【プロが教える】おしゃれな縁側を実現する方法!現代の住宅に合う縁側実例をたっぷりご紹介
縁側と言えば、腰掛けてお茶を飲みながらおしゃべりをしたり、外の景色を楽しんだりということを思い浮かべるのではないでしょうか。
縁側は、室内とお庭をつなぐスペースで、昔の日本家屋ではよく設けられていました。
現代ではお庭や借景があることが前提になる贅沢な空間とも言えます。
ですが、近年では縁側をもっと自由な発想で取り入れるようになってきています。
たとえば、室内の土間に面した縁側や、吹き抜けの2階部分に縁側のような場所を設けることもあります。
縁側と言っても広い意味で使われるようになってきているのです。
今回は、そんな広い意味での縁側について解説します。
現代の住宅に合う縁側を実例を交えてご紹介しますので、この記事を参考に家族や友人と集る素敵な縁側を実現してくださいね。
目次
プロが教える!おしゃれな縁側を実現するポイント
そもそも縁側とは?
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縁側とは、和室と屋外の間に設けられる廊下のような空間を指します。
縁側には種類があり、大きく分けて屋外に設けられる「濡れ縁」、屋内側に設けられる「広縁」「くれ縁」「入側縁」と呼ばれるものがあります。
縁側は、屋内と屋外をつなぐ緩衝帯のようなスペースと考えられます。
お庭をより有効に使う、和室の使い道を拡張するという利便性の他に、屋内にある縁側は和室と外部の間の空気層になり和室の室内環境を高める役目もあります。
また、濡れ縁とウッドデッキは何が違うのかと思われる方も多いと思います。
はっきりした違いはありませんが、ウッドデッキは縁側よりも奥行きがあり、手すりなどが設けられることが多くなります。
現代の縁側は、椅子を置いたりハンモックを置いたりと生活を楽しむ場所として作られるようになってきています。居室の延長のような曖昧な空間として作られる縁側が、生活に潤いを与えてくれる場所として再注目されているのです。
素敵な縁側を取り入れれば住宅内に多目的なスペースをひとつプラスすることができ、隣接するお部屋をよりおしゃれに演出することが可能になります。
改めて縁側のメリット / デメリットを整理します
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縁側のメリットは、室内とお庭をつなぐスペースを作ることができることです。
リラックスしたり、リビングや和室とはまた異なる家族団欒の場所として活用できます。
また、室内をお庭側に広げた印象になるので、広さが感じやすくなるでしょう。
縁側に腰掛けてお庭にいる人と会話をしたりと、眺めるだけなく使うお庭にすることも可能になります。
一方デメリットは、縁側を設ける分、室内やお庭が狭くなってしまうことが考えられます。
もしかしたら、縁側を設けずに室内側を広くした方が広々とした空間ができるかもしれません。
次いでデメリットになりやすいのが、外部からの視線です。
縁側での伸び伸びとした生活を実現するためには、他人の視線をコントロールする必要があります。
隣家や道路から、縁側が丸見えにならないような設計や囲いが必要になります。その分費用がかかることも考えられます。
ポイント① 見える景色を整える
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おしゃれな縁側を作りたいのであれば、縁側から見える景色を整えることが最重要ポイントになります。
遠景や広いお庭が必要というわけではありません。
余計なものはできるだけ見せず、気持ちが良いと思える景色であればOKです。
ポイント② 心地よく過ごせる家具を配置する
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縁側と言えば座布団を思い浮かべるかもしれませんが、よりリラックスしておしゃれに過ごすなら、素敵な家具を置くこともおすすめします。
インテリアスタイルに合うチェアやテーブル、ハンモックなどをコーディネートして、景色を見ながら風が感じられるゆったり過ごせる空間を作りましょう。
ポイント③ 現代的に自由な発想でアレンジする
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純和風建築でなければ、現代の縁側は自由な発想で作ってみても良いでしょう。
中庭に面してL型やコの字型に設けても良いですし、画像のようにちょっと腰掛けられる場所として自由な素材で作っても素敵です。
外部と内部を繋ぐリラックススペースとして柔軟に計画できると、使い道がさらに広がります。
後悔したくない!気になる情報も事前に検討しておきましょう。
縁側を作る場合に必要な広さは?
