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      2020/09/06

【5分でTOM DIXON(トムディクソン)を理解する】デザイン界を牽引する個性派ブランドをインテリア初中級者向けに徹底解説

皆さんはTOM DIXON(トムディクソン)をご存知ですか?
もしかしたら「人の名前なの?ブランドの名前なの?」と思う方や、「なんとなく聞いたことあるけどそこまで詳しくない」という方もいらっしゃるかも知れません。

トムディクソンとは、デザイナーの名前であり、同時にブランドの名前でもあります。
トムディクソンの名前を聞いたことがなかった人も、その独創的でアイコニックなデザインのアイテムを見たことがある人がきっと多いことでしょう。

インテリアに独創性をもたせたい時、TOM DIXON(トムディクソン)の特徴的なアイテムはとても効果的にインテリアの雰囲気を格上げしてくれます。

今回はそんな現代のデザイン界を牽引するトムディクソンについて、わかりやすくその魅力を解説してきたいと思います。

TOM DIXON(トムディクソン)、その歴史を紐解く

TOM DIXON(トムディクソン)は、2002年にデビッド・ベグ氏とトム・ディクソン氏が共にスタートさせたイギリスのインテリアブランドです。

アート作品に近い斬新なデザインのプロダクトを発表するインテリアブランドとして世界中で愛されており、その独創的な世界観と素材の特色を生かした斬新なデザインは、現代のデザイン界を牽引するデザイナーの一人としてその新作は常に注目の的となっています。

トム・ディクソン氏はこれまでの著名な家具デザイナーたちとは一味違った異色の経歴からプロダクトデザイナーとなった人物であり、自由で独創的な発想と柔軟な姿勢が魅力的なアーティストに近いデザイナーと言えます。

1959年にチュニジアに生まれ、学生時代をロンドンで過ごしたディクソン氏は、チェルシー・アート・スクールに入学するも、在学中にバイク事故に遭い、わずか6ヶ月で退学してしまいます。
デザイナーになるつもりは始めはなく、クラブDJやパンクバンドのベーシストなどをしながら生活をしていましたが、またもやバイク事故にあったことにより断念しました。

この事故で破損したバイクの修理をきっかけに独学でプラスチック・バンパー技術を習得し、この技術を活かして、街中で見つけてきた廃品などでオブジェや家具を製作し、プロダクトデザイナーへの道へ進んでいきます。

1980年代の初頭には、クリエイティブサルベージの活動に参加し、当時停滞していたイギリスのデザイン・シーンに活気をもたらすと、これらの活動により、その才能をジュリオ・カッペリーニに見出されます。
イタリアの家具メーカーであるCappellini(カッペリーニ)から「Sチェア」(下画像参照)を発表すると、このSチェアはMoMA(ニューヨーク近代美術館)の永久コレクションに選定されることになります。

 

その後もディクソン氏は順調に活躍の場を広め、1991年にはアトリエ「SPACE」の設立。
1994年には高価な作品から方向転換して、手頃な価格のプロダクトを生産しようというコンセプトの元「Euro Lounge(ユーロラウンジ)」を設立。
プラスチックの可能性を追求したPOPなデザインを次々と生み出し、1997年には「The Jack light」で、ミレニアム・マーク賞を受賞します。

1998年にHabitat(ハビタ)社のデザインディレクターに就任し、その後クリエイティヴ・ディレクターに就任、ハビタ社の財政再建に貢献します。
そうして2000年に、これまでのイギリスの産業に対する功績が認められ、大英勲章(OBA)が授与されることとなります。

2002年、満を辞して自らの名を冠したブランド「TOM DIXON」を設立した背景には、「ファッションの世界では、自分の名前をつけたブランドメーカーはたくさんあるのにインテリアにはないのはおかしいし、消費者にデザイナーの世界感が伝わりにくい」と言ったディクソン氏の思いが込められているそうです。

職人ともアーティストとも、ビジネスマンとも言えるデザイナー「トム・ディクソン」が魅せるその独特の世界観は、現代の世界中のファンを魅了し続けています。

 

TOM DIXON(トムディクソン)の代表的な名作3選

座る・積み重ねる・テーブルの脚にもなるトムディクソンの傑作ランプ:JACK

 

1994年に設計された「JACK (ジャック)」は、トム・ディクソンがプラスチックを用いた作品作りをしていた頃の作品の一つで、ユーロラウンジを設立することで大量生産を行いました。

