【プロが教える】おしゃれな超狭小住宅を実現する方法!立体的に空間全体を設計することが大切
面積の小さな土地に建てる住宅は、狭小住宅と呼ばれています。
近年は、土地が手に入れやすいということ以外に、コンパクトで広すぎない小屋のような家を希望される方も多くいらっしゃいます。
狭小住宅は、ただの「小さな家」ではありません。
建て主の希望が盛り込まれた、小さいからこその工夫が詰まった住宅が設計されます。
そのため、住み手の欲しい空間と共に、面積からは想像ができないような広がりを感じたり明るさを感じたりできるような家が造られることが多くなります。
今回は、工夫溢れる素敵な超狭小住宅を、ふんだんな画像とともにご紹介いたします。
狭小住宅を検討されるなら、参考にしてみてくださいね。
プロが教える!おしゃれな超狭小住宅を実現するポイント
そもそも狭小住宅とは?
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狭小住宅とは、面積の小さな土地に建てられた住宅のことで、15坪(50平方メートル)以下の敷地とするのが一般的です。
さらに、土地が四角でないことも多く、三角形や旗竿敷地ということも。
そこに狭さを感じさせないような工夫を詰め込んで設計されます。
超狭小住宅をおしゃれに実現するポイント① 視線が抜ける工夫
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狭小住宅は、一つ一つの空間はどうしても狭くなります。
そのため、壁で囲われると圧迫感を感じて、狭さを感じてしまいます。
一つの空間が小さくても、視線が抜ければ体感的に狭く感じません。
細かく部屋を区切るのではなく、どこかに視線が抜けるように工夫することがポイント。
その際、ワンルームである必要はありません。
リズムのある空間にして、適度にプライバシーを確保しつつ緩やかにつなげるイメージがフィットします。
超狭小住宅をおしゃれに実現するポイント② 光を回す
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閉じた薄暗い狭い部屋は、納戸のような印象になりやすいので、光の回し方も大切なポイントになります。
全ての部屋に大きな窓をつけるという方向ではなく、光を効果的にさまざまな部屋に送ることを検討します。
特に、都心の狭小住宅は、隣地に家が迫っていることが多く、闇雲に大きな窓は設置が難しくなります。
そのため、中庭や吹き抜け、天窓を利用して、効率よく各部屋に光を届ける工夫を考えることがポイントになります。
超狭小住宅をおしゃれに実現するポイント③ さまざまな居場所を確保
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狭小住宅は、立体的な設計がキモとも言えます。
ここはリビング、ダイニング、寝室と個室を平面的に作るイメージではなく、柔軟な暮らし方を考える方が生活を豊かにします。
たとえば、狭小住宅でポイントになるのが階段です。
階段は光を各階に回すのにも役立ちますし、階段をくつろぎのスペースにしたり、ワークスペースにしたりすることができます。
ちょっとしたスペースも、無駄なく使えるように工夫して、楽しい住宅にしましょう。
後悔したくない!建築家にお願いして失敗しがちな狭小住宅パターン紹介
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居住空間にばかり目がいくと、空間としては素敵だけれど、ものをしまう場所がなかったということになりがちです。
ものが溢れてごちゃごちゃしているとさらに狭い印象になってしまいます。
そのため、デッドスペースも余すことなく利用して、さまざまな収納を確保することも大切。
荷物は最小限にしながら、物の住所をしっかり決めてあげられるような住宅を設計してもらいましょう。
住宅のプロが厳選!有名建築家がデザインした超狭小住宅3選
三軒茶屋の家:SUPPOSE DESIGN OFFICE
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谷尻 誠さん、吉田愛さんの設計事務所・サポーズデザインオフィスは、住宅から公共施設まで幅広い設計を行っています。
建築やインテリア雑誌などでもお馴染みの人気設計事務所が設計する狭小住宅は、どれも立体的に考え込まれた素敵な空間です。
こちらの「三軒茶屋の家」は、プライベートを重視した陰影のある空間に仕上げられています。
他にもモダンで明るい狭小住宅も設計されていますので、施主の希望を汲んだ設計をされているからこその人気なのだと想像することができます。
また、階段のディテールなどさまざまな箇所に目を引くデザインが散りばめられていますので、作品集などが参考になります。
House NA:藤本壮介建築設計事務所
