Georg Jensen(ジョージ・ジェンセン)のホームアイテムの人気の秘密を探る!優雅な金属製の食器と花瓶の数々
洗練されたデザインと上品な雰囲気で、ジュエリーブランドとしても人気の高い「ジョージジェンセン」では、その卓越した金属加工技術によるホームアイテムも人気があります。デンマークの老舗ブランドでありながらも、時代で活躍するデザイナーとのコラボレーションを積極的に行うことで、モダンで洗練されたデザインを得意としており、ファッションアイテムだけではなく、インテリアやテーブルコーディネートもおしゃれに演出してくれます。
今回はそんなジョージジェンセンのホームアイテムの中でも、テーブルウェアとフラワーベースを中心に、その魅力を探っていきたいと思います。テーブルコーディネートをもっと洗練されたモダンな雰囲気に格上げしたいと思っている方や、手入れのしやすいステンレス製のフラワーベースをお探しの方など、ぜひアイテム選びの参考にしてみてください。
目次
ジョージ・ジェンセン が何故支持されるのか?インテリアのプロがその人気の秘密を紐解く
ジョージ・ジェンセンとは?
ジョージジェンセンの創業者である、銀細工師「ジョージ・アーサー・ジェンセン」が、デンマークのコペンハーゲンに自身の名前を冠する銀細工の店を開いたのは1904年のことでした。ジェンセン氏は、14歳で金細工の修行を始め、18歳で金細工の職人になると、その後デンマーク王立芸術アカデミーに入学し彫刻を学び、卒業後は彫刻家を目指して活動を開始します。そんなジェンセン氏が銀細工師へと転向したのは1901年のこと。金細工、彫刻などの経験から銀細工師としての才能を開花させたジェンセン氏は、わずか三年で自身の店を持ち、銀細工師としての華々しい経歴をスタートさせていきます。
デンマーク・コペンハーゲン郊外で生まれ育ったジェンセン氏のデザインは、故郷の町の自然を思わせる、果実や花、葉や樹木などの自然をモチーフにしたデザインでした。19世紀後半から20世紀初頭に掛けて、ヨーロッパを中心に北欧でも流行した「アールヌーボー」スタイル風のそのデザインは、当時から高い評価を受けました。
シルバーのジュエリーやカトラリー、テーブルウェアといったアイテムを取り揃え、瞬く間に人気となったジョージジェンセンは、1910年にはブリュッセル万国博覧会にて金メダルを受賞し、1915年にはパナマ・パシフィック国際博覧会にてグランプリを受賞するなど、国際的な評価を高めていきました。1930年代に至るまでに、コペンハーゲンの他、ベルリン・ロンドン・ニューヨークなどにもショップを開店するほどの発展を見せたジョージジェンセンでしたが、1935年にジェンセン氏が亡くなると、新たなブランドのステージに移行していくことになります。
1930年代以降のジョージジェンセンでは、デザイナーとのコラボレーションを積極的に行い、そのデザインスタイルは、時代の移り変わりと共にアール・デコ、そしてモダンスタイルへと変化していきます。ジョージジェンセンの初期のデザイナーとして有名な「ハラルド・ニールセン」や「ジグヴァルド・ベルナドッテ」、「ヘニング・コッペル」、ジョージ・ジェンセンの息子で彫刻家・銀細工師でもある「セーレン・ジェンセン」など、デザイナーのデザインによるジョージジェンセンのスタイルがこの時代以降確立されていきます。
現在のジョージジェンセンでも、「パトリシア・ウルキオラ」や「マーク・ニューソン」といった世界的なデザイナーとのコラボレーションを積極的に行い、北欧ブランドらしい繊細で美しいクラフトマンシップと、シンプルかつ機能的なデザインを融合した製品づくりを行なっています。シルバージュエリーなどのブランドとして名が知られていますが、カトラリーやテーブルウェア、インテリアアイテムなども豊富に扱っており、美しい銀細工だけではなく、使い勝手の良いステンレスのアイテムも豊富なので、日常使いできるアイテムをお求めの方にもおすすめのブランドです。
参考:Georg Jensen HP「歴史」
https://www.georgjensen.com/ja-jp/explore/georg-jensen
参考:フリー百科事典ウィキペディアより「ジョージ ジェンセン A/S」(海外サイト)
https://en.wikipedia.org/wiki/Georg_Jensen_A/S
ジョージ・ジェンセンのスタイル
