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      2022/10/07

【プロが教える】アカシアを使ったおしゃれなガーデンを実現する方法!春先に黄色い花を咲かせるシンボルツリー

橋本朝子
著者:橋本朝子 (一級建築士)

フィンランド在住。法政大学建築学科卒業。建築設計事務所、ガーデニング設計施工会社を経て独立。現在はフィンランドで個人邸宅の庭をはじめ、学校、店舗、公園など幅広い外部空間の設計を手掛ける。設計のテーマは、「毎日の暮らしがより楽しくなるガーデン」。住まいは築50年の住宅。インテリア、ガーデンともにリノベーションを重ねて家族と住む。趣味はアップサイクル。

春先に黄色いポンポン型の花を一斉に咲かせる花木といえば、ミモザともよばれるアカシア類です。ソメイヨシノよりも前に開花し、まっさきに春を告げるアカシアの木。洋風やモダンな住宅によくマッチするので、お庭に取り入れてみたいと思っている人もいることでしょう。

常緑でボリューム感のある樹形も魅力的です。アカシアをお庭に植えるなら、樹木の特徴を事前にチェックして後悔することのないよう計画したいですね。今回はアカシアの特徴や管理方法、お庭でのおしゃれな取り入れ方を、実例を紹介しながら解説します。

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アカシアを取り入れたおしゃれなガーデンを実現する方法

アカシアの特徴とガーデニングのポイント

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よく聞くミモザとは、実はフサアカシアやギンヨウアカシアのことです。アカシアには様々な種類があり、多くはオーストラリアに自生しています。アカシアの多くはミモザという名から思い描くような黄色い花を咲かせる常緑樹です。10メートルを超える大木になるものや、数メートルの矮性種もあります。

早春に黄色く丸い小花がこぼれるように咲き、目を引きます。葉は常緑で、羽根型、柳葉型などユニークな形のもの、シルバーリーフのものなどがあり観賞価値があります。しなやかな枝は風によく揺れて庭に変化をだしてくれます。アカシアは一般的に耐寒性はあまり強くなく、関東以南の植栽がおすすめです。

地植えでも鉢植えでも!アカシアでおしゃれなガーデンを実現する方法

アカシア×地植えの場合

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アカシア類は洋風やモダンな住宅に良く似合います。オーストラリア原産ですが南ヨーロッパで見かけた人もいるかも知れませんね。玄関前の緑地やフェンスぞいに植えれば、春先に枝垂れるように咲きこぼれる黄色い花が目を引き付けるシンボルツリーになります。

地植えにするなら南ヨーロッパのイメージで宿根草やグラス類にまぜて花壇の中に植栽しても良いですし、オーストラリアの乾燥した大自然のイメージで石を多く使ったドライガーデンのアクセントにしても素敵です。

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花だけでなく葉にも観賞価値があるアカシアはお庭で大活躍します。芝生の庭のコーナー部分や細長い庭の奥に植えれば、美しい色合いの緑がお庭の背景になってくれます。

しだれるタイプのアカシアなら、アカシアの枝ごしに素敵な風景が見えるように配置しましょう。例えば小道の入り口に植えて、小道の奥が垣間見えるように配置するといった具合です。

アカシア×鉢植えの場合

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高木になるアカシアは地植えにすることが多いですが、小型のアカシアなら鉢植えに適しています。鉢植えなら玄関ポーチやテラス、ベランダなどで開花時期のみ楽しんでそのあと別の場所に移動することもでき便利です。矮性のアカシアには花以外にも個性的な葉や樹形を楽しめる品種があります。

アカシアと合わせて使いたい!相性が良い植物・マテリアル

アカシアと寄植えして相性が良い植物

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アカシアは日当たりが良く乾燥気味を好みますので、アロエやアカベ、ベンケイソウなど乾燥気味を好む植物を合わせましょう。そのほかアカシア同様オーストラリア原産の植物、例えばウエストリンギア、フランネルフラワー、エレモフィラ、クロウエア、コプロスマなどがおすすめです。

