませ、且つ全体のコーディネートを引き締めています。

部屋の真ん中に色味が加わった分、華やかに感じられるかもしれませんね。

まとめ

現代の生活スタイルでは、和室に必ずしも座卓を置かなければならないということはありません。しかし座卓を置けばそこに人が集う中心となり、心を落ち着け支えてくれる存在になってくれることでしょう。応接用の格式ばったもの、という印象は捨てて、気軽な気持ちで取り入れてみるのもよいのではないでしょうか。

ぜひ今回ご紹介したコツを参考に、和室を上品にコーディネートする座卓を探してみてください。