ジョージジェンセンのカトラリーやテーブルウェア、インテリアアイテムでは、主にシルバー製のものと、ステンレス製のアイテムをメインに、デザイナーによるシリーズが展開されています。銀製品やステンレス製品の他にも、白磁やガラスなどの素材を使用したアイテムも取り扱いはありますが、ジョージジェンセンといえば、やはり金属素材の高い加工技術とデザイン性の高いアイテムが魅力です。
創業者ジョージ・ジェンセンのデザインした、アールヌーボー調のクラシックなデザインのシルバーウェアは、優雅で気品が溢れており、動植物をモチーフとした繊細なデザインが魅力的です。その他にもシルバーウェアには、「ヘニング・コッペル」や「ヨハン・ロード」「ハラルド・ニールセン」などがデザインしたクラシックテイストのデザインのアイテムが豊富です。また、クラシックテイストだけではなく、日本のデザイナーNendoの「佐藤オオキ」によるモダンな花瓶をはじめとした、モダンなデザインのシルバーアイテムも取り扱っています。
シルバーウェアはその素材ゆえに、価格帯が高く手入れも必要なため、中々手を出しにくいと考える方も多いでしょう。多くの人に日常使いでおすすめなのは、ジョージジェンセンのステンレス製のアイテムの数々です。これまでジョージジェンセンとコラボしてきた北欧モダンを代表するデザインの巨匠たちや、現代を代表する世界各国のデザイナーによるアイテムの数々は、モダンな佇まいのアートピースのようにインテリアをより美しく洗練された印象へと高めてくれることでしょう。
ジョージジェンセンのアイテムは、柔らかな曲線を描くフォルムによって金属素材特有の硬質な印象や冷たい印象が和らぎ、銀色の輝きを放つ美しい佇まいは、高級感やエレガントな印象を見る人に与えます。そのため、ラグジュアリーなインテリアスタイルとの相性が抜群に良く、インテリアを格上げするアイテムとしても人気があります。また、高級感がありながらも装飾のない曲線的なデザインは、北欧モダンスタイルとの相性も良く、北欧モダンやナチュラルモダンスタイルのインテリアに取り入れることで、洗練されたコーディネートを作りだすことができます。
ジョージ・ジェンセンの評判
ジョージジェンセンのアイテムは、その高いデザイン性と高級感のある佇まいで人気がありますが、やや高価な価格帯のため気軽に購入するには少々敷居の高いブランドかもしれません。ここでは実際にジョージジェンセンのテーブルウェアやフラワーベースなどを使用しているユーザーの方の感想を参考に、その魅力について探ってみたいと思います。
柔らかな曲線と
愛嬌のあるデザインが素敵な
このブレッドバスケット。😍https://www.instagram.com/p/CjEy8_CvlSO/?utm_source=ig_web_copy_link
こちらの方が使用しているのは、世界で活躍するプロダクトデザイナー「アルフレッド・ハベリ」によってデザインされた「アルフレッドブレッドバスケット」(上画像参照)です。こちらのアイテムは、細いステンレスによって綺麗な網模様を作り出しており、金属製でありながら繊細で柔らかな印象が美しいモダンなデザインのブレッドバスケットです。ジョージジェンセンでは、パンやフルーツ・野菜をいれておけるようなステンレス製のバスケットやボウルなどの器のランナップも豊富なので、いつものコーディネートにプラスしたり、キッチンのスタイルをさりげなく格上げしたい時などにも使いやすいのも魅力的です。
だいぶ迷ったけれど
ブルームボタニカルの
ひとまわり
大きな花瓶を
購入して良かったたっぷりとしていて
安定感があり
バランスもいい👍https://www.instagram.com/p/Cis5cPuvdgH/?utm_source=ig_web_copy_link
こちらの方が使用している、デンマーク出身のデザイナー「ヘレ・ダンケア」の「ブルームボタニカヴェース」(上画像参照)は、ステンレス製の華麗な佇まいの花瓶です。ジョージジェンセンのフラワーベースは、ステンレス素材を使用したものが多く、無機質な銀色の器と、生き生きとした生花の色鮮やかさが絶妙なコントラスト生み出し、美しくインテリアを彩ります。金属製の器ながらも曲線的なフォルムのものが多いので、無粋な印象はなく、錆びにくく割れる心配の少ないステンレス製は扱い易いのも魅力です。
