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【プロが教える】憧れの螺旋階段を実現する方法!メリット・デメリットからおしゃれな実例まで徹底解説

岩野愛弓
著者:岩野愛弓 (インテリアコーディネーター/宅地建物取引士)

注文住宅会社で15年以上インテリアデザインやコーディネート業務に従事。オーダーメイドな造作家具の基本デザインや自然素材を扱う住空間を得意とする。素材感や雰囲気があるもの、ディティールがしっかりと造られているもの、カタチがよいものに惹かれ、インテリアアイテムをご提案するときは国内、海外問わず情報収集しコストパフォーマンスも重視している。住まいに関するコラムライターとしても活動中。

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一目でおしゃれな雰囲気がある螺旋階段。階段を上り下りするときのリズミカルな動きや階段の形に憧れを持っている方も多いのではないでしょうか。

とはいえ、「螺旋階段を間取りに取り入れるのは難しいのでは?」とイメージしている方もいると思います。実は螺旋階段はコンパクトな階段スペースを叶えてくれる優れもの。限られた間取りスペースで配置に悩んでいる場合、コンパクトさを発揮してくれることも少なくありません。

今回は、螺旋階段を取り入れることのメリット・デメリットや、おしゃれに取り入れる際のポイント、デザインに優れた実例などをたっぷりとご紹介します。ぜひご自身の住まいづくりに役立ててください。

プロが教える!憧れの螺旋階段を実現するポイント

螺旋階段とは?

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螺旋階段とは、柱を中心にして渦巻状に曲線を描き作られている階段です。全体の形はきれいな円形になっていることが多いですが、楕円のように変形した円形の螺旋階段もあります。一定の円形スペースがあれば階段が作れるため、箱型のスペースが必要な一般的な階段よりも省スペースとしてのメリットがあります。

螺旋階段は、どちらかというと美術館やホテルなど公共や商業建築物で目にする機会が多いイメージではないでしょうか。実は螺旋階段の歴史は意外と古く日本でも明治、大正時代にはすでに取り入れられていました。

デザインとしての要素もある螺旋階段は、美術館や博物館などアートに関係する建築物で好まれている傾向があります。かの有名なヴェルサイユ宮殿にも上階まで連続して続く美しい螺旋階段があります。その美しさにカメラを向ける方も多いと聞きます。

螺旋階段は、その形状がデザインとして目を惹きますから、住宅に取り入れるときは空間全体として違和感がないように住宅スタイルや色調、大きさなどバランスを図ることが大切です。

改めて螺旋階段のメリット / デメリットを整理します

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住まいの中に螺旋階段を取り入れると、手軽におしゃれな印象を与える空間になることが大きなメリットのひとつでしょう。螺旋階段そのものにデザイン性がありますので、来訪者にもパッと目を惹く効果があります。

螺旋階段を通して、上階から階下に光を取り入れられることもポイントです。1階の日当たりがあまり良くない環境でも上階から光を取り込み、明るさを確保できます。螺旋状という形は階段の省スペース化に貢献します。直階段でも折り返し階段でも意外とスペースが必要なものですが、円を描くように階段を配置できるためコンパクトに納めることができるのです。

一方、円形に連続した階段が続くため上り下りの動作には慣れが必要です。スケルトン構造の階段デザインも多いですから、子供が小さい家庭では落下防止などの対策も大事です。階段幅にゆとりを持たせたり、段数を多くして緩やかな歩幅で上り下りができたり、機能的に使える工夫も検討しておきたいですね。

螺旋階段をおしゃれに実現するポイント

ポイント1 螺旋階段は配置しだいで印象が変わる

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螺旋階段は存在があるだけに、配置によっては目立ちすぎるケースもあります。もちろん、デザインアクセントとして目立たせたいという意図で配置する場合は良いですが、空間の大きさに対して螺旋階段が大きく感じるなどバランスが取れていないと、螺旋階段に違和感を覚えてしまうことも。間取りを考える際には、階段のボリューム感、空間の中での見晴らしなどを事前にパースでシミュレーションしておくとよいでしょう。

ポイント2 階段デザインは空間と統一感を持たせる

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螺旋階段のデザインは、住空間スタイルと統一感を持たせましょう。モダン系ならスチール素材でクールな階段デザインにしたり、アンティーク系なら踏み板や手すりを木質にしたり、アイアンの唐草モチーフの手すりにしたり、内部空間とデザインを合わせることで、螺旋階段のボリューム感と上手に調和してくれます。失敗しない取り入れ方としては最もスタンダードな方法です。

ポイント3 階段として使いやすい形状

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階段としてもしっかり機能する螺旋階段にすることは、暮らし方に影響する部分ですので重要なポイントです。おしゃれな感じに惹かれて取り入れるとしても、生活の中で使いにくくなってしまっては、せっかくのおしゃれな階段がもったいないことです。

上り下りの動作が自然にできる寸法になっているか、手すりの形状は安全な造りになっているかなど、機能面でもチェックしておきましょう。

後悔したくない!気になる情報も事前に検討しておきましょう

螺旋階段を取り入れる場合の費用相場は?

