Hello Interior 思い描いた部屋に住もう

   

【ヴィンテージローテーブルがはまるスタイル】プロが徹底解説!おすすめショップもご紹介

ヴィンテージ品の艶やかで趣のある雰囲気に憧れが強い方も多いかと思います。年代物は素材で価値を決められるほど簡単なものではないので、独特な存在感と古めかしさ、歴史に感銘を受けます。

また、時代を超えて愛されるデザイン性も奥が深く、偉人のアイデンティティーを受け継いでるかのような貴重な存在でもあります。そんな古くても長く愛される貴重なヴィンテージ品についてスタイルと関連のある歴史を合わせてご紹介します。(今回はスタイリングの背景にあるちょっと深い知識までお伝えします)

ヴィンテージのローテーブルのおしゃれな取り入れ方をスタイル別に紹介

フランスヴィンテージスタイル(エレガント,シャビーシック)

引用:https://www.pinterest.jp/pin/205828645454400900/

白いペイントと優美な曲線と装飾の華やかさが際立つ現代のフレンチスタイルも人気が高いですが、ヴィンテージ品も存在します。大昔のフランスでのヴィンテージにはスタイルで分けると大きく2つあります。

【華やかな装飾性のエレガントスタイル】

引用:https://www.pinterest.jp/pin/534380312038907399/

今に通ずるエレガントなスタイリングの元となるデザイン性は、17世紀頃のバロック建築から影響を受けています。豪華絢爛な装飾と素材感で設えられた、宮殿建築でそのゴージャスな空間づくりが発展しました。優美で美しい造形や花模様の装飾も、この時代の後に続くロココ様式などをミックスした家具が多く作られています。

装飾性の高い家具にイメージされるエレガントスタイルは、貴族の住まいに使われていたような豪華な空間を演出します。木目の質感を艶やかに仕上げたテーブルと、デコラティブで落ち着きのあるベージュ基調なカラーリングのソファで、コーディネートを構成すると家具の品の良さが引き立ちます。

【シンプルで素朴さを感じられるシャビーシック】

引用:https://www.pinterest.jp/pin/753438212644877483/

白いペイントを基調としたデコラティブな家具のイメージが強いフランスですが、その特徴的なペイントで彩られるシャビーでクラシカルな雰囲気を醸し出すシンプルな家具もありました。

シャビーは”汚らしい”や”古めかしい”といった意味合いで使われています。荒々しい素材の質感をシャビーなペイントで美しく見せられる独特のデザインは、フランスの隠れた人気を博しているスタイリングです。現在の家具でもそのペイントの手法を用いたデザインも多くある程で、知られているようで多くの方が知らないフレンチスタイルです。

シャビーシックは、現代の日本の生活感にも近しいシンプルなデザインともマッチします。家具そのものがシンプルなフォルムでパステルカラーのペイントで特徴を出しているので、テーブルのカラートーンに合わせてコーディネートしましょう。

素朴さをキーワードにしたスタイリングですので、木の表情が出た素材や色が抜けたシャビーなカラーになった椅子などと組み合わせるのがおすすめです。シャビーさが寂しい印象ではなく、フレンチカントリーをミックスした温かみあるコーディネートに仕上がります。

英国ヴィンテージスタイル(クラシック)

引用:https://www.pinterest.jp/pin/801007483702693752/

厳格な国民性でも知られる英国ですが、ヴィンテージ家具も取り分け男性的でガツンとしたクラシックなテイストのものが多く見受けられます。英国のヴィンテージ家具の歴史は他のスタイルに比べて、もう少し古い年代の1800年代後半から存在します。

また、年代によりデザイン性が分かれており、ゴシック様式からジャコビアン様式、バロック様式、ロココ様式まで、それぞれの特徴が反映されています。もちろん、前の年代から引き継いだ良いデザイン性をミックスしたスタイルもあるため、クラシックスタイルをベースに多種多様なデザインが見られるのも特徴です。

実は英国のデザイン様式はフランスから後に伝えられた部分も多く、見比べると似た形状やテイストを持っています。フランスのスタイリングについて前述した通り、デコラティブな装飾性は英国でも引き継がれたデザイン性です。ただ、シャビーなペイントの手法については英国のヴィンテージ家具ではほとんど見受けることはありません。

