2022/08/15
【プロが教える】つる性植物を使ったおしゃれなガーデンを実現する方法!観賞用としても面としても!つるの魅力にハマる。
つる性植物は、スタイリッシュなガーデンづくりに大活躍します。つる性植物を利用した植栽デザインの可能性は無限大。花や葉が美しい種類、実のなる種類があるうえに、希望の形に仕立ててオブジェのように楽しむことも。緑のスクリーン、緑の壁、緑の屋根、緑のアーチ。様々な形がつる性植物で実現できます。
そこでつる性植物をつかったおしゃれな庭の作り方を解説します。楽しいアイディアもたくさんご紹介します。この記事を読んで、つる性植物の魅力にはまってみませんか!
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目次
つる性植物を取り入れたおしゃれなガーデンを実現する方法
つる性植物は、根を張り付けたりつるを巻き付けたりして長く育つという特徴があります。植えつける場所が小さくても、つるを伸ばして大きな面積に緑を広げることのできるのは大きなメリット。つる性植物を取り入れるポイントは二つ。一つは観賞用として、もう一つは緑の面としての利用です。
つる性植物のガーデニングデザインのポイント① 観賞用
観賞用にするなら、次のようなつる植物があります。
花を観賞するなら
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つる性植物をトレリスやオベリスク、またはパーゴラに這わせて一面に咲いた花を楽しむのはつる性植物の楽しみ方の王道。写真のフジのほか、クレマチス、アサガオ、スイカズラ類、ハゴロモジャスミン、ツルアジサイ、マンデビラ、トケイソウなどがあります。
葉を観賞するなら
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美しい模様入りの葉を観賞できるつる性植物も魅力的。ヘンリーヅタのように秋の紅葉に観賞価値のあるつる性植物も。写真は葉に白やピンクの色が入るミヤママタタビ。その他にもハツユキカズラ、斑入りのヘデラ類、斑入りのツルニチニチソウ、ニシキテイカなどがあります。
実を観賞・食用にするなら
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食用になる実をつけるつる性植物もたくさんあります。写真のキウイをはじめ、ブドウ、アケビ、ゴーヤ、その他きゅうり、カボチャなどつる野菜類があります。パーゴラや格子などのフレームに這わせ、コロンと垂れる実を観賞できるうえ食用にする楽しみも。
つる性植物のガーデニングデザインのポイント② 面としての利用
緑の面を作りたいなら、次のような利用方法があります。
グラウンドカバーに
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手入れの難しい斜面などにつる性植物を植えれば、一面の緑のカーペットに。植栽エリアから飛び出したつるだけを切っていけばいいので、管理が楽です。常緑のつる性植物を利用すれば、一年中緑を地面を緑にしておくことができます。
グラウンドカバーに利用できる常緑のつる性植物には写真のヘデラの他、アメリカツルマサキ、ツルニチニチソウ、ニシキテイカ、ハツユキカズラなどがあります。
緑のウォールやスクリーンとして
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壁ぞいに細長い植栽エリアがあれば、大きな壁面でも緑のウォールにすることが可能です。建物外壁につる性植物を這わせて緑の家にしたい場合、つるを巻き付けて育つタイプの植物がおすすめ。つるを誘引できるトレリスやワイヤーの格子などをとりつけて誘引しましょう。
巻き付きながら育つつる性植物は、フェンス、トレリスなどの格子類などの構築物に這わせるのに向いています。誘引することにより早く目的の高さや方向に育てることができます。写真のスタージャスミンのほか、ハゴロモジャスミン、スイカズラ、トケイソウ、ナツユキカズラなどがあります。
緑の屋根として
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パーゴラにつる性植物を這わせれば緑の屋根に。落葉性のつる性植物なら夏の間だけ涼しい木陰をつくり、冬は日差しが入ります。照り返しの強いバルコニーの緑のカーテンとして、または南側のパーゴラなどに最適。写真のブドウの他、アケビ、ヘンリーヅタ、ゴーヤ、フジなどがあります。
緑のオーナメントやオブジェとして
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つる性植物が絡んでいけるフレームさえ用意すれば、どんな形にもなってくれるのがつる性植物の魅力。ガゼボや屋根付きベンチなどの大きなものから、丸、三角などの幾何学形も作れます。
つる性植物と合わせて使いたい!相性が良い植物・マテリアル
つる性植物と寄植えして相性が良い植物はこれだ!