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螺旋階段には、はじめから規定の寸法で組み立てる既製品と、現場の寸法に合わせて製作するオーダー品があります。また、素材では木製のほか、スチールなどが主流です。一般的な天井高の空間なら既製品の組み合わせで対応できることが多いですが、オーダー製作することも珍しくありません。

1階と2階の間で使うスタンダードな場合、既製品を組み立てて施工するなら約50~80万円、オーダー製作ならは約60~100万円ほどが目安になるでしょう。デザインによっては100万円を超えることもあります。一般的な内装階段よりは割高であるといえます。

こんなケースに気をつけろ!失敗しがちなパターン紹介

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デザイン性の高い螺旋階段は、単体でも十分におしゃれな雰囲気を演出できますが、デザインを優先しすぎることにより、階段としての基本的な機能として使いにくくなってしまうのは注意しなければなりません。

円を描きながらつくられている螺旋階段は、踏み板部分が内側と外側で踏み板が変則的な形になります。場所によっては足が少ししか乗らない部分もありますので、体を支える手すり部分も空間が開きすぎないように使い勝手をしっかりと検討しましょう。

とはいえ、スケルトン階段のデザイン性は魅力的でもあります。子供が小さいうちはネットを張るなど成長にあわせて、または暮らしに慣れるまで対策をすることもおすすめです。

住宅のプロは知っている。螺旋階段を実現するときにまず検討するメーカー

ピラミッド

https://www.pyrco.co.jp/stairs_railing/steel-color/

ピラミッドはスタンダードなスチール製の螺旋階段や鋳鉄製のアンティークな螺旋階段などさまざまな階段を取り扱うメーカーです。バリエーションの豊富さは専門メーカーならではです。

ビビットなイタリアカラーを取り入れた「STEEL COLOR(スチールカラー)」はグリーンやレッド、イエロー、ブルー、ブラックなど5色展開でポップなスタイルによく似あいます。

https://www.pyrco.co.jp/stairs_railing/sky030/

屋外用の螺旋階段にはダブル塗装仕上げの「SKY030」がおすすめ。屋外では錆びやすい環境となるため、耐久性のある塗装仕上げでメンテナンスの手間が少なく永く使えます。屋外では耐久性は重要ポイントです。

主な商品と価格:

・STEEL COLOR          価格 要見積り
・SLIM               価格 88万円~
・SEMI RING           価格 74万円~
・鋳鉄製らせんシリーズ 価格 192万円~

カツデンアーキテック

https://kdat.jp/products/staircase/modelia/

カツデンアーキテックは、スチール階段を得意とする住まいの設備メーカーです。螺旋階段のほかに、スチール製のスケルトン直階段も取り扱います。デザイン性に優れているのが特徴で、こだわりのあるハイグレードな建築物にもよく使われています。落ち着きのあるシックなデザイン住宅に似合う階段です。

屋内用の螺旋階段では、「Modelia(モデリア)」というシースルー螺旋階段と、「WAVES spiral(ウェーブススパイラル)」というおりがみ螺旋階段があります。

モデリアは踏み板が一枚一枚セットしてあるタイプで、ウェーブススパイラルは一枚の鉄板が折り紙のように段々に折られているタイプです。どちらもデザイン性が高く素敵な佇まいです。

スチールカラーは10色、踏み板の木部カラーは5色ありますので、さまざまな組み合わせから選ぶことができますね。

屋外用では「KDspiral(KDスパイラル)」シリーズがあります。手すりの側面はパンチングメタルやガラス、格子などを選ぶことができて、建物の外観にあわせて滑らかな曲線の階段を製作できます。

主な商品と価格:

・Modelia     価格 126万円~
・WAVES spiral    価格 112万円~
・KDspiral     価格 95万円~

 

おしゃれな螺旋階段実例12選

おしゃれな螺旋階段実例×屋内編 4選

木の温もりを感じる自然体の階段

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ライトブラウンのフローリングや造作家具にあわせて、踏み板に木の素材を使った螺旋階段。1段目から床から浮いているため、とても軽やかな印象です。階段から透けて見える奥の壁の絵の見え方も計算され、訪問者からも奥行を感じる配置になっています。色味を抑えたカラーコーディネートでまとまりのある空間です。

階段の構造体がスチールでも踏み板などの部材に木材を使うと、木を多用した家にも似合う階段になるでしょう。

清楚な空間にはホワイトで軽やかさを

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ホワイトを基調とした住空間には、踏み板から手すりまでホワイトで統一したスチール製の螺旋階段がぴったりです。中心の支柱の直径も細身で繊細な雰囲気。階段はコーナー部分に配置していますから、手すりの下に横桟などがなくオープンになっていても壁に手を付くことができるため安定感が感じられますね。さりげなく螺旋階段を取り入れるお手本のような事例です。

