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【プロが教える】竹を使ったおしゃれなガーデンを実現する方法!トラブルを防止しつつ植栽するには?

橋本朝子
著者:橋本朝子 (一級建築士)

フィンランド在住。法政大学建築学科卒業。建築設計事務所、ガーデニング設計施工会社を経て独立。現在はフィンランドで個人邸宅の庭をはじめ、学校、店舗、公園など幅広い外部空間の設計を手掛ける。設計のテーマは、「毎日の暮らしがより楽しくなるガーデン」。住まいは築50年の住宅。インテリア、ガーデンともにリノベーションを重ねて家族と住む。趣味はアップサイクル。

すっと伸びた竹の青々とした枝葉には、他の植物にはない魅力があります。和の庭の雰囲気を盛り上げるのにぴったりの竹。モダンやアジアン風な庭にもよく似合います。竹の成長に適した関東以西のお庭なら、竹を利用しておしゃれなお庭にしてみませんか。

竹は成長が早く、植栽後短い期間で緑のボリュームを作ることができます。一方、強い繁殖力が原因となるトラブルは避けたいですね。今回はトラブルを防止しつつ竹を植栽し、おしゃれにガーデンデザインに取り入れる方法を解説します。竹の意外な利用法や、場所別の実例もふんだんにご紹介します。

竹を取り入れたおしゃれなガーデンを実現する方法

竹の特徴とガーデニングのポイント

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日本をはじめアジアの温帯や熱帯に育つ竹は600種類以上もあります。寒さには弱く、日本では一般的に関東以西が植栽に適しています。

樹木の幹にあたる稈(かん)と呼ばれる部分は青々としてまっすぐに伸び、節から出す枝に常緑の細長い葉を茂らせます。竹は成長が早く、タケノコの状態からわずか数か月で大きな竹に成長します。地下茎をのばした先からさらに竹をはやして増え、竹林となっていく種類がほとんどです。

日本庭園の植栽としてよく使われるほか、アジア諸国でも一般的な植栽として使われます。まっすぐの線が特徴的な竹は特に和風、アジアン風、モダンなデザインに映えます。常緑で豊かに茂る葉は目隠しとしての効果もあります。竹を列植して生垣として利用することも可能です。

竹の特徴を生かして、地植えや鉢植えでおしゃれなガーデンを実現しましょう。

地植えでも鉢植えでも!竹でおしゃれなガーデンを実現する方法

竹×地植えの場合

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小さなスペースでも竹を植栽することによって空間の印象を大きく変えることができます。玄関アプローチ脇に植栽すれば、竹林のような涼し気な玄関アプローチになります。メインのお庭では、隣地沿いに竹を列植すれば高い位置まで目隠しすることができます。坪庭なら和の雰囲気を盛り上げるのに竹が役立ちます。

竹×鉢植えの場合

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竹を鉢植えにすれば、好きな場所に置いて楽しむことができます。玄関アプローチやテラス、目隠ししたい窓の前においても良いですね。

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陶器製の盆栽鉢や釉薬のかかった浅鉢、つぼ型などの深鉢を使えば、和の雰囲気にぴったりです。一方、白や黒のシンプルなシリンダー型、または長方形のコンクリートポットやウッドプランターに植えれば和モダン、アジアンモダン風の表現に。コールテン鋼や亜鉛メッキの金属製の鉢なら、モダン~洋風にも似合います。

こんな使い方もあり!植栽だけじゃない竹の使い方

竹はガーデン資材としても優秀。竹材でお庭をもっとおしゃれにしましょう!

竹を竹垣として使うには?

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和風庭園の柵や仕切り、目隠しには竹垣が使われます。竹垣には種類があります。通路と庭を仕切る四ツ目垣、目隠しとしての効果が高い建仁寺垣、庭に変化を出せるおしゃれな光悦寺垣などがあります。用途によってさまざまな形状を選ぶことができます。

竹垣は製品として販売されているものもありますが、一般的に設置個所のサイズに合わせて職人の手作業で施工されます。竹垣の標準的な耐用年数は約10年。屋根の下や紫外線が当たらない場所に設置する、または保護塗料を用いるなどの方法で耐用年数が伸びます。また人口竹の製品ならさらに長く使用できます。

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一方、和風にこだわっていない場合は海外の例も参考に。海外では自由な発想で竹をフェンスに利用します。木製の枠組みに竹を垂直や水平にとめつけてフェンスにしても良いのです。洋風やモダンな印象の住宅なら、純和風ではないデザインもご検討ください。

竹をアーチやパーゴラとして使うには?

