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【プロが教える】モノクロの絵をつかったおしゃれなインテリアを実現する方法!選び方やコーディネートのポイントを徹底解説

ジツカタナミ
著者:ジツカタナミ (インテリアコーディネーター)

武蔵野美術大学空間演出デザイン学科卒。インテリアコーディネーター資格取得後、インテリアショップにてお客様へコーディネート提案と社内接客サービス向上業務に携わりました。現在は子育てをしながら、ライターとしてインテリアと暮らしについて発信しています。「楽しく・らしく・暮らす」をモットーに、お家がますます好きになるようなインテリアアイデアをご提案していきます。

白と黒で構成されたモノクロは、コントラストがあり洗練された印象を与えるカラーです。
現代ではあえて写真でもモノクロで表現するアーティストもいるように、どこかメッセージ性が強くなる組み合わせといえます。
また、白と黒はどちらも無彩色なのですでにカラーコーディネートが完成されているインテリアにも合わせやすく、これから絵を飾ろうと思っている方にもおすすめです。

しかし、「無難な印象になりそう…」「うちのインテリアスタイルに合うのはどんな絵?」など、疑問がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回はモノクロの絵を効果的に見せるような選びかたや飾りかたのポイントと、モノクロの絵があるさまざまなインテリアスタイル空間をたっぷりとご紹介します。

 

モノクロの絵を取り入れたおしゃれなインテリアを実現するポイント

モノクロの絵といえば?有名なモノクロの絵をご紹介

Girl with Balloon(風船と少女):Banksy

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2018年、オークションで落札後にシュレッダーにかけられるという驚愕の演出でバンクシーを知った方も多いのではないでしょうか?
神出鬼没にストリートアートを発表しているバンクシーですが、作品の多くは政治的なメッセージが込められています。このGirl with Balloon(風船と少女)も、もとは反戦争を表明し難民に寄り添う気持ちを発信してきたものです。そうしたことから現在は平和を願うアートとして支持され、世界中のファンから愛されています。

 

「CAT」シリーズ:TIDE

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二次元の「生き物」と三次元の「物」で構成されるモノクロの世界を描くTIDE(タイド)氏。
特に猫をモチーフにした「CATシリーズ」は国内外で人気のある作品です。
「シルエットを綺麗に出すことができる」という理由からモノクロでの表現を選び、モダンでありながらどこか懐かしさを感じる雰囲気があります。

 

おしゃれなインテリアを実現するモノクロの絵の選びかた

白と黒の比率バランスをみる

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同じ構図の絵でも、写真のように背景色が反転するだけで印象がガラッと変わります。
見比べてみると、左の白背景の絵はとスッキリと明るくカジュアルに、右の黒背景の絵は重厚感が増したスタイリッシュでモダンな雰囲気ですね。

また、壁紙が白の場合は白背景の絵は同系色なので馴染みます。さりげなく飾りたいとき、空間と調和させたいときに選びましょう。一方、黒背景の絵は壁紙とのコントラストがはっきりとするのでフォーカルポイント(目を引くポイント)になります。

サイズや枚数なども含め、好みのインテリアスタイルにマッチする絵を検討しましょう。

 

おしゃれなインテリアを実現するモノクロの絵の飾りかた

フレームにこだわってコーディネートを洗練させる

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カラーを絞ったモノクロの絵は、シンプルだからこそフレームが際立ちます。
せっかく気に入って選んだ絵も、適当なフレームに入れてしまうのはコーディネートの仕上げを怠っているのと同じです。絵自体のサイズや描かれているモチーフに意識が行きがちですが、フレームも立派なアートの一部として捉えてみてください。
同じ絵でも印象が変わり、グッと格上げされて見えます。

天然木のフレームならナチュラル・北欧スタイルに、メタリックもしくは黒であればモダンスタイルに…など、素材によってある程度インテリアスタイルの方向性が決まっているので初めてアートをインテリアに取り入れる方でもコーディネートの印象付けが簡単です。
また、周りにレイアウトしてある家具の雰囲気とも合わせると空間全体がまとまります。

 

さらに詳しく!モノクロの絵の種類別おしゃれなインテリアを実現するポイントとは?

抽象画編

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目にしたとき、「これは何が描かれているんだろう?」と思わず気になってしまう魅力がある抽象画。作者の感性で描かれているために自然と作品からパワーを感じ、見る人を惹きつける力があるジャンルです。
そんな抽象画は絵の雰囲気やデザインの幅が広いため、「インパクトをつけたい」「空間と馴染ませたい」といったあらゆるインテリアコーディネートの要望に応えることができます。

モノクロの抽象画はサイズ選びがポイントです。シルエットがはっきりとしているのでコントラストが強調され、ほかのジャンルの絵と比べると存在感が増して見えます。写真のようにアイテムが厳選されているスッキリとした空間であれば大きいサイズを選び、空間にしっかりとした安定感を作りましょう。
一方、アイテム数が多い、カラーコーディネートで空間に彩りがあるいった場合は、モノクロの絵が目立ちすぎないよう小さなサイズでなじませます。

