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【プロが教える】折り上げ天井でおしゃれなインテリアを実現する方法!クロスや照明のアレンジも!徹底解説

河野ゆみこ
著者:河野ゆみこ (二級建築士/インテリアコーディネーター)

住空間設計室CUBE代表。一般社団法人感性ひらく空間代表理事。 住宅設備メーカーや住宅コンサルタント会社での勤務を経て独立。日常の中に非日常を感じさせる住空間づくりをコンセプトとし、住宅やオフィス・医療施設・店舗など約1200件の設計やインテリアコーディネートに携わるほか、セミナー講師、コラム執筆も行っている。

開放感のある部屋は多くの人の憧れです。しかし部屋の面積は変えられないとなると、どうやって開放的な雰囲気を出したらいいのか悩ましいですね。

そんな悩みを手軽に解消し、おしゃれな印象を与えられるのが折り上げ天井です。

この記事では、折り上げ天井の取り入れ方のポイントや注意点、おしゃれな折り上げ天井の部屋の事例について紹介していきます。

 

来客が憧れる!折り上げ天井でおしゃれなインテリアを実現するポイント

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しゃれた雰囲気が出せる折り上げ天井ですが、なじみがなく実際に取り入れるにはちょっと難易度が高そうに感じるものです。

折り上げ天井でおしゃれなインテリアの部屋をつくるために、まずは折り上げ天井に関する基礎知識を押さえておきましょう。

 

折り上げ天井とは?

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折り上げ天井とは、天井のある部分を一段高く掘り込んだ天井のことです。

天井に奥行きが出るので、天井が高く見えて開放感が高まります。リビングやダイニング、和室、玄関などの天井中央部に使われることが多いですが、必ずしも中央に位置するとは限りません。開放感が欲しい場所に設けることができます。

 

折り上げ天井のメリットとデメリット

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折り上げ天井のメリットとしてもっとも大きいのは、天井が二段になることで奥行きが生まれ、天井が高くなったように感じることです。いろんな条件によって天井を高くできない場合でも、折り上げ天井にすると部屋全体が少し広くなったような印象を与えられます。

しゃれた雰囲気が高まるのも折り上げ天井のメリット。折り上げた面を活用して、平たい天井にはできない仕上げを施すことで個性的なインテリアになります。

一方、折り上げ天井にすると部屋全体のバランスがとりづらくなることがあります。たとえば玄関や廊下など面積が狭い場所において装飾性の高い仕上げの折り上げ天井にすると、装飾の良さが生かしにくいと言ったことが起こります。

折り上げ天井のデザインを生かすには、ある程度の広さがある場所に設けるといいでしょう。

天井面に段差がつくために掃除がしにくくなるデメリットもあります。間接照明にすると、入り組んだ場所にある照明器具の掃除が難しいです。

はたきやワイパー等を使っても細かい部分のほこりや汚れが取りづらい点は事前に頭に入れておきましょう。

 

折り上げ天井をおしゃれに取り入れるには?

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折り上げ天井は単独でも目を引く造作ではありますが、その存在感を最大限に生かすためには、折り上げ天井の部分に一工夫加えるという採用方法もおすすめです。

単独で折り上げ天井を設ける場合と比較するとよりスタイリッシュな雰囲気を出せますし、空間のフォーカルポイント(人の視線を集める場所)となって個性的なインテリアをつくりだせるからです。

好みのインテリアテイストに合った工夫を加えることで、センスの良さが光る空間を楽しめます。

 

さらに詳しく!ポイントごとに折り上げ天井をおしゃれに取り入れるポイントを解説

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平たい天井にはない折り上げ天井ならではの広がりや奥行を活かしておしゃれに仕上げるために、3つのポイントを紹介します。

ポイント1.折り上げ天井と照明

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折り上げ天井を造作した間のスペースを活用して、スリムタイプの照明器具をセットして間接照明にすると、天井面に明かりを当てて反射した光が室内に落ちてくるのでやわらかい雰囲気を演出できます。

照明器具とファンがセットになったシーリングファンを折り上げ天井の中心に設置すると高級感が出ますし、ダウンライトをセットするとスタイリッシュな印象になりますよ。

ポイント2.折り上げ天井と壁紙

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折り上げ天井の折り上げ面をアクセントクロスで仕上げると、奥行きの深さが強調されます。ソファの張地と色をそろえた無地の壁紙や、壁面で使うにはやや勇気がいる柄の壁紙などを選ぶと、個性的なインテリアに仕上がるでしょう。

床と同じ色の木材を張りたいけれど予算がオーバーしそうな場合は、ウッド柄の壁紙を選ぶと安価ですし、統一感が出しやすいです。

ポイント3.折り上げ天井とモールディング

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モールディングと呼ばれる装飾部材を使って折り上げ部分を縁取ると、上品な印象が強くなります。フラットなパターンと比べるとデコラティブな仕上がりになり、ホテルのラウンジのような印象に。

ただし、掃除の手間を考えて複雑すぎないデザインを選ぶのがおすすめです。

 

後悔したくない!気になる情報も事前に検討しておきましょう

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スタイリッシュな雰囲気を楽しめる折り上げ天井ですが、あまりなじみのない仕上げだけに戸惑う部分も多いものです。希望通りの仕上がりにするために、押さえておきたいポイントを紹介します。

折り上げ天井にリフォームする場合の費用は?

