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      2020/09/07

【高級カーテンの選び方】安価な商品との違いは歴然!おすすめのブランドもご紹介

浦辺愛美
著者:浦辺愛美 (インテリアコーディネーター)

大手インテリア販売店で10年勤務。顧客へのコーディネート提案と従業員の家具知識教育に携わる。インテリアコーディネーター・色彩検定1級だけでなく、宅地建物取引主任者を独学で取得。趣味は旅行で、旅先でのインテリアチェックは欠かせません。現在、夫と3歳の娘との3人暮らし。子供がいても散らかりにくい、シンプルで機能的なインテリアを実践。見た目だけでなく、住む人の使いやすさを考えたインテリアを提案します。

お引越しなどがなければ10年は使用するといわれているカーテン。せっかくならお部屋の雰囲気をワンランク上げてくれるようなものにしたいと思いませんか?カーテンには幅広い価格帯のものがありますが、やはり金額に比例して仕上がりの美しさは変わってきます。

今回は高級なカーテンとはどういうものなのかを解説します。お値段によってどのくらい品質に違いが出るのか、お手入れは難しくないのか、おすすめのブランド5つを紹介しますので、お部屋の格を上げるカーテン選びに活かしていただければ幸いです。

高級カーテンの質の良さはどこに表れる?違いをプロが解説

ラグジュアリーな雰囲気の鍵は生地の質と量

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高級なカーテンとそうでないものの一番の差は生地の質です。生地の厚みや織の緻密さは、既製品と高級カーテンでは大きく異なります。安価なカーテンは生地を織ってから印刷するプリントのものがほとんどですが、高級カーテンは糸染めして織ったものや刺繍で柄を出したものなどが多く、プリントには出せない美しさ・重厚感が感じられます。

また、使用する生地の量もお手頃価格のカーテンと比べて多いです。既製品では、2つ山ヒダ(1.5倍ヒダ)といって、仕上がり幅の約1.5倍幅の生地を使用したスッキリした印象のカーテンが標準的です。高級カーテンでは、3つ山ヒダ(2倍ヒダ)といわれる仕上がり幅の約2倍の生地を使用したスタイルが一般的でゆったりとしたシルエットが高級感を感じさせます。裾部分も10cm以上と大きくとり、3つ折りで仕上げることで裾がきれいに見えるようになっています。

すくい抜いなど細部の美しさがカーテンの見た目を大きく左右する

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高級なカーテンは丁寧な縫製で仕上げることで、その生地の美しさを最大限に引き出しています。すくい縫いといわれる表から縫い目が見えない縫い方をしていたり、細かな部分は手縫いで対応していたり、メーカーごとにカーテンをよりきれいに見せるためのさまざまな配慮がなされています。

特にお手頃なカーテンとの違いが出やすいのは柄合わせの部分です。カーテンの元となる生地は一般的に150cm幅程度のロール状となっていて、必要な丈の長さに合わせてカットして使用します。幅の広いカーテンの場合、ロールから切り出した複数の生地を継いで希望の幅に仕上げるのですが、その際に継ぎ目の柄がずれないようにするには手間と技術が必要です。継ぎ目の位置は、目立ちにくいヒダの横側に持ってくるなど、細かなところにも配慮がされています。

形状記憶加工などできれいな状態を長く楽しめる

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高級カーテンには、形状記憶がされているものや希望によって後加工できるものが多いです。形状記憶加工によってカーテンの型崩れが起こりにくくなり、美しいプリーツを長く楽しめます。また、裾の折り返しの両端にウエイトを入れて裾の広がりをおさえてシルエットを整えたり、カーテンを束ねるタッセルにも芯地を入れて型崩れを防ぐなど、長くきれいに使える工夫がなされています。

他にも、防炎や防音・遮熱・遮光・消臭などの機能を持たせたものもあります。お部屋の用途に合わせて必要なカーテンを選べば、より快適な生活ができるでしょう。これらの機能は後加工できるものが少ないので、生地選びの時点で対応しているかチェックしておきましょう。

