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エルメスのインテリアアイテムの人気の秘密を探る。家具・オブジェ・テーブルウェア・クッション等充実のラインナップ

「ケリー」「バーキン」などのバッグで知られる、世界的に有名な高級ファッションブランド「エルメス」。多くの世界中の女性を魅了するファッションブランドですが、実はインテリアアイテムも扱っていることをご存じでしょうか。今回は、そんなエルメスの展開するインテリアアイテムの魅力を探っていきたいと思います。

「エルメスの世界観が好き」「インテリアにもエルメスを取り入れたい」と考えている方や、「エルメスのインテリアアイテムに興味のある」という方など、インテリアコーディネートの参考にしてみてください。

エルメスのインテリア が何故支持されるのか?インテリアのプロがその人気の秘密を紐解く

エルメスのインテリアとは?

19世紀フランス。まだ交通や流通に馬が活躍していた時代に、エルメスの歴史の歩みは始まります。創業者「ティエリ・エルメス」はわずか13歳で親元を離れ、単身パリへ向かうと、馬具職人としての修行をはじめました。勤勉かつ丁寧な仕事ぶりで、馬具職人としての才を発揮し、職人としての研鑽に励んだエルメス氏は、1837年に自身の馬具工房をパリのバス・デュ・ランパールに開き、エルメスの歴史は幕を開けます。

工房は馬具店の下請けでしたが、一流の馬具職人としての腕前を持つエルメス氏の作る馬具は瞬く間に評判となり、ブルジョワ階級を顧客に持つ一流店にも商品を卸すようになります。1867年のパリ万博では初出品の鞍が銀賞を獲得。二代目「シャルル・エルメス」の代では、初代エルメスの技と精神を受け継いだ工房の職人たちにより、1878年のパリ万博にて念願のグランプリを獲得します。

1879年、パリ8区フォーブル・サントノーレに工房と店舗を構えると、瞬く間に人気店となり、一流の馬具商として成功を収めていきます。1880年代以降、イギリスに遅れてフランスでも自動車の製造が行われるようになると、1900年代頃から次第に流通や交通の中心が馬車から自動車へと入れ替わって行くことで、馬具製品に代わり、鞍入れ用の鞄などの馬具以外の商品へと需要も変化していくことになります。この人々の暮らしの変化は、馬具や鞍をメインに扱っていたエルメスが、現在のようなファッションブランドへと変化していく大きなきっかけとなりました。

第一次世界大戦を経て、女性が外に働きに出る社会が形成されると、丈夫な革製のバッグや財布の需要が高まり、エルメスの扱う商材もバッグや財布などがメインになっていきます。1922年に、バッグに初めてファスナーを取り付けたのもエルメスであり、こうしてエルメスはファッションブランドとしての歩みをはじめました。1900年代、商才溢れる「エミール・エルメス」によって、大きな時代の変革をエルメスは乗り越え、大きく成長していくことになります。

ファッションブランドとして確固たる地位を築いたエルメスが、最初のテーブルウェアを発表したのは1984年のことでした。家具やインテリアアイテムについては、1920年代頃から製造の動きがありましたが、1980年代以降、より精力的な取り組みを見せており、1987年にインテリアデザイナーで、五代目社長「ジャン=ルイ・デュマ」の妻でもある「ラナ・デュマ」と「ピーター・コールズ」による折りたたみ家具「PIPPA」シリーズが発表されています。2010年には、パリに新店舗を開く際に家具コレクションの第一弾が発表され、そして翌年には世界的な家具の見本市であるミラノサローネにも初出展を果たします。

日本では、1979年に東京・丸の内に、最初のブティックがオープンします。2001年には、世界的な建築家「レンゾ・ピアノ」によって設計された日本最大のエルメスの店舗「メゾンエルメス」が銀座にオープンしています。2021年にも表参道に新店舗がオープンするなど、日本での展開も未だ精力的であり、デパートなどにもエルメスの店舗があります。比較的店舗数は多いですが、エルメスのアイテムの入手難易度は高く、製造数や在庫数、値段など、手に入れる為にクリアしなければならない要素は多いとされます。家具などはオーダーとなる場合が多く、入手までに時間が掛かるなどの点も考慮しなくてはなりません。