螺旋階段もアンティークな雰囲気で

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多くの螺旋階段はスチール製のモダンデザインなものが多いイメージですが、踏み板の細部にアンティークなモール状の飾りを加えるだけで、アンティークな雰囲気にマッチした階段になります。梁や柱をダークブラウンでカラーコーディネートすればシックでレトロな雰囲気が漂います。螺旋階段の上部は吹き抜けですから、ストープを置くと上階へ暖気が上り暖房効果が期待できます。

アンティークスタイルでも手すりなどに西洋のエッセンスを取り入れると、空間に馴染む階段になりおすすめです。

階段のロール状デザインがアクセント

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階段の側板をあえて目立つようにデザインした螺旋階段です。一般的な螺旋階段は段板と手すりで構成されていて、側板がありません。側板をアクセントにすることで、段板の存在感は和らいで見えます。スリムなロール状の壁が美しい螺旋を引き立たせ造形が目を惹きます。階段がアクセントになっているため、壁や天井、造作家具などはシンプルにまとめると、階段がより引き立ちますね。側板の色味は濃灰ですので、黒よりも柔らかい印象になりグッドです。

おしゃれな螺旋階段実例×屋外編 4選

RCと相性の良いグレーカラーで統一感を

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モダンな印象のRCには、近似色のグレーを採用した螺旋階段で統一感を持たせています。コンパクトな螺旋階段とはいえ、一定のボリューム感がありますからカラー選定しだいで洗練された印象になるか、無骨に見えるかの分岐点になります。特に外観は遠目からの客観的な見え方も大事ですから、建物スタイルに合うコーディネートがおしゃれに見えるポイントです。

玄関アプローチにもなる優秀デザイン

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屋外階段に、住宅のスタイルにあわせて伝統的なアイアンデザインを取り入れた螺旋階段です。高低差のある住宅で駐車場から住宅へのアクセスや、二世帯住宅の上階へのアクセスなど、玄関アプローチとしても使える本格的なデザインの階段ですね。住宅まわりのフェンスも同じデザインで統一感があります。

モダン空間の中にオブジェを表現

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階段の側板がロール状に伸びるモダンデザインの螺旋階段です。外壁のホワイトと同色で一体となり違和感なく取付られています。四角い空間の中に浮きでる「円」の形がオブジェのようでとても美しい景観です。植栽のグリーンもホワイトの背景に映えていますね。

ビビットカラーで外壁のアクセントに

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階段手すり部分に壁を立ち上げて、螺旋状になっている階段です。階段の段よりも壁の部分が主張していて、ビビットなカラーがアクセントになっています。明るいオレンジカラーが曲面をより立体的にみせる効果がありボリューム感がでています。建築物のアクセントとしては効果的な演出です。壁が立ち上がっていることで、階段の上り下りも安心感があり機能的にも良いですね。

独自のスタイルを突き進むおしゃれな螺旋階段実例 4選

エレガントで上品な螺旋階段

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まるで液体が流れ出ているような曲線がエレガントな螺旋階段です。切り取られた天井は階段部の壁と重なり複雑な造形です。階段の形そのものが空間デザインのひとつになった事例ですね。

格子の円が階段を包み込む

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螺旋階段の周囲を木の格子でぐるりと囲ってる実例です。階段そのものが格子の中に納まり、外側からは見えなくなっています。目隠しと手すりの機能を兼ね備えたデザインですね。2階側のプライバシーも確保できるメリットがあります。

シックな空間に似合う螺旋階段

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落ち着いた色調でまとめられたシックな螺旋階段です。基本の構造は木でつくられていますが、手すり下に湾曲したガラスを採用しています。安全が確保されつつ背景を邪魔しない透明感も両立している点がポイントです。ガラスは圧迫感も軽減してくれますが、一般的には素材としてモダンな印象を与えます。ガラスを使いながらも重厚感とエレガントさをしっかりと押し出しているデザインの組み合わせが秀逸です。

階段から天井までつながるオブジェ

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床から螺旋階段、天井までつながりどこからどこまでが階段なのか錯覚してしまうオブジェのような階段です。ロール状になった階段そのものが空間のアクセントになっています。木部とブラックのコントラストも印象的ですね。螺旋階段の無限のデザイン性を感じる実例です。

まとめ

今回は、デザイン性が高い螺旋階段をおしゃれに取り入れている事例をたくさん紹介しました。一瞬で注目を集める効果がある螺旋階段。さりげなく取り入れるのも素敵ですが、オブジェのようにアクセントとして取り入れるコーディネートもぜひ挑戦してみたいですね。

屋内はもちろん、屋外でも螺旋階段はあこがれのアイテムです。素材選定、デザイン、カラーとさまざまなバリエーションから最も似合う階段で、自分たちだけの心地よい住空間をつくりましょう。

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