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【プロが選ぶ】和柄の壁紙10選!コーディネート事例とともに上手に取り入れるコツをご紹介

佐伯美知枝
著者:佐伯美知枝 (二級建築士/インテリアコーディネーター)

宿泊施設専門のコンサルティング会社にて、旅館やホテルのオープン・リニューアル案件を担当。その後インテリアショップ「カギロイ」勤務を経てフリーのコーディネーターに転身。小型犬+家族3人暮らし、自宅は古材家具に囲まれた和モダン風です。心身共にリラックスできる居心地良いお部屋づくりをモットーに、様々なインテリアをご提案できるよう心掛けています。

着物や和雑貨などで目にする、日本独自の「和柄」。和柄とは、一般的に「文様」を意味し、日本に古くから伝わる模様の総称です。もともと、中国の王朝だった唐や隋の影響を受けてつくられていましたが、平安時代中期から、自然や動植物、日本人ならではの感性をモチーフに、さまざまなパターンが生み出されました。

そんな和柄(文様)が、お部屋を彩る壁紙のデザインとして、改めて注目されています。しかし、なかには「和室がないので、和柄の壁紙を貼るのは難しい」「和柄の壁紙を貼ったら、お部屋が和風調になってしまうのでは?」などの不安から、なかなか踏み切れない方がいるかもしれませんね。

今回は、和風のイメージが強い「和柄」の壁紙を選ぶ際に役立てて頂きたい、日本のお部屋に取り入れる際のポイントや選び方、おすすめコーディネートについてご紹介します。

目次

和柄の壁紙をおしゃれに取り入れるポイント

一部屋に一柄が基本。メインカラー(カーテン・家具等)とのバランスを考える

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同柄パターンが連続するデザインが多い和柄の壁紙は、「一つの部屋に一つの柄」というルールを決めて選ぶと、お部屋がまとまりやすくなります。

和柄の壁紙を選んだら、家具やカーテン、ラグなどのカラーも、壁紙と相性が良い同系色や類似色から選ぶのがコツ。クッションや座布団、テキスタイルアートなどのファブリックアイテムも、壁紙と同じ柄で揃えると、お部屋に統一感が生まれます。

ぜひ知っておきたいのが、和柄(文様)が持つ意味。中国などから伝わった模様にアレンジを加えたもの、線や図形などを組み合わせたもの、身近な自然をモチーフにしたものなど由来もさまざまで、和柄ごとに意味が込められています。

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上の写真は、動物や人物を戯画的に描いた「鳥獣人物戯画」のパターン柄を、フローリング床を敷いたリビングに貼った例。和のテイストを含みながらも、シック&モダンな雰囲気にまとめていますね。

このように、和柄の壁紙を貼る場所は、必ずしも「和室」にこだわらなくて大丈夫。洋柄の壁紙と同様、自由な感覚で楽しく選びましょう。お部屋を構成する色数は3~4色、多くても5色までにするのがおすすめです。

 

お部屋のメインとなる場所に、アクセントウォールとして見せる

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写真は、葉や茎、蔓(つる)などを曲線でつないだ「唐草」柄の壁紙。蔓の生命力の強さから「長寿」や「繁栄」などの意味を持つ柄です。

和柄の壁紙のベースカラーが白やベージュ、淡いグレーなどで、柄とのカラーコントラストが強くない場合は、面積広めの壁に貼っても、賑やかすぎる印象を与えることはないでしょう。

周囲の壁や建具(和室なら襖や障子も)には、壁紙と相性が良い同系色や類似色のほか、ベージュ、ブラウン系など、自然界の色から選ぶと馴染みやすくなります。

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対して、アートのような一枚絵スタイルの壁紙や、黒をベースとした壁紙、カラーコントラストが強い壁紙の場合は、インパクトが強すぎたり、目が疲れやすくなったりすることも。

和室であれば、床の間などの一部の壁や襖紙として、壁紙を貼ってみるのもアイディア。洋室に貼る際は、アクセントウォールとして。いずれも、面積を狭めて貼るとうまくいきます。

こんなケースに気をつけろ!失敗しがちなパターン紹介

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良い兆しやめでたさを意味する柄を「吉祥文様」と呼びますが、鶴と松の柄はまさにその代表的なもの。写真は、ダークブルー系の腰壁と、黒色を背景に鶴と松をあしらった壁紙を貼り合わせています。

明度&彩度ともに低めのカラーリングは重厚感がありますが、できれば、リビングやダイニングなどでは、重たい印象に偏りがちなので避けたほうが無難。

パブリックなお部屋では、同じ無彩色でも明るい色調のライトグレーがベター。どうしても黒い壁紙を貼りたい場合は、お部屋全体の20~30%程度にしましょう。広い面積に貼る場合は、寝室などのプライベートなお部屋で検討を。