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竹の軽量さやしなやかさを生かして、ガーデニングに利用してみませんか!竹の軽量さを生かすなら、搬入が難しい斜面や高い位置での利用、しなやかさを生かすならカーブを生かしたデザインに。トレリスやオベリスク、ガーデンアーチや重量のかからないパーゴラなどが竹で実現できます。

後悔したくない!気になる情報も事前に検討しておきましょう。

竹を庭に取り入れる際、下記の点に留意しましょう。

竹の取り扱い方とは?竹の繁殖力に注意

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生育の旺盛さは、竹の大きな特徴の一つ。一般的な竹は地下茎をのばして広がり、竹林を形成していきます。敷地境界の外など希望しない場所から竹が生えてくる事態を避けるには、地下茎が伸びないように地下に仕切りを設ける必要があります。

地下の仕切りには、一体型のコンクリート製の植栽枡や防根シートなどが適しています。組積造の壁や透水シートなどは地下茎のパワーに打ち勝てない可能性がありますので避けましょう。仕切りは竹の植栽エリアの周囲すべてに、地表面から50センチ以上の深さまで設けましょう。

仕切りなしで竹を植栽し、地下茎が伸びてトラブルになった場合は重機などで根を掘り起こす必要もでます。斜面や重機が入れない場所での竹の植栽は慎重に検討しましょう。ホウライチクやその品種類など、地下茎でひろがりにくい竹は無難な選択といえます。

竹を目隠しに利用するには?

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竹を使った目隠しスクリーンを実現するには、2つの方法があります。一つは竹を植栽して、生きた緑で目隠しする方法。竹の稈は細いものが多く、高木に比べると省スペースで植栽できます。目隠しの必要ない部分の枝は取り除き、隠したい部分のみ枝葉が茂るように剪定してもOK。フェンスでは届かない高い位置まで目隠しできるのは大きなメリットです。

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一方、竹を材料としたフェンスを利用すれば好きな位置や高さに目隠しを設置できます。植栽の場合は水やりや剪定などの管理が必要ですが、フェンスならノーメンテナンスです。

プロがおすすめする定番竹の品種3選

一般的な家庭の庭で育てるには、京都や鎌倉の寺院などでみるダイナミックなモウソウチクは大きすぎて手に負えません。でも大丈夫。竹らしい魅力もあり管理しやすい小型の竹がありますよ!

黒い稈がエレガントなクロチク

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黒味を帯びすっと伸びた細い稈が特徴のクロチクは、観賞用に庭園で使われる竹です。和風庭園で見られますが、モダン建築との相性もばっちりです。高さ3~5メートルほど。日当たりの良い場所のほうが、稈の黒味が強くなります。海外でもブラックバンブーと呼ばれ人気があります。

しだれる葉が涼し気、鉢植えにも向くシホウチク

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細い稈を持つシホウチクはふわりとした繊細な姿が魅力。和風庭園の坪庭や生垣によく利用されます。下垂する細長い葉は涼感たっぷりです。高さ4~5メートルで、一般的な日本に庭にも程よいサイズ。鉢植えにも向いています。

剪定で小さく保てるホウオウチク

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地下茎でひろがりにくいホウオウチクは、株立ち状に育ちます。高さは2~3メートルほど。小さな葉が密集して育つので、目隠し効果も期待できます。刈り込みに耐えるため、生垣などの様々な形に仕立てることも可能。鉢植え向きで、盆栽にも利用されます。

