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      2021/02/08

【プロが選ぶ】ナチュラルスタイルの名作デスク5選!定番スタイルで個性を出そう

佐伯美知枝
著者:佐伯美知枝 (二級建築士/インテリアコーディネーター)

宿泊施設専門のコンサルティング会社にて、旅館やホテルのオープン・リニューアル案件を担当。その後インテリアショップ「カギロイ」勤務を経てフリーのコーディネーターに転身。小型犬+家族3人暮らし、自宅は古材家具に囲まれた和モダン風です。心身共にリラックスできる居心地良いお部屋づくりをモットーに、様々なインテリアをご提案できるよう心掛けています。

ファッションに毎年トレンドがあるように、インテリア業界においても最新のトレンドカラーや流行があります。年々その傾向は顕著になり、今やたくさんのインテリアスタイルが溢れる時代となりました。

そんな流行り廃りが幾度も繰り返されるなか、変わらずにずっと支持されているインテリア、それが「ナチュラルスタイル」です。イメージがしやすく気軽に取り入れやすそうですが、逆にあまりにも定番すぎるゆえ、かえって個性を出しにくいとお考えの方がいらっしゃるかもしれませんね。

今回は、ナチュラルテイストのデスクをお探し中の方が抱えがちなお悩みを解消すべく、選び方のポイントや、コーディネート例を合わせてご紹介いたします。

 

目次

おしゃれなナチュラルスタイルに合うデスクの選び方

①さまざまな種類があるナチュラルスタイル。キーワードは「リラックス感」と「自然素材」

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ナチュラルスタイルのインテリアには「モダン」「シンプル」「カントリー」「北欧」「アンティーク」などさまざまな種類があり、それぞれ相性が良い家具のテイストが異なります。とはいえ、それぞれのスタイルに共通するのは「リラックス感」と「自然素材」。

デスク周りに、カゴ&バスケットなど手触り感がある天然素材でつくられた小物類、リネンやガーゼ、コットンなどのファブリック、観葉植物やリース、ガーランドといったグリーンインテリアを配すると、温かみが感じられるナチュラルな空間をつくることができます。

 

②ナチュラルスタイルに合うデスクの樹種は、カラーと木目から選ぶ。経年変化による色の変化も考慮して

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●カラーから選ぶ

ナチュラルインテリアに合うデスクの樹種は、明るいトーンのライトブラウン系色がおすすめです。いくつか樹種を挙げるのであれば、硬めの「広葉樹」で、輸入材なら「北米材」の樹種から選ぶとよりテイストが近づくでしょう(例外として、パインは針葉樹でやわらかめですが、ナチュラルカントリースタイルによく用いられます)。

ライトブラウン系なら、ホワイトオーク、メープル、ホワイトアッシュ、ビーチなど。黄色味を帯びているものから白っぽい色までありますが、どれも優しい色合いです。

天然木ゆえ、経年変化により色味は徐々に変わっていきます。オークは黄金色に、メープルは飴色に、アッシュはより黄色く変化していきます。ちなみに、ビーチは経年変化が少ないので、色はそれほど変わりません。その点についても考慮しましょう。

 

●木目から選ぶ

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樹種により、木目の出方もまったく異なります。比較的木目が目立ちやすいのは、ホワイトオークやホワイトアッシュ。逆に目立ちにくいのは、メープルやビーチ、バーチなどです。

また、木目は製材の仕方により大きく3種類に分かれるので、木の年輪や天然木ならではの風合いを強く出したいなら板目(いため)、逆に、優しくすっきりした印象を出したいなら柾目(まさめ)を選びましょう。

 

③ナチュラルテイストを強めるなら、木の質感をそのまま味わえるオイルフィニッシュやソープフィニッシュ仕上げが最適

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ナチュラルなインテリアは、天然木の風合いが感じられるとより雰囲気が出るので、木独特の手触り感が得られるオイルフィニッシュ仕上げがおすすめです。木の表面に塗膜をつくらない自然な仕上がりで、自身でメンテナンスをすることで、新品同様に生まれ変わらせることができます。

他にも、ビーチなど白い木肌の樹種なら、素材感や美しさをそのまま表現できるソープフィニッシュ仕上げがおすすめ。ツヤが出る濡れ色にはならず、無塗装のようなさらりとした肌触りが得られます。

メンテナンスの点などから、ウレタン塗装を選ばれる場合は、透明なクリアー色やホワイトなど、なるべくソフトな色味を選びましょう。

 

厳選おすすめのナチュラルスタイルに合うデスク5選

北欧家具デザインの巨匠、ハンス・J・ウェグナーが愛した名品:pp305:PP mobler(ピーピーモブラー)

