【プロが教える】春の花でおしゃれなお庭を実現する方法!ガーデニングシーズンを楽しむ実例満載
春が近づくにつれ、「みどりのゆび」がウズウズしてくる人はたくさんいるはず。花屋の店頭には可愛い花苗が並びはじめ、どの花を選ぼうか悩んでしまいますよね。中にはどこに植えるか決める前に衝動買いしてしまう人もいるかも知れませんね!
今回は、そんな春の花選びをお手伝いします。どの花をどんなふうに使うと素敵なお庭になるか、この記事からぴったりのイメージを見つけてくださいね。
目次
プロが教える!春の花でおしゃれなお庭を実現する方法
春といっても、早春と盛春ではすこし趣が違うものです。関東地方だとソメイヨシノが咲く前はまだ肌寒い日が多く、地面の緑も少なめ。お花見シーズンが一通り終わってハナミズキが見ごろを迎えることは、あちこちで春のカラフルな花が咲き、新緑と共に目を楽しませていることでしょう。
春のガーデニングのポイント
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早春を楽しむにはまだ少し冬らしさ感じさせるのがポイント。これから春が来るという期待を感じさせる植物を楽しみましょう。例えばネコヤナギは、冬枯れの枝一面につくふわふわの芽を鑑賞します。まだ寒そうな地面から顔を出したクロッカスは、常緑の地被類の中で見るより枯葉が残ったむき出しの地面で見たほうが風情があって良いものです。
早春が去った後、盛春から晩春にむけては色がポイント。鮮やかな新緑、様々な花の色で目を楽しませましょう。例えば開花と同時に葉もでてくるハナミズキの足元には、ハナミズキの花の色と同系色のパンジーやチューリップ、花の色をひきたたてるカラーリーフ類を一緒に植えこむと春まっさかりの気分を味わえます。
春の花に着目して徹底解説!春の花でおしゃれなお庭を実現する方法
春の花には、桜やジンチョウゲのように高木や低木に咲く花もあれば、パンジーやチューリップのように花壇や鉢に植える花もあります。地植えなら、早春から季節が変わるにつれて次々と花が咲くように計画しましょう。鉢植えなら玄関回りなどよく見える場所に置いて、季節ごとに鉢ごと取りかえていきましょう。
春の花はこう選ぶ
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地植えで春の花を楽しみたい!という場合は、まず花木をご検討ください。より高い位置に咲く花は注意をひきやすく、春の訪れを真っ先に知ることができます。そして春の花木は葉が展開する前に花が満開になるものが多く、魅了を存分に楽しむことができます。
早春の花ではウメ類、サクラ類、マグノリア類、アカシア類、ハナモモ、マンサクなど、春まっさかりではハナミズキ、ヤマブキ、トキワマンサク、ハナカイドウ、コデマリ、ツツジ類など。
さらに花木の足元や花壇に草花類も使って植栽を充実させましょう。春一番に咲くのは、スノードロップ、シラー、クロッカス、ハナニラなど。暖かくなってきたら引き続きスイセン、チューリップ、ムスカリなどを一年草、多年草類と合わせて楽しみましょう。
鉢植えの場合は、ガーデンセンターで買ってきた花苗を使って植え付けるのがお手軽です。地植え同様、球根類や一年草類をメインにすると良いですね。鉢植えのメリットは移動が簡単なこと。急に寒くなったら室内や軒下に移すこともできるし、咲き終わった鉢は別の場所で次のシーズンまで保管することも可能です。
鉢植えで春の花を楽しむときは、次のようにすると早春、盛春の雰囲気をだせますよ!
春の花の寄植えの方法
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早春の寄せ植えのポイントは、まだ寒く冬枯れの背景の中に美しい花を咲かせて生命力を感じさせてくれる、そんな風景を再現すること。鉢植えなら、蕾や芽が開いてくるのを楽しめる低木を背景に植えこんだり、地面はコケなどをはってあえて「空白」にすると早春の雰囲気がでます。室内に置いて、一足早く春を楽しむのも良いですね!
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春真っ盛りの寄せ植えでは、色のきれいな大小の花を主役に植えて明るい緑のカラーリーフ類で引き立てましょう。バスケットに色を詰め込むように植えて玄関まわりに置けば、出入りするたびに目を楽しませることができますよ!
春の花はいつ植えるべき?
