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【プロが教える】メープルの床のお部屋をおしゃれにする方法!メープルの床を「引き立て色」として活用する

佐伯美知枝
著者:佐伯美知枝 (二級建築士/インテリアコーディネーター)

宿泊施設専門のコンサルティング会社にて、旅館やホテルのオープン・リニューアル案件を担当。その後インテリアショップ「カギロイ」勤務を経てフリーのコーディネーターに転身。小型犬+家族3人暮らし、自宅は古材家具に囲まれた和モダン風です。心身共にリラックスできる居心地良いお部屋づくりをモットーに、様々なインテリアをご提案できるよう心掛けています。

クリーミーな乳白色と優しい木目が特徴の、メープルの床。カエデ科カエデ属の広葉樹に分類される樹種ですが、厳密には日本のカエデの木とは異なるもの。現在、日本に流通するメープル材は、主にカナダやアメリカ北東部で採られているものを指します。

メープル材は、ハードメープルとソフトメープルがあり、日本の床材として使われているのは、ハードメープルが一般的。柔らかで繊細な印象を受けますが、実は野球のバットやボーリング場の床材として使われるほど、硬くて重い特性を持つ木でもあります。

今回は、メープルをお部屋の床材として用いる際のポイントをはじめ、家具やカーテン、ラグの選び方、コーディネート実例など、メープルの床材を使ってお部屋をおしゃれにするコツをご紹介します。

プロが教える!メープル床のお部屋をおしゃれにする方法

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床材は壁や天井と同様、お部屋のなかでも広い面積を占めるスペース。白やブラウン系色が多用されやすい日本の住宅に、メープルの床を合わせる際のポイントをご紹介します。

メープルの床をお部屋をおしゃれにするポイント

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メープルは広葉樹に分類されますが、白っぽく淡い色味が特徴です。そのため、構造材や内装材としてよく使われる、杉や檜(ヒノキ)といった針葉樹系の木材とも色合わせがしやすいのがメリット。メープル床と建具、家具などの木部色を揃えれば、お部屋をすっきりと見せることができます。

しかしながら、お部屋を構成するアイテムをメープル系色だけで揃えてしまうと、どことなく、ぼやっとした印象になりがち。例えば、造り付けのTVボードや天井の化粧梁など、ポイント的に濃色系を入れることで、お部屋の見せ場をつくることができます。

このように、お部屋のメインとして見せたいインテリアは、メープルの床よりも濃いカラーにしたり、インパクトのある色柄を合わせたりするのがおすすめ。良い意味で、メープルの床を「引き立て色」として活用するのがポイントです。

メープルの床と経年変化

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無垢のメープル材は、他の樹種と比べるとゆっくりではありますが、経年変化による色の変化が起こります。

空気に触れたり、直射日光や暖房の熱などにあたったりすることで徐々に酸化していき、白っぽく淡い褐色が、やがて黄色味が強くなり、最終的には飴色のような風合いに。

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経年変化による色の移り変わり以外にも、上記のように、床材の種類によって特性が変わります。それぞれの違いを見ていきましょう。

【無垢(単層)フローリング】

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無垢(単層)フローリングは、最も木質感が味わえる床材。無垢の木材から製造するため、表面の硬さや価格は材質によって異なります。塗装の方法は、主に2種類があります。

・オイル塗装(オイルフィニッシュ)
天然オイルを木の表面に浸透させて仕上げる方法。無垢の木の質感や自然なツヤが出やすい一方、傷や汚れに対しての耐性はそれほど高くありません。こまめにメンテナンスを繰り返すことで、木の風合いが増し、メープル材ならではの色の変化を楽しめます。

・ウレタン塗装
ウレタン樹脂により、木の表面に塗膜をつくって硬化する方法です。木そのものの質感はやや薄れますが、水分が染み込みにくく、傷や汚れに強いのが特徴。補修や塗り替えは専用の技術が必要ですが、こまめにメンテナンスしなくても、塗装は比較的長持ちします。