和柄の壁紙おすすめ10選

市松柄と葵祭を掛け合わせた壁紙:LIGHT kioi  LL-5533「石畳に葵」:Lilycolor(リリカラ)

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京都・賀茂神社の神紋「二葉葵」と、伝統的な有職文様(朝廷や武家の装飾品に使われていた柄)である「石畳」をかけ合わせた壁紙です。色は、伝統装束の雅な色合いである緑、または紫から選ぶことができます。

こちらの壁紙は、遠目から見ると市松模様に見えるのがポイント。市松柄は、途切れることなく続いて行くことから「繁栄」の意味が込められています。

無地の壁紙と張り合わせた、同系色コーディネート

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グリーンカラーの「石畳に葵」の壁紙を貼った小上がりの和室です。同系色の無地パターン壁紙と組み合わせることで、リラックスできる居心地が良さそうな空間に。

円形が連鎖し、永遠に繋がる柄:KSI-0045 七宝:かべいろ.com

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七宝(しっぽう)とは、仏教の経典に出てくる7つの宝のこと。円(輪)は和につながることから、「人と人との和の大切さ」を表しています。

カラーバリエーションは水色、茶、朱、藍色の4種類。爽やかなペールトーンカラーで、リビングやダイニングなどのパブリックな空間にも最適です。

パステルカラーの和柄壁紙は、白を基調とするお部屋にぴったり

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彩度低め&明度高めのペールトーンは、パステルカラーともよばれる優しい色。水色×白の七宝柄の壁紙に合わせて、同じ白色系のテーブルや壁面収納を合わせた上品なコーディネートです。色数も抑えているので、お部屋がすっきりと見えますね。

 

不老長寿を意味する菊松葉:LIGHT kioi  LW-4528「変わり立涌に菊松葉」:Lilycolor(リリカラ)

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深みあるマットな色合いをベースに、菊松葉の文様を光沢感あるパールカラーで表現した壁紙です。

「慶賀」を意味する松の葉と「不老長寿」を象徴する菊、「運気の上昇」を表す立涌(たてわく)を組み合わせた、とても縁起が良い文様です。

気品よく際立つ、菊松葉のメタリックな発色

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くすんだ黄色みがベースの「変わり立涌に菊松葉」の壁紙を、ベッドヘッド背面の壁紙にアクセントウォールとして貼った例です。

美しい発色の菊松葉の印象を際立たせるかのように、ベッドスロー&ピローをはじめ、他の壁紙も控えめなカラーでまとめ、上質感を漂わせています。

 

群生するススキの楚々とした美しさ:KJ-0005 群生(Gunsei):かべいろ.com

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秋の風物詩であるススキの群生を、控えめなデザインで表現した一枚です。カラーはこちらの白色の他、藍、薄い黄など、全4色から選択可能。さりげなく余白を残したデザインに、「省略の美」を感じます。

ミニマムデザインの壁紙には、配するインテリアもシンプルに

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「群生(Gunsei)」の壁紙を貼ったダイニングです。万葉の時代から、日本人の心を和ませてきたススキ。どこか郷愁を感じさせますね。

カラーリングはもちろん、デザインも控えめ。壁紙の持ち味を最大限に生かすなら、家具やインテリアエレメントもシンプルかつ必要最低限にするとよいでしょう。

 

扇形を重ねて鮫皮を表現した江戸小紋:LIGHT kioi  LL-5509「鮫小紋」:Lilycolor(リリカラ)

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「鮫小紋(さめこもん)」は江戸小紋の一種。遠目には無地に見えますが、間近でみると細かな柄が浮かび上がるのが特徴です。

鮫小紋は、硬い鮫の肌が身を守る鎧に例えられ、「厄除け」や「魔除け」といった意味あいが。プリント柄壁紙ではなく、無地系の和柄壁紙をお探しの方におすすめです。

間接照明で、緻密な鮫小紋柄を雰囲気良くライトアップ

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6カラーから選べる「鮫小紋」シリーズのうち、グリーン色の壁紙を貼った例です。

細かい点で円弧形を重ねた小紋柄は、光が当たることでまた趣が違って見えるのが面白いところ。広い面積を持つ壁に貼ると、まるでギャラリーのような、非日常的な空間を演出することができます。

日本人の心をとらえる花といえば:LIGHT kioi  LL-4535「櫻縞」:Lilycolor(リリカラ)

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花といえば「桜」を指すほど、平安時代から日本人に愛されてきた桜。たくさんの花が芽吹く春を連想させることから「物事の始まり」や、五穀豊穣の神が宿る木として「豊かさ」を表現するといわれています。

