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モリシゲ/MORISHIGE の人気の秘密を探る。香川の漆家具の老舗の深みを味わう

古くから日本で親しまれてきた塗料、「漆」。その歴史は古く、なんと縄文時代前期には装身具や容器などに使用されていたと言います。触るとかぶれてしまうことでも知られる漆の樹ですが、その樹液を使用することで、接着剤として、そして防水性・耐熱性・耐久性を高める塗料として使用されてきました。

北は青森、南は沖縄に至るまで全国各地には独自の漆塗りの技術がそれぞれ受け継がれており、京都の京漆器や石川県の輪島塗など、各地域独自の漆器が工芸品として親しまれてきました。幕末から明治期には、漆工品は日本のから海外への輸出品として人気であり、今日でも漆器のことを「japan」と呼ぶほど、日本の漆塗りの文化は世界にも浸透しています。

そんな漆塗りの技術を家具へと活かした日本の家具ブランド「モリシゲ」は、伝統的な香川漆芸の技術と職人の手仕事による丁寧かつ芸術品のような美しい家具作りをおこなってきた、日本トップクラスの家具ブランドです。今回はそんなモリシゲの魅力を探りつつ、日本の伝統的な漆塗りの魅力についても再確認していきたいと思います。日本の魅力的な家具ブランドをお探しの方や、漆塗りの家具に興味のある方、和モダンスタイルの上質な家具をお探しの方など、ぜひインテリア作りの参考になさってください。

モリシゲが何故支持されるのか?インテリアのプロがその人気の秘密を紐解く

モリシゲとは?

モリシゲが創業した地、香川では200年近くの漆芸の歴史があります。江戸時代後期、「玉楮象谷(たまかじぞうこく)」という一人の職人が京都へ訪れた際、東本願寺や大徳寺などが所有していた中国南方や東南アジアの「籃胎蒟醤(らんたいきんま)漆器」や中国の「唐物漆器」などに影響を受け、独自の技法を編み出しました。現在では彼の編み出した「蒟醤(きんま)・存清(ぞんせい)・彫漆(ちょうしつ)」の技法は、「香川の三技法」と呼ばれており、そこに「後藤塗」「象谷塗」の2つを加えた5つの技法が国の伝統的工芸品に指定されています。

独自の技法を持つ香川の伝統的な漆芸は、主に高松市を中心に繁栄してきました。そんな香川県高松市に1944年、創業者「森繁治」によって漆塗りの座卓の製造を行う漆芸工房として創業したのがモリシゲの始まりでした。モリシゲの前身の工房は、その後1954年に株式会社へと改組すると、高松市福岡町に小売店舗を設けます。この頃、戦後の復興により、当時の家庭には不可欠な座卓などの家具需要が増加したことにより、昭和30年頃まで高松市の産業は最盛期となります。モリシゲもまた、順調に規模を大きくしていき、昭和28年には木工場を設立し、座卓の素地の製造から漆塗りまでの一貫製造を開始します。

1960年代頃、戦後の高度経済成長期の只中、日本のインテリアはそれまでの和室を主としたライフスタイルからリビングなどの洋室が一般化家庭のライフスタイルにも浸透し始めます。昭和37年にはモリシゲも、リビングセットやキャビネットを中心とした洋家具の製造を開始します。昭和55年には、「全国優良家具展」にて内閣総理大臣賞。これまでも、全国漆器展などでの受賞歴がありましたが、漆器としての価値だけではなく、家具としての高い品質のものづくりへのこだわりが、確かな形で評価を得た形となりました。

その後、平成初期頃までには順調に売上を伸ばしていき、東京・大阪・福岡にもショールームをオープンします。工場の増改築や本社に漆や塗装工程を行う公開工房を設置するなど、その業績は順調に見えましたが、この頃バブルが崩壊したことにより、その後のモリシゲは苦難の時代を迎えることとなります。バブル崩壊後の日本経済の悪化や、安価で買い替えサイクルの激しい低価格の家具メーカーの流行は、本物志向で丈夫で長持ち、伝統技術を家具へ施す丁寧な職人仕事を得意とするモリシゲとの相性が悪かったと言えます。

しかしながら、モリシゲがトップ家具メーカーである事実は変わりありません。厳選した木材をはじめとした素材へのこだわりや、受け継がれきた卓越した漆塗りの技術、一つ一つの工程を丁寧に行う匠たちの手仕事によって生み出された家具は、孫の代まで受け継がれるような堅牢かつ上質な美しさを持っています。オーセンティックで和モダン調の上質な家具は、現在も目の肥えたインテリアファンやユーザーに人気を博しています。モリシゲのような日本の美とクラフトマンシップを受け継ぐ稀有なブランドは、世界に誇るジャパンブランドとして、これからも注目していきたい存在です。