既存の花壇に草花を植える場合は気温が5度を下回らなくなってからが無難です。花壇の施工を計画中なら、梅雨前までには施工を済ませたいところ。春の強風でダメージをうける可能性もあるので、背の高い苗を支柱なしで植えるのは避けましょう。花木の植栽工事はプロの造園業者に依頼すれば支柱まで施工してくれるので安心です。
春まっさきに咲く花木は前年の秋までに植えると良い状態で花を楽しめます。春に植える場合は春夏の間に無事に根づくこと、枝が充実することに重点をおきましょう。そうすれば次の年には成長して、ひとまわり大きな姿で楽しませてくれます。球根類は種類によっては前年の秋にしかでまわっていないものもありますので、秋植えをおすすめします。
春の花が枯れたあとはどうする?
花木は花が終わったあと、特になにもすることはありません。普通の庭木は肥料を与えなくても育つものがほとんどです。ただ、花の後はエネルギーをたくさん使って疲れている状態。中には弱って病害虫がつきやすくなっている場合も。葉の様子など時々チェックすると良いです。
多年草は、花がらをとりましょう。実がつくものは、実を鑑賞したい場合以外は、葉や根をより充実させるため実を取り除きます。緩効性肥料をお礼肥として与えましょう。一年草類は花が終わったら終わりのものがほとんどなので、根ごと掘り取ります。
球根類で次の年も花が期待できる種類のものは、球根を太らせておきたいところ。花や実は早めにとりのぞき、葉が自然に枯れるまでの間は適宜水やりをして球根を育てましょう。葉が枯れたら掘り上げて暗く涼しくて乾いた場所で秋まで保管します。
春の花を活かすプランター
室内で使うと映える鉢
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鉢底に穴のないきれいな形のボウルやバスケットなどの小物入れなどは通常は植木鉢として適さないのですが、短期的に春の花のアレンジを室内で楽しむにはもってこいの素材です。ビニールシートを内側に敷き、鉢底石のうえに土をいれれば小さな球根植物を数週間は室内で飾って楽しめます。花が終わったら苗は普通の鉢に移し、外で管理しましょう。
花の高さに変化を付けられる、深さのある鉢
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深さのあるテラコッタポットやウッドプランターを使えば、より変化にとんだ植栽が可能です。例えば中央に花木を植え、根元には一年草や多年草類、鉢の縁からはつる性植物をたらして、幅広い高さで春の植物の魅力を見せることができます。
空中に浮かぶ花を楽しめる鉢
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ハンギングバスケットを採用すれば、目の高さでカラフルな一年草の花々のボールをつくることが可能。
こんなケースに気をつけろ!失敗しがちなパターン紹介
春先手に入るけれど、夏のイメージになってしまう場合がある!
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春から秋まで、長く咲き続けるペチュニアをはじめとする一年草はとても魅力的!でもどちらかというと夏のイメージです。春がきた喜びをガーデニングで演出したい場合は、長期的に咲く花は似合いません。
ビオラやパンジーの花が咲かなくなってしまった!
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枯れた花が種になってしまうと、次の花がつかなくなります。生命力の強いパンジーやビオラの種類は、気づくと茂みの奥に種がたくさんできています。放置せず、種のなる前に花がらつみをしましょう。
勢いのあった苗なのに、なんだか元気がない。葉も変色してきた。
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頑張ってたくさん花を咲かせると、植物は疲れます。そんな時、植え込みが密植状態で風通しが悪かったり、枯れた花や葉が地面を覆っていたりすると病害虫が発生しやすくなります。病気かな、と思ったら、まずは枝をすかすなどして風通しをよくし、土に枯れたものが残っていないよう掃除します。
葉をよく観察して病害虫かどうかチェックした上で適切な処置をしましょう。病害虫の被害がある場合、弱っているからといってあせって肥料を与えると逆効果です。新しい芽がそだって株が元気になったら肥料を株元から離して少なめに与えましょう。
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花木ならサラサモクレン
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3月終わりごろ、ソメイヨシノがさく少し前あたりから咲きはじめ見事な花を楽しませてくれるのはマグノリア類です。マグノリアとは様々なモクレンの仲間で、ハクモクレン、シモクレン、コブシ、タイサンボク等いろいろ種類があります。
その中でおすすめしたいのが、サラサモクレン。ハクモクレンとシモクレンの混合種で、白からピンクの色あいの花は見ごたえがあります。花がさく前に産毛につつまれたつぼみにも観賞価値があります。夏は大きめの葉がつくる緑陰、秋の黄葉と春以外にも見どころがあります。自然にきれいな形に整うのもメリット。お庭に植えれば、人々の注目を集めることでしょう!