そんな英国のクラシックなスタイルは、現代のアートや近代産業の発展に伴った異種素材との組み合わせで培われたコーディネートがオススメです。具体的には、レザーや鉄素材の家具との組み合わせです。クラシックな装飾で男性的な印象を持つ家具ですので、ハードな素材との組み合わせはマッチします。

レザーのソファや鉄パイプで作られたスタンド照明、レンガの荒々しい表情が現れた空間のようにハード系の異素材と組み合わせることでコーディネートがオススメです。

北欧ヴィンテージスタイル(スタイリッシュ)

引用:https://www.pinterest.jp/pin/AQOrtNruo1–mWWtSyr80rqiMRMaMvpluWPWEVUunocZQR3Lexk-__Y/

北欧デザインは家具やインテリアのキーワードとしてトレンドです。シンプルでスタイリッシュなフォルムに憧れを持った方も多いかと思います。でも実は北欧デザインは北欧エリアだけでなく、他の国々でも作られていました。その中でも流通数の多かったのがイギリスでした。

【イギリス産まれの北欧ヴィンテージ】

引用:https://www.pinterest.jp/pin/283023157817910750/

市場で多く取り扱われているものは実は北欧産ではなく、イギリスメイドの北欧ヴィンテージです。生産国が違うからといって品質が悪いわけではありません。イギリスの家具ブランド数社が北欧デザインに影響を受け、それぞれにコレクションを出したことで一気に広まりました。

北欧出身のデザイナーを起用するなどして北欧のエッセンスを取り込んだデザインと、イギリスの技術力が産んだ名作は今も評判が高く憧れの家具です。

【北欧メイドの北欧ヴィンテージ】

引用:https://www.pinterest.jp/pin/397794579558588242/

デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー、アイスランドの五カ国からなる北欧諸国の中で、特にデンマークは北欧デザインを大きな役割を担っていました。そのルーツはドイツにあるバウハウス(芸術学校)にあります。ドイツと国境を介しているデンマークは、このバウハウスで提唱されたデザインに大きな影響を受け、今の時代にも伝わる”美しいデザイン性と機能美”を実現します。

シンプルなデザイン性に無駄の無い機能を盛り込んだフォルムは、北欧デザインの真骨頂です。決して華やかで尖ったデザインでは無いものの、時代を超えても多くの人に愛される理由がそこにあります。日本の素朴で無駄の少ない生活感にも近いので、北欧デザインはコーディネートが組み合わせし易いです。

特に、マホガニーやオーク素材で作られる木の柔らかな質感を活かしたナチュラルテイストはベストマッチです。日本の白木や左官の設えとも相性が良く、素材感を引き立たせる空間づくりのコーディネートがオススメです。

アメリカンヴィンテージスタイル(ミッドセンチュリー)

引用:https://www.pinterest.jp/pin/406661041344203176/

アメリカのミッドセンチュリー時代とも言われる1940〜1960年代に黄金時代とも称される程、多く家具が広まりました。有名な建築家やプロダクトデザイナーと契約するブランドから、機能的でモダンなデザインの家具が発表されました。

北欧デザインとも似ている部分はありますが、ミッドセンチュリーの方が非現実的なフォルムや新しい素材によって可能になった形状を作っているものが多いです。そのため、木素材だけに留まらず鉄、ガラス、アイアンなど色々な素材が試されました。それにより、シンプルで機能的なデザイン性とモダンでスタイリッシュな先鋭的なシルエットがミックスした、独自のミッドセンチュリースタイルが発展しました。

少し機械チックなデザインがアート作品のようにも感じられるミッドセンチュリーは、デザインのテイストが偏っていないので、ミックスしたコーディネートがオススメです。ガラスのテーブルにレザーのソファ、ベロアのラグのように、デザインテイストに拘らずアートを並べるかのようなモダンな空間にも適しています。もちろん、北欧家具やイギリスのクラシックな家具と組み合わせても、違和感なくコーディネートできるのがミッドセンチュリーの良い部分でもあります。

ジャパニーズヴィンテージスタイル(レトロモダン)

引用:https://www.pinterest.jp/pin/353040058266589168/

日本のヴィンテージ家具は他国の歴史よりも少し浅く、1960年代以降の家具が多く見受けられます。似た近しいデザインとして北欧テイストから影響を受けている家具ブランドも多いです。機能的で少し優美な曲線を描いた造形的な特徴がジャパニーズヴィンテージと称されます。