参考:エルメス HP「6代にわたるアルチザン」
https://www.hermes.com/jp/ja/story/272477-six-generations-of-artisans/

参考:新版「エルメスの道」特設サイト
https://hermes-manga.com/
新版「エルメスの道」竹宮 惠子 著
中央公論新社 刊
刊行日:2021/3/9

エルメスのインテリアのスタイル

180年以上の長い歴史を持つエルメスは、初代の頃から受け継ぐクラフトマンシップと、ブランド力、そして高級ファッションブランドとして長年培ってきた洗練されたセンスがあります。正直なところ、インテリア雑貨類を見ても、高額な価格帯であるため「気軽に」とはいきませんが、ファッションブランドらしいトレンドを意識したカラーやデザイン性などは、さりげなくインテリアに取り入れるだけでも効果的な役割を果たしてくれるでしょう。

エルメスのホームアイテムは、家具・オブジェ・テーブルウェア・クッションなどのファブリックアイテムなどです。オブジェは、トレーやフラワーベース、キャンドルホルダー、センターピースなど。エルメスといえばバッグのレザーとスカーフのシルクが有名ですが、バッグの洗練された雰囲気や「カレ」などのスカーフの美しい絵柄などがホームアイテムにも反映されており、レザーやシルクなどの素材のほか、ホームアイテムには磁器やウッド素材などの他の素材を使用したアイテムがあります。

エルメスのアイテムは、ラグジュアリーなインテリアスタイルに特におすすめです。洗練されたアーバンモダンスタイルや、シンプルながら高級感のあるモダンスタイル、上品でエレガントなクラシックなスタイルなどにも取り入れられる高級感・気品・デザイン性を持ち合わせています。ただ、近年コロナ禍の影響によりホームアイテムの人気が高まっているため、運命のアイテムに出会ったときは即断できる決断力が必要でしょう。

エルメスのインテリアの評判

エルメスのホームアイテムの中でも、人気の高いテーブルウェア。ここでは実際にエルメスのテーブルウェアを使用されている方の感想を参考に、エルメスのアイテムの魅力やどんなところにファンが注目しているのかなどを見ていきましょう。

パシフォリアも以外と使い勝手が良くて
料理にもマッチするし良く使っています。

大皿に関しては、
エルメスエリアに飾っています。
こんな感じ。

うちは観葉植物が多いので
グリーンたちに馴染んで
とってもかわいいですキューン

https://ameblo.jp/makoto-2020/entry-12731179389.html

 

↑ガダルキヴィールってお皿の後ろに

すごく小さな職人さんのマークがあるんですよ!

開封する時にこのマークが被ってるのがあると

かなりテンションあがります😚😚

そしたらまた集めようかなって思うんですよ🤤

https://ameblo.jp/kurumimiiru/entry-12675400367.html

「パシフォリア」シリーズは、トロピカルな植物模様が特徴的なグリーンが鮮やかなテーブルウェアシリーズです。熱帯の植物が写実的に描かれており、ヘルシーな印象で食卓を彩ります。縁に金彩を施したゴージャスな雰囲気があるので、お部屋に飾っておいても見栄えが良く、観葉植物との相性も良いのも魅力の一つです。「ガダルキヴィール」シリーズは、白磁に赤い幾何学模様が特徴的なテーブルウェアシリーズです。エルメスのテーブルウェアシリーズでも人気が高く、どこかエキゾチックな魅力を持っています。

エルメスのテーブルウェアは、見栄えが良く、インテリアとして飾っておいても魅力的です。簡単にまとめて購入できるものではないので、少しずつ集めていく楽しみもあります。また、エルメスは職人を大切にするブランドでもあり、職人のサインなどを見つけることを楽しむユーザーや、敢えて同じ職人のマークが入っているものを集めるコレクターがいる程です。エルメスというブランドのアイテムを楽しむのはもちろん、独自の楽しみ方は見つけるのもまた面白いかもしれませんね。

エルメスのインテリアアイテムが好きな方におすすめブランド

LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)

