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      2023/08/11

【プロが教える】モルタルの壁をおしゃれに取り入れる方法!メリット・デメリットも徹底解説

佐伯美知枝
著者:佐伯美知枝 (二級建築士/インテリアコーディネーター)

宿泊施設専門のコンサルティング会社にて、旅館やホテルのオープン・リニューアル案件を担当。その後インテリアショップ「カギロイ」勤務を経てフリーのコーディネーターに転身。小型犬+家族3人暮らし、自宅は古材家具に囲まれた和モダン風です。心身共にリラックスできる居心地良いお部屋づくりをモットーに、様々なインテリアをご提案できるよう心掛けています。

クロスや板張り、タイル…と、お部屋の壁面仕上げに使われる内装素材はさまざま。お好みのインテリアスタイルや求める機能などに応じて、多彩なカラーやテクスチャーから選ぶことができます。

そのなかで、昔から日本の住宅に多く取り入れられてきた「塗り壁」を検討されている方も、きっと多いのではないでしょうか。

塗り壁とひとくちにいっても、漆喰や珪藻土、土壁など、さらに細分化できるのですが、今回は「モルタルの塗り壁」について掘り下げていきたいと思います。

なお、モルタル壁は、建物の外壁に用いられることも多いのですが、今回は「屋内用」に限定してご紹介します。モルタル壁に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

プロが教える!モルタルの壁をおしゃれに取り入れる方法!

https://www.renovation-soup.com/renovation/6579/

モルタル壁というと平滑なグレー色というイメージが強いのですが、仕上げパターンやカラーリングには多くの選択肢があります。

例えば上の画像では、右手の壁に黒と白のモルタルを重ねてクールなムラ感を出しているほか、正面のキッチンの壁に、亜麻色&白いモルタルを重ねて柔らかな印象に。

このように、手作業ならではの微妙なタッチやカラーリングが自由自在に選べるのが魅力のひとつ。それでは、モルタルについて知っておきたいポイントをみていきましょう。

そもそもモルタルとは?

https://materialmechanics.work/archives/1181

左官工事の一種であるモルタル塗りは、セメントモルタル塗りともよばれ、湿式構法のひとつです。湿式構法は古くから日本でも用いられている方法で、塗り壁材を現場で水と混ぜて練り、それを刷毛やコテを使って下地材の上から塗って仕上げていくものです。

モルタルの性能

【うづくり木目モルタル壁の例】

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モルタル壁は戦後、木造住宅の防火性能を確保する目的で広く採用され、告示で不燃材料として定められてきました。鉄網モルタルに適合する構造物は、防火構造と認められています。

頻繁に水がかかる場所でなければ、簡易的な防水性も期待できますが、多孔質のため硬化後、乾燥していくにつれて水分が伝わり、ひび割れが起こりやすくなります。そのため、防水が必要な箇所では塗膜防水をするなどの対策が必要。

なかには防水材を混入した防水モルタル塗り壁もありますが、経年劣化やヒビ割れなどによって性能が失われやすいので、サッシ廻りにモルタルを詰める場合など、簡易的な防水用として捉えたほうがよいでしょう。

モルタルの材料・色・仕上げパターン

【汎用性が高い普通ポルトランドセメントの例】

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コンクリートを構成するモルタルは、セメントペーストと粒径が約5㎜未満の砂(細骨材)でできており、普通ポルトランドセメントと砂(細骨材)を1:3の割合で混ぜ、水を加えて練り合わせて作るのが一般的。

普通ポルトランドセメントを使うと、グレー色のモルタルになります。

DIYで使うなら、水を加えるだけですぐつくれる家庭用セメントもおすすめ。速乾タイプや鋳鉄の穴を塞ぐ鉄セメントなど、さまざまなセメントがあります。

モルタル塗りの工程

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モルタルを居室の壁に塗る場合、さまざまな方法がありますが、通常は下記の工程で行われます。

①下地ボード張り(石膏ラスボードや石膏平ボードなど)→②目地テープ張り(紙製orガラス繊維製ジョイントテープなど)→③目地処理(ジョイントコンパウンドなど)→④吸水調整剤塗り(エマルションシーラーなど)→⑤下塗り(石膏系材料など)→⑥モルタル塗り(モルタルの種類によっては数回に分けて塗布)→⑦保護塗料で仕上げ(浸透タイプや造膜タイプなど)