高級カーテンは手入れが大変?そのお手入れ方法とは

日常のお手入れは掃除機やはたきで

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日常的なお手入れとしては、カーテンについたほこりや花粉などを落としたり、吸ったりすることが大事です。こまめに汚れを落とすことで、汚れの蓄積を防ぐことができます。

繊細な生地のカーテンの場合は生地を傷める可能性があるので、掃除機などの利用は控えましょう。代わりにカーテンの開け閉めを定期的におこなうのがおすすめです。カーテン自体を動かすことで、表面についたほこりや花粉などの汚れを落とすことができます。特に、レースカーテンは閉めっぱなしになりがちなので、意識的に開閉しましょう。

ウォッシャブルなら定期的に洗濯をする

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日常のお手入れをしていても、汚れは少しずつ蓄積されていきます。そのままにしておくと繊維に汚れが染みついたり生地の劣化につながるので、洗える生地のカーテンは定期的に洗濯をしましょう。ドレープカーテンは年1回、汚れが目立ちやすいレースカーテンは年2~3回が目安です。

洗濯するときは、まずカーテンからフックをすべて外し、プリーツに沿ってじゃばら状にたたみます。適度な長さになるよう折りたたんで、洗濯ネットに入れて洗濯します。使用する洗剤は、色落ちや縮みを軽減してくれたり、静電気防止機能が付いたおしゃれ着用の中性洗剤がおすすめです。長時間の脱水はシワの原因になるので控え、適度なところで取り出します。フックをつけて、シワを伸ばしながらカーテンレールに設置して乾かせば完了です。乾燥機は生地の縮みにつながるので避けましょう。

洗濯不可の生地や汚れがひどい場合は専門業者へ依頼する

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高級カーテンは、生地によっては洗濯不可のものもあるので、その場合はクリーニングをしてもらいましょう。カーテンは衣服とは違う扱いが必要で専門知識がいるので、通常のクリーニング店ではなくカーテンクリーニング専門の業者を利用するのがおすすめです。集荷・配達サービスやクリーニング期間中の仮吊りカーテン貸出サービスもしている業者もあり、気軽にクリーニングが利用できるようになっています。

高級カーテンを買うならまずはここをチェック。インテリアのプロがおすすめする5つのブランド

Christian Fischbacher(クリスチャン・フィッシュバッハ)

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高級オーダーカーテンといえば、一番に名前が挙がるのがChristian Fischbacherです。日本では「日本フィスバ」で知られています。約200年の歴史をもつスイスの高級テキスタイルメーカーで、モダンでエレガント・ラグジュアリーなカーテンを多く取り扱っています。インテリアファブリックよりもファッションファブリックの歴史が長いため、流行をいち早く取り入れたファッショナブルなデザインを多く生み出しているのも特徴的です。

綿・麻・絹・ウールなど扱いが難しい天然素材のカーテンが多く、高度な縫製技術によって美しい風合いのカーテンに仕上げられています。基本的にブラインドステッチ(すくい縫い)で表からは縫い目が見えないようにしたり、柄合わせはもちろん継ぎ目の位置を一番目につきにくいヒダ山の横に配置したり、ヒダ部分は手縫いでアーチ状に仕上げカーテンのおさまりをよくしたりと、こだわりぬいて製造されています。

フック部分はスティックとフックが分かれたアジャスターフックを使用しており、スティック部分はヒダと一緒に縫い込むことで、薄い生地でもダメージが発生しにくく、上下5㎜程度の丈調整も可能です。ドレープカーテンに使用される芯地は、耐久性に優れており10年以上使用しても型崩れが発生しにくく、ドレープの美しさを支えてくれます。

