【プロが教える】細長い土地でもおしゃれな家を実現する方法!豊富な実例で徹底解説
こちらの記事に辿り着いた方は、おそらくすでにある細長い土地に家を建てようとされている方か、これから細長い土地を買おうとされている方かと思います。
この記事では、細長い土地に住宅を建てる場合の注意点や、おしゃれで住みやすい家にするためのポイント、実際に建てられている細長い素敵な住宅の実例をご紹介いたします。
画像を多くご用意して、イメージしていただけるようにしておりますので、細長い家をご検討中でしたら、ぜひ最後まで目をとおして参考にしてください。
プロが教える!細長い土地でもおしゃれな家を実現するポイント
まずは改めて細長い家のメリット・デメリットを整理します。
細長い家のメリット
https://www.pinterest.jp/pin/653936808390797100/
細長い家をはじめから建てようと考える方は、まずいないと思います。
便利な場所に土地を探した場合や、比較的周りよりも土地の価格が抑えられるというある意味メリットがあって、土地を手に入れられる方が多いと思います。
せっかく手に入れた土地なら、最大限に活かした住宅を建てたいですよね。
意識することは、細長い土地とは思えないような豊かで住みやすい住宅を目指して、家づくりを楽しむことではないでしょうか。
細長い家だからと、最初から諦めないで。
制限はもちろんありますが、細長い家も工夫次第で、楽しいおしゃれな我が家にすることができます。
ぜひ、それを目指して楽しんでください。
細長い家のデメリット
https://www.pinterest.jp/pin/773493304775532451/
一方、細長い家ならではの難しさもあります。
どうしても幅に限界がありますから、うまく設計しないとやはり狭く感じてしまいます。
ほかに、両隣に隣家が迫っていることが多く、短辺側にしか光を取れる窓が作れないことも多いでしょう。
そのため、光を家全体に回す工夫が必要になってきます。
そのほか、細長くなると移動が多くなるため、動線が長い家になりがちです。
脱衣室・洗濯機・物干しの流れと距離や、買い物して帰ってから冷蔵庫までの距離など、できるだけ効率的になるようにプランしましょう。
細長い土地でをおしゃれな家を実現するポイント①:採光
https://www.pinterest.jp/pin/785878203742751153/
細長い家は、窓が作りにくいことが多いので、採光に工夫が必要になります。
そして、窓の設置方法が素敵な家には重要ポイントになります。
光を取り入れる窓から、できるだけ家全体に光が回るような設計がキモ。
たとえば、吹き抜けや階段から各階へ光を届けたり、天窓や中庭を設けたりするのが一般的です。
細長い土地でをおしゃれな家を実現するポイント②:視線のコントロール
https://www.pinterest.jp/pin/802133383646268199/
細長い家は、広く見せるために一室空間にすることももちろんありますが、スキップフロアにしたり、天井まで塞がない壁を設置したりして、視線をコントロールするとオリジナルな空間になります。
細長い家は、室内を効率的に利用するために、廊下を設けないことも多いので、長く単調な部屋になりやすいのも特徴です。
そのため、段差や仕上げなどで、リズム感をプラスすると良いでしょう。
また、細長い家で、設置箇所やデザインが重要になるのが階段です。
見た目にもポイントになりますので、しっかりと検討しましょう。
細長い土地でをおしゃれな家を実現するポイント③:収納を確保して散らからないように
https://www.pinterest.jp/pin/662944007624206503/
細長い家は、収納を設けるとそれだけ幅がさらに狭くなってしまうことも多く、収納があまり確保できないということも。
そのため建物が長いことを活かした収納や、階段下やデッドスペースを利用するなどして、できるだけ片付ける場所を確保することが大切になります。
収納が少なくて、ものが溢れているとせっかくのインテリアも台無しになってしまいますのでここは要チェックです。
後悔したくない!細長い土地で失敗しがちな住宅パターン紹介
https://www.pinterest.jp/pin/630152172874234546/
薄暗い室内になったり、狭く感じてしまうような失敗はもちろんあるのですが、室内ばかりに目を向けるのではなく外観や外構にも注目することがポイントになります。
公道に面した部分が少ないからこそ、玄関までのアプローチや植栽計画もしっかりと。
ここで手を抜くと、家を建てた満足感が得られない残念な結果になってしまいます。
画像のように、細長いことを利用したアプローチも素敵ですね。
駐車場や表の顔になる窓のデザイン、仕上げやカラーなどデザイン性の高い外観を目指しましょう。
住宅のプロが厳選!建築家がデザインした細長い家3選
