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【プロが教える】おしゃれな緑色インテリアを実現する方法!豊富な実例を使って徹底解説

浦辺愛美
著者:浦辺愛美 (インテリアコーディネーター)

大手インテリア販売店で10年勤務。顧客へのコーディネート提案と従業員の家具知識教育に携わる。インテリアコーディネーター・色彩検定1級だけでなく、宅地建物取引主任者を独学で取得。趣味は旅行で、旅先でのインテリアチェックは欠かせません。現在、夫と3歳の娘との3人暮らし。子供がいても散らかりにくい、シンプルで機能的なインテリアを実践。見た目だけでなく、住む人の使いやすさを考えたインテリアを提案します。

草木や山林など、自然をイメージさせる緑色は、老若男女問わず人気のカラーの一つです。しかし、インテリアコーディネートに取り入れるとなると難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は「プロがおしゃれな緑色インテリアを実現する方法を教えます」と題して、緑色をおしゃれに取り入れるコツを解説していきます。モダン・ナチュラル・インダストリアルなど、インテリアテイストごとの実例もご紹介しますので、お部屋づくりの参考にしてみて下さい。

来客が憧れる!おしゃれな緑色インテリアを実現するポイント

改めて緑色を知り、インテリアをおしゃれに仕上げる方法をおさえよう

緑色を知る

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木や山など自然を想起させる緑色は、見るだけで心を落ち着かせてくれる効果があります。目にやさしい色ともいわれており、リラックス効果があるので、家では肩の力を抜いてくつろぎたいという方におすすめの色の一つです。

色相環でいうと、緑色は寒色にも暖色にも属さない中間色に当たります。そのため、幅広い色の組み合わせに対応できる汎用性の高さも魅力です。また、色自体に温かさや冷たさを感じづらいので、季節に関係なく取り入れやすく、大きな面積でも採用しやすいです。

どんなコーディネートにも対応しやすい緑色ですが、インテリアのテイストにマッチした色味を選ぶことで、お部屋の印象を格上げできます。

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緑色の中でも新緑を思わせる明るい緑色や純色の緑色は、よりフレッシュでさわやか・カジュアルな印象を感じさせます。清潔感や若々しさのある色なので、子供部屋や水回りにもおすすめのカラーといえます。白が多く混じった薄い緑色は、北欧や和風・ナチュラルテイスト・ガーリーなど、やわらかな印象を出したいお部屋におすすめです。ビビッドな緑色は存在感が強いので、他の純色と合わせてポップに見せたり、モダンやシンプルインテリアのアクセントにもぴったりです。

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反対に、トーンの落ち着いた緑色や明度の低い緑色は、大人っぽい印象や渋さ・高級感を感じさせます。ゆったりと過ごしたいベッドルームや集中したい書斎にぴったりのカラーです。その中でも、くすみ感の強い緑色はインダストリアルやアンティークによく合います。ディープグリーンなどの暗い緑色は、クラシックなど重厚感のあるインテリアや、やモダンなどシャープな印象を出したいコーディネートによく似合います。

緑色と相性の良い色を知る

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緑色は中間色なので、寒色・暖色・無彩色のどの色とも合わせやすい色です。その中でも特におすすめなのが白との組み合わせです。緑色の持つさわやかさや明るさをより強調してくれます。明るい緑色であれば白の配分を少なく、暗い緑色であれば白の配分を多くするように意識すると、バランスが良くなります。

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緑色は色の三原色である青と黄色からできているので、これらの色とも相性が良いです。青と組み合わせると爽やかでクールな印象に、黄色と組み合わせると明るくてぬくもりのある印象になります。トーンの近い色同士でも、トーンが違う色同士でも合わせやすいので、有彩色同士を組み合わせて色で遊ぶコーディネートに挑戦してみたい方におすすめです。

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また、緑色の補色である赤色と組み合わせると、お互いの色を引き立てあうことができます。ただし、原色に近い色同士で組み合わせると色同士が喧嘩してしまうので、色のトーンを落としたり、柄に色を取り入れて色の面積を狭めると取り入れやすくなります。さらに、色の配分に差をつけると印象を自在に操ることができます。緑色を多くするとやさしい・落ち着いた雰囲気がアップし、赤色を多くすると個性的で印象的な雰囲気になります。

さらに詳しく!緑色を取り入れる対象別おしゃれに仕上げるポイント

壁紙に緑色を取り入れるときのポイント

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自然を想起させる緑色は、ナチュラルカラーでもあるため壁紙に取り入れやすい色の一つです。木製家具やフローリングなど、木の素材を多く使っているお部屋には特に相性が良いです。お部屋全体など、大きな面積に緑色を取り入れたい場合は淡い色・薄い色を選びましょう。色の個性が強すぎないため空間に馴染み、飽きにくいので長く楽しめます。

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アクセントクロスとして空間を引き締めたい場合は、濃い緑色を一面だけ取り入れるのも素敵です。色の面積が大きくなるほど、色がより濃く見えたり、雰囲気が重く見えやすいので色選びには細心の注意を払いましょう。