また、アメリカのミッドセンチュリーテイストでも取り入れられた、合板を曲げて形成する技術にもいち早く取り組み、自由な形状を可能にしたデザイン性の高さも評価が高いです。ミッドセンチュリー、北欧デザインのキーワードとされる”シンプルな機能美”は日本でも同様に取り入れられたデザイン手法です。

懐かしみを感じるジャパニーズヴィンテージは、クラシックな家具との組み合わせがマッチします。木素材も濃く仕上げられた家具が多く、豪華で適度な装飾性が目立ちます。イギリスのような男らしいダークトーンのカラーリングやゴツゴツとした装飾とのバランスがレトロモダンを感じさせます。

【ヴィンテージのローテーブルを探すならここ】おしゃれアイテムが見つかるショップ5選

malto

フランスやイギリスをはじめとした、ヨーロッパアンティークを取り扱うショップです。童話の物語で出てくるような可愛らしいポップな雑貨から本格的なアンティーク家具を取り扱っています。基本的に家具・雑貨の買い付けもオーナー自身で行なっているため、時には珍しい一点物にも出会えることがあります。

引用:https://www.salhouse.com/fs/malto/c/antique-shop

THE GLOBE

クラシックや豪華絢爛な装飾性を持つヨーロッパの家具を多く取り扱っています。大型の家具も取り扱いの量が多く、テーブル、ソファ、チェスト、キャビネットなど生活に必要となる家具のヴィンテージが揃っています。

アンティーク品は自社でリペアをしており使いやすい状況まで手直しを施すなどのサポート面もしっかり対応可能。また、生活雑貨のパーツなども販売しており、空間を構成するディテールまでこだわりの強い方にも満足できる商品ジャンルが揃えられています。

引用:https://shop.globe-antiques.com/?gclid=Cj0KCQjwr-_tBRCMARIsAN413WRkuGZ0MbaGzDzTOhIqm28VgnDwKrB9BpQiXAEirlQo6Ylw2jW_f9EaAqREEALw_wcB

HIKE

1950年代のヴィンテージ家具を中心に取り扱う工房。自社で買い付け、移送の手配を行い、自社工場にて緻密なリペアを施し機能的な状態は当時の使いやすい状況まで仕上げる仕事の入れっぷりにプロ魂を感じます。

また、自社製作の家具もヴィンテージ品に調度が合うスタイリングを目指してコーディネートしています。出版物などのロケーションとしても使われるほど品のある家具づくりが定評です。

引用:https://www.hike-shop.com/

cous cous furniture

ヴィンテージ品で質の高いヨーロッパ諸外国から集められる家具のデザインバリエーションの幅が広いので、お気に入りのデザインに出会える確率が高まりそうなショップです。ヨーロッパの北欧系やフレンチスタイルだけではなく、オランダやドイツなどの独特なセンスのデザインも取り揃えられています。

珍しい物に刺激を受けたい方にオススメです。

引用:http://couscous-tokyo.jp/

CLOVESKY

1950〜1970年代に北欧各地で生産されたデザイナーズヴィンテージ品を中心に買い付けを行なっています。巨匠の名作や、なかなか手に入らないデザイナーの作品を直接バイヤーか購入しリペアを行なって販売しています。

美術品のような貴重なヴィンテージ品をお探しの際は頼りになります。

引用:https://cloversky.net/?gclid=Cj0KCQjwr-_tBRCMARIsAN413WS3LzSzphujdGh2SPUH-x4g2fDGnpxtDegXs2vomXPymCwvZSS3YSEaAtQbEALw_wcB

最後に

ちょっと覚えずらい歴史に関する内容もあり、少し難しい内容になってしまったかと思います。それほどのヨーロッパ、アメリカのヴィンテージ品は日本よりも歴史が深く、時代背景が反映された賜物であることは皆さんにもお伝えできたのではないかと思います。

ヴィンテージ品はリペアを繰り返しながら継承されるもので、言ってみれば美術品のようなモノです。皆さんがヴィンテージ品を使われている時間そのものが、次の歴史となる貴重な体験をしているような感覚が一般的な家具には無い特別な感覚かもしれません。

貴重な家具で手に入りづらいものもありますが、現代の新品家具では語れない雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか。

 

Hello Interior LETTER

"こだわりのある大人" のための
インテリアのヒントをメールでお届け

インテリアのプロが毎月2通配信♪
2,000名以上の方が購読中♪