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【プロが教える】チークの床のお部屋をおしゃれにする方法!貼り方の差から家具の選び方まで徹底解説

佐伯美知枝
著者:佐伯美知枝 (二級建築士/インテリアコーディネーター)

宿泊施設専門のコンサルティング会社にて、旅館やホテルのオープン・リニューアル案件を担当。その後インテリアショップ「カギロイ」勤務を経てフリーのコーディネーターに転身。小型犬+家族3人暮らし、自宅は古材家具に囲まれた和モダン風です。心身共にリラックスできる居心地良いお部屋づくりをモットーに、様々なインテリアをご提案できるよう心掛けています。

船の甲板や住宅の外・内装材、高級家具の材料など、幅広い用途に利用されているチーク。使い勝手の良さと色柄の美しさから大量伐採され、天然チークの枯渇が問題になった1960年代頃から、ある一部の国において植林が行われるようになった経緯があります。

そのため、なかには輸出や伐採の制限がかかっているものもありますが、現在は、南アジアや東南アジアを中心に、植林によって管理された木材が世界各国に輸出されています。

それほど人気が高いチークをご自宅の床材に取り入れるとしたら、どのような雰囲気に仕上がるのでしょうか。相性が良い色や家具は? どんなインテリアスタイルがおすすめ?など、様々な疑問を持つ方に向けて、お部屋をおしゃれに見せる方法やコーディネート実例をご紹介します。

プロが教える!チークの床のお部屋をおしゃれにする方法

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黄褐色で、独特の美しい筋が入るチーク。まずはチークの特性を抑えましょう。

チーク床のお部屋をおしゃれにするポイント

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天然の油分を多く含むチークは、湿気や水などへの耐久性に優れ、酸化や腐食しにくいのが特徴です。そのため、水廻りスペースを持つキッチンからリビングまで、一続きにチーク床を施工することが可能。写真のように、キッチンカウンターの腰壁もチークで揃えれば、統一感が生まれやすくなります。

また、世界各国で船舶のブリッジや鉄道の内装にも使われていることから、耐腐食性や強靭性、寸法安定性の高さはお墨付き。リビングから続く屋外テラスの床材にもチークを選べば、リビングからテラスまで繋がっているかのように、お部屋をより広く見せる視覚効果が期待できます。

【チーク材の経年変化による色合いの変化】

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チークは無塗装のままでも摩擦に強く、滑らかな手触りが楽しめるのが嬉しいところ。また、内装材として用いる場合、製材した直前はゴールド色に近く、一部黒っぽい木目が入ることもありますが、時間が経つにつれて黒い部分の色が抜け、徐々に飴色のような褐色へと変化していきます。

将来的な色柄を想定しながら、建具や家具とのカラーバランスをとりましょう(詳細は下欄にてご紹介します)。

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また、フローリングを貼る向きについても検討を。上の写真のように、お部屋の長手方向に対して平行に貼っていくと、実際よりも広がり感を得られやすくなると言われています。他に、フローリングの貼り方にもさまざまな種類があり、どのタイプを選ぶかによってお部屋の印象は大きく変わります。

【乱貼りイメージ】※樹種はチークとは異なります

https://www.digital-architex.com/24271.php

【市松貼りイメージ】※樹種はチークとは異なります

https://www.digital-architex.com/5012.php

板の繋ぎ目がランダムな「乱貼り」は、スタンダードな貼り方でラフなテイストに。床に視線を集めるなら、壁に対してフローリングを斜めに貼る「斜め貼り」や、正方形の向きを変えて貼る「市松貼り」もよいでしょう。

【ヘリンボーン貼りイメージ】※樹種はチークとは異なります

https://www.digital-architex.com/6752.php

一方、板同志で直角をつくるように貼る「ヘリンボーン貼り」は、重厚でクラシカルなテイストに。

なお、板幅のサイズも大切。幅広のフローリングはお部屋を広く見せる効果が期待できますが、コンパクトな空間では逆効果になる場合があります。狭小スペースでは板幅が狭く、明るい色合いのチーク床を選ぶのがおすすめです。

チーク床の機能性について

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チークは反りや曲がりが起きづらく、強度が高いことでも有名。油分を含むので、水分や腐敗への耐性や防虫性にも優れています。そのためキッチンやトイレをはじめ、洗面台やお風呂場、屋外デッキ用としても使えるのが魅力。