プロが教える!竹を取り入れたおしゃれなガーデン実例12選

竹×玄関・アプローチ編 5選

クロチクの生垣×延べ段ならしっとりした和のアプローチに

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通りから玄関まで奥行きのある和風住宅なら、延べ段の片側か両側を竹の生垣にしてみましょう。ところどころ露地行灯の明かりをともせば料亭の入り口を思わせる和のアプローチ空間になります。

玄関アプローチ両脇に竹を植えれば、竹林の中にある住宅を演出できる

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竹はモダン建築のエントランスにもよく似合います。タイルやコンクリートのアプローチの両脇に広めの植栽枡を設けましょう。小型の竹をのびのびと育ててば、玄関先で竹林の雰囲気を再現できます。

幅のせまい緑地でも、竹なら植栽できる

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幅が1メートルほどの通路でも、竹なら植栽できます。隣地の塀ぞいの30センチほどの空間に防根シートを設けて小型の竹を植栽すれば、緑豊かな通路空間になります。竹の枝葉は定期的に剪定しましょう。

鉢植えなら地下茎を気にせず好きな場所に竹を置ける

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玄関まわりにある大きな窓を、程よく隠すのにも竹が役立ちます。写真ではモダンデザインの住宅のコンクリートポーチの先に竹の植栽された大鉢をおいて緑の目隠しにしています。金属ポットなら竹のエキゾチックな雰囲気を程よく中和してくれます。

竹垣を通路にずらして配置すれば、程よく目隠しできる

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玄関先は舗装されていて、植栽スペースはない!という場合も、竹垣を使えば柵や目隠しを機能を追加することができます。竹垣をずらして配置すれば通行は妨げずに目隠しできるうえ、奥行き感のあるアプローチに。

竹×庭園編 4選

アウトドアリビングに

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メインガーデンにテラスがあるなら、竹と組み合わせたベンチコーナーにしてみませんか。竹を植栽したウッドプランターをL字型に設けて手前にベンチを配置しましょう。常緑のスクリーンがあれば、アウトドアリビングで人目を気にせずゆったり過ごすことができますね。

クロチクならシックなイメージの洋風ガーデンにも似合う

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和風庭園にぴったりのクロチクは洋風庭園に使ってもおしゃれです。写真の例では隣地側の塀沿いに生垣として利用。地面には淡い色合いの小石を敷き詰めると竹の黒色とコントラストがきいて粋です。

竹ならウォールでカバーできない高さも目隠しできる

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高さ3~4メートル程度に育つ竹なら、お隣の2階からの視線を適度に遮ることができます。写真のように2メートルまではフェンスやウォール、それ以上は竹で目隠しすると圧迫感がありません。

竹のパビリオンならアーティスティックな演出ができる

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竹の軽さ、しなやかさを利用すれば、曲線を生かした様々な形状ができます。鳥かごのようなデザインのパビリオンなら目を引くお庭のアクセントになることでしょう。

竹×坪庭編 3選

竹の禅ガーデンならモダンでスタイリッシュな演出ができる

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竹林がなすしなやかな直線はグラフィカルでスタイリッシュ。モダン建築にぴったりです。透明な箱のような中庭なら、竹ごしに見える背景もおしゃれに目にうつります。

小さなスペースでもライトアップすれば竹の存在感をアップできる

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1平方メートル以内の小さな緑地でも、竹とシダ、サツキの植わった緑のコーナーにすれば立派な緑のオアシスになります。夜はライトアップすれば目を引くコーナーになります。

観葉植物と合わせればアジアンモダンガーデンに

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竹をトロピカルなイメージの観葉植物と合わせて配置すれば、和風よりはアジアン風の演出になります。窓前の坪庭に鉢植えの竹や観葉植物を並べれば、夏の間のトロピカルガーデンを演出できます。

まとめ

竹は和風、アジアン風だけでなくモダンな庭にもよく似合います。しなやかな線状の稈や光を通すうすい常緑の葉はそれだけでスタイリッシュです。成長の早い竹は地下茎で増えるので、地下に防根シートやコンクリートの仕切りをつけて植栽しましょう。

竹はガーデン資材としても使えます。竹垣をはじめ、竹を使った様々な構造物でユニークな演出ができます。竹を取り入れて、お庭をさらにおしゃれにしてみませんか!

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