下町ペンシルハウス OUCHI-45(石川淳建築設計事務所)
https://www.pinterest.jp/pin/667236501068799185/
細長い敷地などの実績が多い設計事務所です。
こちらは、敷地の間口は5.5m、奥行きは12mほどに建つ、特徴的な外観の住宅です。
3階建てで、室内には天窓もあり、モノトーンですっきりと明るい空間にデザインされています。
石川淳建築設計事務所ホームページ
https://www.jun-ar.info
鶴川の連窓住宅(青木律典 / デザインライフ設計室)
https://www.pinterest.jp/pin/255157135126362642/
こちらは吹き抜けに連続した窓が設けられた明るくナチュラルな空間が特徴の細長い家です。
ラワン材が使われていて、コストを抑えつつ、統一感のある空間に仕上げられています。
写真の中央のボックスのような場所は階段になっています。細長い家の階段の作り方としては珍しく面白いポイントになっています。
ライフデザイン設計室ホームページ
https://designlifestudio.jp
蔵前の小さな家(川久保智康建築設計事務所)
https://www.pinterest.jp/pin/844565736386746974/
敷地は間口3.3m奥行9mのこちらの住宅は、グッドデザイン賞を受賞した建築士の自邸です。
ブラックに近い色の鉄骨階段がオープンにデザインされていて、印象的なクールな空間になっています。
また、室内温熱環境を一定に整える工夫もされているそうです。
住宅だけでなく、店舗や医療施設や事務所など幅広い用途の設計をおこなっている事務所です。
川久保智康建築設計事務所ホームページ
https://www.kawakubo.tokyo
おしゃれな細長い家施工実例16選
おしゃれな細長い家の間取り実例3例
中庭と離れがある細長い家の間取り
https://www.pinterest.jp/pin/643803709248481247/
こちらの間取りは、中庭がある細長い家になっています。
中庭の奥は水回りになっていて、専用階段でしか行けない離れのような洋室が2階にある面白い設計に。
ホールが吹き抜けになっていたり、浴室の隣に坪庭があったりと、豊かな空間づくりが工夫されています。
細長い土地いっぱいに建てない
https://www.pinterest.jp/pin/357614026671812508/
こちらは細長い土地の真ん中あたりに住居部分を確保して、残りはテラスやガーデンにしたプランです。
隣家との視線が気になる部分には壁を立てて、コントロールしながら大きな植栽やバーベキューのできるテラスなどがあり、楽しめる家になっています。
また、室内はスキップフロアになっていて単調さを感じさせない設計が素敵です。
あえて玄関を奥に
https://www.pinterest.jp/pin/953215077357209910/
こちらは、あえて玄関を家の真ん中あたりに持ってきた間取り。
土間のように使えるエリアは、奥に自転車置き場を設置したり、ベンチを用意したりと、中でも外でもない贅沢なスペースがつくられています。
モダンな細長い家施工実例 3例
フリースペースで潤いを
https://www.pinterest.jp/pin/497225615100153787/
細長いことで生まれるスペースをうまく使って、住まいの潤いを感じるフリースペースを作ってみてはいかがでしょうか。
こちらは、広い階段の上に掘り炬燵式のカーペットを敷いたリラックススペースがプランされています。
広い階段はどこでも自由に座ることができ、子どもの遊び場になったり、テレビを見るファミリースペースになったりと自由に使うことができます。
常識にとらわれない
https://www.pinterest.jp/pin/55943220363727779/
こちらは単身者や二人暮らしくらいの人にぴったりな、斬新な細長い家です。
収納を兼ねた階段や、吹き抜けにオープンにつながるワークスペースなど、思い切った設計になっています。
カラーを徹底して揃えていて、こだわりが感じられる空間がつくられています。
スキップフロアで中庭の景色に変化を
https://www.pinterest.jp/pin/411305378477481898/
こちらは、スキップフロアにして、中庭への視線に変化をつけた住宅です。
手前の部屋からの景色は、敷地いっぱいの奥の庭まで見渡せて中庭以上の広がりが感じられます。
一方、奥の部屋は両側に庭があり少し高い位置から庭を眺められるように。
同じ庭でも別の楽しみ方ができるようになっています。
和風スタイルの細長い家施工実例 3例
こもれるスペースが贅沢に
https://www.pinterest.jp/pin/417357090477807845/
こちらは階段の下に書斎を設けた木造の和モダン住宅です。