ソファやテーブル等大物の家具に緑色を取り入れるときのポイント

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大物家具はベーシックカラーやニュートラルカラーを選ぶ方が多いので、あえて緑色にするだけでも他とは違うおしゃれさを感じさせることができます。お部屋の主役となるようなアイテムなので、濃い緑色のものを選んで、より明確に視線を引き込むとさらに垢ぬけた印象になります。その分、他の家具は空間に馴染むシンプルな色・形のものを選び、メリハリをつけましょう。

カーテンに緑色を取り入れるときのポイント

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緑色のカーテンはお部屋になじませたいか・アクセントにしたいかで色の濃さを選ぶとよいでしょう。空間になじませたい・やさしい印象にしたい場合は、薄い緑色のカーテンを取り入れましょう。透け感のあるシアーカーテンやレースカーテンに緑色を取り入れるのも意外性があり、面白いコーディネートになります。

カーテンをお部屋の主役にしたい方は濃い緑色がおすすめです。暗い色のカーテンは重厚感や格調高さを感じさせるので、シックやクラシックな雰囲気が好きな方にぴったりです。

ラグに緑色を取り入れるときのポイント

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緑色のラグは草原や森林をイメージさせ、リラックスして過ごしたいお部屋にぴったりのアイテムです。同じく自然を連想させるフローリングとも相性が良いです。明るい緑色のラグはより軽やか・さわやかな印象に、暗い緑色のラグは落ち着いた・大人っぽい印象に感じられます。

雑貨・小物に緑色を取り入れるときのポイント

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小物に緑色を取り入れたい場合、ぜひおすすめしたいのがインテリアグリーンです。インテリアグリーンはどんなインテリアテイストでも取り入れやすく、お部屋の印象をおしゃれに垢ぬけできます。

インテリアグリーンは、鉢や鉢カバーもインテリアテイストに合わせてコーディネートすると、よりおしゃれな雰囲気が演出できます。ナチュラルテイストならウォーターヒヤシンスの鉢カバー+ポトスやパキラなど曲線的な形状の植物、インダストリアルテイストならブリキの鉢+ドラセナやサンスベリアなど直線的な形状の植物など、お部屋の世界観に合った植物の形状や鉢などを厳選してみましょう。

後悔したくない!失敗しがちなパターン紹介

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緑色をインテリアに取り入れる際に注意したいのが「平凡でつまらないコーディネート」です。緑色は自然をイメージさせる身近な色であるため、組み合わせ方によっては無難でつまらない印象になる可能性があります。特に、薄い緑色を主役にしたお部屋は、平坦で単調なコーディネートになりやすいです。濃い緑色や黒・茶色など、濃さのある色を組み合わせることでメリハリをつけましょう。

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反対に、ビビッドな緑色を取り入れる際にも注意が必要です。壁紙やカーテンなど面積の大きなアイテムにビビッドな緑色を取り入れる場合は、他のアイテムをベーシックカラーにする・薄い緑色にしてグラデーションを意識するなど、主役を引き立てるコーディネートにしましょう。コーディネートには引き算が重要です。あえて一歩引くことで、メインにしたいアイテムが引き立ちます。

スタイル別おしゃれな緑色インテリア実例サンプル15選

モダンスタイルの緑色インテリア実例 4選

やわらかなアースカラーでリラックス感を

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ナチュラルカラーでまとめたリラックスできるモダンコーディネートです。オリーブグリーンのソファはシンプルなデザインですが、重心の低いロータイプ+アームが広めなので、どっしりとした雰囲気が出ていて、高級感があります。アートにもソファと同じオリーブグリーンを取り入れることで、コーディネートにまとまりが生まれます。

ビビッドな緑色を白と合わせて軽やかに

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緑色と白の2色でまとめたさわやかなダイニングです。シンプルながらも曲線が美しいダイニングセットと、エレガントな印象の壁紙がよく合っています。濃い緑色を中心に取り入れていますが、床やカーテンなどを白にしているため、抜け感があって明るい印象になっています。

緑色をリピートさせて印象的に魅せる

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青みがかった緑色を天井・ソファ・フラワーベースにリピートさせることで、取り入れた面積以上に存在感を引き出しています。特に、天井にアクセントクロスを取り入れる手法は意外性があり、おしゃれ見えしやすいのでおすすめです。壁は白のシンプルデザインにすることで、より天井の緑色の存在感がアップしています。

濃いカーテンは+白レースでバランスを調整

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濃い緑色のカーテンがお部屋に高級感を足してくれます。シンプルな無地のカーテンですが、真っ白なボイルレースカーテンを合わせているので重すぎず、存在感も引き立ちます。クッションやフラワーベースにも緑色を取り入れることで、お部屋全体にまとまりが感じられます。

北欧・ナチュラルスタイルの緑色インテリア実例 4選

モノトーンインテリアにやさしさをプラス

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モノトーンとウッドを掛け合わせたシンプルな北欧インテリアですが、緑色をプラスすることで格段におしゃれなお部屋にランクアップしています。モノトーン特有の冷たさも解消されますね。壁には淡い緑色・ソファには濃い緑色とトーンが異なりますが、インテリアグリーンにその間となるような緑色を選ぶことで、色がグラデーションのようになって一体感が生まれます。

