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【プロが教える】桔梗を使ったおしゃれなガーデンを実現する方法!和風にも洋風にもアレンジ可能

橋本朝子
著者:橋本朝子 (一級建築士)

フィンランド在住。法政大学建築学科卒業。建築設計事務所、ガーデニング設計施工会社を経て独立。現在はフィンランドで個人邸宅の庭をはじめ、学校、店舗、公園など幅広い外部空間の設計を手掛ける。設計のテーマは、「毎日の暮らしがより楽しくなるガーデン」。住まいは築50年の住宅。インテリア、ガーデンともにリノベーションを重ねて家族と住む。趣味はアップサイクル。

初夏から秋にかけて長い間目立つ花を咲かせるキキョウ。長い茎の先に大きな青い花を咲かせ、そよ風にゆれる姿は爽やかです。お庭に咲いていれば涼を呼ぶこと間違いなし。和風のイメージをもっている方もいらっしゃるかもしれませんが、欧米のお庭でも好んで使われます。

今回はキキョウの特徴やおすすめの品種、お庭への取り入れ方の解説です。キキョウを取り入れてお庭をさらにおしゃれにしてみませんか!

桔梗を取り入れたおしゃれなガーデンを実現する方法

桔梗の特徴とガーデニングデザインのポイント

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キキョウはもともと日本の日当たりの良い山野に自生していた宿根草。日本のお庭に取り入れやすい植物です。冬は地上部が枯れますが、春に新しい芽がでて花が咲きます。開花期は7~9月ごろ。キキョウの英語名はバルーンフラワー。丸い風船のようなつぼみが膨らんでは裂け、次々に開花します。

よく見かける普通のキキョウは青や白の花をつけ、高さ40~80センチの高さになります。様々な品種もあり、花色は青・白のほかピンクや絞り模様、一重のほかダブル咲きの花もあります。品種によって草丈も違ってきます。

お庭にキキョウを取り入れるなら、花の色や草丈に注目してアレンジすること、冬に枯れていても春になるとまた芽がでるので、花壇の中など踏まれない場所に植えることがポイントです。

地植えでも鉢植えでも!桔梗でおしゃれなガーデンを実現する方法

桔梗×庭植えの場合

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キキョウは日当たりの良い場所に地植えすると元気に育ちます。通常のキキョウは80センチにも育つことがあるので、花壇なら後方が似合います。60~90センチ程度に育つ他の草花と混植すると、見ごたえのある夏の花壇になります。日当たりのよいフェンスやウォールを背景に植えるとキキョウが引き立って見えます。

また、品種改良によって高さ20センチ程度で花の咲くキキョウも出回っています。矮性のキキョウの場合、花壇の前方から中央あたりに植えましょう。矮性の品種は他の一年草やカラーリーフプランツとも組み合わせやすく、スモールスペースでも取り扱いやすいのでおすすめですよ!

桔梗×鉢植えの場合

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キキョウは鉢植えでも育ちます。草丈が高くなる基本種なら太い根が地中深く伸びるので、深鉢に。矮性種なら浅い鉢でも楽しめます。深鉢に植えたキキョウはテラスや玄関先を飾るのにぴったり。浅鉢、小さな鉢ならガーデンラックやテーブルの上において楽しめます。

桔梗と合わせて使いたい!相性が良い植物・マテリアル

桔梗と寄植えして相性が良い植物

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基本種のキキョウは、日当たり向けの高さのある宿根草・多年草と合わせてボリューム感のある花壇にすると素敵です。例えば花の時期が近いエキナセア、リアトリス、宿根フロックス、ベンケイソウ、ユリなど。花の咲く植物に加えてオーナメンタルグラスも加えると、夏の野山のような雰囲気を出すことができます。

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矮性のキキョウなら、背の高さ10~30センチの一年草、宿根草、カラーリーフプランツとの組み合わせがおすすめです。キキョウの青、ピンク、白の花の色合いに合う引き立て役の小花を合わせ、色の美しい葉で差し色を加えるとブーケのように華やかな花壇になりますよ。

桔梗と相性が良い鉢

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キキョウは選ぶ鉢によって洋風にも和風にもアレンジできます。洋風に見せたいならテラコッタポットや洋風の陶器のポットに。洋風でもカントリー風にしたいなら藤のバスケットやオーク樽、ウッドプランターに。

和風にもばっちり似合うキキョウ。和風の陶器のつぼ型の鉢に植えれば玄関先を飾れます。また草物盆栽用の鉢に植えて床の間におけば、ゲストをおもてなしできます。

桔梗は育てやすい?育て方と植える時期をおさえておこう

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キキョウは強健で育てやすい植物です。春先に買ってきた苗は、日当たりが良く水はけ、通風のよい場所に植え付けます。植える際は培養土にあらかじめ緩効性肥料を施しましょう。根付くまでの間は水切れしないように注意します。根付いてしまったら、極度に乾燥している時のみ水やりをします。

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キキョウといったら、これ。強健な基本種

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基本のキキョウは青や白の一重の花。高さは80センチ程度まで縦長に伸びワイルドフラワーの雰囲気をもっています。日当たりのよい花壇や玄関先などにキキョウを一株植えただけでも、清涼感のある素敵な一角になりますよ。草原風のお庭や、和風庭園に彩りを加えたいときも基本種のキキョウがよく似合います。

矮性種のアストラシリーズなら、花壇に取り入れやすい

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ガーデニングで使いやすいのは矮性のキキョウ。30センチ程度にこんもり育ち、花壇の中やコンテナガーデンの素材として他の植物と組み合わせもしやすい種類です。矮性種はアストラと名のついたシリーズのものが出回っています。アストラ・ブルー、アストラ・ピンク、アストラ・セミダブルラベンダーなど。