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藤本壮介さんも住宅や屋外施設など幅広い設計をおこなっている建築家です。
こちらのHouse NAが発表されたときには、さまざまな雑誌でも取り上げられて話題になりました。
ガラス張りの家は、屋外と屋内が曖昧につながり、外のテラスも自由に使えるスペースになっています。
人によっては住みづらいと感じられるかもしれませんが、設計者が要望をより良い形で設計しているからでしょう、施主も満足されているそうです。
つまり、狭小住宅は特に、みんなが平均的に好きな家ではなく、個人の好みや要望がしっかり組み込まれた家の方が満足感が高くなると言えるでしょう。
三谷さんの家:レミングハウス(中村好文氏)
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中村好文さんは、小屋のような必要最小限の住宅を設計の力で豊かで住みやすい空間にする人気の建築家です。
雑誌に取り上げられることはもちろん、多くの書籍を出版されているので、ご興味のある方はぜひ。
こちらは、木工家の三谷さんの家で、中村さんの名前が広く知られた作品です。
自然素材を使った、陰影のある落ち着いた空間がお好みの方に参考になるでしょう。
おしゃれな超狭小住宅施工実例17選
モダンな超狭小住宅施工実例 3例
階段をオープンにする
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狭小住宅で面積を取るのは、階段です。
部屋の広さを感じるためにも、階段室を作ることはほぼありません。
また、階段から下に光を通すために、蹴上がなかったり光を下部に通す素材が使われたりします。
こちらの住宅も、階段スペースをオープンにして広がりが感じられるようにしています。
屋内に外をつくる
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狭小住宅は土地そのものがコンパクトなので、隣地が迫り、庭を作るスペースがないことがほとんどです。
そんななか、庭のように植物のあるくつろげる居場所があるとぐっと贅沢な印象になります。
こちらは、天窓から光が降り注ぐ場所に大きなソテツを植えたスペースを作っています。
スペースはコンパクトですが、家の中のさまざまな場所から臨むことができ、太陽の光を感じる屋外みたいな空間になっています。
玄関は作らない
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狭小住宅では、玄関スペースももったいなく感じることが多いため、設計によっては玄関扉を開けたらいきなりリビングということも。
そんな時は、ワンクッション入れるために、ガレージや土間を利用しましょう。
多目的に使える場所を作り玄関がわりに利用すれば、外から帰って扉を開けたら家の中が丸見えになることも防げます。
和風スタイルの超狭小住宅施工実例 4例
借景を利用する
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隣地に緑がある環境なら、借景を利用するのは狭小住宅の基本です。
もちろん、将来なくなってしまわない公園などである必要がありますが、利用できる環境ならそちら側に開放しましょう。
外部の緑が見えると、室内の広がり方が全く違います。
階段に畳
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狭小住宅の階段の利用の仕方は、前述のように大きなポイントになりますが、こちらは幅を広く取り、途中に畳スペース設けた例です。
片側は本棚になっていて、階段全体が自由な椅子スペースになっています。
本棚の反対側は窓になっていて明るく、本棚の高さが抑えられその先に空間があることが感じられるので、視線が遮られることがなく広々と感じますね。
また、階段が一直線に見渡せることもポイントで、長く広く感じる効果があります。
キャットウォークを収納スペースにする
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狭小住宅の吹き抜けの効果はとても高いものがありますが、全体を吹き抜けにしてしまうと床面積は少なくなってしまいます。
そこでこちらは、吹き抜けの効果も得ながら、大きめのキャットウォークを設けて収納スペースとしています。
この方法なら、光を階下まで送り、天井の高さが感じられる効果を得ながら、収納スペースもたっぷり。
吹き抜け上部が屋根の形に高くなっているので、夜はアッパーライトでさらに高さを感じられるように設計されています。
くつろぎのソファスペースを1段下げる
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段差を利用して、ソファスペースなどくつろぎのスペースを一段下げる方法もおすすめです。