【合板(複合)フローリング】

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合板フローリングの表層部に、挽板や突板、シートなどの化粧材を接着して製造する床材です。無垢フローリングと比べると収縮や膨張の変化が少なく、寸法安定性に優れているのが特徴。

メーカーによっては、床暖房に対応したり、耐摩耗性や衝撃性に優れていたりするなど、機能・仕様面で使い勝手が良いものが多く揃います。

【クッションフロア・長尺シート(塩化ビニール樹脂)】

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さきほどご紹介した表には含まれていませんが、塩化ビニル樹脂を主な素材とするシート床材です。水に強くクッション性に優れるほか、メーカーによっては土足対応商品や消臭、帯電防止仕様などの機能を持つものも。多種多様なカラーやデザインが揃います。

さらに詳しく!メープル床との相性をインテリアスタイル・建具・壁紙・家具ごとに見ていこう

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フレキシブルに使えそうなメープル床だからこそ、合わせる家具やカーテン類にはこだわりたいところ。メープルの床に特におすすめしたい、インテリアスタイルをご紹介します。

どんなインテリアスタイルと相性が良い?

【ナチュラル】

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木製家具やアースカラー系色など、明るく自然味溢れるテイストが人気のナチュラルスタイル。カラーリングは、「メープル床+白色+テーマカラー(1~2色)」を目安に、シンプルかつ穏やかな配色でまとめましょう。

写真は、木製家具を配したお部屋の例。メープルの床より黄色みがかった、ライトブラウン(建具・家具)に、白(壁)とモスグリーン(ソファ張地)色を加え、寛ぎやすい雰囲気に仕上げています。

【北欧調】

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北欧調インテリアでは、メープルの床と同様に、強すぎないアースカラーを合わせるのが基本。白を基調に、淡いベージュ、グレー、ブルーなどをベースカラー(床・壁・天井)に選ぶと、日本のお部屋にもフィットしやすくなります。

北欧テイストの柄は、メインカラー(家具の張地・カーテン)や、アクセントカラー(クッション・ランプシェードなど)に。自然をモチーフにした柄や、幾何学模様パターンなどが相性抜群です。

【フレンチ・シャビーシック】

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くすみ感のある落ち着いたカラーや、アンティークが風合いがお好みなら、フレンチシックやシャビーなインテリアもおすすめ。

適度に灰色味を含んだグレイッシュカラーを取り入れると、柔らかさのなかにも品の良さを演出することができます。

【BOHO(ボーホー)】

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幾何学柄や民族的なデザインなどをミックスさせるBOHO(ボーホー)も、メープルの床に合わせやすいインテリアのひとつ。

BOHOは、自由気ままな様式を意味するBohemian(ボヘミアン)と、アーティスティックなニューヨークのSOHO地区の生活様式をミックスしたもの。ファブリックやファー、フリンジ、レザーなど、さまざまな素材や色柄を組み合わせるスタイルです。

どんな色の建具・壁紙と相性が良い?

【建具】

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建具(扉や障子、窓、襖など)の色は、鮮やかなビビッドカラーから淡くて薄いベリーペールトーンまで、メープルの床に自由に組み合わせることができます。

ひとつ忘れがちなのは、建具と家具(造作家具や大型家具を含む)のカラーバランス。室内ドアやキッチンカウンター、ダイニングテーブルやTVボードなどの色調を揃えることで、お部屋に統一感が生まれやすくなります。

【壁紙】

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メープルの床は、白色系の壁や天井に合わせるとお部屋が優しい雰囲気にまとまります。ですが、お部屋全体を同じ色調でまとめすぎてしまうと、ときに単調なイメージに偏ることも。

お部屋を程よく引き締めるには、壁や天井の一部に、アクセントとしてデザイン壁紙を貼ったり、家具や建具との色に変化をつけたりするのがおすすめ。

例えば、上の写真のようなペールトーン系の淡いグリーンの壁紙を貼れば、白色の壁紙だけで統一するよりおしゃれな雰囲気に。さらに、空間をより広く見せる効果も期待できます。

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こちらは、メープルの無垢フローリングを敷いたダイニングの天井に、純色のブルーの壁紙を貼った例。お部屋のイメージが引き締まり、ややクールな印象になりますね。カラートーン(色調)のほか、壁紙の素材や質感に変化をつけてみるのもよいでしょう。

どんな家具を選ぶべき?

