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【プロが教える】シクラメンを使ったおしゃれなガーデンを実現する方法!冬枯れのお庭に鮮やかな花色が映える

橋本朝子
著者:橋本朝子 (一級建築士)

フィンランド在住。法政大学建築学科卒業。建築設計事務所、ガーデニング設計施工会社を経て独立。現在はフィンランドで個人邸宅の庭をはじめ、学校、店舗、公園など幅広い外部空間の設計を手掛ける。設計のテーマは、「毎日の暮らしがより楽しくなるガーデン」。住まいは築50年の住宅。インテリア、ガーデンともにリノベーションを重ねて家族と住む。趣味はアップサイクル。

豪華に冬を彩るシクラメンの鮮やかな花色には目を奪われるものがあります。一方、地植えもでき寄せ植えにぴったりのガーデンシクラメンも魅力的!秋ごろガーデンセンターの店頭に並んでいる小型のガーデンシクラメンを見かけても、どう使えばいいのかな?耐寒性はあるの?と思った方もいらっしゃるかもしれませんね。

今回はガーデンシクラメンや原種シクラメンなど、お庭で使える小型のシクラメンの上手な見せ方、育て方について解説します。地植え、鉢植えの素敵な実例もたくさんご紹介しますので、ぜひお庭づくりの参考にしてくださいね!

シクラメンを取り入れたおしゃれなガーデンを実現する方法

シクラメンの特徴とガーデニングのポイント

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ガーデンシクラメンは球根植物で、秋から春にかけてピンクや赤、白の花を咲かせます。室内で楽しむ通常のシクラメンの小型種の中で、耐寒性が高く戸外に植えられるものはガーデンシクラメンと呼ばれます。丸みのある少々肉厚の葉は美しい模様入りのものも多く、観賞価値があります。

またさらに耐寒性のより強い原種シクラメンにも注目が集まっています。冬に氷点下が続かない地方なら庭で育てることができます。これらの庭用シクラメンは室内観賞用に比べたら花も葉もずっと小ぶりですが、びっしりと咲いたシクラメンを地植えや鉢植えにすると、お庭をぱっと明るい雰囲気にすることができますよ!

地植えでも鉢植えでも!シクラメンでおしゃれなガーデンを実現する方法

地植えならガーデンシクラメン、原種シクラメンの野趣を楽しみましょう。寄せ植えなら花の色に注目して、同系色の花や葉色、オーナメント類と合わせて豪華さを演出しましょう。

シクラメン×地植えの場合

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ガーデンシクラメン、原種シクラメンの花期は品種によって違うものの、10月から4月ごろの間です。お庭の一番寂しくなる時期に華やかな花色が見れるのはうれしい限り。同じ時期に花が咲く植物と合わせて落葉樹の下や花壇に植えれば、冬の間中華やかさを演出することも可能です。

好みにもよりますが、地植えの場合は地面を花で埋め尽くさないほうが、ずっと冬らしい趣があります。例えば冬枯れの樹木の枝ぶりは、それだけで美しいもの。あまりたくさんの花は植えすぎず、地面が少し見えるくらいのすかすか具合が逆におしゃれです。

ガーデンシクラメンはシクラメンに比べて耐寒性がより高いですが、氷点下や霜には耐えません。戸外で楽しむ場合は霜にあたらない樹木の下で。冬に氷点下の日が続くような地方ではどのシクラメンの栽培もより難しいですが、霜に当たらない場所・マルチングで地面を保護したうえで原種シクラメンを試してみましょう。

シクラメン×鉢植えの場合

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ガーデンシクラメン、原種シクラメンとも鉢植えにして、戸外でも室内でも楽しむことができます。ガーデンシクラメンの華やかな花の色合いは、クリスマスやお正月の寄せ植えにもぴったり。単独でかわいい鉢に植えても似合いますし、大きな鉢やトレー、バスケットに他の植物と寄せ植えにすると豪華になります。

地植えとはまた違った楽しみ方として、ピンクや赤、白など色をテーマに他の植物やオーナメント類とコーディネートしてみましょう。例えば赤のガーデンシクラメンなら赤い実のなる植物やミニポインセチアと合わせ、赤のキャンドルやクリスマスオーナメント、きれいなガーラントをあしらってみるなど。

シクラメンと合わせて使いたい!相性が良い植物・マテリアル

シクラメンと寄植えして相性が良い植物

鉢植えなら、、、

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ガーデンシクラメンと相性の良い植物は、冬から早春の植物。玄関先を飾る寄せ植えなら、クリスマスやお正月を意識した組み合わせがおすすめ。ガーデンシクラメンの花や葉の色に近い植物を合わせるとまとまりやすいですよ。コニファー類、ポインセチア、マンリョウ、ハボタン、クッションブッシュ、カルーナなど。