モルタルを塗ったあと保護塗料を塗ることで、風合いを維持し、手垢や汚れから保護することができます。リビングなどでは浸透仕上げの保護塗料がよく使われますが、キッチン周りなど水拭きが必要になる箇所では、水性UVカットクリアなどの造膜仕上げの保護塗料がおすすめです。

改めてモルタルの壁のメリット/デメリットを整理します

メリット

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建物外壁と屋内壁ともに用いることができるモルタル壁は、外観と屋内壁のカラーや質感を揃えたり、色や仕上げパターンを場所によって少しずつ変えたりするなど、手作業ならではの自由なアレンジ力が魅力。

クロス張りのような継ぎ目がないためシームレスな仕上がりとなり、空間に一体感が出やすくなります。

化学物質によるシックハウス症候群の心配がないほか、調湿効果にも優れており、低湿度による肌荒れや静電気を防いだり、カビやダニによるトラブルを抑制しやすかったりと、アレルギー体質の方にも安心。他に、一定の強度があり、耐火性にも優れているのが、モルタル壁の特徴です。

デメリット

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一方デメリットは、乾燥収縮があるため、ひび割れやすいということ。膨れや剥がれが起こる場合もあるので、ひび割れを見つけたら早めの対処が必要です。

他に、クロス貼りと比べると工期が長くなるほか、費用もややお高め。また、職人による技術の差が出やすいのもデメリットといえるでしょう。

クロス張りのような均一な仕上がりは難しいので、モルタル独特の色ムラや厚みによる差が気になりやすい方は、経験値の高い職人さんに依頼するのが安心です。

おしゃれに取り入れるポイント① インテリアスタイルとの相性

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多彩な仕上がりパターンや色が選べるモルタル壁は、合わせるインテリアスタイルを特に限定しません。

上の画像は、キッチン壁にウッド調のカウンター天板やシェルフを組み合わせた、ナチュラルスタイルの例。周囲に白色の壁も取り入れ、明るく温かみのある雰囲気に仕上げています。

https://reform.cleanup.jp/kitchen/feature/article-133

定番のグレーモルタル壁は、モダンスタイルと相性抜群。キッチンパネルやカウンター類、壁や天井、床をグレーに準ずるモノトーンカラーなどでまとめると、より上質なテイストを醸し出します。

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レンガやコンクリート調素材を多用するインダストリアルスタイルも、モルタル壁とコーディネートしやすいテイスト。コンクリート打ちっぱなしの壁と組み合わせると、より武骨な印象に。

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白色モルタル壁は、フレンチシャビーやアンティーク調など、フレンチの要素があるインテリアスタイルに。上の画像はモルタル造形という手法で、レンガが剥がれ落ちたような古めかしさを上手に演出しています。

おしゃれに取り入れるポイント② 選ぶべき家具

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モルタル壁には白や黒、グレーといった無彩色系の家具がよく合います。家具の張地もファブリック、レザー調など素材は特に限定しません。スチールやアイアン家具などと組み合わせるとスタイリッシュな印象に。

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モルタル壁やコンクリート調、石調など硬質感ある素材が多く占める空間は、適宜、木質系家具を配してみるのもベター。ラグやカーテン、クッションなどに有彩色を取り入れると、空間に動きが出やすくなります。

おしゃれに取り入れるポイント③ 塗り方とモルタルの色

【墨入りモルタル壁の例】

https://www.haradasakan.co.jp/13244/

個性的なカラーリングをお好みなら、モルタルに墨を加えた「墨入りモルタル」を検討してみるのもおすすめ。色の濃淡に変化がつけられ、より個性的な表情を出すことができます。

対照的に、室内を明るく仕上げるなら、普通ポルトランドセメントの代わりとして「白色ポルトランドセメント」が最適。強度や性質は普通ポルトランドセメントと同じですが、真っ白に仕上げることができます。