【チークの無垢フローリング】

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また、フローリングの種類によって、風合いや機能性にも大きな違いが。本物のチーク(無垢材)にこだわるなら、木材を切り出して製造した無垢(単層)フローリングがおすすめ。

しかし、色柄や木目にムラが出やすいほか、床暖房が使えない(一部対応している商品もあります)といったデメリットもあるので、特性やメンテナンスについてしっかり把握することが大切です。

【チークの合板(複合)フローリング】

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無垢板の風合いと使い勝手の良さどちらも重視するという方は、合板(複合)フローリングを検討するのもよいでしょう。紫外線による色変わりが少なく、なかには床暖房に対応する商品もあります。

【チーク柄の長尺シート(複層ビニル床シート)】

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上の写真は、チークのヘリンボーン柄長尺シートを貼った例です。最近は、本物のチークの質感をリアルに再現したものやデザイン性が高い商品が充実。多くは塩化ビニル樹脂製ですが、メーカーによっては消臭、帯電防止などの仕様もあります。

さらに詳しく!チーク床との相性をインテリアスタイル・建具・壁紙・家具ごとに見ていこう

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ここからは、チーク床と相性が良いインテリアスタイルや、壁紙や家具の選び方をご紹介します。

どんなインテリアスタイルと相性が良い?

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経年変化が楽しめるチークの無垢フローリングに合わせてみたいのは、北欧ヴィンテージスタイルのインテリア。チークやオークのほか、希少性があるローズウッドの樹種が使われることもある北欧ヴィンテージ家具は、チーク床と特に相性が良いインテリアのひとつです。

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また、チーク床×男前テイストのインテリアも試してみたいもの。木の節がしっかり現れた家具や、ラフな塗装で仕上げた家具など、海外のカフェやサーフショップを思わせるスタイリングが良く似合います。メインとなる家具は「ブラウン×ブラック」を基調にするのがポイント。

他にも、ミッドセンチュリーやブルックリン、カフェ風インテリアなども、中間色であるチーク床におすすめ。

どんな色の建具・壁紙と相性が良い?

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建具や壁紙を選ぶ際は、チーク床に似たカラーリングや素材感ばかりにならないよう注意しましょう。

上の写真のように、チーク床よりも濃い木製扉を設置したり、黒色のサッシや建具を合わせたりすることでメリハリが生まれ、空間が引き締まった印象に。奥の壁面も素材感を変え、石目調をセレクトしています。壁紙は、オフホワイトやアイボリーなどの白色系を選ぶと、開放的で清潔な印象に。

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こちらは、チークフローリングを貼った床の両側に、ブラウン色の扉を設置した例。チーク床と扉の色を揃えたことで、廊下奥のネイビーブルーの扉が目立ち、視線が集まりやすくなります。

このように、注目させたいポイントを引き立てるため、周囲の建具をチーク床と同系色で揃えてしまうのもひとつのテクニックです。

どんな家具を選ぶべき?

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家具を選ぶ際、「床と家具の材質や色を揃えるとまとまりやすい」という考え方があります。その考え方の通り、床と家具の色を揃えればそれぞれが馴染みやすく、統一感も生まれやすくなりますね。

しかし、必ずしもそのルールに縛られなくても大丈夫。写真のように、チーク床にダークブラウンの家具を組み合わせると、濃い色である家具に注目が集まり、お部屋のアクセントとして際立たせることができます。

樹種でいうと、重厚感漂うウォールナットやチェリー材の家具が特におすすめ。

https://www.mokuzai.com/Works/List/Wood/35

こちらは対照的に、チーク床よりも明るい白木系の家具を合わせたコーディネート。床は濃いめ、家具の色は薄め、天井は濃淡ミックスと、異なる色合いの木を組み合わせることで、お部屋が単調な雰囲気になるのを防いでくれます。

ソファやテーブル等大物の家具を選ぶときのポイント

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ソファやテーブルなどの大型家具は、お部屋のなかでも特に主役となるアイテム。「異なる素材を適度に組み合わせる」、「張地や木部色にアクセントカラーを取り入れる」のがおすすめです。

上の写真は、チーク床に寒色系のソファ類を合わせた例。ブラウン系を基調とするお部屋に、ブルー&ホワイトカラーの家具を合わせることで、クールで爽やかな印象になります。