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家具は、シンプルなフォルムから装飾性溢れるデザインまで、インテリアスタイルに合わせて自由に選ぶことが可能。例えば、ナチュラルスタイルの場合、メープルの色味に合わせて明るい色の木製家具をチョイス。張地も同様に、淡くて優しい色味で揃えると馴染みやすくなります。

カーテンを選ぶときのポイント

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窓まわりを装飾・演出するウィンドウトリートメントも、お部屋の印象を左右しやすいところ。写真は、メープルの床にブルーのドレープカーテンを合わせた例です。

壁や天井などの広い面積を寒色系でまとめると、寒々しい印象になりがちですが、メープル床が明るい色調なので、お部屋に温かみを添えてくれます。

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対照的に、暖色系カーテンとメープル床の組み合わせは、お部屋をさらに明るく華やいだ印象に演出。特に、北欧調やナチュラルスタイルにおすすめしたいコーディネートです。

他にも、白・黒・グレーなどの無彩色、緑や紫といった温度感を持たない中性色、ブラウン系のアースカラーなどもOK。無地に限らず、柄物カーテンも積極的に合わせてみましょう。

ラグを選ぶときのポイント

 

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ラグは、メープルの床と似た色調より、色の対比を楽しめるカラーを選ぶのがおすすめです。

上のラグを見比べてみると、単色のベージュ系ラグは、やや大人しい印象を受けますね。ナチュラルスタイルならグリーン、北欧調ならイエローなど、メープル床とのコントラスト感を楽しめる色柄を選びましょう。

エキゾチックなモロッカンラグやキリムラグ、高級感を醸し出すカウハイドラグなどもおすすめです。

後悔したくない!失敗しがちなパターン紹介

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メープルの床材は、お部屋を明るく見せる効果が期待できますが、ダークカラーを合わせる際は、色の配分量と暗さの程度に注意が必要です。

写真は、メープルの床材を敷いたリビングに、黒を基調とする壁紙や家具を合わせた例。シックで大人っぽい雰囲気ですが、黒色が占める面積が広く、暗すぎる印象が拭えません。アクセントクロスはお部屋の壁一枚程度(壁全体の20~30%)にするなど、黒色の分量を控えめにするのがおすすめです。

スタイル別メープルの床のコーディネート実例10選を解説!

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ここからは、メープルの床を敷いたお部屋のさまざまなコーディネート実例をご紹介します。
内装材や家具とのカラーバランスにも、ぜひ注目してみてください。

メープルの床×ナチュラルスタイル4選

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ナチュラルスタイルは、木製仕様の家具やファブリック仕様の家具がよく似合います。自然物を表すアースカラー(茶・緑など)の配色を、ふんだんに取り入れてみましょう。

メープルの床にタモ・ナラの無垢材家具を合わせて柔らかな雰囲気に

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メープルの床に、タモ・ナラの無垢材を使用した家具を配したリビングダイニングです。

明るく薄い色合いのナラ、灰色味を帯びた明るい褐色のタモは、いずれも、やがて黄色味を帯びた濃い褐色に。徐々に風合いを増していく木の変化を楽しめるのも、無垢の家具ならではの魅力です。

ブラック塗装のチェアを配したCafe風のお部屋

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メープルの無垢材フローリングを敷き、古材をアクセントとして貼ったCafe風のお部屋です。

味わいのある古材の表情に合わせて、室内ドアも木製仕様で統一。ブラック塗装した木製チェアが、お部屋の良いアクセントになっています。

キッチンの天井やダイニングテーブルもウッド調で統一

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ハードメイプルの無垢材挽板フローリングを貼ったダイニングです。