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一般的なフラットの天井に比べると、造作の手間がかかる分費用の追加が発生します。折り上げ天井にする面積や仕上げ方によって費用はかなり変わりますが、シンプルな仕上げの折り上げ天井で1㎡あたり12,000~15,000円が費用の相場の目安と考えておくといいでしょう。

モールディングを使ったり、照明器具をセットしたり、シーリングファンを設置するための天井裏補強を追加したりすると1㎡あたりの単価も上がります。事前に工事見積を取り、予算との兼ね合いを見ながら検討してください。

折り上げ天井にする範囲はどう決める?

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部屋全体の天井面に対して、どれくらいの範囲を折り上げ天井とするかによって印象は異なります。

折り上げ天井の特徴である奥行き感を生かすには、ある程度の広さが必要です。ただし折り上げる面積が広すぎると、折り上げた面がその部屋の天井面という見え方になりやすいので奥行き感が出にくくなりますから注意しましょう。

また、間取りによっても印象が変わります。たとえば間仕切りのないひとつの大きな空間となっているLDKの場合、リビングからダイニングにわたって大きく天井を折り上げると開放感が高まりますし、リビング部分だけ天井を折り上げるとその部分が強調され視線を集めやすい場所となります。

部屋の天井面の6~7割を折り上げ天井とするとバランスがとりやすいです。そこから開放感をプラスしたいか、一部分だけ折り上げて立体感を強調したいかを考えてみましょう。

折り上げ天井に必要な高さは? 折り上げ部分はどれくらいの高さがいい?

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折り上げ天井の奥行き感を生かすには、折り上げる範囲と同時に折り上げる高さも重要なポイントです。

段差が大きいほど立体感が出てシックな雰囲気が出せます。逆に段差が小さいとシンプルで親しみやすい印象になります。

通常は10~15㎝の高さにすることが多いですが、化粧梁をセットするのなら折り上げ面と化粧梁、低い天井面との段差を楽しむために最低でも20㎝はほしいところです。

戸建住宅は比較的高さを調整しやすいですが、集合住宅は上階の床面との取り合いがあり、少ない段差しか確保できないことがあるので注意が必要です。どちらにしても施工業者に事前の現場調査をしてもらい、どこまで折り上げられるか確認しましょう。

こんなケースに気を付けて!失敗しがちなパターン紹介

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折り上げ天井にする場合に失敗しがちなパターンとして多いのが、照明の明るさ不足です。折り上げ天井を使って間接照明をセットすると、想定よりも暗かったという声は少なくありません。

間接照明は天井面に反射させた光で室内を明るくする照明方法なので、下にある家具や床に当たる光量は減少します。さらに折り上げた分だけ家具や床との距離も長くなり、どうしても明るさが抑えられやすくなってしまうのです。

せっかく折り上げ天井にしておしゃれな部屋になっても、明るさが不足したのでは快適性が下がってしまうので、ダウンライトやシーリングライトなどの直接照明と組み合わせることも考えましょう。

また戸建住宅の場合で、折り上げ高さを大きくとるために2階の部屋の天井高さを低くせざるを得ないというケースもあります。折り上げ天井を設置する場所のことだけでなく、上方に位置する場所の天井高も考慮することが大切です。

 

おしゃれな折り上げ天井インテリア実例20選

リビングの折り上げ天井インテリア実例5選

実例1.存在感たっぷりの化粧梁がダイナミックさを演出

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どっしりとした安定感抜群の化粧梁を折り上げ天井内に設置した実例。シンプルな内装のリビングダイニングにアクセントを加え、ダイナミックな開放感を出しています。

実例2.折り上げ部分をあえてベーシックに仕上げて個性的な天井に

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折り上げ部分に色や柄を入れるパターンが多い中で、こちらは折り上げ天井の周囲を木材で仕上げた実例。折り上げ面の白色がより強調され、明るい印象の空間になっています。

実例3.カーブを描く折り上げ天井が優雅な印象を与える

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バルコニー側の壁面にあわせてカーブを描いた折り上げ天井に目を奪われる実例。折り上げ高さは少ないものの、視線がカーブに沿ってゆっくり流れるので優雅さが際立ちますね。

