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      2022/06/24

【プロが選ぶ】夏のガーデニングに取り入れたい花7選。おしゃれなお庭を実現するキーワードは「涼をよぶ」「リゾート気分」。

橋本朝子
著者:橋本朝子 (一級建築士)

フィンランド在住。法政大学建築学科卒業。建築設計事務所、ガーデニング設計施工会社を経て独立。現在はフィンランドで個人邸宅の庭をはじめ、学校、店舗、公園など幅広い外部空間の設計を手掛ける。設計のテーマは、「毎日の暮らしがより楽しくなるガーデン」。住まいは築50年の住宅。インテリア、ガーデンともにリノベーションを重ねて家族と住む。趣味はアップサイクル。

この夏はおしゃれなお庭にして、自宅での時間をさらに快適にしてみませんか。猛暑の日の多い日本の夏ですが、お庭を素敵にアレンジすれば、どこにも出かけずに自宅でリゾート気分だって味わえます。それには夏の花が一役買ってくれますよ!

暑い夏のガーデニングはつらそう。庭にでたくない、という人も多いかも知れませんね。でも大丈夫、初夏から秋まで長い間楽しめる花は意外とたくさんあります。つまりまだそれぼど暑くない、初夏に準備しておけば夏中花を咲かせておくことができるのです。

では早速、どんな花を選べば素敵な夏が過ごせるのかご覧ください。

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ガーデニングが好きな方なら、書店で一度は庭に関する本を手に取ったことがあるかも知れませんね。インターネットでどんな情報も簡単に手に入ってしまう時...

プロが教える!夏の花でおしゃれなお庭を実現する方法

夏のガーデニングのポイント

夏のガーデニングのポイントは、第一に涼を感じさせること。涼しげな花のコーナーは、暑さを気分的に和らげてくれます。一方、砂漠や熱帯地方のイメージで花や植物を寄せ植えして、エキゾチックな雰囲気を演出するのも夏ならではの楽しみです。

夏の花の選び方

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気温、湿度ともに高い日本の夏。ガーデニングしたくても、外で長時間作業するのもつらいところ。夏の花は暑さに負けず、秋までローメンテで咲いてくれる種類から選びたいですね。

涼しさを演出したい場合は、青や白い色の花が一押しです。さらに風でゆれる姿を楽しめる花やグラス類を使えば、よりさわやかな印象に。緑陰と花が同時に楽しめる花木、樹木の下で咲く日陰の花などもおすすめ。また草原、水辺などの風景を思い起こさせる演出をすると素敵です。

エキゾチックにしたい場合は、例えば南国のイメージをもった花と観葉植物やカラーリーフ類を合わせるのがおすすめ。色のトーンは、黄色、オレンジ、赤などの鮮やかな色が似合います。乾燥地帯の雰囲気なら花にこだわらず、サボテン類や多肉植物類の寄せ植えも候補に。水やりの手間がだいぶ減らせます。

夏の花の寄植えの方法

そよ風でゆれる姿を楽しもう

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そよ風の似合う花の筆頭、ガウラと白い毛のような穂が美しいスティパをあわせて植えれば、草原のようなコンテナガーデンの出来上がり。テラコッタポットに植えて、素朴な雰囲気にしましょう。日当たりが良く風のとおるテラスにおいて、風にゆれる姿を室内からも鑑賞することができますよ。

水辺を再現して、涼を呼ぼう

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水盤に水生植物を植えれば、水辺の雰囲気に。ミニパピルス、ヒメスイレン、ウォーターレタスなどの小さな水生植物の組み合わせなら、ベランダでも手軽に楽しめます。青い釉薬のかかった四角い水盤はモダンな雰囲気に。茶色の丸い形の水盤なら和風にも似合います。

エキゾチックな夏の寄せ植えでインパクトを与えよう

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ニューギニアインパチェンスは、やや日陰がちな場所で鮮やかな南国風のオレンジの花を次々に咲かせてくれます。ダークな色合いの葉は、アロカシアの大きな葉と組み合わせるとコントラストが効いてより生き生きと見えます。つぼ型のポットに植えれば、気分はアジアンリゾート!