アカシアと相性が良い鉢

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アカシアは洋風~モダンなイメージの鉢によく似合います。南欧風ならテラコッタポット、モダンにまとめたいならモノトーンでシンプルな形の鉢やウッドプランターがおすすめです。常緑で柔らかい枝葉は風をよく受けて揺れるので、倒れるのを防ぐためにも重みのある鉢を選びましょう。

アカシアは育てやすい?育て方と剪定のコツをおさえておこう

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アカシアは耐寒性の高い植物ではないので、関東以南のお庭におすすめです。植栽時期は真夏と真冬以外。植栽場所は日当たり、水はけのよいところです。アカシアは成長が早く移植を嫌うので、高木になるアカシアを植える場合は後の管理がしやすい場所をよく検討してください。強風で倒れることもありますので、支柱をしっかりたてましょう。

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ギンヨウアカシアなど高木になるアカシアは定期的に剪定することでコンパクトな樹形を保つことができます。剪定時期は花が終わった直後です。花がらを取り除き、丸い樹形を保つよう枝先を整えます。込み合った枝、樹木の中心にむかって伸びる枝や交差枝、バランスの悪い枝は枝の分かれめからカットします。

しっかりした主幹の上に丸く枝葉が茂る形にまとめたい場合は、樹形の下三分の一にでてきた横枝はカットしてください。逆に株立ち状にしたい場合は樹木が根付いて数年以内に希望の位置で主幹をカット、その後数年以内に育った複数の幹から形の良いものを残し他の幹をカットしてください。

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プロがおすすめする定番アカシアの品種3選

常緑のシルバーリーフが人気のギンヨウアカシア

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黄色い花、羽根のような美しいシルバーリーフが特徴的でシンボルツリーとして人気があるのがギンヨウアカシアです。最高樹高は5~10メートルですが、適切な剪定でまっすぐの単幹の上に丸く枝葉がしげった樹形を保つことができます。美しい紫色の新芽が鑑賞できるギンヨウアカシアの変種、プルプレアもあります。

ユニークな樹形、小型で管理がしやすいサンカクバアカシア

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ユニークかつインパクトのあるアカシアなら、サンカクバアカシアがあります。三角形の葉、直線的な枝と幾何学的な樹形でモダンな庭によく似合います。最高樹高5メートル程度でギンヨウアカシアより小さめです。株立ち樹形にすると一本でボリューム感をだすことができます。

ヤナギのように枝垂れる葉が優雅なヤナギバアカシア

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アカシアの種類で柳のように細長い葉や枝垂れる枝が楽しめものには、ヤナギバアカシア(アカシア・フロリブンダ)があります。最高樹高5メートル程度です。長くしなやかな枝や細い葉が風に揺られる姿は涼し気で素敵です。クリーム色の花が咲きます。

 

プロが教える!アカシアを取り入れたおしゃれなガーデン実例12選

アカシア×お庭編 5選

アカシアをドライガーデンに合わせれば、高さのあるアクセントになる

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砂利や自然石で地面をカバーし、サボテン類や多肉植物類で変化をだす人気のドライガーデンは、植物で高さをだしにくい面もあります。ドライガーデンの背景によく似合うアカシアなら、より高い位置まで緑の多い庭にすることができます。

サンカクバアカシアならちょうど目の高さあたりに茂って目隠しになる

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サンカクバアカシアは大きく育つと目の高さあたりに葉が茂るので、プライバシーを守りたい窓前におすすめです。ややワイルドな姿になりやすいので、自然石乱貼りのテラスや砂利の小道とよく似合います。

アウトドア・ダイニングの脇に植えれば、気持ち良い木陰で食事できる

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常緑樹のアカシアは強い日差しを遮ってくれます。庭のテーブルセットやベンチ脇にアカシアがあれば涼しい日陰で食事したりお茶したりでき、優雅な気分になれます。

