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      2020/10/25

【プロが解説】おしゃれな門柱事例!たっぷりエクステリア実例を使ってご紹介

橋本朝子
著者:橋本朝子 (一級建築士)

フィンランド在住。法政大学建築学科卒業。建築設計事務所、ガーデニング設計施工会社を経て独立。現在はフィンランドで個人邸宅の庭をはじめ、学校、店舗、公園など幅広い外部空間の設計を手掛ける。設計のテーマは、「毎日の暮らしがより楽しくなるガーデン」。住まいは築50年の住宅。インテリア、ガーデンともにリノベーションを重ねて家族と住む。趣味はアップサイクル。

近年、一戸建ての庭のリノベーション、または新築のエクステリア案件で、素敵なフロントガーデンののニーズが増えています。フロントガーデンとは、道路と住宅建物の間のスペースを庭園ととらえてデザインされた空間のこと。その中で、通りを行きかう人々の特に目につきやすい場所が門柱です。

門柱とは、もともと門扉の両脇に立っている支柱です。現代のライフスタイルによりなじむ欧米型のオープン・エクステリアが主流になるにつれ、門扉やフェンスはつけずに、さまざまな便利な機能のある門柱のみ設置するケースが多くなっています。

住宅街を歩いていて、表札やインターホンを組み込んだおしゃれな住宅のエントランスを見てわくわくしたことがある人も多いはず。住宅の外観におけるファーストインプレッション、大事です。しかし実際どのように選んだらよいのでしょうか。

そこで今回は、一戸建ての印象を大幅アップすることのできるデザイン門柱について、徹底解説します!

来客が憧れる!おしゃれな門柱で素敵な外観を実現する方法

まずは押さえよう!門柱に求められる役割とは?

門柱は門扉を支え、人々を出迎えするのが本来の機能ですが、現代の門柱には様々な他の機能が求められます。例えば、門柱から内側は個人の敷地であることを示したり、門柱から玄関扉までさりげなく案内したりする役割もあります。

住宅への来訪者は、まず門柱にある表札を見て誰の家であるのかを把握します。郵便や荷物の配達人なら、ポストに投函しますし、お客様ならインターホンを押すでしょう。その家の門柱をみて、「素敵な家だな」とつぶやく人もいるかもしれませんね!

このように、素敵な門柱を取り入れて門回りを総合的にデザインすることで、マイホームをより魅力的に見せることができます。門柱にはいろいろなタイプがありますので、住宅建物に合った門柱を選ぶことでおしゃれなエントランス周りを実現できます。

住宅のイメージと敷地間口の広さから門柱を選んでみよう

門柱には、いろいろな種類がありますが、大きく分けると、ポール型とウォール型があり、いずれの場合も既製品から選ぶ方法と、オリジナルな門柱をデザイン、施工する方法があります。門柱のタイプは、住宅建物のイメージ、敷地の間口の広さなどを総合的に考えて選ぶと良いです。

ポール型門柱:設置するスペースが限られている時に!

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既製品の選択肢も多いポール型の機能門柱は、柱に表札、インターホン、ポストや照明器具などがあらかじめついてコンパクトにまとまっています。製品を選んで施工するだけなので、最も簡単な方法と言えます。既製品は、外部環境に対して耐久性があり軽量な金属製のものがほとんどです。 大きさはせいぜいポストの幅程度で場所をとりません。特に敷地内で設置するスペースが限られている都市型住宅にとても有効です。

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モダンでスタイリッシュなイメージには、金属のシャープさを生かしてシンプルに仕上げた製品が合います。 金属といっても、メタリックな仕上げのもの、白や黒に塗装してあるものがあり、どんな仕上げのものを選んだらよいか悩むかもしれません。そんなときは、住宅の窓枠やドア枠の色とあわせると、しっくりきます。

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ナチュラルな雰囲気を重視する場合や、木のぬくもりを大切にした木造家屋には木製の門柱がぴったりです。木の色調は住宅の家の色調に合わせると上手くまとまります。木製ボックス状の門柱で表札とポストの機能のみならDIYも可能です。

ウォール型門柱:デザイン・素材の幅が広がる!

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一方、ウォール型は壁のような幅の広い形態の門柱です。ウォール型の門柱は敷地に余裕のある邸宅、コンクリート造の住宅によく似合います。幅が広いので、敷地境界をしっかり示す効果も高いです。フェンス、照明器具や植栽等、他のフロントガーデンのエレメントと組み合わせると、とびきりおしゃれな門柱回りが実現できます。

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ウォール型は様々な構造、デザインの可能性があります。コンクリートブロックやコンクリートの下地に塗装やタイル貼りの仕上げをしたタイプは重厚感のある高級な外観イメージになります。

ウォール下地にはポスト、インターホンなどを組み込んだ表札パネルを取り付けることができます。下地のウォールを施工する際は、組み込む器具に合わせて空間をあけておきましょう。

表札パネルはステンレス、アルミ等の金属パネルの他、ガラス、アクリルなどを使用することもできます。耐久性を考えると、ステンレス製がおすすめです。

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敷地を塀でしっかりガードするため、道路沿いを塀と門扉の組み合わせにすることもあるでしょう。その場合門柱はありませんが、表札パネルは必要です。塀が高いと圧迫感があり排他的な印象になりがちですが、思い切って面積の広く厚みのある金属製の表札パネルを設置すると入り口まわりのイメージが良くなります。訪問者が敷地内に入らなくてもよいように、ポストやインターホン組み込みにするとなお良いです。