ジョージジェンセンは、北欧のブランドらしく、優しい曲線的なフォルムのデザインが多く、無機質な金属製であってもどこか温かみや優しさを感じられるのが特徴的です。柔らかな印象を与えつつも、洗練されたモダンスタイルと高級感を持ち合わせているので、インテリアやテーブルウェアに一つ取り入れるだけでも、雰囲気を格上げしてくれるでしょう。アイテムをシリーズで揃えなくても、一つ取り入れるだけでコーディネートを良くしてくれるので、一つお気に入りのアイテムを探して取り入れてみてはいかがでしょうか。
ジョージ・ジェンセン のホームアイテムが好きな方におすすめブランド
Christofle(クリストフル)
1830年、宝石商の「シャルル・クリストフル」によって創業したフランスの貴金属・テーブルウェアブランド「クリストフル」。銀器の老舗として有名なブランドで、シルバーのカトラリーやテーブルウェアを中心にバーウェアやホームデコレーションなども取り扱っています。エレガントかつ洗練されたモダンデザインのアイテムが多いですが、シルバー製品のため価格帯がお高めでもあります。
クラシックなスタイルからモダンなスタイルまで、高級感のあるシルバー製のテーブルウェアが豊富なので、金属製のカトラリーやテーブルウェアに興味のある方は、ジョージジェンセンとあわせて、覗いてみてはいかがでしょう。
参考:Christofle HP
https://www.christofle.com/ja_jp/
ALESSI(アレッシィ)
金属製品を扱う工房として1921年に創業したイタリアのブランド「アレッシィ」は、家庭用品やキッチン用品をメインに扱うブランドです。「アッキーレ・カスティグリオーニ」や「フィリップ・スタルク」など、多くの世界的なデザイナーとのコラボレーションを積極的に行い、おしゃれなテーブルウェアやキッチンアイテム、インテリア雑貨などの魅力的な数々のアイテムを扱っています。
ジョージジェンセンが、洗練された大人っぽいモダンデザインならば、アレッシィは遊び心を取り入れたカジュアルなモダンスタイルのアイテムが多い印象。デザイナーによるおしゃれな金属製のアイテムをもっと見たいと思っている方は、ジョージジェンセンと合わせてご覧なってみてはいかがでしょう。
参考:ALESSI JAPAN OFFICIAL ONLINE STORE HP
https://alessijp.com/
プロが選ぶ!ジョージ・ジェンセン の代表的なホームアイテム5選
優雅な曲線を描く水差し:ベルナドッテ(BERNADOTTE) ピッチャー
スウェーデンの王家出身という異色の経歴を持つデザイナー「シグヴァルド・ベルナドッテ」が1938年に発表し、代表作ともなったサーモジャグをベースに、鏡面仕上げのステンレス製にすることで現代でも活躍するアイテムに生まれ変わらせたベルナドッテシリーズのピッチャー。30年代に流行したアール・デコスタイルの波型の溝模様がある表面と、優雅で気品溢れるフォルムは、テーブルの上を優雅に演出してくれます。
扱いやすいステンレス素材なので、冷たい水やジュースのほか、温かいスープなどのサービングにも使用できます。持ちやすい持ち手と、安定感のあるふっくらとしたフォルム、注ぎやすい口周りなど、見た目の良さだけではなく、使い勝手も良いのも魅力です。クラシックな優雅さと、モダンなスッキリとした両方の雰囲気を併せ持っているので、幅広いスタイルに取り入れやすいデザインです。
参考:Georg Jensen HP「BERNADOTTE ピッチャー」
https://www.georgjensen.com/ja-jp/dining-and-bar/bernadotte/bernadotte-pitcher-1.6-l—original-design-by-sigvard-bernadotte/10018205.html?cgid=Dining_431
流動的な動きを感じる個性派ボウル:コブラ(COBRA)サービングボウル
ドイツのデザイナー、「コンスタンティン・ウォルトマン」がデザインした「コブラ」シリーズは、ジョージジェンセンの中でも人気の高いシリーズです。コブラシリーズは、有機的な流れるような曲線が特徴的なデザインのシリーズで、サービングボウルもまた流れるような曲線が、特徴的なアイテムです。
S・M・Lの3サイズ展開しているので、それぞれ揃えて使うこともでき、また同じコブラシリーズのアイテムと合わせてコーディネートすることで、テーブルの上が波打つような印象的なコーディネートを作りだすこともできます。SF映画の宇宙船のような特徴的なデザインは、一つコーディネートに取り入れるだけでも印象的で、テーブルウェアとしてのほか、インテリアとしても目を惹くアイテムとなるでしょう。