主要コレクションの一つであるFR-Oneコレクションでは、世界60か国の防災基準をクリアした防炎カーテンを展開しています。万が一火がついても燃え広がらないだけでなく燃え落ちないため、延焼防止に大きな効果があり、世界中の一流ホテル・豪華客船に採用されています。防炎カーテンには無地や単純なデザインが多い中、Christian Fischbacherではデザインレパートリーが豊富で選ぶ楽しさがあります。日本では高さ31m(11階建て相当)以上の高層マンションにおいて、すべての階で防炎カーテンの使用が義務付けられているので、該当する方はぜひ選択肢に入れることをおすすめします。

William Morris(ウィリアム・モリス)

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William Morrisは、イギリス・ロンドン生まれの思想家・デザイナーであるウィリアム・モリスが興したブランドです。彼はアーツ・アンド・クラフツ運動を主導したことでも有名で、機械化による大量生産・細分化された単純作業で失われつつあった手工業者の尊厳を取り戻すことに奮闘し、多くの伝統的な技法を復活させました。この運動はヨーロッパからアメリカ、日本にまでも波及し、その功績から彼は近代モダンデザインの父と呼ばれています。

「美しいと思わないものを家においてはならない」と語る彼のデザインは、草花をモチーフにした自然を感じられてトラディショナルで繊細。一世紀以上経過した現在でも世界中で根強いファンが存在します。細やかな柄が多く、日本家屋に多い小さな窓にも相性が良いです。

日本では、プリント生地はマナトレーディング、織物生地は川島織物セルコンが製造・販売しています。日本の住環境に合わせて色のコントラストをおさえたり、ポリエステルを使用してウォッシャブルにしたり、モリスのデザインの美しさを活かしながらユーザー目線で使いやすい商品を多く開発しています。

Mila Schon(ミラ・ショーン)

http://interior-shop-works.com/?p=20922

Mila Schonは、ユーゴスラビア生まれの女性デザイナーであるミラ・ショーンがイタリアで立ち上げたブランドです。ファッション業界でも有名で1966年にはアメリカでファッションオスカーを受賞しています。

加えていくのではなく、無駄をそぎ落としていく引き算のデザインで完成する飾らない美しさが日本のお部屋にもよく合います。正確な仕立てと複雑なデザイン、フェミニンな上品さも特徴的です。日本ではスミノエが取り扱っています。

Kravet(クラベット)

http://cinqrideaux-blog.com/tag/kravet/

Kravetは創業100年を超える老舗で、その在庫量は全米No.1といわれています。カルバン・クラインやケイト・スペードとコラボレートしたコレクションも話題になっています。シンプルで上質なインテリアを好むニューヨーカーを中心に、世界で愛されています。

また、ウィンドーアクセサリーにも力を入れていて、シンプルからエレガントまでさまざまなスタイルのタッセルやトリムを扱っています。アクセサリーを組み合わせることで、より個性的でおしゃれな窓周りを作ることができます。

DESIGNERS GUILD(デザイナーズギルド)

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1970年にロンドンで設立されたDESIGNERS GUILD。創設者のトリシア・ギルドは世界中を旅する中で出会った各国のデザインからのインスピレーションをもとに独特の色使い・斬新なデザインを生み出しました。デジタルが主流の現代において、ハンドペイントを中心にデザインを起こしているのも特徴的です。

彼女は2008年にインテリアデザイナーとして初めて英国王室から勲章を受けました。その後エリザベス女王からロイヤルのライセンスを受け「ROYAL COLLECTION」として、世界での販売を認められました。このコレクションのすごさは、トリシアのデザインを女王自らが監修していることです。一ブランドの作品ではなく、英国の歴史・アーカイブを作り出しているのです。

日本ではDESIGNERS GUILD JAPANとして主要百貨店に出店しています。王室が認めたデザインを取り入れて、気品あふれるお部屋にグレードアップさせてみませんか?

まとめ

お部屋の中でも多くの面積を占めるカーテン。お部屋の印象を決定づけるポイントにもなります。高級で細部までこだわりのあるカーテンを選べば、お部屋に上品さがプラスされてより上質な空間になるでしょう。

長い付き合いになるものなので、じっくりと時間をかけて気に入るものを選びましょう。