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プロが厳選!おしゃれな庭を彩る夏の花 7選

小さな白いフリルの花が夏中楽しめる白花サルスベリ

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夏から秋にかけて次々に花をさかせ、気持ちのよい日陰を作ってくれる樹木といったら、サルスベリです。フリルのついた小さな花が集まって咲く様子は可愛さ抜群!中でも白い花のサルスベリはピンクに比べて一段とさわやかなイメージ。洋風にも和風にも合い、おすすめです。

植付時期・開花時期

サルスベリは真夏と冬を避けて植え付けましょう。関東地方の開花時期は7月から9月です。

参考ガーデニング実例

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サルスベリは和風の庭によく似合いますが、洋風のお庭にもぴったりです。日当たりのよいテラスの一角に植えれば、緑陰とたわわに咲く花が楽しめますよ。秋の紅葉も美しく、葉が散った後に残る丸い実も可愛いんです!

花色の変化も楽しめるアジサイ・アナベル

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咲きはじめはライムグリーン、咲きすすむと白い色に変化するアジサイ・アナベル。単独でも群植でも、花壇の中に混ぜて植えても見ごたえがあります。乾燥しすぎない半日陰の場所がおすすめです。繊細そうに見えますが暑さ寒さにつよく、実は丈夫。花が終わったあとは自然とドライフラワーになりますので、そのまま冬まで鑑賞するのもありです。

植付時期・開花時期

アジサイ・アナベルは真夏と冬を避けて植え付けましょう。関東地方の開花時期は6月から7月です。

参考ガーデニング実例

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花壇の後方にアジサイ・アナベルを植えておけば、白いキャンバスのような背景となって花の色をひきたててくれます。

青い花がとにかく涼しそうなブルーサルビア

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ブルーなどの寒色系の色で花壇をまとめると視覚的にも涼しげです。ブルー系の夏の花といったら、サルビアの仲間。流通が多く手に入りやすいブルーサルビアは、春から秋まで長い間花が楽しめるおすすめの種類です。花壇に群植させると見事なブルーを楽しめますよ!鉢植えにすれば、メインの花の引き立て役にもなります。

植付時期・開花時期

ブルーサルビアは初夏に植え付けましょう。関東地方の開花時期は5月から10月です。

参考ガーデニング実例

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やや高さのあるブルーサルビアをコンテナガーデンの中央から奥に植えれば、寄せ植えのボリューム感を増すことができ、一年草類をひきたててくれるよい背景になります。ピンク系、白系、イエロー系の花と相性が良いですよ。

草原風の庭で存在感を発揮するエキナセア

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今人気のある草原風の庭をめざすなら、エキナセアを取り入れてみましょう。中央がもりあがったようなユニークな花が目を引きます。長い茎の先につける重そうな花が草原の中でゆらゆら風にゆれる姿がワイルドです。切り花にしてお部屋に飾ることもできますよ!

植付時期・開花時期

エキナセアは初夏に植え付けましょう。関東地方の開花時期は6月から8月です。

参考ガーデニング実例

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夏の草原に咲いた満開の花を花壇で表現。エキナセアはよく見える花壇の中央に植えましょう。花壇前方にはベンケイソウ、スティパなどのオーナメンタルグラス、後方には白いベロニカやバーベナ・ボナリエンシスを植えるとセンスよくまとまり、さらに立体感のある花壇になります。

植えっぱなしで毎年咲くヘメロカリス

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ヘメロカリスは毎年約束したかのように、細い葉をどんどん広げてボリュームのある茂みをつくり、黄色やオレンジの花を次々に咲かせてくれる頼もしい植物です。株が毎年大きくなるので、地植えむきです。やや日陰の場所でも元気に育ち花を咲かせますが、ある程度日光にあてたほうが花の数が増えます。

植付時期・開花時期

ヘメロカリスは春に植え付けましょう。関東地方の開花時期は6月から8月です。

参考ガーデニング実例

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ウォールやフェンスのきわに単独で植えても、花壇の中に他の植物と組み合わせて植えても良いヘメロカリス。細長い葉が特徴なので、別の形の植物をとなりに植えるとお互いが引き立ちます。ヒューケラ、アスチルベ、ホスタなど半日陰を好む多年草と一緒に植えれば、変化にとんだシェードガーデンの完成!