参考:モリシゲ HP「ABOUT US」
https://morishige-furniture.co.jp/showroom/#aboutus

参考:香川県ホームページ 「香川県漆芸研究所」>「漆芸の歴史1」
https://www.pref.kagawa.lg.jp/shitsugei/sitsugei/history/kfvn.html

参考:香川県ホームページ 「香川県漆芸研究所」>「漆芸の歴史2」
https://www.pref.kagawa.lg.jp/shitsugei/sitsugei/history/history.html

モリシゲのスタイル

モリシゲのアイテムは、主に「クラシック&エレガント」「モダン」「漆モダン(和モダン)」「数寄屋」「漆家具」に分類されています。順番にその特徴を見ていきましょう。

クラシック&エレガントスタイル

まず注目したいのが、クラシックスタイルのアイテムです。日本の家具ブランド中でもトップクラスの品質をもつクラシック家具は人気のスタイルの一つで、漆塗りの技術をウレタン塗装にも取り入れたモリシゲの高い塗装技術による木部の美しさと、しっかりとした丈夫な作り、そしてクラシックな中にも現代の住空間に馴染むデザイン性が、優雅で上品なラインナップとなっています。クラシックの中でも、ネオクラシックテイストの華美過ぎない上品なスタイルは、多くのファンに選ばれています。

モダンスタイル

モダンテイストのアイテムは、洗練された大人の落ち着きを感じるデザインでありながら海外の高級ブランドに引けを取らない高級感とデザイン性があります。スタンダードなモダンテイストのソファやテーブルと、香川漆器の漆塗りの技術を用いた美術品のような美しさを持ったストレージアイテムのグループで、デザイン力とモリシゲの匠の塗装技術が見事な相乗効果を生み出しています。ソファのラインナップが一番豊富であり、重厚感のある落ち着きのある佇まいは、シックなモダンスタイルのインテリアにおすすめです。

漆モダン(和モダン)

和モダンスタイルは、よくあるカジュアルテイストや北欧モダン寄りとは違い、きちんと「和」の良さを取り入れたモダンスタイルとなっています。他所では見ない洒落た佇まいと「艶」のような色気を持っており、和モダンスタイルでありながら、イタリアンモダンスタイルのような洗練されたデザインのアイテムとの相性も良く、デザイナーズアイテムと合わせてコーディネートしても、霞むことのない印象的な存在となります。

伝統的な漆塗りを用いたアイテムが多く、美術品のような美しい佇まいも魅力の一つとなっており、リビング・ダインングから和室や書斎、玄関などにも取り入れられるアイテムが豊富です。

数寄屋スタイル

数寄屋スタイルのアイテムは、現在「水葉」シリーズのみの取り扱いとなっています。栓材をメインに使用した木材本来の色味を生かした木地仕上が特徴的なナチュラルモダンな印象のシリーズで、リビング・ダイニング・和室に向けたアイテムラインナップとなっています。特に印象的なアイテムはソファで、栓素材のベースに、ウォールナット材のアームと背もたれの後ろ部分のあじろ仕上げ、ステンレスの笠木が特徴的なデザインのアイテムです。

漆家具

漆家具は、古くからモリシゲが取り組んできた漆塗りの座卓や、飾り棚といった漆塗りのアイテムをまとめたグループです。一言に「漆家具」といっても、施される漆塗り技法は様々で、その絢爛な塗りの美しさは日本家具の美を極めた姿そのものです。和家具なので和室向けと思いきや、洋室にも取り入れられるようなデザインのものも数多くあるので、美しい飾り棚をお探しの方にもおすすめです。

モリシゲの評判

モリシゲの家具といえば、まず香川漆芸から受け継がれた塗りの技術が一番の魅力ですが、実は見えない部分にまで上質な素材を使用して作り込む、丈夫で長く使える高い品質もまたモリシゲの得意とする部分です。ここでは、実際にモリシゲのソファを使用している方の感想を参考に、その魅力を探っていきましょう。

マンションを買った時に購入しました。
モリシゲというメーカーの品で、26万円、布張りのソファーです。

男の子がいるご家庭は、買い替え前提で安い合皮のソファーを買ってらっしゃいました。
うちは女の子だったし、買い替えることもないだろうと思ってこの価格です。
カバーをかけて使っているので、18年経っても汚れていません。
(来客時だけカバーを外します)

https://women.benesse.ne.jp/forum/zboca040?NENDO=0000&CONTENTS_ID=0104040Z&YY=&PAST_ID=&DD=&MODE=tree&LIST_PGM=&MESSAGE_ID=280672&RET_PGM=&TARGETPAGE=1&HH=&RET_PAGE=&MM=&SEARCH=no&PAGE_NO=3

 