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木製家具がお好きな方でしたら、チーク床の風合いに負けないような素材感のある無垢材テーブルもよいでしょう。どっしりとした耳付きの一枚板テーブルが、お部屋の主役となって存在感を放ちます。

カーテンを選ぶときのポイント

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カーテンも、お部屋の印象を左右する重要アイテム。やはり、チーク床と同化してしまうような色は避けるのがベター。アースカラーで揃えるなら、薄いベージュやライトグリーンなどを選び、チーク床よりも軽やかさを感じるソフトな色が良いでしょう。

写真は、シルバーグレーのハトメカーテンを合わせたコーディネート。明度(色の明るさや暗さ)が高い白やグレーのカーテンは、お部屋に存在するさまざまなカラーと馴染みやすく、上質で洗練された印象になります。

https://suvaco.jp/room/IdNBrYrG9h

濃色系カーテンを選ぶなら、ブラックやダークグレー系のカーテンを選ぶとシックな雰囲気に。写真はテレビ背面側のアクセントクロスとカーテンのカラーを揃え、落ち着いたテイストにまとめています。

ラグを選ぶときのポイント

https://resumica.jp/live-house/p37075?amp=

程よい明るさが特徴のチーク床ですが、ラグを選ぶ際は白やアイボリー、ベージュなど、チーク床よりも一段明るいカラーを選ぶと、優しく寛ぎやすい印象に。

特にフワフワで柔らかな肌触りが楽しめる長毛タイプのラグは、フローリング床独特の硬さが苦手な方にもおすすめです。

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様々な色柄を楽しみたい方でしたら、ウィルトン織ラグやキリムラグなどもおすすめ。耐久性と風合いを兼ね備えた商品が多く、チーク床の色味とも絶妙にマッチします。ラグとクッションなど、インテリア小物とデザインを揃えてみるのも素敵。

後悔したくない!失敗しがちなパターン紹介

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上の写真は、家具とチーク床のカラーを揃えたリビング。クラシカルで美しいインテリアですが、落ち着いた茶色で揃えすぎたためか、どことなく地味で、まとまりすぎているような印象を受けます。

このような場合、クッションのカラーをランプシェードと揃えてホワイト系にするだけでも、異なる雰囲気に。大人っぽさや上質さを演出するなら、シルバーやゴールドなどのメタリックカラーを取り入れてみるのもおすすめです。

スタイル別チークの床のコーディネート実例10選を解説!

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ここからは、チーク床に合う代表的な3つのインテリアスタイルをご紹介します。チーク床だからこそ実現できるコーディネートの幅広さをぜひご覧ください。

チークの床×ナチュラルスタイル4選

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まずは、チーク×ナチュラルスタイルのコーディネートから。ライトブラウンやホワイトなど、明るい色調を適宜取り入れるのがコツ。家具や建具、内装とのカラーバランスも参考にしてくださいね。

ミャンマーチークにウォールナット材のソファ&白木色のチェアをセレクト

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温かみある色調が特徴のミャンマーチークは、チーク材のなかでも特に高級材として珍重されているもの。ソファは福岡県大川市に拠点を持つ広松木工の「RIPOSO」シリーズで、ウォールナット材のフレームを使用しています。

ウォールナットの家具は、はじめはブラウンまたはダークブラウン色ですが、やがて色味が薄くなり、徐々にチーク材に近い色になっていきます。チーク×ウォールナットの落ち着いた空間に、白木系のYチェアをアクセントとして選んでいる点もセンス抜群。

斜め張りのインドネシアチークで、広い空間に変化をつける

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斜め張りしたインドネシアチークの床が目を引くLDKです。インドネシアチークは、世界各国でチークの輸出や伐採の制限がかかるなか、植林により安定した品質のチークが採れることで有名。黄色みが強く、ミャンマーチークと比べて明るく淡い色合いが特徴です。

リビングの壁は、卵の殻と珪藻土を練り込んだ自然塗料エッグペイントで塗装。ヘム(ツガ)材を貼った天井や淡いグリーンの窓枠、キッチンカウンターの腰壁など、優しいカラーでまとめています。

ゴールデンチークの色合いが美しいパーケットフローリング

https://lifep.net/construction/4827/

ゴールデンチークのパーケットフローリングを貼ったリビングの例です。ゴールデンチークとは、チークが年月を経るにつれて次第に黄褐色に変化した色のこと。伐採時のチークは、オレンジ色でまだら模様が入ることが多いのですが、経年変化を経て、とても良い色合いに仕上がっています。