ベージュ地とピンク地の2種類あり、いずれも明るい色調。適度な明るさとゆったりとした落ち着きを感じるカラーリングです。

日中は陽の光、夜間はスポット照明を駆使。桜柄の見え方の変化を楽しむ

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ピンクカラーベースの「櫻縞」柄壁紙を貼った例です。

近くで見ると繊細な桜柄パターンが見てとれますが、遠目から見ると縞模様に見えるのが特徴。リビングなどの広い面積の壁に貼れば、横方向の広がり感を強める効果が期待できます。

伝統的な草木染めの藍色を表現:LIGHT kioi  LW-4541「菊尽くし」:Lilycolor(リリカラ)

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秋を代表する菊が咲き誇る様子を、伝統的な草木染である藍染めの風合いで表現した壁紙。

菊は、花柄の中でも最も位が高い花として用いられることが多く、中国では「不老長寿」の効果があるとされています。特に縁起が良い、吉祥文様のひとつ。

藍染めの風合いを生かしたシックなコーディネート

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丸いフォルムの菊が咲き誇ったさまを、藍一色でシンプルに描き出した壁紙を貼った例です。

壁紙の地色がクリーム系なので、それほど暗い印象にはなりませんが、リビングや和室、寝室などに取り入れるなら、アクセントウォールとして壁の一面程度に絞って貼るのがおすすめ。

錦秋の情景を思わせる一面の紅葉:LIGHT kioi  LL-5544「楓」:Lilycolor(リリカラ)

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ゴールドのパールカラーをベースに、目にも鮮やかな一面の紅葉を描いた壁紙。

楓は季節によって色を変え、見る人を楽しませることから「幸福」をもたらす花といわれています。和室や客間などのアクセントウォールとして。

装飾は極力省き、壁紙が主役となる空間をつくる

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赤×ゴールドカラーの組み合わせが目を引くカラーリングです。このようなフォーカルポイントとなりやすい壁紙は、お家のなかでも生活感が出にくい場所を選ぶのがポイント。

最もお部屋のメインとなる場所に貼り、周囲は無地の壁紙をチョイス。色のメリハリをつけるのがコツです。

冬の陽光に照らされた雪の結晶:LIGHT kioi  LW-4546「雪華」:Lilycolor(リリカラ)

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江戸後期に大流行した「雪華」柄をデザインした壁紙です。清潔感のあるホワイト地に、小ぶりな雪の結晶がランダムに配置されるパターンは、お部屋はもちろん、廊下や水廻りスペースなどに。

寝室の壁に雪華柄パターンを配して、心地よい涼やかさを演出

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雪華文様は、冬空から降る雪を花に例えたもので、昔から、夏に涼やかさを演出するものとして用いられてきました。

視覚効果から涼しさやクール感を演出するなら、寝室の壁に用いてみるのもよいでしょう。鎮静感を与えるブルー系色のベッドリネンと揃えれば、質の良い睡眠をとることができそうです。

早春の訪れを告げる白梅:LIGHT kioi  LL-5526「枝垂れ梅(しだれうめ)」:Lilycolor(リリカラ)

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白梅と紅梅の2つのカラーから選べる、柔らかな色合いの壁紙です。梅は厳しい寒さの中、いち早く花を咲かせ、多くの実をつけることから「生命力」や「子孫繁栄」の象徴とされてきました。吉祥文様のひとつでもあります。

壁紙は、明度をやや落としたライトグレイッシュのトーン。上品で清潔感がある印象を与えます。

落ち着きを感じる柔らかな配色は、自然素材で構成される和室に

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和室のアクセントウォールとして、「枝垂れ梅」の壁紙を貼った例です。天井部から横方向に広く壁紙を貼っているので、まるで枝垂れ梅のトンネルをくぐり抜けているかのように見えますね。

こちらは壁紙の地色がベージュですが、子ども部屋などプライベートなお部屋に貼るなら、愛らしいピンクカラーをぜひ。ロマンティックでかわいらしい雰囲気になります。

まとめ

昔ながらの和柄壁紙は、色やデザインが渋すぎて、和室以外の場所に貼るのはなかなか難しいところがありました。

しかし現在、和柄壁紙のデザインはますます進化を遂げ、和室はもちろんのこと、洋風スタイルの空間にもどんどん取り入れられるようになってきています。

今から1000年以上前の平安時代の頃から、和柄に意味をこめて暮らしに取り入れてきた日本人。私たちもお部屋のインテリアを考えるとき、先人たちに倣って、和柄デザインを積極的に取り入れてみたいものですね。