この白色モルタルに顔料を入れて着色したものを「色モルタル(カラーモルタル)」とよび、お好みで調色することが可能。

【既調合のカラーモルタルの色サンプル(テクノスジャパン株式会社 テクノカラー)】

https://eco-step-shinshosteel.jp/?pid=163922362

顔料を選ぶ手間を省きたい方なら、もともと色を付けて製品化されている既調合の色モルタルが扱いやすくおすすめです。塗った厚み全体に色がついているので、摩耗や傷によって塗装面が剥がれても、下地の露出が起きにくいのが特徴。

【ジョリパットを塗り重ねた壁面例】

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なお、色モルタルには含まれませんが、アイカ工業のジョリパットも施工性がよく人気です。上の画像はジョリパットの色を重ねて、青銅サビ風に仕上げた壁。

相性の良い2色を重ねることにより凹凸が生まれ、光の角度によって生まれる陰影感を楽しめます。

https://www.haradasakan.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/06/sample_colormortargraybeigesample_thumb.jpg

モルタル壁の仕上げ種類も多種多様。平滑に仕上がる「金鏝押さえ」、平らでざらざらとした質感になる「木鏝押さえ」、箒ではいたような凹凸ある表面が特徴の「刷毛引き」などが代表的なパターンです。

それ以外にも、金鏝や木鏝など使う道具の種類、「押さえ」「撫で」などの手法、ガラス、貝殻、石と組み合わせるなど素材との組み合わせ方により、オンリーワンのパターンをつくることができます。

後悔したくない!気になる情報も事前に検討しておきましょう

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モルタル壁を検討するには、コストや寿命、メンテナンスもしっかり確認しておきたいもの。将来的に後悔することがないよう、気になるポイントをチェックしていきましょう。

モルタルの壁の価格は? 一般的な壁紙仕上げと比較して解説

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メーカーや施工会社、施工条件や環境などにより変動するため、あくまで参考価格となりますが、一般的な戸建ての屋内壁に「普通モルタル」を塗る場合、価格は3,000円/㎡程度はみておいたほうが安心。「墨入りモルタル」は3,500円/㎡程度、「ジョリパット」は5,000円/㎡程度が目安となります。

ちなみに、普通モルタルの欠点をカバーし、防水性や柔軟性に優れる「モールテックス」を使用する場合は、20,000円/㎡前後はかかると想定しておいたほうがよいでしょう。

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上の画像のような壁紙仕上げの相場は、最もリーズナブルなタイプで1,500円/㎡~、ランクが高いもので最低5,000円/㎡~が目安(壁紙費用+施工費+諸経費込み)。張り替えの場合は、ここに現状の壁紙の撤去費などがプラスされます。

モルタル塗り壁、クロスとも、メーカーやグレード、機能性、仕上げなどさまざまな要因によって変動しますので、複数の専門会社に見積を取ると比較しやすくなります。

モルタルの壁は長持ちする? 寿命は?

https://diyers.co.jp/articles/QbmNi

紫外線や雨風によって表面が劣化しやすいモルタル外壁の場合、年に一度程度の点検を行い、傷んだ箇所を早めに補修しても、耐用年数はおよそ30年(塗装時期は新築で5~10年後、再塗装は10~15年後に必要になることがほとんど)。

そのため、屋内のモルタル壁においても、水が頻繁にかかったり、汚れやすかったりする環境でなければ、30年程度は耐久性があるとみてよいでしょう。

美観を長持ちさせてモルタル自体の塗り替えをしなくて済むよう、5~10年に一度程度は、壁の状態に応じて保護塗料を塗布するなどのメンテナンスを行うと安心です。

モルタルの壁は穴あけしても大丈夫? 補修方法は?

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モルタル壁に壁面収納類を設置する際、下穴をあけてアンカーを取り付けることは可能ですが、湿式構法であるためにひび割れが起こりやすく、場合によっては剥落することがあります。

そのため、2×4アジャスターなどのDIYパーツで木材を床と天井で突っ張り、立てた木材部分に穴を開けるなど工夫して、極力モルタル壁に穴を開けないほうがよいでしょう。

ちょっとしたヒビやカケ程度なら、同じような素材のタッチアップ材を使って直せますが、補修面積が広かったり、部分的に重ね塗りをしたりすると、既存の塗り壁との差異が出やすく見栄えが悪くなることも。