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植栽エリアにつる性植物と共に他の植物を寄せ植えすると、一味違った魅力を付け加えることができます。例えば花が咲かないつる性植物なら、長期間花を咲かせるペチュニアなどの一年草を加えていろどりを。花が咲くつる性植物、落葉性のつる性植物なら、根元に常緑低木や常緑の地被類を一緒に植えると良いですよ。
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つる性植物は寄せ植えの材料としても秀逸。ヘデラ、ディコンドラ、ツルニチニチソウ、ハツユキカズラなどは季節ごとのメインの花苗をほどよく引き立ててくれます。ウィンドウボックスやプランター、背の高い鉢に植えて垂らすように使うと素敵です。
つる性植物を這わせたいマテリアルはこれだ
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つるを巻き付けて育つつる性植物を這わせやすくおしゃれに仕上げられる素材は、トレリスなどの木製や金属製の格子状の構築物。細い格子状になっているとつるを誘引しやすいうえ、つるがまだ成長しない段階でも見栄えがします。
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一方、気根をだしてのびていくつる性植物はざらざらした表面の無機質素材が向いています。例えば擁壁ブロック、ブロック塀、コンクリートウォール、レンガウォールなどです。建物外壁も根を出すタイプのつる性植物がよく這い上がりますが、根が外壁の表面にダメージを与えるためおすすめしません。
つる性植物は育てやすい?育て方と誘引の仕方をおさえておこう
つる性の植物は育てやすいものがほとんどです。それぞれのつる性植物に耐寒性や日照条件があるため、個別に調べて環境に適したつる性植物を選びましょう。
つる性植物を何かに這わせたい場合、誘引するとより早く希望の形をつくることができます。誘引とは、這わせたい方向に向かってひもや針金などをつかってとめつけること。例えばパーゴラに這わせたい場合、つるが天井まで伸びる間は柱につるを止付けていくようにすると、効率よくつるを伸ばすことができます。
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プロがおすすめする初心者にもおすすめの定番つる性植物3選
花も香りも楽しめるハゴロモジャスミン
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4~5月に香りのある白から淡いピンクの花を咲かせるハゴロモジャスミンは、流通が多く手に入りやすいつる性植物。生育旺盛で短い間にボリュームのある緑の面を作ってくれます。つるを巻き付けるように育ち、様々な形のフレームやトレリス、パーゴラに絡めて育てるのに向いています。
様々なシーンで活躍するヘデラ・ヘリックス
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ヘデラ・ヘリックスは小さめの葉が密につく常緑のつる性植物。斑入りの美しい品種も多く、寄せ植えに使えばメインの花を引き立てる名わき役に。壁面や地面一面をカバーするのにも使えます。気根をだして壁面をつたっていくので、レンガウォールに這わせてイングリッシュガーデン風の演出もできます。
夏の緑のカーテン、ゴーヤ
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夏の日差しを和らげる緑のカーテンがほしいなら、ゴーヤがおすすめ。ネットに這い上がって大きな面を作ります。大きくうすい葉を通す緑の光に癒されること間違いなし。かわいい黄色い花や実をつけ、楽しみの多いつる性植物です。一年草なので、毎年種や苗から育てます。
プロが教える!つる性植物を取り入れたおしゃれなガーデン実例12選
つる植物の様々な利用法を実例でご覧ください。
つる性植物×お庭 のガーデン実例 7選
都市型住宅の細長い庭なら、パーゴラ×つる性植物でプライバシーを確保
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都市住宅、マンションの専用庭などの限られた外部空間なら、フェンスとパーゴラの組み合わせにするのも良い方法。つる性植物でさりげなく隣地からの視線を遮ぎれば、テラスでの時間が充実しますよ。夏の間だけ気持ち良い緑陰をつくるのはヘンリーヅタ、フジ、キウイ、ブドウなどです。
頭上に花咲くスイングベンチならお気に入りのコーナーに
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パーゴラからブランコの下がったベンチなら、1×2メートルもスペースがあれば設置可能。フジを植栽すれば春に花、そのあと柔らかい緑陰の下でのんびりくつろげます。
植え込みからつる性植物を下垂させると緑のボリュームが増す