まるでテトラポットのような特徴的な形をしたジャックライトは、積み上げたり重ねたり、座ったり、あるいは天井から吊り下げたり、天板を置いて光るテーブルの脚として使ったりと、トム・ディクソンが追及している用途の多様性という考え方を体現している作品です。

このような多様な使用用途を可能にしているのは、大型のプラスチック成型機の中で回転成形されることで、プラスチックの厚みが均一になり、シェードの強度が高まるからです。
一見、アート作品のような外見のジャックライトですが、その実よく計算されて作られたファニチャーとして完成しているのです。

このジャックライトは、1997年に英国政府からミレニアムマーク賞を受賞し、現在はロンドンのビクトリア・アンド・アルバート美術館、米国のサンフランシスコ近代美術館での常設展示の一部となっています。

現在は、2002年にトム・ディクソンが家具ブランド企業であるTom Dixonを立ち上げた事によって販売はTom Dixonによって行われております。

 

デザイナーの予想を裏切った名作:MIRROR BALL

2003年に発表された「MIRROR BALL(ミラーボール)」は、ポリカーボネートに金属膜を付着させ、鏡のようにしたデザインが名称の由来になっています。

「完全な球体に、周りの風景を写し込むことで、自らの存在を消し、背景に溶け込む照明を作りたい」というトム・ディクソンの狙いをもって生まれたミラーボールは、当初の彼の想像では、高度にミラーリングされたオブジェクトは、カメレオンのように周囲に同化し見えなくなると考えていました。

計画通り、どのような環境にも馴染み、周りの背景と一体化することには成功しました。
しかし、光を反射、灯具下方に拡散させるデザインは、文字通りミラーボールのような強い存在感とキラキラした印象を持った照明として人々に注目される結果となりました。

結果としてミラーボールは当初の計画通りのものにはなりませんでしたが、その独特の存在感は人々の心を掴むこととなり、後に発表されるコッパーライトやメルトライトなどと合わせて、トムディクソンの象徴的なアイテムとなっています。

 

ファニチャーでも魅せるトムディクソンの世界観:PYLONシリーズ

1992年頃、バイク事故をきっかけに骨に興味を持ったディクソン氏が、ロンドンで経営していた金属加工場を兼ねた店舗で製作した「パイロンチェア」。
その後約20年間は、イタリア製の商品としてカッペリーニよりライセンス生産されていました。

「PYLON(パイロン)」は当時、「世界で一番軽い椅子を作る」という命題のもと、鉄塔の構造からインスピレーションを得て作られました。
約3mmのフレームを三角形状に繋ぎ合わせることで、十分な強度と構造美が表現されたパイロンチェアは、当時すでに頭角を現していたディクソン氏の反骨精神が垣間見れるインパクトのある作品です。

現在はTom Dixonより、PYLONシリーズとして椅子の他にダイニングテーブルやコーヒーテーブルなども発表されています。
その軽くて強固な構造を、テーブルのベースとして利用したコーヒーテーブルは、インダストリアルな要素とミニマリズムを融合させたモダンピースとして魅力的なアイテムです。

 

TOM DIXON(トムディクソン)のある生活

リビング編:シンプルなホワイトインテリアをコッパーライトで上品に格上げ

ホワイトを基調とした部屋に、質の良いアイテムを配置した上品なインテリアコーディネート。

無駄なものがなく、アイテム一つ一つが良いものであるがゆえに、周囲の景色を映し出すコッパーライトの存在が部屋全体を美しく演出しています。
ライトのカラーはピンクゴールド系の銅色であることから、イームズのスツールやピンクのクッション、ヘリンボーンの床との調和とバランスがよく取れています。

ミニマルでシンプルなお部屋でありながら、押さえるべきアイテムや、悪目立ちしない人目を惹くコッパーライトなどを上手に取り入れたインテリアコーディネートとなっています。

寝室編:左右非対称な部屋を印象的なヴォイドライトで左右対象な印象にした寝室

アシンメトリーな勾配天井の部屋を、高さを揃えたボイドライトの存在感を上手に活用することで、左右のバランスのとれたシンメトリーな印象に変えた寝室です。

金属をプレスし旋盤で成形し、ダブルウォール構造につなぎ合わせたヴォイドは、光源を不思議な形で覆い隠すため、寝室においても光源が眩しすぎることがなく利用できます。
また、金属製でありながら滑らかなフォルムは、金属の冷たさを感じさせることがありません。

差し色としてライトや額縁、テーブルの脚などにゴールドを取り入れつつ、寝室らしい落ち着いた配色でけばけばしさのない上質な空間づくりがされているインテリアスタイルです。