実例4.照明にこだわった折り上げ天井が空間のアクセントに

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二段折り上げた上に照明ランプを目立たせたデザインがスタイリッシュな実例。折り上げ部分に木枠を施すことでクラシカルな雰囲気が広がっています。

実例5.3つに分けた折り上げ天井は迫力満点

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ひとつの空間に折り上げ天井を3か所分割して施工した事例。間接照明のみをセットしたシンプルなデザインがかえって迫力のある印象を与えます。

ダイニングの折り上げ天井インテリア実例4選

実例6.フローリングと同じ方向に張った木材で統一感を重視

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木材の張り方向をフローリングとそろえた実例。電球色の間接照明をセッティングして木のあたたかい雰囲気をさらに高める演出になっています。

実例7.明るめの間接照明をセットしてドラマティックな仕上がりに

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高めの照度の間接照明を入れた実例。ダイニングスペースにスポットが当たっているかのようなドラマティックな雰囲気になっています。

実例8.化粧梁の設置で立体感をさらにアップ

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シンプルな折り上げ天井に化粧梁を渡した実例。折り上げ部分を掘り込んで化粧梁を差し込む立体的な造作によって、ダイニング全体が広くなったかのような印象を与えています。

実例9.節のある羽目板仕上げでどこか懐かしい印象が漂う

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羽目板張りの折り上げ天井が目を引く実例。フローリングと同じく節があるデザインを採用し、個性的ながらも統一感があります。

和室の折り上げ天井インテリア実例3選

実例10.大きな段差による視線の移動で狭さを感じさせない

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折り上げ部分の段差を大きくした実例。折り上げ部分の内部に傾斜もつけているため、視線がすっと上に流れてコンパクトな面積の和室に広がりが生まれています。

実例11.スクエアデザインを重ね合わせてシャープな印象に

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和室の天井中央を浅めの折り上げ天井とした実例。折り上げ内部にはスクエアの板とダウンライトを配置し、シャープな印象の和室になっています。

実例12.柄の壁紙を張ってオリジナリティあふれる仕上がりを実現

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クロスさせた竿縁と柄の壁紙を組み合わせた折り上げ天井の実例。折り上げ部分の仕上げに室内で唯一柄デザインを採用し、控えめながらもオリジナリティを感じさせます。

寝室の折り上げ天井インテリア実例3選

実例13.明るいホワイト色の仕上げで上品な雰囲気を演出

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段差を浅めにしたシンプルな折り上げ天井の実例。折り上げ部分が天井全体を広く占めているので、上品で落ち着いた印象を与えています。

実例14.深い掘り込みながら空間全体に自然に溶け込む

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内部に板を縦方向にはめ込んだ折り上げ天井の実例。壁面や周囲の天井面と同じ色合いでそろえているので、立体感を出しつつナチュラルに仕上がっています。

実例15.コーナーに丸みをつけたやわらかいデザインが魅力的

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コーナー部分のカーブがやさしい印象を与える実例。モダンテイストのインテリアがもつシャープさをやわらげ、リラックスしやすい雰囲気になっています。

キッチンの折り上げ天井インテリア実例2選

実例16.2トーンカラーにまとめてコントラストを楽しむ

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キッチン上部に折り上げ天井を設けた事例。フローリングやキッチン本体、建具などと同じ色で折り上げ部分を仕上げているので、2トーンカラーのすっきりした空間に。

実例17.円形の折り上げ天井でホテルライクなインテリアに

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段差の大きな円形の折り上げ天井を設けたキッチンの事例。ダイナミックなデザインで、オープンキッチンの開放感をさらに高める効果が出ていますね。

玄関エントランスの折り上げ天井インテリア実例3選

実例18.落ち着いた色合いで和モダンテイストを強調

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黒い縁取りが印象的な実例。玉砂利と飛び石を配置したエントランスと並行するようにデザインされ、和モダンテイストの魅力をたっぷり味わえます。

実例19.シンボリックな円形折り上げ天井が存在感をアピール

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大きな円形の折り上げ天井に目を奪われる実例。玄関を入ってすぐ目に飛び込んでくるダイナミックなデザインが、玄関スペースに高級感を与えています。

実例20.狭い玄関ホールに高さと奥行きをプラス

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デザインのシンプルさが際立つ実例。周囲としっくりとなじんでいる上に、折り上げた分だけ視線が上に向くことで玄関スペースに奥行きが加わっています。

 

まとめ

一般的な平たい天井にはない奥行き感が魅力の折り上げ天井。シンプルな仕上がりでも高級感が出ますが、照明器具や壁紙、モールディングなどとの組み合わせによってさまざまなアレンジが楽しめます。

あまり意識しない天井部分だからこそ、折り上げ天井にした時のインパクトも大きくしゃれた雰囲気がアップしやすいと言えますね。

ワンランク上のインテリアをめざしたい方は、折り上げ天井の採用を検討してみてはいかがでしょうか。