下地の状態や仕上げ材の選び方によっても補修方法が変わるので、ご自身での補修に不安がある場合は、専門会社に相談するのが安心です。

こんなケースに気をつけろ! 失敗しがちなパターン紹介

【モールテックスで施工したキッチン例】

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キッチンや洗面台など、水がかかりやすい場所にモルタル壁を検討している場合は注意が必要。従来の普通モルタルは水気がつくとじわじわと下地に染み込み、下地腐食の原因になってしまうケースがあります。

水廻りにモルタル壁を用いたい場合は、モルタルと同じセメント系材料に分類されるモールテックスがおすすめ。特殊な樹脂が混入されているため耐水性に優れており、浴室や屋外などでも威力を発揮します。2㎜厚程度塗るだけで、コンクリートの1.5倍ほどの強度を保ち、曲げやたわみにも強いのが特徴。

上の画像のように扉はもちろん、シンク内部までモールテックスを塗りこむことができます。

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おしゃれなモルタルの壁のコーディネート実例12選!

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ここからは、おしゃれなモルタル壁の実例をインテリアスタイル別にご紹介します。内装全体でみたバランス、建具やキッチンとの組み合わせなどにも注目してみてください。

モルタルの壁×ナチュラルスタイル3選

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ナチュラルスタイルでは、特に面積が広く視線が向かいやすい床面や天井に木調の素材(フローリングや無垢床など)を取り入れると、やわらかい印象になります。

モルタル壁の色は、やや明るさを帯びたグレージュやベージュ系色にするのも素敵。アイボリーや暖色系のクロスと組み合わせるなど、モルタル壁+壁紙で展開するのもよいでしょう。

リビング一面のみにモルタル壁を取り入れてアクセントウォールに

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リビング正面の壁のみ、モルタルを塗ってアクセントウォールにした例です。両脇の壁と天井は白一色とすることでモルタル壁の存在感がアップ。ライトブラウンの床や家具が優しい雰囲気を醸し出しています。

乾式構法だった空間にモルタル壁独特のウェットなテイストをプラス

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元々乾式構法(工場生産したパネル類を現場で取り付ける工法)でつくられた居室を改修した事例。湿式構法であるモルタル壁が、空間に心地よい湿度感を加味しています。

垂直方向に林立する鉄の板柱と、水平方向に伸びる集成材の造作棚、さらにダイニングテーブル天板のウッディな質感も相まって寛ぎやすい空間に。

モルタル塗装と相性抜群!エイジング塗装のログパネル

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こちらは、リビング壁の下部にエイジング塗装したログパネルを張り、上部にモルタル塗装壁を組み合わせた例。

ナチュラルスタイルで多用されるウッディな素材を取り入れていますが、モルタル壁のクールな表情がよいスパイスとなり、西海岸のサーファーズスタイルをコンセプトにする空間に絶妙にマッチ。

モルタルの壁×モダンスタイル3選

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モダンスタイルでよく使われるコンクリートやガラス、金属、レザー類は、モルタル壁と特に相性が良い素材。

モノトーンでまとめるとシックな印象ですが、家具やラグ、アートやクッションなど、お部屋の一部にビビッドな純色を取り入れるとよいアクセントになります。

家具の色数を抑えたグレイッシュトーンのリビング

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右奥の小箱にちょこんとおさまる白茶の猫と暮らす、グレイッシュトーンのリビング。壁と床はグレーモルタル、天井は白くペイントしたシンプルな空間に、北欧家具を中心とするミニマルな家具の美しさが映えます。

モールテックス仕上げのアイランドキッチン

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ブラック×ブラウンカラーのキッチン収納は、全面モールテックス仕上げ。オーブンや食洗器を含めて無駄のない大容量の収納とし、キッチン周りをすっきりと見せています。

キッチン壁は、モールテックス仕上げのアイランドキッチンと統一感を持たせ、両サイドの柱に合わせたカラーで塗装。床のブラックタイルと目地の美しさも見逃せません。

間接照明を組み込み、モルタル壁の表情を引き立たせる

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こちらは、和の風合いが感じられる和風モダンスタイルのリビング。調湿効果のある漆喰をベースに、壁の一部をモルタルで仕上げています。