地植えなら、、、

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早春の庭にぴったりのシクラメン。地植えのガーデンシクラメンと同時期に咲くものを合わせましょう。例えば2~4月中に開花しているのはスノードロップ、ヘレボラス、ハボタンなどです。冬枯れの庭はシクラメンにお似合いの背景。写真のようにサンゴミズキなどの落葉樹の幹が見えていると冬らしさが演出できます。

シクラメンと相性が良い鉢・プランター

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室内で楽しむならプラスチック鉢に植えたうえで受け皿に置き、素敵な鉢カバーを合わせましょう。クリスマス風ならバスケットやウッドプランターを鉢カバーがわりに。お正月で和風にするならマットブラウンの陶器鉢に。平たいトレーのような形の入れ物に小さなシクラメンを植え、間にコケを詰めると林床の雰囲気に。

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外で楽しむ場合ならテラコッタ鉢が似合うほか、金属製ポットに植えればシックな雰囲気に、コンクリート鉢に植えればモダンな雰囲気に演出できますよ。細長いプランター、低いボウル型、カップ型の鉢も背の低いガーデンシクラメンを植えたときに映えます。

シクラメンは育てやすい?夏越しや冬越し可能?

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ガーデンシクラメン、原種シクラメンとも、初心者には少し育てづらい植物です。なぜなら、シクラメンは寒すぎるのも暑すぎるのもきらいだからです。冬の戸外なら、氷点下の日が続かず霜のおりない環境が必要。冬の室内は暖房がきいた暖かい室内は苦手なので、涼しい玄関先の明るい場所で。

暖地なら育ちやすいかというと、日本の蒸し暑い夏が苦手なシクラメン類にとって夏越しもまた工夫が必要。ガーデンシクラメン、原種シクラメンとも夏の間は最小限の水やりで成長をとめて、日当たりは避けて風通しのよい日陰で苗を休ませるようにして過ごさせます。

環境に適応したり上手に育てたりすれば毎年楽しめるシクラメンですが、初心者なら難しいことは考えず冬の間楽しむシーズン苗とわりきって楽しむのも一つの方法。どの場合も開花中は葉も花も込み合うので蒸れないように風通しの良い場所で育て、咲き終わった花は放置しないで花茎ごと摘み取るようにすると長持ちします。

ガーデンシクラメンの育て方は、ガーデンシクラメン栽培農家さんの「たけいち農園」さんのページに詳しく掲載されています。

原種シクラメンの詳しい育て方は、「シクラメンの育て方.net」さんのページ「原種シクラメンの育て方」を参考に。

プロがおすすめする定番シクラメンの品種3選

地植えや鉢うえで楽しめ、比較的育てやすい3種類はこちらです。

強健なものを選ぶならガーデンシクラメンの単色

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ガーデンシクラメンと呼ばれるシクラメンの中には魅力的なグラデーション咲きやフリル咲きのものも出回っていますが、お庭には単色でとりいれてみましょう。単色の小ぶりのシクラメンはより強健で初心者向けです。単色なら他の植物との色合わせもイメージしやすいですよ。10~3月まで長い間咲きます。

やさしい色合いの花が魅力的なシクラメン・コウム

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日本でも流通している原種シクラメンです。開花期は1~3月。高さ10センチに満たない小さなシクラメンで、地植えで群生する姿をみたらだれでも虜になってしまいそうな愛らしさがあります。花色もピンクや白、紫がかったピンクなどやさしい色合いで、スノードロップなどの他の早春の花と似合います。

花だけでなく葉も美しいシクラメン・ヘデリフォリウム

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原種シクラメンでもう一つのおすすめはシクラメン・ヘデリフォリウム。開花期は9~11月なので、秋にシクラメンを楽しみたい人向け。涼しくなってくると花茎がまず現れ、続いてヘデラに似た先のとがった葉が現れます。半日陰でやや乾燥気味の場所に。

プロが教える!シクラメンを取り入れたおしゃれなガーデン実例12選

ガーデンシクラメンや原種シクラメンを利用した素敵なお庭の実例をご紹介します。

シクラメン×お庭・花壇編 6選

ヘレボラスの近くに植えれば早春らしさを楽しめる

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早春に咲く原種シクラメンとヘレボラスは相性の良い組み合わせ。原種シクラメンの白やピンクの色合いは、ヘレボラスの花に良く合います。