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高さのある植栽エリアなら、立ち上がりのウォールにふわりとかかるつる性植物を植えると柔らかい雰囲気に。ディコンドラ、ツルニチニチソウなどが向いています。
上階から垂らせば風に揺れる緑のカーテンに
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上階のバルコニーから垂らすことができるつる性植物なら、プランターさえあれば緑のカーテンが可能。夏の強い日差しを遮ってくれるうえ、室内に映る影も美しく鑑賞できます。下垂して育つツルニチニチソウ、ニシキテイカが候補です。
つる性植物を使って斜面を緑化すればローメンテナンス
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剪定などの管理が大変な斜面には、つる性植物を使って緑化するときれいにそろった緑の面が作れます。土壌の流出が抑えられ、管理も大幅に楽になりますよ。小さな面積ならツルニチニチソウ、大きな面積ならヘデラ・カナリエンシスが適しています。
鉢植え×オベリスクならテラスでつる性の花が楽しめる
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大きめの鉢にオベリスクを使えばどこでもつる性植物を育てられ、花が美しい種類も身近で楽しむことができます。ブーゲンビリア、クレマチス、マンデビラ、アサガオなどを植えましょう。
つる性植物で大胆なアートも実現できる
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根が育つスペースとつるが這っていけるフレームさえあれば、どんな形でも作れます。緑のジャイアント像だって不可能ではありません。お庭で実現するなら、ミズゴケとチキンネットで動物の形をつくってヘデラやフィカス・プミラを這わせれば手軽にオリジナルの緑のアートが作れます。
つる性植物×ウォール・フェンス のガーデン実例3選
単調なウッドフェンスにつる性植物で変化をつけられる
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延々と続くウッドフェンスは単調な印象。写真のようにところどころにトレリスを設置してクレマチスやつるバラを這わせると見どころができます。
つる性植物でグラフィック模様をつくると目を引くウォールに
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殺風景なウォールもつる性植物を使えばデザイン性の高い緑のウォールに。一面につるを這わせても良いですが、ストライプ状や斜め格子状に糸をはってつる性植物を這わせると面白い効果が得られます。スイカズラ、サネカズラなど巻き付いて育つつる性植物がおすすめです。
緑のスクリーンはフェンス代わりにできる
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敷地の境界にフェンスやブロック塀をつけようか迷っている場合、金属製の格子を取り付けてつる性植物のスクリーンにするという手があります。これなら侵入が防止でき目隠しの効果があるうえ通気の良さも確保できますね。巻き付いて育つナツユキカズラ、テイカカズラがおすすめ。
つる性植物×ベランダ のガーデン実例 2選
トレリス付きプランターなら手軽に緑のカーテンが実現可能
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トレリスがあらかじめ取り付けられたプランターなら、つる性植物を植えて強い日差しを遮ったり目隠しとして利用することができます。スタンド付きプランターならトレリス部分がちょうど目の高さに。ゴーヤなどを植えれば、室内からみたときに美しい緑のカーテンに。
つる性植物のトピアリーならオブジェのように室内でも楽しめる
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つる性植物ならではの楽しみ方にトピアリーがあります。円や球型、ピラミッドやタワー型、オニオン型、希望の形のフレームさえあれば、その形にそわせてつる性を誘引していけばいいだけ。ワイヤープランツ、プミラ、ヘデラ・へリックスなどは入手しやすくトピアリーづくりに気軽にチャレンジできますよ。
まとめ
様々な形で楽しめるつる性植物。小さなオブジェから大きなスクリーンまで作ることができます。花や葉、実を楽しむ種類を観賞するもよし、緑の屋根にするもよし。お庭にちょっと目隠ししたい場所があるなら、つる性植物を使ってみませんか!
目的の方向に誘引するとより早く緑のボリュームをだすことができます。つる性植物を効果的に、そしておしゃれに利用して、お庭をより充実させましょう。
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