キッチンの天井も、メープルの床に似た板材を貼ってウッド調に統一。ダイニングチェアは、キッチンカウンター天板と同色のホワイトで揃えたシンプルな配色です。

グリーンカラーの室内扉やアクセントクロスで癒し度満点

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キッチン背面に、モスグリーンの壁紙を貼ったリビングダイニングです。すりガラス入りの室内ドアも、穏やかなグリーン系色で揃えて爽やかな印象に。

メープルの床(茶)、板壁調の壁やキッチンカウンターの腰壁(白)、アクセントウォールと室内ドア(緑)と、3色で展開したおしゃれなコーディネートです。

メープルの床×モダンスタイル3選

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モダンテイストのインテリアでは、ガラスやスチール、アクリルなど、現代的で無機質な素材を積極的に取り入れて。余計な装飾はそぎ落とし、極力シンプルにまとめるのがコツです。

ラスティック仕様のメープル床×無機質なコンクリートの組み合わせ

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節や木目があらわになった、ラスティック仕様のメープル無垢材を貼った例。メープル床のなかでも褐色が強い仕様は、コンクリートブロックや塗り壁調の素材に馴染み、ラフな雰囲気を演出します。

柱や建具、家具のフレームは濃茶色で揃え、落ち着いた雰囲気でまとめている点も見どころです。

やわらかな間接照明の光がキッチン周りを優しく包む

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メープル床を敷いたキッチン上部に、間接照明を設置した例です。天井からの反射光によってお部屋を照らすコーブ照明は、お部屋を雰囲気よく見せるだけでなく、天井を高く見せる効果も期待できます。

キッチンカウンター天板や室内扉など、所々に黒色を取り入れて空間を引き締めている点もポイント。

無彩色の内装にメープル床を合わせて温かみをプラス

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白色のクロスや、黒板として利用できるブラックボードの壁材を配したLDKです。白、グレー、黒色と、壁面全てを無彩色でまとめていますが、明るい色調のメープルの床を敷くことで、お部屋を温かみある空間に見せてくれます。

メープルの床×北欧スタイル3選

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メープルの床は、北欧調インテリアにもぴったり。床材の優しい色味に揃えて、メープルやビーチ、アッシュなど、白木系の木製家具を合わせてみるのも素敵です。

メープル床との色の対比が、北欧ヴィンテージ家具をより際立たせる

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メープルの床を敷き、ホワイトの内装色でシンプルにまとめたお部屋です。壁面と天井の漆喰を磨き上げて光沢感を出しているためか、とても開放的な印象を受けますね。

明るいメープルの床と、深みある色合いの北欧ヴィンテージ家具の対比が見事です。

お部屋にリズムを生み出すヘリンボーン貼りの床

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へリンボーン貼りの床は、お部屋に整然としたリズムを作り出します。濃淡異なるメープルならではの色味を味わえる空間ですね。

天井から吊り下げた卵型のハンギングチェアは、デンマークのデザイナーによるもの。しなやかで強度のある籐(ラタン)からつくられた、モダンファニチャーを代表するプロダクトです。

無垢のメープル床に樺桜の家具を配して温かみある空間に

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メープルの無垢(単層)フローリングを敷いたお部屋です。床材はメープル、家具はややピンク色がかった淡い色調の樺桜を採用。淡いカラーリングでまとめ、温かみある雰囲気に仕上げています。

Louis poulsen (ルイスポールセン)のペンダント照明と、HANS J. WEGNER(ハンスJ.ウェグナー)のミニベアチェアの座クッションを、さりげなくイエローで統一している点もセンス抜群ですね。

まとめ

透き通るような白さと優しい木目が特徴のメープルの床。ご紹介したナチュラル、モダン、北欧調以外にも、さまざまなインテリアスタイルに合わせやすいのが魅力です。

メープルの床と家具や内装色を合わせる際は、経年変化による色の変化も考慮して選びましょう。床材の種類ごとの特性を抑え、ご自身にぴったりなメープルの床材を見つけてくださいね。