低くなっていると囲まれるような安心感があ生まれて落ち着けるスペースになるほか、天井まで距離ができるので広がりが感じられます。
北欧・ナチュラルスタイルの超狭小住宅施工実例 4例
こもれるスペースを作る
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狭小住宅は、圧迫感じないようにワンルーム空間に作られることも多いですが、全てオープンなスペースにすると落ち着く場所がないということも。
そんな場合は、こもれる場所を作っておきましょう。
デッドスペースのような狭い場所も、囲まれることで安心感が生まれます。
リモートワークや、集中したいときに便利なスペースになります。
中庭に面して大きな窓を作る
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隣地が迫った狭小住宅でも大きな窓をあきらめないで、中庭に面した壁に大きな窓を設けましょう。
狭い敷地で中庭を設けるのは難しいことも多いですが、画像のように階段や廊下部分をあてれば中庭を作ることができることもあります。
画像のように中庭に面した窓枠をベンチスペースにするアイデアも素敵ですね。
家族全員のワークスペースを1箇所にまとめる
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家族の各個室にデスクスペースを作ると、個室のスペースが大きくなって共用スペースを圧迫してしまいます。
そのため、画像のように家族全員のデスクスペースを集約する方法も。
教材や書類の収納もここにまとめておけば、各個室のスペースを抑えることができます。
家具は低めのデザインに
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狭小住宅でも狭さを感じさせない方法のひとつが、家具の高さを抑える方法です。
低い家具でまとめると、壁面が広くなり空間全体がすっきりと広く感じます。
カラーも明るい方が、圧迫感がありません。
その他のスタイルの超狭小住宅施工実例 3例
壁をガラスにする
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できるだけオープンなスペースにしたいと考えても、壁を設けたい場所はあります。
そんな時は、ガラスの壁を検討しても良いでしょう。
部屋を分ける壁なら、カーテンを利用して開閉できるようにすれば、必要に合わせてプライベート空間を作ることができます。
6坪平家も豊かな空間に
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こちらの画像はなんと6坪の平家なのだそう。
目線が誘導される高い天井と、コンクリート打ちっ放しの空間がこだわりを感じさせてコンパクトながらとてもおしゃれな空間になっています。
狭小住宅は、希望の整理と優先順位が大切だということが感じられる住宅ですね。
ロフトを活用する
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こちらはキャンピングカー並みにコンパクトにまとまったお部屋です。
天井高がある縦長のお部屋なら、狭小住宅のロフトは有効。
階段がわりの収納も楽しい作りになっています。
こんなデザインも!独自のスタイルを突き進む超狭小住宅施工実例 3例
階段踊り場が庭
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こちらは階段の踊り場が庭のようなスペースとして造られています。
腰掛けられるような場所もあって、非日常感のある楽しいスペースになっています。
造り付けの収納家具を活用する
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こちらは大きな収納にベッドスペースがある例です。
さらに、引き出しが踏み台になっている楽しいデザイン。
造り付けの大きな収納家具は、収納確保の面でぜひ検討したいですね。
使い方に縛られないインテリア
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こちらは奥に進むにつれて、床面が低くなっていくデザインが目をひきます。
右側のパネルは、赤いチェアが置いてある場所はテーブルになり、手前の段差からはそのテーブルを梯子前の踏み台として利用する設計になっていて、少し驚きますね。
このように使い方を柔軟に考えるというのも、狭小住宅のポイントになります。
まとめ
今回は狭小住宅で豊かに暮らすためのヒントや、素敵な住宅の実例をたっぷりご紹介しました。
狭小住宅は、立体的に空間全体を設計することが大切になります。
そのため、設計者の力量が試されるとも言えるでしょう。
まずは、こちらの記事などを参考にして、どんな家にしたいのかを整理しましょう。
要望や希望がまとまっていればいるほど、完成した住宅が満足できるものになる可能性が高くなります。