フランスの高級ファッションブランドであり、モノグラムのバッグなどで人気で、知らない人はいないぐらい認知度の高いブランドである「ルイ・ヴィトン」。そんなルイ・ヴィトンは、2012年に「オブジェ・ノマド」コレクションというインテリアコレクションを立ち上げており、「吉岡徳仁」や「パトリシア・ウルキオラ」「アトリエ・オイ」など、世界的なプロダクトデザイナーや建築家が手掛けた、個性的なアイテムを取り揃えています。

ファッションブランドの手掛けるインテリアコレクションは、そのブランドの個性が色濃く表現されているので、「エルメスのバッグも好きだけど、ヴィトンのバッグも同じくらい大好き」というブランドファンの方におすすめです。インテリアスタイルとして見ると、エルメスのインテリアアイテムの方がやや落ち着いたシックなテイストで、ルイ・ヴィトンはアバンギャルドな傾向があります。大物の家具などは、テイストを合わせるのが少し難しいかもしれないので、小物でバランスをとりながらコーディネートすると、好きなブランドのアイテムを組み合わせやすいでしょう。

参考:LOUIS VUITTON HP「ライフスタイル「オブジェ・ノマドコレクション」」
https://jp.louisvuitton.com/jpn-jp/art-of-living/home/objets-nomades-furniture-collection/_/N-tr1or8g

ARMANI/CASA(アルマーニ/カーザ)

イタリアの高級ファッションブランド「アルマーニ」を手掛ける「ジョルジオ・アルマーニ」が2000年に創設したインテリアブランド「アルマーニ/カーザ」は、デザイナーであるジョルジオ・アルマーニの理想とするインテリアヴィジョンを再現するブランドです。「モードの帝王」とも呼ばれるイタリアファッション界のトップデザイナー、ジョルジオ・アルマーニの手掛けるブランドなだけあり、インテリアアイテムもまた洗練されたスタイルが魅力的です。

モノトーンやベージュ・ブラウンなどの落ち着いたカラーテイストが主で、洗練されたイタリアンモダンスタイルのインテリアスタイルが特徴的です。ファッションブランド・アルーマーニとは別に、インテリアブランドとして立ち上げられているだけあり、家具やオブジェなどのアイテムの他、壁紙やファブリックなどのテキスタイルも充実しており、アルマーニの世界観を空間ごとコーディネートできるブランドです。

エルメスの家具やインテリアアイテムも、ブラウンやベージュを基調として、差し色でリズム感を出すようなラインナップなので、アルマーニカーザの家具にエルメスの小物でアクセントカラーを取り入れるなどのコーディネートも楽しめそうです。

参考:ARMANI/CASA HP
https://www.armani.com/ja-jp/experience/armani-casa

プロが選ぶ!エルメスの代表的なインテリアアイテム5選

白磁に赤が映えるテーブルウェア:ガダルキヴィール

エルメスのテーブルウェアの人気の定番シリーズである「ガダルキヴィール」は、白磁に赤いペイントが鮮やかに映える美しい器のシリーズです。幾何学模様の赤いペイントが目を惹く、華やかなテーブルウェアシリーズで、プレートなどでもパターンが数種類あるので、全部集めたり、お気に入りのパターンを見つける楽しさがあります。同じシリーズで揃えるのも良いですが、無地の白磁の器との相性も抜群に良いので、アクセントとしてテーブルコーディネートに取り入れるのもおすすめです。

エキゾチックな印象を与える幾何学模様と、スッキリとしたモダンなシェイプをしているので、モダンスタイルのインテリアの他、異国情緒のあるコーディネートなどにも取り入れることができます。また、モノトーンインテリアに差し色としても効果的なので、テーブルコーディネートを印象的にしたい時などにもおすすめです。

リアルな動物のペイントがカッコイイ:赤道直下のスケッチ シリーズ

フランス人アーティストであり、博物学者でもある「ロベール・ダレ」による写実的な動物の絵柄が印象的なテーブルウェアシリーズ「赤道直下のスケッチ」。ジャガーやナマケモノ、コンゴウインコなどの様々な動物がリアルに描かれており、動物図鑑を完成させるように、集めてみたくなるシリーズです。