間接照明によるライティング効果で、コテむらの残るモルタルならではのテクスチャーが楽しめます。

モルタルの壁×インダストリアルスタイル3選

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実用性や機能的なデザインを重視するインダストリアルスタイルも、モルタル壁と合わせやすいテイスト。

アイアンやコンクリート、レンガ、タイルといった無機質な素材がよく合います。木質感を足すなら、古材などユーズド感あるものを組み合わせるのがおすすめ。

壁・天井・キッチンカウンターともモルタルで仕上げた空間

https://www.balleggs.com/portfolio/renovation074/

以前3LDKだった間取りを2LDKに変更し、新たに生まれた15畳ほどの広いスペースを、モルタルやタイルで仕上げて雰囲気を一新したLDKです。

壁やキッチンカウンターの腰壁、天井などにモルタルを多く取り入れていますが、単調な印象に偏らないようタイル壁との間に白色の壁を挟むなど、内装の色や素材を所々工夫しているのがポイント。

モルタルで味わいあるアンティークレンガ壁を再現

https://six-workz.jp/house-renovation/

一見すると本物のレンガのように見えますが、こちらはモルタル造形でつくられたデザイン壁。経年変化によるレンガの古びた味わいや凹凸感など、細かいディティールが再現されています。

古材調の床に配したチェスターフィールドソファや、アンティークトランクとの取り合わせも素敵。

漆喰と下地のレンガ壁を融合したデザイナーズウォール

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こちらもモルタル造形を施したリビングの例。漆喰の一部が剥がれ落ち、下地のレンガが露出しているという設定で手掛けられています。

下地となるレンガ部分の造形を一部崩したり、レンガの濃淡に変化をつけたりすることで、オリジナリティ溢れる空間になります。モルタルだからこそ出せる味ですね。

モルタルの壁×モルタルを活かした独自のインテリアスタイル3選

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最後に、その他のインテリアスタイル実例や、モルタル壁ならではのアレンジをご紹介します。

平滑に仕上げるだけでなく、色の濃淡やタッチの自由度はもちろん、岩や石、木など素材を制限せず本物そっくりに制作できるのは、モルタル壁ならではの醍醐味といえるでしょう。

グレイッシュブルーの塗料を混ぜたモルタル壁で透け感を演出

https://www.ashford.co.jp/construction.html

こちらはモルタルのテクスチャーを残したまま、半透明な表情に仕上げるモルタル・コンクリート専用の水性ステイン塗料を塗ったモルタル壁です。

透け感あるアンティークブルーは、フレンチスタイルのひとつであるシャビーシックなインテリアにぴったり。

モルタルとタイルを組み合わせてカラフルにリノベ

https://soloandmadeira.jp/works/o%e3%80%80house/

「ごちゃつかないカラフル」をコンセプトに、築50年以上になる古民家をリノベした木造住宅です。壁面の下部にグリーンのタイルを敷き詰めて、上部にモルタル壁を施工した例。

解体時に出た古材や、建具に使われていた古いガラスを再利用するなど、古いものを大切にするこだわりがあちこちに散りばめられ、どこかノスタルジックな印象を受ける空間です。

まるでテーマパークのような北欧調フルモルタル造形の家

https://green-and-house.net/works/0049/

建物外観から内装のすべてに至るまで、モルタル造形でつくられた家です。キッチンのタイルなど家の所々にフィンランド出身の作家、トーベ・ヤンソンのキャラクターが配され、家まるごとがテーマパークのよう。

白と茶を基調とする空間に、あらわし梁やアイアン手摺のダークな色合いが効いています。

まとめ

今回は、モルタル壁の特徴やメリット・デメリット、おしゃれなデザイン実例をご紹介しました。

平滑なグレー単色仕上げのイメージが強く、屋内壁に取り入れるのは難しいと思われていた方は多いかもしれませんが、意外にもさまざまなインテリアスタイルと組み合わせがしやすく、アレンジしやすいモルタル壁の魅力を知って頂けたでしょうか。

近年は、モルタルとほぼ同じ材料でつくられる鉱物性左官塗材モールテックスへの注目度も増しています。これらの材料も選択肢に含めながら、モルタル壁ならではの自由度の高い空間づくりを楽しんでくださいね。

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