参考:Georg Jensen HP「コブラ(COBRA)サービングボウル」
https://www.georgjensen.com/ja-jp/dining-and-bar/serveware/cobra-serving-bowl-medium/10019110.html
花開くような花瓶:ブルーム ボタニカ(BLOOM BOTANICA)ヴェース
デンマーク出身のデザイナーで世界的に活躍する「ヘレ・ダンケア」がデザインした「ブルーム」シリーズより、花の蕾が綻ぶ瞬間からインスピレーションを得てデザインされた可憐な花瓶「ブルームボタニカヴェース」になります。粘土を使って原型を作ることで、硬いステンレス素材とは思えない柔らかな表情が魅力的です。
地面から植物が伸び、生き生きと花開くような勢いと生命力を感じさせるフォルムは、インテリアに活気や華やかさをプラスしてくれることでしょう。ブーケや大輪の花などを活けても安定感があり、植物自体のフォルムの流れを邪魔しない花瓶なので、意外とナチュラルテイストのインテリアに取り入れても邪魔にならない花瓶です。
参考:Georg Jensen HP「ブルーム ボタニカ(BLOOM BOTANICA)ヴェース」
https://www.georgjensen.com/ja-jp/home-decor/vases-and-planters/bloom-botanica-vase-small/10016983.html
シンプルなのに個性的な花瓶:コッペル(KOPPEL) ヴェース
第二次世界大戦後のジョージジェンセンを盛り立てた重要なデザイナーであり、デンマークを代表するデザイナーの一人「ヘニング・コッペル」のデザインアーカイブより、現代的なステンレスによる花瓶として蘇った「コッペルヴェース」は、シンプルでありながらも抽象的なアート作品のような存在感のある花瓶です。
MサイズとSサイズがあり、Sサイズはテーブルの上に飾るのにぴったりな丁度いいサイズです。モダンスタイルにはもちろん、和モダンスタイルなどにも取り入れやすい、コーディネートしやすいシンプルなデザインも魅力的。花を飾らなくてもオブジェとしても十分に魅力的なアイテムです。
参考:Georg Jensen HP「コッペル(KOPPEL) ヴェース」
https://www.georgjensen.com/ja-jp/home-decor/vases-and-planters/koppel-vase-small/10009649.html
リズム感のあるボディが特徴的な花瓶:アルフレド(ALFREDO) ヴェース
アルゼンチン出身の世界的なプロダクトデザイナー「アルフレッド・ハベリ」によるデザインシリーズのステンレス製の花瓶です。花瓶の腰の辺りがふっくらとしたリズム感のあるフォルムが特徴的で、大胆なフラワーアレンジメントを引き立てる、存在感のあるアイテムです。
φ27cm高さ47cmと大きめで、花瓶だけでも存在感は抜群。しっかりとしたフラワーアレンジメントにも負けない風格は、広いお部屋などにおすすめのアイテムです。同シリーズに、グリーンのガラス製のタイプがあり(下画像参照)、並べると凹凸によるリズム感と素材の対比が引き立ち、コーディネートに深みが増します。天井の高い吹き抜けや、広々とした空間など、「空いた空間が気になる」ようなお部屋にコーディネートすると、より効果的です。
参考:Georg Jensen HP「アルフレド(ALFREDO) ヴェース」
https://www.georgjensen.com/ja-jp/home-decor/vases-and-planters/alfredo-vase-large/3586206.html
まとめ
ジョージジェンセンのアイテムは一つ取り入れるだけでも、グッとお部屋の雰囲気やテーブルコーディネートを上品で上質な雰囲気へと格上げしてくれます。金属製のアイテムというと、どこか無骨な印象や工業品のイメージがありますが、柔らかな曲線をデザインに取り入れたジョージジェンセンのアイテムならば、金属の冷たさよりも品の良さや優雅さが際立ち、空間を上質に演出してくれます。
老舗ブランドでありながらも、トレンドや現代のデザインを柔軟に受け入れることで長年愛され続けてきたジョージジェンセンのアイテムを取り入れて、テーブルコーディネートやインテリアスタイルをさらに楽しんでみてはいかがでしょう。
参考:Georg Jensen HP
https://www.georgjensen.com/ja-jp