風景には最低限の色のみで、メインとなる動物にはしっかりとリアルな色彩を再現するように色付けされたプレートは、食事の席だけではなく、インテリアとして飾っておきたいほどの美しさをもっています。器の縁には金彩が施されており、高級感もさることながら、パターンを際立たせる額縁としても効果的です。

せっかくの美しい絵柄が隠れてしまうのが勿体無くて、料理を盛り付けるのに躊躇してしまいそうですが、肉食獣のパターンには肉料理、草食獣のパターンには野菜、鳥類のパターンにはフルーツを盛るなど、絵柄の特徴を活かして使用してみるのも良いかもしれませんね。

綺麗なトロピカル柄:パシフォリア

熱帯地方の植物柄が目に鮮やかな「パシフォリア」シリーズ。南国の楽園を思わせる、豊かな色彩、瑞々しい植物模様、高級感のある金彩の縁取りが特徴的です。器いっぱいに様々な植物が描かれたパターンや、大きな葉っぱが一枚描かれたパターンなど、異国情緒あふれるこちらのシリーズは、鮮やかなグリーンが食欲を刺激するヘルシーな魅力を持っています。

大きく葉っぱ一枚が描かれたプレートは、南国のリゾートで提供されるような葉っぱのお皿に見立てての盛り付けがおすすめ。器の縁に金彩があることで、高級リゾートのレストランのような演出ができます。観葉植物のあるインテリアスタイルや、アジアンテイスト・リゾート風のインテリアなどとの相性が抜群のテーブルウェアです。

シンプルなのに効果的なアイテム:プレード アヴァロン(ブラケット)

エルメスのホームアイテムから、これからの時期におすすめのファブリックアイテム。「プレード」は縦横のラインで組まれた格子柄のこと。「アヴァロン」シリーズのブランケットは、エルメスの頭文字「H」を柄に取り入れたデザインで、シンプルなカラーでもエルメスらしさをインテリアに効果的に取り入れることのできるアイテムです。

ソファやベッドに掛けることで、インテリアの印象に変化を与えたり、同じシリーズのクッションと組み合わせたりと、手間をかけずにインテリアにエルメスの洗練された雰囲気を作り出すことができます。もちろん寒い時には膝掛けとしても活躍しますし、素材にもこだわったブランケットは肌触りも良いのも魅力の一つです。アヴァロンシリーズは、モダンスタイルなどのシンプルなスタイルに取り入れやすいデザインで、シンプルなソファなどにアクセントを加えるのにも役立ちます。

エレガントな折りたたみチェア:ピッパ 折りたたみアームチェア

1987年に「レナ・デュマ」「ピーター・コールズ」によって発表された折りたたみ家具「PIPPA」コレクションに現代的解釈を加えて軽量でモダンな印象へと昇華させた折りたたみチェアになります。エルメスといえば上質なレザーが特徴のブランドですが、折りたたみチェアといえども、その美しいレザーの質感と上品なデザインにより高級感のある佇まいを備えています。

折りたたみチェアなので、収納したり、移動させたりなどが簡単にできるので、玄関や廊下、ウォークインクローゼットなど、たまに椅子が欲しくなるようなシーンでも活躍します。座面と背もたれがレザーなため、使っていくうちに身体の形に馴染んでいくので、年月をかけて椅子を育てていく楽しみもあります。

まとめ

エルメスのアイテムは、ホームアイテムだけではなく、美しいバッグやスカーフだって、部屋に置いておくだけインテリアを演出することができます。人気のカレなどのスカーフは、敢えて額縁に入れて壁に飾る人もいるぐらいで、アイテム一つ一つの美しさにも目を見張るものがあります。特徴的なオレンジ色のパッケージも人気が高く、箱ですらインテリアを華やかにしてくれるので、ブランドに興味がなくてもインテリアコーディネートをより楽しみたいと考えている人にもおすすめです。

敷居はやや高く感じますが、インテリアコーディネートやテーブルコーディネートをより楽しみたいと考えている方は、エルメスのアイテムを自分らしく取り入れて、コーディネートライフをより楽しんでみてはいかがでしょう。

参考:HERMES HP
https://www.hermes.com/jp/ja/

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