細長い家の場合、階段はオープンにして光を届けたりデザインを見せたりしますが、こちらはそんな階段の良さはそのままに、こもれるスペースを作っています。
ポイントは、天井や階段下いっぱいまで壁を作らずに、上部をオープンにしていること。
これなら、圧迫感なく適度に集中できる小部屋が作れます。
障子は間仕切りにも万能
https://www.pinterest.jp/pin/103442122680290003/
和風スタイルなら、障子を活用したいですね。
障子は光を通しつつ、視線を遮ることができ、大きく開け放つこともできるというとても便利なアイテム。
雪見障子タイプでも面白い空間になります。
和デザインのロフト
https://www.pinterest.jp/pin/477311260521093734/
こちらは工場リノベーション例です。
屋根裏の立派な木組みを見せた広々とした空間になっています。
ブラックの鉄骨や手すりが素敵なポイントに。ロフトや座敷スペースも楽しい設計になっています。
ナチュラルスタイルの細長い家施工実例 3例
ダイニングテーブルは置かずにキッチンカウンターで
https://www.pinterest.jp/pin/31032684924042282/
細長いスペースだからこそ、選択することも大切です。
こちらは、思い切ってダイニングテーブルを置かずに、広めのコの字型キッチンを設置。
キッチンの床は下げて、普通の高さのダイニングチェアも置ける作業台にして、余裕のある空間しています。
高い天井で開放感を
https://www.pinterest.jp/pin/9781324177429605/
細長いスペースを広く見せる方法として、高い天井は定番です。
こちらはリズム良く設置された天窓や、長く吊り下げられたペンダントライトが素敵ですね。
暖炉で室内をじっくりと温めて、天井ファンで暖かい空気が天井にとどまらないようにしています。
キャットウォークで高さのバリエーション
https://www.pinterest.jp/pin/255508978849046045/
天井高を高くしたら、キャットウォークを設置すると空間の広さも楽しさも便利さもプラスできます。
キャットウォークはもちろん愛猫も喜びますが、高い窓の掃除にも便利。
少し奥行きがあれば収納スペースになったりもします。
こんなデザインも!独自のスタイルを突き進む細長い家施工実例 3例
屋根裏部屋のような楽しいスペース
https://www.pinterest.jp/pin/774267360953721326/
屋根の傾斜をそのまま室内に見せたこちらの住宅は、家の中に小屋があるような楽しい設計になっています。
三段の階段を上がるだけで、非日常空間に足を踏み入れたような気持ちになれそうです。
こういった空間があると、長い住宅でも単調さ感じません。
別荘の屋根裏で過ごす気分に毎日なれそうですね。
四角い部屋にこだわらない
https://www.pinterest.jp/pin/450289662755454868/
こちらは細長い家だからといっても四角い部屋ばかりでなくてもOKだと思える住宅です。
家中に巡る階段の途中に部屋があるような設計になっています。
部屋の使い方を決めずに、緩やかに視線もつながります。
中央にキッチンと趣味とダイニングを兼ねた長いテーブル
https://www.pinterest.jp/pin/540854236514658335/
細長い家の中央に、細長いテーブルが貫く思い切ったデザインのこちらの住宅。
テーブルはキッチンであり、ダイニングテーブルであり、趣味のDJブースであり、子どもたちの勉強スペースでもあり、テレビを見るリビングでもあります。
細長い家が、長いテーブルでさらに長く強調されています。
間口が狭くてもここまでできる
https://www.pinterest.jp/pin/483714816242281344/
間口が狭いこちらの住宅は、階段も部屋の一部のオープンデザインに。
キッチンは、階段の反対側に立てるスペースがあります。
プレキャストコンクリートを積み上げた構造になっていて、コンクリートの隙間に板を差し込むことで棚を作ることができるようになっています。(階段の片側はコンクリートに差し込まれています)
日本建築学会賞を受賞した住宅で、竣工時にはとても話題になりました。
設計次第で狭小&細長い家も豊かな空間になりますね。
まとめ
こちらの記事では、細長い家をステキにするポイントとたっぷりの実例をご紹介いたしました。
さまざまな実例をご覧になって、こんな感じにしたいというイメージを持っていただけたのではないでしょうか。
細長い家は、立体的に空間をイメージすることが大切になります。
そのため、具体的なイメージを持って設計者に相談することが、想像以上の家を作るコツかもしれません。
ぜひ、素敵な細長い家を手に入れてくださいね♪