開花期間が長く花色も多いジニア

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鮮やかな色からくすんだ色、一重や八重、ポンポン型など花のバリエーションが多く、さまざまな表現ができるジニアも面白い素材です。初夏から10月終わりまで長い期間咲き、栽培が簡単な初心者向け。日当たりの良い花壇の前方に植えたり、鉢に寄せ植えにすると可愛いですよ。切り花にも向き、楽しみ方の多い花です。

植付時期・開花時期

ジニアは初夏に植え付けましょう。関東地方の開花時期は5月から11月です。

参考ガーデニング実例

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あまり大きくならないジニアは、鉢植えや小さな花壇にぴったりです。日当たりが良ければエントランスアプローチわきの花壇にもおすすめです。秋まで咲くので少し秋の雰囲気のある黄色からオレンジのグラデーションでまとめても良いですね。

南国風の雰囲気がだせるベゴニア

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午前中だけ日に当たる玄関脇を鮮やかな色の花で華やかにしたい、という場合はベゴニアがぴったりです。様々な種類のあるベゴニアですが、よく公園の花壇で見られるベゴニア・センパフローレンスはもっとも栽培が簡単です。改良品種のハイブリッドベゴニアには、羽のような長い花びらや葉の色がユニークなものがあり、毎日みても見飽きることのない美しさ。

植付時期・開花時期

ベゴニア・センパフローレンスは初夏に植え付けましょう。関東地方の開花時期は5月から11月です。

参考ガーデニング実例

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鮮やかな赤のベゴニア・センパフローレンスを寄せ植えするなら、カラーリーフ類がベストマッチです。ライムグリーン系の葉の色が美しいカンナやコリウスと合わせれば色のコントラストが効いて華やかな印象に。しだれるように咲く花をよく見せるには、背の高い鉢に植えること。玄関先に置けば道行く人の目を奪うに違いありません!

 

こんなお庭にも挑戦したい!おしゃれな夏の花のガーデニング実例

夏の花や植物の魅力が存分に味わえ小さなスペースでも実現可能な、素敵なガーデニング実例紹介!

水盤を使って涼を演出

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エントランスアプローチや小道ぞい、またはテラスの一角に水盤を置き、夏の花に囲まれた「ウォーターガーデン」にすると素敵です。水盤のまわりにはブルーサルビアのようなすっと細長い形の青や白い花、ホスタやオーナメンタルグラスをあしらいましょう。

水盤のほか、同様のボウル状の植木鉢で中にきれいな小石や白い砂を入れておけば雰囲気だけ楽しめて、蚊の発生は心配しなくて済みますね。

観葉植物+夏の花の寄せ鉢でコーナーづくり

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玄関まわりやテラスにおすすめのアイディアとして、寄せ鉢があります。夏ならシダなどの観葉植物と青いセイヨウアジサイをまとめて置くと素敵なコーナーになりますよ!写真のように青い柄のついた磁器のつぼを使えばアジサイの花の色合いに良く似合い、夏らしい雰囲気がだせます。

多肉メインのローメンテナンスガーデン

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多肉植物メインの植え込みにすれば、より少ない水やりでひと夏中カラフルな色合いを楽しめます。写真のイメージを日本で実現するには、葉の先がとがったアガベをメインに植栽し、その間にエケベリアなどの地面を覆って増えるタイプの多肉植物を配置しましょう。さらに地面の空いた場所に化粧砂をまくと、整ってみえますよ。

まとめ

夏の花は、春の花とはまた違った楽しみ方ができます。暑い夏ならではの楽しみ方として「涼をよぶ」「リゾート気分」をキーワードにぜひ計画してみてくださいね。

庭にでるのが億劫な日本の夏である程度放っておいても育つ植物を多くご紹介しましたが、水やりと花がらつみはしてくださいね。水やりは気温の下がる午前の早い時間か、夕方がおすすめです。

暑くてもたまには庭にでて、花や緑を眺めたり触ったりするのも良いものです。咲き始めたばかりの花を切ってきて、室内にも飾りましょう。花をさまざまな方法で楽しんで、快適な夏をお過ごしくださいね!

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