色の引き算をしてお部屋の温度感を調節

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緑色とブラウンを組み合わせたアースカラーの落ち着く空間です。ブラウンの色味や家具の質感から、あたたかみがある印象が強いですが、サイドの壁をクリーンな白にすることで抜け感を生み出しているので、暑苦しい印象は回避できています。高い天井を活かして、壁面を飾ったり、印象的なデザインの照明を採用したりしているのがワンランク上のおしゃれコーディネートを実現しています。

くすみグリーンをクッションにしてお部屋に一体感を

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スモーキーな緑色はモノトーンインテリアと相性抜群です。ナチュラルインテリアにモノトーンアイテムを組み合わせると、メリハリが強すぎて浮いてしまうことがありますが、やわらかな色味の緑色の壁紙がクッションになり、空間をうまくまとめてくれます。

ウッドは複数の色味を組み合わせてオリジナリティを

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緑色×ウッドの鉄板コーディネートです。ベーシックな色合わせですが、ウッド部分の色を複数組み合わせることでありきたりなコーディネートを回避しています。また、家具のデザインやラグの柄などに個性出すことで、オリジナリティを表現するのも面白いですね。空間の下部分に柄や色が多く使われているため、壁面はシンプルにまとめて抜け感を残しましょう。

西海岸・インダストリアルスタイルの緑色インテリア実例 3選

緑色の植物を重ねて奥行き感を演出

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緑色の壁が目を引くアウトドアリビングです。緑色の壁の前に南国感のある緑色の植物を重ねることで、奥行き感とオアシスのような雰囲気を醸しています。濃い色ばかりでは重くなりますが、ソファやラグに明るい色に取り入れることでメリハリが感じられます。

黒を効かせて印象を引き締める

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塗り壁風の緑色の壁が、ラフな印象のインダストリアルインテリアに説得力をプラスします。お部屋全体をくすみカラーでまとめるとぼやけた印象になりやすいですが、テーブルやラック・ソファの脚など、ポイントで黒を取り入れることで引き締まった雰囲気が感じられます。

緑色をお部屋に散りばめて存在感アップ

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メインとなるアイテムには緑色を使わず、小物に緑色を取り入れた技ありなコーディネートです。随所にちりばめたインテリアグリーンと、存在感のあるスローケットがお部屋の主役は緑色であることを示しています。窓からの採光や照明でお部屋に明暗を生むことで、より立体感のある空間にブラッシュアップできます。

独自のスタイルを突き進む緑色インテリア実例 4選

ワンカラーコーディネートは質感で魅せる

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緑一色でまとめたリビングですが、質感を巧みに使い分けることでワンランク上のおしゃれな仕上がりになっています。壁紙や右奥の鉢はマットな質感、ソファやラグはファブリックならではの凹凸感、手前のテーブルは光沢感など、素材が異なる緑色を重ねることでコーディネートに奥行きが生まれます。

インテリアグリーンを印象的に飾る

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垂れ下がるグリーンが印象的なこのコーディネートは、使いやすさはイマイチかもしれませんがインパクト抜群です。グリーンをより映えさせるために、ラック内に置くものは白ベースにしています。ラック外にも植物を置くことで、全体の雰囲気に統一感が感じられます。

チェアやテーブルを凝ったデザインの家具にしていますが、コーディネートの色味を緑色・白・ブラウンに絞っているためごちゃごちゃせず、スマートでおしゃれな印象になっています。

キャッチーな色使いでポップな空間に

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ビビッドな緑色のチェアが大きな存在感を放つ、ヴィンテージ感のあるダイニングです。チェアのポップな色味を活かして、照明にもポップさを出しているため、独特な世界観を楽しめます。お部屋全体に多くの色を使っていますが、やはりビビッドで視線を集めやすく、占める面積の大きい緑色が主役と言えるコーディネートです。

面ごとに色味を変えて圧迫感を回避

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いろいろな緑色を使い分けてメリハリを生み出しています。特に、壁や天井の色味を一面ごとに変えているのが秀逸です。ビビッドカラーを全面に使うとインパクトが強すぎてきつい印象になりかねないですが、一面ごとに変えることで一色の面積を狭めて印象の強さを和らげています。床は明るいホワイトカラーで、ディスプレイは透け感や光沢感があるアイテムを使用することで、軽やかさがプラスされます。

まとめ

緑色は自然をイメージさせる身近な色なので、空間に馴染ませるコーディネートがしやすく、有彩色をコーディネートに取り入れるのが難しいと思っている方でも挑戦しやすい色です。

どんなコーディネートにも合わせやすい薄くて淡い緑色もよいですが、インテリアテイストに合わせてディープグリーンや黄緑・ビビッドな緑色などを使い分けると、コーディネートの完成度がぐっと上がります。

この記事を参考に、緑色コーディネートをよりおしゃれにランクアップしてみましょう!

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