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PPモブラーは1953年にデンマークで創業した家具ブランド。北欧家具デザインの巨匠といわれるハンス・J・ウェグナーとのコラボによる名品も多く、少人数体制ながら全工程を自社工房でまかない、手仕事による製品づくりにこだわっています。

pp305は、PPモブラーと北欧家具デザイン界の巨匠といわれるハンス・J・ウェグナーのコラボによって生まれた名品。天板は無垢板を使用しているほか、引出しが3ヶ所あり、一番右は鍵付き仕様となっています。ナチュラルはもちろん北欧テイストの空間にマッチしやすく、使い込むほど木のぬくもりが感じられるデスクです。

スペック

価格(税込):¥1,149,120~1,425,600

サイズ:W1380㎜×D760㎜×H720㎜

素材:本体…アッシュ/オーク、天板…共木の無垢天板(クリアバイオオイル/クリアラッカー/ソープ仕上げ/ホワイトバイオオイル)

参考コーディネート

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写真はpp305と異なるデスクですが、丸脚仕様のデスクは角がないのでやわらかな印象を与えてくれます。

シンプルな内装のお部屋では、全て同じトーンの家具で揃えてしまうと単一的なイメージになりやすいので、デスクチェアやテーブルライトなど、周囲の家具にアクセントカラーをとりいれると空間にメリハリが生まれます。

 

クラシックなデザインを現代風にアレンジ:paperdesk(ペーパーデスク)180:moooi Japan(モーイジャパン)

https://moooi.co.jp/item/15207.html

モーイは2001年にオランダで創業した若いブランドですが、アンティークから最先端トレンドまで時代を超えた卓越したデザイン力に優れています。個性的なデザイナーたちによって手がけられた家具や照明、雑貨などのプロダクトは、一目見ればモーイとわかるほど独創的。

ペーパーデスクはその名のとおり、紙・ボール紙・パピエマシェ(張り子に使われる紙)で製作されたユニークなシリーズです。クラシックなデザインながらユニークな素材を組み合わせた独特の仕様は、モーイならではの遊び心といえるでしょう。ナチュラル、アンティーク、クラシックのほか、2つのスタイルを融合したミックスコーディネートにもしっくりきます。

スペック

価格(税別):¥528,000

サイズ:W1800㎜×D925㎜×H760㎜

素材:紙(塗装)、ボール紙、木(カラー:本体ホワイト、天板オーク)

参考コーディネート

https://moooi.co.jp/item/15207.html

クラシック&モダンのデスク上にインダストリアルテイストのペンダントランプを吊り下げた、モーイの世界観を表現するコーディネートです。

ペンダントのシェードは、ぐにゃりと折れ曲がるシリコンラバー製。紙、木、ガラス、シリコンなど多種多様な素材が入り乱れていますが、白を基調とする存在感が大きいデスクのおかげで、それぞれ絶妙なバランスで互いを引き立てあっています。

 

北欧デザインのシンプルなデスクトップ:コペンハーゲンデスク:HAY(ヘイ)

https://happy-time-direction.com/SHOP/HAY009.html

ヘイは2002年にデンマークで創業した後、ドイツのケルンにおいてインテリア部門を本格的に発足。伝統的なデンマーク家具に最先端の技術とトレンドをとりいれたデザインで、瞬く間にデンマークを代表するブランドとしての地位を確立しました。

コペンハーゲンデスクはコペンハーゲン大学のためにデザインされたもので、他に天板の立ち上がりがないフラットな形状のシリーズもあります。コンパクトなサイズ感とシンプルな形状で、ナチュラル、モダン、コンテンポラリーなどさまざまな空間に合わせやすいデスクです。

スペック

価格(税込):¥264,600

サイズ:W1300㎜×D650㎜×H740㎜

素材:オーク(ナチュラル)

参考コーディネート

https://happy-time-direction.com/SHOP/HAY009.html

コペンハーゲンデスクのフラットな天板シリーズです。北欧家具を代表するカール・ハンセン&サンのYチェアやアルテックのスツール60など、それぞれメーカーは異なりますがアイテムを厳選してシンプルにまとめています。スタンドライトもよいですが、机上がすっきり見える机固定型のクランプ式ライトを選んでもよいですね。

 

天板高さをボタンひとつで自由に調節できる:string work(ストリングワークス)昇降式デスク:string(ストリング)

https://tabroom.jp/desk/office-desk/itm0022186/

ストリングは1949年にスウェーデンで創業した壁掛けシェルフのブランド。スウェーデンの建築家ニルス・ストリニングによって設計され、発売から70年以上経った現在でも根強い人気のロングセラーシリーズです。

ストリングワークスは人間工学をもとに建築家によって設計されたデスクで、デスクやモバイルキャビネット、フリースタンドシェルフなどで構成されています。組み合わせ自在な収納シェルフと組み合わせることで、より統一感が高まります。