ダブルの花びらがゴージャスなハコネダブルホワイト

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エレガントな魅力のある八重の白い花を咲かせるキキョウ、ハコネダブルホワイト。草丈が40~50センチ程度とほどよい大きさに育ちます。洋風の庭に似合います。ホワイトガーデンの夏の主役にも。同じシリーズでハコネダブルブルーは青い花が咲きます。

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カラーリーフプランツを隣に植えれば、キキョウの花が映える

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リビングルームや玄関からよく見える花壇にキキョウを取り入れれば、夏中さわやかな花が楽しめます。花壇の手前に矮性のキキョウを植え、隣にシルバーリーフが美しいシロタエギクや斑入りのホスタを植えましょう。葉の美しい植物がキキョウのブルーの背景になってくれます。

背の高い宿根草を集めれば、豪華な夏花壇になる

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花が大好きなら、大きな花壇を設けて様々な花を植えてみたいもの。キキョウをはじめ夏に咲く宿根草で草丈の高いものはたくさんあります。写真のカラフルな夏花壇のイメージにするにはヘメロカリス、リアトリス、クレオメ、宿根フロックス、ルドベキア、ユーパトリウム、アスター、ユリなどを組合わせましょう。

種類をおさえればモダンなイメージの花壇になる

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モダンな植栽にしたいなら、植栽の種類は少なめに。キキョウとフウチソウの組み合わせなら、和モダンなイメージです。キキョウの青い花の点点と、フウチソウの黄緑色の線のシンプルな組み合わせがアーティスティックです。

キキョウと濃い色の花を合せると華やかさと落ち着きが両立する

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写真は矮性のキキョウをボーダー花壇に取り入れた例です。キキョウの周りにパープルのサルビア、オレンジのエキナセアを合わせ、さらにペチュニアや斑入りのゼラニウムで華やかに彩っています。カラフルでも明度の低い色の組み合わせなら落ち着いて見えます。

キキョウとヘメロカリスの組み合わせなら、トータルで花を長く楽しめる

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ヘメロカリスとキキョウは鮮やかな色のコントラストが楽しめる組み合わせ。ヘメロカリスには早咲き、遅咲きの品種があり、キキョウの花期をはさんで前と後に咲かせることも可能です。これならキキョウの花が終わってもさみしくなりませんね。

エキナセアとの組み合わせなら花期がほぼ同じで楽しめる

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エキナセアとキキョウは草丈も花期も似通っているので、夏花壇での共演を楽しめます。キキョウの青、白、ピンク。エキナセアのピンク、白、オレンジ、黄色。これだけでも様々な色の組み合わせが実現できますよ。

青花キキョウと白い小花の組み合わせならお互いを引き立てあう

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青い花のキキョウと一種類他の花を合せるなら、白い小花がおすすめです。夏の花壇をよりさわやかに彩ってくれますよ。このまま切り花にして室内に飾っても素敵です。写真の白い花はアメリカナツシロギクです。

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まずは一鉢。矮性のキキョウなら鉢植えから始められる

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キキョウは可愛いのでぜひ欲しいけれど、花壇まで作るのは大仕事。そんなときはまず鉢植えでとりいれてみませんか!矮性のキキョウなら花色も様々。八重の花を選べば小さな一鉢でも存在感が抜群です。

フェンスぞいにキキョウを植えれば、縦長のフォルムが生かせる

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キキョウのすっと長い姿は、フェンスやウォールを背景にすると引き立ちます。白いフェンスなら青いキキョウが映えます。ダークな色のフェンスの前なら逆に白やピンクのキキョウが美しく見えます。竹垣にそうように植えれば、和の風情満点です。

モダン和風、禅の庭にもキキョウが映える

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日本原産のキキョウは、和の庭にぴったり似合います。洋風の庭のようにたくさんの種類の一つとして植えるよりは、キキョウだけを主役に植えたほうが粋です。例えば苔と白砂を背景に、キキョウがすっと立っていたらおしゃれです。

白いキキョウを使えばモノトーンのモダンな空間にも似合う

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お庭の花の色数を控えてシックに演出したいなら、白いキキョウをチョイスしましょう。写真の例はモノトーンコーディネートが得意な北欧のガーデンから。木製の壁かけポットに矮性の白いキキョウを合わせています。ダークな色の外壁にかければ白いキキョウの清楚さとシックさが調和します。

キキョウを主役にした草物盆栽なら、和のインテリアにも合う

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キキョウは野外で育てる植物ですが、草物盆栽に仕立てれば来客の際など短い間室内で楽しむことができます。鉢のない根洗いに仕立てて陶板の上に飾れば、野の一部をすくいあげてきたかのようでおしゃれです。

まとめ

日本原産のキキョウは夏の花。青や白、淡いピンクの色合いや細い茎がなどは清涼感たっぷりです。和風、ナチュラルなお庭にはぴったりの花。一方たくさんの夏の花と組み合わせて洋風の花壇を作ることも可能。風になびく姿を楽しみたいなら、背の高い基本種のキキョウを。矮性種なら寄せ植えにも向いています。

キキョウは宿根草で、冬に地上部が枯れてしまったと思っても春になると新しい芽がでてきます。踏まないように、花壇や植栽エリアの中に植えましょう。キキョウの苗は春先出回ります。地上部分のないほとんど根の状態でも販売されていますので、気づいたらぜひ手に取ってみてくださいね。

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