正方形パネルを互い違いに貼り合わせるパーケットフローリングは、まるで寄木細工のような美しさ。こちらのデザインは、板幅が細かすぎると賑やかな印象に、逆に大きすぎると間延びしてしまうことがあります。15㎝角程度のサンプルを基準に、ご自身のお部屋に最適なサイズを検討してください。

明るいチークカラーが茶系色の家具を雰囲気よくまとめる

https://www.wills.co.jp/reform/example/9/

チークの無垢フローリングをLDKの床一面に貼った例。濃茶色のキッチンカウンターや白木色の収納扉などさまざまな種類の木材が使われていますが、明るく穏やかなチークのカラー効果で雰囲気よくまとめています。

チークの床×モダンスタイル3選

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ガラスや金属などの硬質感ある素材や、直線的なデザインが特徴のモダンインテリア。クールでかっこいい印象ですが、チーク床を取り入れると程よい温かみをプラスできます。色数は極力少なめに、上質な素材やデザインの家具を合わせるのがコツ。

チーク床のブラウン×内装色のホワイトと2色で展開したお部屋

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床はブラウン、壁紙と天井は白色と、2色のみで展開したイタリアモダンスタイルのお部屋です。カラフルなアートやオブジェが映え、まるでギャラリーのようなアーティスティックな空間に。

LDK入口側からの視線の流れに合わせて、チーク床の貼る向きを工夫

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LDK入口に立った際の視線の流れを意識して、チークの突板フローリングを入口から窓側に向かって施工した例。

一般的に、フローリングはお部屋の長手方向に貼るのがセオリーとされていますが、窓の位置や間取りによって短手方向に貼るのもあり。お部屋の奥行きをより感じさせるような工夫がされています。

モノトーンカラーでシックにコーディネート

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チーク床の濃い色味にファブリックソファの白色を合わせて、カラーコントラストを効かせたリビングです。TV廻りのボードは、ブラック×グレーの石目調でシックなテイストに。

チークの床×北欧スタイル3選

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最後は、北欧スタイルのコーディネートです。ご存じのように、北欧ヴィンテージ家具のフレーム材として多く使われている樹種はチーク。チーク床と家具の色味を極力揃えたい方は、風合いあるヴィンテージ家具も視野に入れてみてください。

ダーク系オイル塗装で仕上げたヘリンボーン貼りチーク

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無垢のチーク材をヘリンボーン貼りしたリビングダイニング。ダーク系オイル塗装で仕上げ、濡れたような艶感が高級感を増しています。

お部屋のコンセプトは「アールデコ×デンマーク」で、テーマカラーは落ち着いた暖色系を採用。照明、アート、家具といずれも厳選されたアイテムに、ヘリンボーン床の取り合わせが見事な一例です。

北欧ヴィンテージ家具が馴染む”シックな北欧”スタイルの家

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築30年近くのマンションをリフォームしたお部屋です。理想のイメージは”北欧ヴィンテージ家具が馴染むシックな北欧スタイル”。チーク床と漆喰仕上げの真っ白な壁面が、飴色に経年変化した家具の美しさを引き立てています。

北欧家具に合わせてチーク素材をメインに展開したお部屋

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元々愛用していた北欧家具に合わせて、チーク材をメインにリフォームをしたマンションです。正面にあるチェストの奥側はキッチンコーナー。写真ではわかりづらいのですが、キッチンカウンターもチークの無垢材で制作しています。

天井右上に設置したキャットウォークも、さりげなくチーク系色で統一している点をお見逃しなく。

まとめ

今回は、お部屋にチーク床を取り入れる際の選び方のポイントや、おすすめのコーディネート例をご紹介しました。

見た目の美しさはもちろん、強靭性や耐水性、寸法安定性に優れるチーク。室内に敷けば徐々に深みのある飴色へ、屋外に施工した材はやがてシルバー色へ。経年変化により色合いが徐々に移り変わるさまは、チークならではの魅力です。

チーク床を貼る方向(向き)やカラー、板幅などによって、お部屋は全く異なる印象に仕上がります。メンテナンスや機能性なども合わせて考慮し、ご自宅に最適なチーク床を選んでみてくださいね。

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