庭の奥や角に配置すれば、素敵なアイキャッチになる

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常緑の大きなボリュームになるアカシアは、庭の角や通路の奥にも適してます。ギンヨウアカシアなら美しいシルバーリーフの背景となり、手前に見えるその他の植物をひきたててくれます。

矮性のアカシア・コグナータ ‘ライムライト’ならインパクトのある姿で剪定いらず

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矮性のアカシア・コグナータ、ライムライトは最高樹高が1メートル程度。糸のように細い葉をふわりとひろげた姿を観賞します。アカシアならではの黄色い花はほとんど咲きませんが明るい緑のユニークな姿にインパクトがあり、様々なタイプのお庭で活躍してくれます。和風の庭にもマッチします。

アカシア×アプローチ編 5選

ダークカラーのフェンス前にはシルバーリーフのアカシアが映える

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玄関まわりのウォールやフェンスの前の緑地はシンボルツリーとしてアカシアを植えるのにぴったりの場所です。アカシアの黄色のポンポン型の花やシルバーリーフはやや暗い色調のフェンス前に映えます。モダンでシャープな雰囲気にも、素朴でカントリー風にもよくマッチします。

白いウォールの前にはギンヨウアカシア・プルプレアの紫葉が映える

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白いウォールの前にシルバーリーフのシンボルツリーも素敵ですが、色のコントラストを狙うならパープルリーフもありです。ギンヨウアカシア・プルプレアの芽出しは印象的な紫色。黄色い花とのコントラストも鮮やかで、玄関前でいっそう目を引きます。

単幹アカシアの足元にたくさん草類を植えれば自然風の庭に

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洋風の花壇の中にシンボルツリーを植えるなら、アカシアはいかがでしょう。単幹のギンヨウアカシアの足元には様々な種類の一年草・宿根草が似合います。写真のようにカラーリーフ類やグラス類を組合わせて草原のように演出しても素敵です。

ヤナギのように枝垂れるアカシアなら、涼し気に演出できる

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柳葉のアカシアなら、玄関まわりを涼し気に演出できます。エントランスアプローチの脇に植えれば、歩くたびに風を感じることができ素敵です。写真はシルバーリーフの柳葉が美しいアカシア・イテアフィラです。

矮性アカシアなら玄関前の緑地を明るい常緑でカバーできる

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玄関前の植え込みを常に緑にしておきたいけれど、普通じゃつまらない。そんな場合は矮性アカシアはいかがでしょう。アカシア・コグナータならやや高さのある柔らかい緑が地面をしっかりカバーしてくれます。モダン住宅にも良く似合います。

アカシア×ベランダ編 2選

鉢植えのアカシアならベランダで早春の黄色い花が鑑賞できる

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鉢植えのアカシアなら、大きく育つ品種でもある程度小さめを保つことができます。マンションのバルコニーに置けば、早春の花だけでなく一年を通じて常緑のしなやかな枝葉を楽しむことができます。

矮性のアカシアを利用すれば、ベランダに面白いアクセントをつけられる

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矮性のアカシア・コングナータは鉢植えにもぴったりです。背の高い鉢に植えればふわりと枝垂れて素敵です。マンションのバルコニーやルーフガーデンを涼し気に演出してくれます。

まとめ

黄色い早春の花、ユニークな色や形の常緑の葉と見どころが多いアカシア類は洋風の庭やモダンな庭のシンボルツリーとして人気があります。ボリュームのある常緑の葉はお庭の背景として役立つので、アカシアを庭の角や奥に植えてその手前に季節感のある花木や草花類を植えるのも良い方法です。

オーストラリア原産のアカシアは、乾いた雰囲気のドライガーデンに合わせればモダンでスタイリッシュな雰囲気にまとまります。草花と組み合わせて南欧風に仕上げてもおしゃれです。アカシアを上手に生かして素敵なお庭づくりを楽しんでくださいね!

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