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置き式の縁側は小さなものもありますが、建築設計で設けられる縁側は奥行きは約1メートル、長さは2メートルくらいからのサイズになります。
あまり小さいと、居室からのつながりとして物足りなくなってしまいます。
広がりが感じられて、家族のコミュニケーションの場になるような広さを確保しましょう。
こんなケースに気をつけろ!失敗しがちなパターン紹介
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縁側の失敗といえば、やはり外部から見えてしまう場所にあることです。
他人の視線が気にならないような工夫が必要です。
目隠しや外部からの視線に対して、少し角度をつけるだけでも見えにくくなります。
また、お庭の手入れが行き届いていない場合も失敗パターンと言えます。大自然の必要はありませんから、お手入れができる範囲のお庭を作るようにしましょう。
つまり、外部からも内部からも、視線がコントロールできるように縁側を設置することが大切です。
おしゃれな縁側実例16選
モダンな縁側実例 5例
土間に面した縁側
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こちらは、モダンな住宅の玄関土間を利用して、室内に大きな縁側を作った実例です。
玄関からお庭に抜けられるようになっているので、お客さまと座って会話したり、趣味を楽しむ空間としても使うことができるでしょう。
縁側なら、足元に靴を入れることができて、玄関の見た目をすっきりすることもできます。
室内からそのままつながる縁側
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こちらは室内からそのまま縁側が続く作りになっています。
窓枠もすっきりとデザインして、室内のフローリングがつながっているように見えるので、室内が広く感じられます。
中庭に面して平行に設置した縁側
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中庭に面した縁側は、外部からの視線を気にすることなく使うことができるので開放的に使うことができます。
窓を大きく開け放すことができ、縁側もお庭もリビングと一体的に使うことが可能です。
向かい側にも並行して縁側があるので、大人数でも対応できますね。
ヌックは現代の縁側
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窓辺の心地の良いヌックは、現代の縁側と言ってもいいでしょう。
お庭を眺めながら、リラックスして過ごすことができます。
窓で切り取られる景色を意識して、窓の大きさを熟考しましょう。
室内側に足を下ろす縁側
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こちらは、屋内側に足を下ろす縁側のような場所を設けた例です。
リビングが一段下がっていると、籠るような印象になり、落ち着いた空間にすることができます。
また、縁側のような場所に腰掛けることができるので、ソファなどを置かずに広々と使うことができるようになります。
和室の縁側実例 4例
低い縁側はスタイリッシュな印象に
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縁側は、腰掛けられる高さのものが多くなりますが、和モダンにはもう少しスタイリッシュな縁側が欲しくなりますね。
そんな時には、ウッドデッキのように低い縁側を作るとスタイリッシュな印象になります。
縁側が畳敷きは上質なイメージ
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和室に隣接する縁側は、畳にすると高級旅館のような演出が可能になります。
しっとりとした落ち着いた空間を作れるほか、直接座ったり寝転がったりしても柔らかく温もりがあります。
室内側に濡れ縁のような縁側
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こちらは、全天候型の濡れ縁のような印象の縁側です。
寒い季節や暑い季節も、靴のまま屋内でゆっくり腰掛けることができます。
近所の人とおしゃべりしたり、お庭や畑仕事の合間に休憩したりするのにぴったりな作りです。
室内に庭を作る
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こちらは室内に小さなお庭スペースを作り縁側を設置した例です。
実際のお庭は洋風でも、こちらのように作れば和室に縁側のイメージを作ることが可能になります。
こちらはつくばいが置かれて、茶室のイメージで作られています。
洋風な縁側実例 3例
縁側デッキ
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洋風な縁側はウッドデッキに近くなります。
こちらは避暑地の別荘のような雰囲気で作られています。
手すりがない方が、景色の邪魔にならず大人のリゾート地の雰囲気を演出することが可能です。
カーテンで仕切られたタイル張りの縁側
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こちらの縁側はタイル張りで外部のような作りになっています。
室内側との境は、柔らかいカーテンで仕切られ、曖昧でちょっぴり不思議な空間です。
こんな縁側なら、夜はアルコールを楽しんだり、リモートワークの気分転換に利用したりと使い方を自由に設定できそうですね。
大正ロマンの和洋折衷縁側
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大正ロマンや昭和レトロの落ち着いた縁側を目指すなら、こちらのようなイメージを目指すと良いでしょう。
アンティークの家具と、和洋折衷スタイルがポイントです。
また、照明はオレンジ色の電灯色が似合います。
独自の進化!縁側実例 4例
階段状の縁側
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こちらは海外の実例ですが、室内側に縁側のような階段状のスペースが作られています。
すっきり設置するポイントは、お部屋の幅いっぱいに設置するということです。
お庭が繋がるイメージで広く感じますね。
子供たちの遊びや読書スペースとしても使いやすいですし、日がよく当たるので観葉植物も元気に育ちそうです。
水辺の縁側
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こちらは水辺の縁側で、リゾートの雰囲気が演出できる作りです。
ここまで大きな池でなくても、ちょっとした小さい池や水盤などに面したスペースなら作りやすいですね。
夜はライトアップして幻想的な空間にすることもできるでしょう。
開かれたベンチのような縁側
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こちらは海外のカフェなのですが、室内側は腰窓で屋外に縁側のようなベンチを設置した面白い例です。
住宅にも同じように設置することができますね。
この方法なら壁にもたれて座ることもでき、室内から独立した場所として使うことができます。
家を囲むコンクリートの縁側
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こちらは玄関から家の周りをぐるっと縁側のようなコンクリートでかこった住宅です。
大きな庇があるので、強い日差しを遮り、雨に濡れにくい場所になっています。
そのため、椅子に座ってゆっくりしたり、子どもの遊び場、荷物の一時置き場など、多様な使い方ができます。
まとめ
今回は縁側について実例を交えて解説いたしました。
これも縁側なの?というサンプルもたくさんご用意したので、縁側を柔軟な思考で考えられるようになったのではないでしょうか。
室内と屋外をつなぐリラックススペースとして、インテリアにあう素敵な空間を作ることができれば満足感も高くなります。
和室の前にあるちょっと使いずらい空間というイメージを払拭した新しい縁側を、ぜひ取り入れてみてくださいね!