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ウッドフェンスを土台とした門柱は軽やかな、カジュアルな外観イメージになります。ポストやインターホン組み込みの造作も、木造のほうがより簡単です。本物の木材を使用する場合、防腐処理された木材を使用し塗装等定期的にメンテナンスしていくと、長くきれいな状態を保てます。

オリジナルデザインの門柱にする場合は、機能や構造、素材の組み合わせが自由で無限大です。住み手が求めるイメージが実現しやすい方法、自分らしさが最も表現できる方法と言えるでしょう。

ポール型、ウォール型、どちらにも言えることですが、住宅建物と道路の間はフロントガーデンととらえて、住宅の外観と門柱の素材感やイメージを合わせて検討しましょう。また植栽や他のエクステリア要素、玄関までのアプローチなど、敷地全体のバランスや統一感を考えるという視点があるとベストです。

専門家に依頼する場合は、相談する前にカタログをチェック

「我が家に似合う門柱のイメージが全くわかない」といった場合、設計事務所や建設会社等の専門家に実際に敷地や新築プランを見てもらい、最適な門柱を提案してもらいましょう。また、自分でデザイン・施工できる場合でも、基礎工事、電気工事は専門の施工会社に依頼するのが良いでしょう。

専門家に相談する際、希望するイメージがよく伝わるようにカタログやインターネットから集めた写真を見せると話が進めやすいでしょう。代表的なエクステリアメーカーのウェブカタログを下に記載しておりますので、チェックしてみてください。

株式会社LIXIL(リクシル) 機能門柱FW
https://www.lixil.co.jp/lineup/gate_fence/function_fw/

YKK AP株式会社 エクステリア建材(玄関回り)
https://www.ykkap.co.jp/search/index.html?s=exterior_entrance

パナソニック株式会社 エクステリア商品
https://sumai.panasonic.jp/exterior/?_ga=2.125834445.1532076031.1603452788-1617884187.1603452788

三協立山株式会社 機能ポール・機能門柱
https://alumi.st-grp.co.jp/products/gate/paul/index.html

会社美濃クラフト 門柱
https://www.minocraft.co.jp/products/index.php?page=category_sub&c0=367

 

おしゃれ門柱事例7選!実例を使ってたっぷり解説

実際に様々な構造や素材を組み合わせた、素敵な門柱の実例を見ていくことにしましょう。

ポール型のおしゃれ門柱

フロントガーデンに調和した門柱

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前面道路から玄関まで高低差のある住宅のフロントガーデン。美しくライティングされた植栽の中で目が行くのは、二つの細長い箱を組み合わせたような形のステンレス製門柱です。地面さしこみ式のスポットライトが効果的に使われています。

コールテン鋼のコンテンポラリーな門柱

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ミニマルな形態のコールテン鋼の門柱ならシャープなモダンさ、温かみのあるナチュラルさが両立します。コールテン鋼は、表面の錆が鉄合金を保護しているので、定期的に塗装する必要がありません。ローメンテナンスなエクステリア素材として注目されています。

宅配ボックスとしても機能するモダン門柱

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こちらの門柱は、スチールとイペ材から作られていて、ポストとしても宅配ボックスとしても機能します。門柱は、写真の例(海外事例)のように数字だけを大きく表示するとよりスタイリッシュに見えます。表札は後で取り外せるように小さくしておくのも一つの手です。

ウォール型のおしゃれ門柱

黒く塗装されたモダンなウォール門柱

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北欧風の白いモダンな住宅の外観にコントラストをなすように、黒く塗装された門柱。同様にスポットライトを仕込んだウォールをリズミカルに並べて、シックな空間をつくりだしています。

高さを抑え植栽と調和させた門柱

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コールテン鋼のウォール型門柱は花壇の縁石の上にのったボックスのようなデザイン。決して間口の広い敷地ではありませんが、ウォールを低く抑えて植栽と調和させることで見事なフロントガーデンになっています。

ガビオン門柱

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ガビオンを利用したウォール型門柱。スチールバスケットの中に石を詰めたガビオンは土止め用の擁壁として活用されますが、住宅エクステリアでも注目をあびています。つめる石の色合いで様々な表情を出すことができます。こちらの例ではガビオンにスチールプレートを貼り付けてありますが、金属製のポール型門柱と組み合わせて施工しても素敵です。

組み合わせ自在な既製品門柱

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YKK APのルシアスシリーズは、様々な素材感・テイストから選ぶことのできるウォール型門柱です。表札、ポスト、インターホンを備え、照明器具と組み合わせることができます。フェンスなど他の資材と組み合わせてトータルコーディネイトもできます。

まとめ

門柱はいわば一戸建ての「顔」の部分。どのようにアレンジするかで住宅そのものの印象も決まってきます。しかも毎日利用する、住宅の最も重要な要素の一つです。

既製品の機能門柱からオリジナルなデザイン門柱まで、選択肢も様々です。専門家の手を借りる場合もDIYする場合も、時間をかけてじっくり検討して、家の価値をあげる素敵な門柱にしたいものです。

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