先の方と同じく、我が家もモリシゲのソファーです。本革です。
組み合わせ可能なもので、25万円のものを二つくっつけて合計50万円でした。
結婚した時に購入し、犬を飼いその後男の子も生まれ現在8年使っていますが、全くへたること無くまだまだまだまだ使います。
とっても気に入っています。
やはりそれなりの値段のものは長持ちすると思います。
価値観の違いですが、私は良いものを長く使っていきたいタイプです。
革なので子供の食べこぼしや犬の毛や汚れも吸収されることなく拭き取れます。
この先革がへたってきたら、メーカーさんに革の張り替えをしてもらい一生使い続けたいです。
毎日使うし、目に入るものなので気に入ったものを購入される方が満足度は高いと思います。

https://women.benesse.ne.jp/forum/zboca040?NENDO=0000&CONTENTS_ID=0104040Z&YY=&PAST_ID=&DD=&MODE=tree&LIST_PGM=&MESSAGE_ID=280672&RET_PGM=&TARGETPAGE=1&HH=&RET_PAGE=&MM=&SEARCH=no&PAGE_NO=3

 

モリシゲのソファやチェアは、快適な座り心地と丈夫なフレームも魅力の一つとされています。ソファなどの家具は、長年の使用によって張地を張り替えることになったとしても、フレーム部分がしっかりとしているので、長い間使用し続けることができます。また、モリシゲのアフターサービスによるリペアを利用すれば、ソファやチェアの張り替えはもちろん、テーブルの傷の補修や、引き出しの調整、漆塗りの補修なども各専門の職人の手によって丁寧に行われ、モリシゲの得意とする高い品質での補修を受けることができます。

モリシゲが好きな方におすすめブランド

松創(マツソウ)

松創は、1961年に広島県府中市に創業した日本の老舗家具ブランドです。府中といえば婚礼家具や収納家具が有名ですが、松創も長年桐箪笥や高級和家具を製造してきた家具ブランドでした。現在はモダンなデザインの洋家具の製造も行っており、京漆塗りの家具や、京漆塗りの技法を用いたポリエステル塗装により、希少な銘木の杢目を生かした高級家具を製造しています。

モリシゲの高級感のある和モダンスタイルのアイテムとも渡り合える高級感のあるアイテムが特徴的で、収納家具やダイニング家具などを豊富に扱っています。鮮やかな発色の独自の色漆や、螺鈿細工・蒔絵などの技法を用いたアイテムは、アラブなどの海外セレブがわざわざ松創にオーダーをするほどです。モリシゲの漆家具の雰囲気がお好きな方は、ぜひマツソウもチェックしてみてください。

参考:松創 HP
http://www.matsuso.com/ja/

▼松創についてさらに詳しく知りたい方はこちら

広島県府中は、古くは江戸時代から始まった箪笥作りと、長年受け継がれてきた指物の技術によって家具の産地として有名な地域の一つです。桐箪笥をはじめと...

domani(ドマーニ)

家具メーカーの老舗カリモクの高級ラインのブランドとして1983年に誕生した「ドマーニ」は、上質なクラシックスタイルの家具を取り扱う日本のブランドの一つです。モリシゲのクラシック家具に多い、18世紀末から19世紀頃のネオクラシックスタイルのデザインである「クイーンズライフ」コレクションなどは、モリシゲのクラシック家具がお好きな方にはおすすめです。

クラシックの様式を取り入れた伝統的なデザインのチェアは、どのブランドでも似たような雰囲気を持っていますが、その座り心地や微妙な座面の硬さや高さ、肘置きの位置や細かなデザインなどに違いがあるものです。またモリシゲのクラシック家具は、木部の塗装が艶やかで華やかな印象があるのに対し、ドマーニのクラシック家具の木部の塗装はやや落ち着いた印象を受けます。イメージしているインテリアテイストに合わせて、クラシックスタイルのアイテムを欲しいと考えている方は、ドマーニもチェックしてみてはいかがでしょう。

参考:domani HP
https://www.domani.jp/

▼ドマーニについてさらに詳しく知りたい方はこちら

みなさんご存知の日本の家具メーカー「カリモク」。カリモクの家具といえば、丈夫で品質の良いアイテムとして長年使えることでも人気ですね。さて、そんな...