プリムラで春を謳歌!
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カラフルな花がぱっと心を明るくしてくれそうなプリムラ類は、鉢植えにも地植えにもおすすめです。選ぶ品種や色の組み合わせによって、素朴から派手な感じまで様々なイメージを出しやすいのも魅力。たくさんの種類があり、好みの色やそれぞれの環境に合うものを選ぶことができます。
色の選択肢が多いプリムラ・ジュリアンは背が高くならないので、花壇の前方に。プリムラ・ブルガリスは自然風のお庭にぴったり。プリムラ・マラコイデスはボリューム感がでるので、寄せ植えや花壇なかほどの空間をふわりとうめることができます。
主役にも引き立て役にもなれる名優、ワスレナグサ
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春といえば、チューリップやスイセンなどの大きく華やかな花が主役ですが、それを見事に引き立ててくれるのがワスレナグサ。白いスイセンと青いワスレナグサを組み合わせれば爽やかに。ピンクのチューリップと白のワスレナグサなら可愛らしい感じに。色の組み合わせ方でイメージが変わって楽しいです。球根の花が終わった後もしばらく咲き続け、花壇を彩ってくれます。
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地植えで春の花を楽しむ4選
花木をシンボルツリーにすれば、より広範囲の人に幸せのおすそ分けができる!
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ソメイヨシノが満開になっている場所を通ると得をした気分になりませんか?満開に咲いたマグノリアも、同様に皆をハッピーにできる可能性を秘めた木。写真はかなり大きく育っていますが、日本でもよく見るモクレンなら最高樹高が5メートル程度なので、スペースの限られたお庭にもぴったりです。
常緑低木と球根植物を組み合わせれば、いつも整って見える
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複数植えこんだ常緑低木の間にチューリップ、スイセン、ヒヤシンスなどの鮮やかな花が咲く球根植物を植えるのは、整った庭を保ちつつ季節の花も楽しむ常套手段。チューリップのわきにホスタを植えておくと、花が終わった後に大きな葉が広がって、見どころのなくなったチューリップの葉をカバーしてくれます。
背の低い一年草で、カラフルな花のカーペットに!
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庭の一角の花壇の縁沿いに数種類のプリムラ・ジュリアンを植えましょう。背が低く花が詰まったように咲くプリムラのみの寄せ植えにすれば、目を引く花柄のカーペットのよう。花壇の前方にプリムラ、後方にチューリップ等のやや高さのある花を植えれば立体感のある花壇になります。
インパクトのある春のツツジ
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春の花が咲く低木もお庭にぜひとりいれてみたいですね。ツツジというと、伝統的な日本庭園に植わっているイメージかも知れませんが、ヨーロッパでも大人気。ミツバツツジは葉が出る前に花が咲くので、大きく育てればインパクト抜群です。白いウォールの前に植えれば、ピンク色をより引き立たせることができますよ。
寄せ植え鉢で春の花を楽しむ3選
ビビッドな色の組み合わせの寄せ植えでバルコニーを飾れば、元気がでる!
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バルコニーに置かれたテーブルの上を飾っているのは、スイセンとプリムラの寄せ植え。少し高さのあるカップ型の鉢にビタミンカラーの赤、黄色の花を植えて、縁にヘデラ・ヘリックスを垂らすとあふれこぼれるような魅力のある一鉢になります。
変わったプリムラを集めて、アートのように眺めてみる
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ちょっと変わった植物が好きな人!プリムラ・オーリキュラはまるで絵から飛び出てきたような、見事な色と形なんです。お気に入りの一鉢一鉢を棚に並べて鑑賞してみてはいかがでしょう。
寄せ植えならぬ寄せ鉢で、玄関回りを豪華に演出
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玄関前に階段があるなら、たくさんのテラコッタポットを並べて春の演出をする方法があります。例えば主役はオレンジのチューリップに。周りにはオレンジ色を引き立てるライムグリーンやブロンズ色のカラーリーフ類を。チューリップが終わったら、初夏の花の鉢に取り換えれば少しずつイメージを変えながら長い間楽しめますね。
まとめ
ガーデニングシーズンが今まさに始まる早春は、景色が日々に鮮やかになりワクワクする季節。自宅もそうですが、街角で思いがけず可愛い花に出会うと幸せな気持ちになりますよね。自分だけでなく、通りがかりの人まで幸せにできる花のパワーは絶大です。
ぜひ庭に春の花の咲く植物をとりいれて、素敵な季節を楽しみましょう。