スペック

価格(税別):¥247,700

サイズ:W1600㎜×D780㎜×H715~1185㎜

素材:天板…アッシュ突板、MDF、フレーム…スチール

参考コーディネート

https://www.elbdal.de/string/wohnbereiche/arbeitszimmer.html

シェルフを中心にデスクを配置した、シンメトリーなレイアウト例です。

デスク天板のアッシュとホワイト塗装された脚部がソフトな色合いなので、シェルフの圧迫感を軽減しています。直線的なフレームを用いたデスクライトにも注目。カラーや素材のアイテム数を最小限に抑え、スタイリッシュな雰囲気でまとめています。

 

さまざまなデスクのレイアウトパターンを試したいなら:COPENHAGEN(コペンハーゲン):BoConcept(ボーコンセプト)

https://www.boconcept.com/ja-jp/copenhagen/3430CH000115A00.html#srule=price-descending

ボーコンセプトはデンマーク生まれのライフスタイルブランドです。暮らし方や好みに合わせて、家具のサイズや素材、加工などを自由にカスタマイズすることができるので、オーダー家具を注文するような感覚で家具を選ぶことができます。

コペンハーゲンは、シェルフと組み合わせてL字型、T字型など、自由にデスクをレイアウトすることができるシリーズです。シェルフの組み合わせも自由で、壁一面を収納スペースにすることも可能。黒色からも選ぶことができますが、ナチュラルな雰囲気でまとめるのなら、断然白色がおすすめです。

スペック

価格(税別):¥448,900(他スペック¥445,900~)

サイズ:W2865㎜×D1430㎜×H745㎜、テーブルW600㎜×L(D)1430㎜×H750㎜ 天板厚み25㎜

素材:天板・ベースキャビネット…メラミン、チップボード、フロント…オーク、チップボード、メラミン

参考コーディネート

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コペンハーゲンシリーズの家具とは異なりますが、壁一面を収納スペースとし、L字型にデスクをレイアウトしたホームオフィスの一例です。さらにナチュラルな雰囲気を演出するなら、ウッドフレームのデスクチェアやグリーンインテリアをプラスするのもよいですね。

全般照明(シーリングライト)と局部照明(デスクライト)を併用する場合は、それぞれの照度差が大きくなると目が疲れやすくなることがあります。デスクライトは可動域が広く、角度が調整できるものがおすすめ。光源のタイプと照度バランスに注意しましょう。

 

こんなコーディネートにも挑戦したい!ナチュラルスタイルデスクコーディネート事例

リビングソファ背面にデスクを設置して、壁周りのスペースに余裕をつくる

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デスクは、壁側にぴったりとつけて設置する以外にもさまざまな配置パターンがあります。壁面に大型シェルフを設置していたり、ドアや収納家具の扉とデスクが干渉して、壁側に設置できない場合は、リビングソファなどの背面側を選ぶのも手。

事前に、ソファのサイズ(特に背もたれ部の高さ)や背面側の仕様を確認しておきましょう。デスクをお部屋の中心に設置する場合、電池式or充電式のコードレス仕様のデスクライトがおすすめです。

 

狭小スペースには、奥行浅めのコンソールで代用するのもアリ

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コンソールは本来、壁面の装飾や飾り棚としての機能をもつ家具ですが、デスクとして使うことも可能です。奥行きが浅く、細長い形状のものが多いので、設置スペースに余裕がとれないときは、コンソールも検討してみましょう。

特に重要なのはコンソールの天板高さ。PC作業向けなら高さ70センチ程度が一般的ですが、高さが変えられるスツールやチェアがあると、座りながら最適な高さに調整できるので便利です。その際、スツールやチェアが収納しやすいよう、コンソール脚部の形状にも注意しましょう。

照明は可動域が広く、角度調整がしやすいデスクライトが最適です。

 

使わないときは隠してすっきり!飾り棚にもなるバタフライデスク

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デスクを設置するスペースがどうしてもとれないときは、壁付けできるバタフライタイプを選ぶ方法もあります。DIY、既製品ともに、耐荷重と強度について確認しておくことが重要です。取り付け場所の下地や、施工方法についてもしっかりチェックしておきましょう。

照明は、デスクライトや机に固定するクランプ式ライトだと使用の度に手間がかかることがあるので、近くに、角度や高さ調整が可能なフロアライトを配置しておくと便利です。

 

まとめ

今回は、ナチュラルインテリアと相性が良いデスクをご紹介させて頂きました。

デスクを選ぶ際は、床、壁、天井などの内装や、カーテンなどのファブリック類との組み合わせによっても印象が変わります。周囲に配する素材や色とのバランスをとりましょう。デスク周りにグリーンを飾ったり、照明や小物類、アートを配したりするのもよいですね。

好きな趣味の世界観にひたる場所として、或いは集中して作業するワーキングスペースとして。つい時間を忘れてしまうほど、居心地が良いデスク環境をつくってみてください。

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