プロが選ぶ!モリシゲの代表的なおすすめアイテムを5選

存在感のあるモダンソファ:G-ARC(G-アーク)

Gアークソファは、幅広の肘置きとふっくらとしたシートが印象的なモダンスタイルのソファです。アームの支柱にメタルのアクセントが効いた個性的なデザインは、アーバンモダンなインテリアスタイルにマッチします。ハイバックタイプのゆったりとした掛け心地と、幅広の肘掛けをテーブル代わりに使用すれば、ドリンクを飲みながらの映画鑑賞などにもおすすめです。モリシゲの厳選した上質なレザーの張地と、落ち着いた印象のウォールナット素材は高級感があり、応接室などにもおすすめのソファです。

参考:モリシゲ HP「G-アーク」
https://morishige-furniture.co.jp/products/395/

モダンスタルソファと漆塗りの融合:MIYABI(みやび)

落ち着いた印象のゆったりとした掛け心地のみやびソファは、シンプルな和モダンスタイルのデザインでありながら、背面にあしらわれた筋目象谷塗がポイントとなったソファです。通常、あまり人目につかない位置である背面にポイントの漆塗りを用いたこのソファは、壁付で配置するのではなく、部屋の中央にその印象的な後ろ姿を見せるように配置するのがおすすめです。象谷塗りは使い込むほどに渋みを増していく香川の伝統的な漆芸の一つで、無口で渋い大人が背中で語るような古典的なカッコ良さがあります。

参考:モリシゲ HP「MIYABI」
https://morishige-furniture.co.jp/products/1829/

座り心地の良いクラシックダイニングチェア:F-ROSES(F-ローゼス)

モリシゲのクラシックテイストの家具コレクションより、「Fローゼス」シリーズのダイニングチェアになります。シュトラン様式のネオクラシックスタイルに現代的な要素を加えたデザインは、華やかでありながら落ち着いた優雅さを持っています。背中を広く支えるハイバックの背もたれのダイニングチェアで、最近の椅子では珍しいSバネを用いた座面がしっかりとした快適な座り心地となっており、丈夫でしっかりとしたフレームはウレタン鏡面仕上げ塗装により、美しい艶やかな光沢を放ちます。クラシックスタイルのインテリアがお好きな方に、ぜひおすすめしたい上質なチェアです。

参考:モリシゲ HP「F-ローゼス」
https://morishige-furniture.co.jp/products/448/

漆塗りの美しさを感じるチェスト:白水30(はくすい)

28の引き出しをもつ白水は、第25回全国漆器展で通商産業大臣賞を受賞した漆塗りのチェストです。ベースは黒刷毛目漆塗で、これは漆を塗った時の刷毛の跡をあえて残す伝統的な技法の一つで、刷毛目の跡が残ることによって傷などが目立ちにくい特徴を持っています。引き出しの前板には青紫漆銀平目蒔絵が施され、落ち着いた色味でありながらも絢爛な美しさを持っています。モダンなパターンによって、伝統的な漆塗りがモダンでファッショナブルな印象に仕上がっており、その美しさは人目を惹きつけることでしょう。

和風スタイルや和モダンスタイルはもちろん、海外のデザイナーズ家具などと合わせてのコーディネートもおすすめです。

参考:モリシゲ HP「白水チェスト」
https://morishige-furniture.co.jp/products/1349/

15種類の漆塗り技法を楽しむチェスト:あざみ三

引き出しの前板に香川の伝統的な技法5つを含む15種類の異なる技法を用いた装飾を施したあざみ三チェストは、第51回全国漆器展で公益財団法人日本デザイン振興会賞を受賞しました。ベースは深みのある色味と光沢の美しさが特徴のスリ漆塗。スチールほっそりとした脚が、現代的な印象を与えます。引き出しの前板には、黒漆塗・朱漆塗・象谷塗・後藤塗・彫漆・シボリ漆塗存清・クシ目塗・根来塗・刷毛目塗・砂子塗・平目蒔・布目塗・キンマ・ベンガラ朱の15種の技法が用いられた贅沢な作りとなっており、それぞれ異なる表情が絶妙なリズム感を生み出し、印象的な存在感を生み出しています。

カジュアルモダンや洋室にも合わせやすいデザインをしているので、幅広いインテリアスタイルにおすすめのチェストです。

参考:モリシゲ HP「あざみ三」
https://morishige-furniture.co.jp/products/846/

まとめ

モリシゲのアイテムは、一つ一つの工程を専門の職人が丁寧に行うことで、堅牢で上質、そして美しい佇まいを持った存在へと作り上げられます。日本の伝統的なクラフトマンシップを継承しながらも、現代に通じるデザインや人間工学を取り入れ、見た目や丈夫さだけではなく、家具としての使い心地も追求された物作りを行っているのです。

漆は塗られてから100年掛けて乾燥していき完成します。そんな漆塗りの良さを活かすための丈夫な物作りが、モリシゲの高いクオリティーを生み出しているのでしょう。木工技術・塗装技術・デザイン力を併せ持ったモリシゲのアイテムを取り入れて、本物の上質なインテリアを楽しんでみてはいかがでしょう。

参考:モリシゲ HP
https://morishige-furniture.co.jp/

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