書斎編:メルトランプが上級アート空間を生み出す書斎

メルトランプは熱で溶けたガラスや、無数の光が屈折する氷河の内部、どこまでも果てしなく続く宇宙のイメージなどをもった、見る者の想像力をかき立てるランプです。
こだわり抜いたインテリア空間に加えることで、より創作意欲が刺激されるアーティスティックな空間演出をしてくれます。

メルトランプは一見、ハンドメイドのガラス製品のように見えますが、シェードは射出成型されたポリカーボネートでできており、見る角度によって形が違って見えることから、生命体のようなエネルギーを感じさせます。

クロームカラーのこのタイプは色味の主張がないので、部屋の特徴的なブルーの差し色と、フローリングのウッドカラーを歪めながら取り込むことで、まるで小さな地球が部屋にあるような印象的な演出をしています。

普通のインテリアでは物足りない、もっとワンランク上のアートな表現を演出をしたい方にオススメのランプです。


正規品はちょっと手が出ないという方に!デザインの似たおすすめの商品をご紹介します!

アンティークモダン レトロペンダントライト:HELLO INTERIOR

正規品価格:80,300円
商品価格:6,280円

TOM DIXONで人気の「Beat (ビート)」シリーズの、「WIDE」・「FAT」・「TALL」の3つによく似た商品になります。
本物は黄銅製ですが、こちらはスチール製。色は黒のみですが、内部の打痕まで同様にあり、大きさにもあまり違いのないとてもよく似ている商品です。

ビートシリーズのライトは、複数個飾っても邪魔にならないシンプルなデザインが魅力なので、価格を抑えて何種類か欲しい方におすすめのライトになります。

コッパー ペンダントライト:PERKS

正規品価格:104,500円
商品価格:28,000円

TOM DIXONの「COPPER ROUND PENDANT(コッパーラウンドペンダント)」に似た商品になります。

名前も「コッパー」と同じで、素材も同様のポリカーボネート製。大きさはやや本物より小さめで、シャフト部分がこちらは地味な様子となっています。

形は丸型タイプのみで、色は「コッパーランプ」のカラーバリエーションよりも、ミラーボールランプのバリエーションカラーに似た、ゴールドとシルバーの2色のみ。
輝きなどに差がありますが、コストを抑えてコッパーライトの雰囲気を楽しみたい方には、おすすめの商品です。

Asha lamp:BeauBelle

正規品価格:60,500円
商品価格:5,500円

TOM DIXONの「STONE PENDANT(ストーンペンダント)」に似たデザインの商品になります。

本来の「ストーンライト」は全体を白い大理石で作られており、トムディクソンオリジナルの先端がゴールドになった電球を使用する特徴的な商品となっています。
こちらは茶系の大理石を使用した商品で、一部が真鍮となっておりますが、デザインの形や天然大理石の持ち味を生かしたシェードなど、コンセプトが近い商品となっています。

大きさはこちらの商品の方が小さめですが、電球の口金のサイズがストーンライト同様「E26」サイズのため、オリジナルのTOM DIXONのLED電球「LDF39 LEDサイフォンE26 GOLD」(下記参照)が使用可能ですので、独特のゴールドの電球の頭が覗く演出ができます。

オリジナルの色違いのような感覚で、オリジナルよりも気軽に複数個購入することも可能なので、コストを抑えながらも大胆でラグジュアリーな演出も気軽に取り入れることができるアイテムです。

「LDF39 LEDサイフォンE26 GOLD」4,620円 (TOM DIXON)

まとめ

TOM DIXONのアイテムはどれも特徴的で個性溢れる商品ですが、自己主張だけではなく周囲との調和も考えられてデザインされています。

デザインというものが成長のピークを迎えている現代において、トム・ディクソン氏のデザインは、伝統と革新のバランスを取りながらも、多様性に対する視点や、素材の特性を生かしたデザイン、人間工学などの科学的根拠に基づいた思考など、新しいステージを切り開いていくように感じられます。

彼の特徴的なデザインは現代的で、モダンやコンテンポラリーなどのインテリアにとても馴染みますが、実はクラシカルなインテリアやナチュラルテイスト・エスニック調なインテリアにも思いもよらずマッチするものがあります。

そんな変化と調和のバランスをうまく調節してくれるデザイン性を持ったトムディクソンのアイテムを使って、皆さんのお部屋もワンランク上の新しいステージへと変化させてみてはいかがでしょう。