シンボルツリーの下をシクラメンコーナーにすると冬でも見どころを作れる

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冬に陽だまりをつくり霜から守ってくれる落葉樹の下は、原種シクラメンにとって理想的な場所。シンボルツリーの下のピンクのじゅうたんは人々の注目を集めることでしょう。

ガーデンシクラメンを常緑メインの植え込みに植えると季節感がでる

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ガーデンシクラメンはリピート植栽の間を埋める素材としても完璧。大小の常緑樹が規則正しく並んでいる植え込みなら、隙間にガーデンシクラメンを植えると空間を埋めることができ、冬らしさも表現できますよ。

オーナメントとシクラメンを合わせればクリスマスの飾りつけにも

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シクラメンとオーナメント類でクリスマスデコレーションしてみましょう。大きなボウル型やカップ型の鉢を用意して、2~3株の赤いガーデンシクラメンを植えます。間にきれいな枝やトウヒの枝、クリスマスオーナメントをあしらうとボリューム感がでます。

冬枯れの絵画を背景にすれば、室内で早春の雰囲気を楽しめる

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ヨーロッパのような、広大な冬枯れの庭がなくても大丈夫。冬の風景の絵画を背景に、玄関の棚の上で早春を楽しむことができます。平たいボウル型やカップ型の容器に好きな色のガーデンシクラメンを植え、土の表面にコケをはりましょう。山野草鉢に植えて掛け軸を背景に明るい光のさす床の間においても良いですね。

原種シクラメンなら和風庭園やロックガーデンにも使える

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意外かもしれませんが、楚々とした原種シクラメンは和風庭園やロックガーデンにも似合います。岩の隙間は水もち・水はけがよく、冬でも適度に暖かいのです。ただし樹木の下などで直接霜に当たらないような場所がおすすめです。

シクラメン×アプローチ編 3選

玄関前の花壇に、常緑樹とシクラメンを植えるときちんと感がでる

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洋風住宅のエントランス花壇にはガーデンシクラメンがおすすめです。かっちり刈り込んだ常緑樹の生垣の脇に花壇を設けて季節の花で満たせば、いつも整ったエントランスに。

ガーデンシクラメンを使った手軽な寄せ植えなら、玄関先の素敵なワンポイントに

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ガーデンシクラメン、ハボタン、カルーナを組み合わせれば、ローコスト・簡単で実現しやすい寄せ植えに。玄関先に飾れば出入りするたびに楽しむことができますね。贈り物としても気がきいています。

玄関ポーチにガーデンシクラメンの鉢植えを置けばひと冬中彩れる

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白いバスケットを鉢カバーに色とりどりのガーデンシクラメンを植えこめば、テラスや玄関ポーチの飾りにぴったりです。白い鉢に植えればシクラメンの鮮やかな花が引き立ちます。大中小と高さを変えて植えこむととても目をひくコーナーになります。

シクラメン×ベランダ編 3選

小型シクラメンならスモールスペースで豪華な寄せ植えになる

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秋にガーデンシクラメンを早速手に入れたら、初冬の雰囲気ただよう寄せ植えにしてバルコニーに飾りましょう。同時期に出回るカルーナ、ミニタイプのハボタン、ペルネッティアをトタンのプランターに並べて植え込み、間にはコケを敷き込むと風情が出ます。

ガーデンシクラメンを平たい入れ物に並べれば地植えの雰囲気が楽しめる。

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平たいウッドプランターに一種類のガーデンシクラメンを敷き詰めると、バルコニーの床でも地植えしたような雰囲気が出せますよ。たくさんの種類を植えこまず、シンプルに徹します。

金属製バスケットとコケを利用すれば、立体感が出せる

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3段のワイヤーバスケットにコケを敷き、中にガーデンシクラメンを植え込みましょう。室内やバルコニーのテーブルの上で楽しむのにぴったりの飾りが出来上がります。一番上のバスケットにキャンドルホルダーを仕込めば、クリスマスの雰囲気をより盛り上げることができますよ。

まとめ

シクラメンを庭やバルコニーで育てるなら、中でも比較的耐寒性のあるガーデンシクラメン、原種シクラメンを利用しましょう。ガーデンシクラメンは開花時期が長く、冬中華やかさを楽しむことができます。耐寒性重視なら原種シクラメンを。

冬枯れの庭でピンク、赤、白の鮮やかな花色がアクセントになる小型のシクラメン類。地植えや鉢植えでとりいれて冬を明るく彩りましょう!

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