 

モチーフ画編

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モチーフ画の場合、そのモチーフが持つイメージ・連想によってインテリアスタイルが定まりやすくなるというメリットがあります。
上の写真を例にすると、コロンとした可愛らしい形は北欧スタイルをイメージさせますね。また、デザイン性がありますがスッキリとして見える構図でもあるので、アート作品があるモダンスタイルにも調和させることも可能です。
一方で、風格のあるヴィンテージスタイルと果物のイメージは結びつきにくく、「この絵はテイストが違う」と感じるかと思います。

このように、イメージが連想しやすいモチーフ画は初心者の方でも気軽にチャレンジしやすい絵です。
悩んだときの候補としても見ておくといいでしょう。

 

モノクロの絵を探すならココ!おすすめのショップをご紹介

https://www.pinterest.jp/wasabi_artshop/

WASABIは「アートを飾るのは難しそう…」と敷居が高く感じてしまう方にもおすすめな通販サイトです。毎週新着アートが数多く紹介され、作家へのインタビューやコーディネートのコラムなど、アートに関する情報が充実しています。LINEでの無料相談サービスもあるので、ぜひ一度チェックしてみてください。

https://wasabi-nomal.com/

 

スタイル別おしゃれなモノクロの絵インテリア実例15選

西海岸・インダストリアルスタイルのモノクロの絵インテリア実例 5選

擦れ具合がラフな雰囲気を演出

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パキッとした直線で構成されたダイナミックな作品ですが、絵の右側を見てみると筆跡が擦れていて抜け感がありますね。きっちりとすぎない風合いで、写真のような天然素材のジュートの床やチェアの編まれた座面と調和しています。
ホワイトの割合が多いのも爽やかに見せるポイントです。

 

モノクロだからこそ映えるハンドサイン!

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ハワイの挨拶として親しまれているハンドサインは、見ているだけでもハッピーな気持ちになりますね。シンプルな線画だからこそ飾りやすいモチーフといえるでしょう。
絵の上部に余白が空いているのも絶妙なポイントとなる構図で、レイ(ハワイの伝統的な装飾品)を掛けても素敵です。

 

ゆるキャラでリラックス感をプラス

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ナマケモノがなんとも愛らしく、飾ってあるだけでリラックスムードになるような作品です。フレームに入れずにそのまま飾ってあるのも開放感を演出しています。
また、写真や英単語のメッセージを一緒に組み合わせることで、飾ってあるスペースにメリハリをプラス。
ベッドのヘッドボード上やキャビネット上など限られたスペースにおすすめなコーディネート事例です。

 

空間が重たくならないように奥行き感を出して

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ダークトーンの作り付け家具とチェアでシックにまとまった空間には、黒背景の絵がバランスが良く見えるのでおすすめです。タイル調の白壁は天井が高いので大型サイズでもスッキリと映えていますね。
描かれている街は奥行きがあり、空間が続いているような感覚にさせリビングを広々と見せているのもポイントです。

 

レンガの壁はモノクロアイテムとの相性抜群!

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レンガの壁自体が内装には珍しく、一気にオリジナリティのある空間を作ることができます。
ただ、主張の強すぎるカラフルなアイテムをレイアウトしてしまうとごちゃごちゃして見えてしまうので逆効果です。こういうときはモノクロの絵やアイテムで印象を引き締めましょう。
上の事例もアイテム数が多いですが、ほとんどがモノクロなのでまとまって見えますね。

 

モダンスタイルのモノクロの絵インテリア実例 3選

シンプルな絵はフレームで遊び心を

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シンプルに描かれているように見えますが、それでも存在感があるのはフレームの組み方がユニークだからです。整頓された直線的なモダンスタイルのなかで、フレームに動きを出すことにより空間で際立っていますね。

 

テイストの異なる絵を飾った上級インテリア

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同じサイズですが、絵の表現の仕方・テイストが異なっているのがポイントです。
あえて違うもの同士を並べることにより、メリハリがあるように感じませんか?現代美術のような家具がレイアウトされている、ギャラリーのようなモダンスタイルだからこそマッチする絵の飾り方です。

 

シンメトリーなレイアウトに絵で動きを添える

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家具や床に使用されている素材は少しラフな雰囲気もありますが、配置の仕方をシンメトリー(左右対称)にすることでモダン寄りに見えますね。このようなシンメトリーの空間に、同じようなシンメトリーの絵を飾ってしまうと緊張感を与えてしまいます。少しだけ動きのある絵を飾って、空間に抜け感をつくりましょう。

 

北欧・ナチュラルスタイルのモノクロの絵インテリア実例 4選

家具との素材感をリンクさせる

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北欧・ナチュラルスタイルは天然木の風合いが重要です。家具のそばに飾るのであれば筆跡が残っていたり、キャンバスの表面がざらついていたりと、素材感がある絵を選んで調和させましょう。
このとき構図はシンプルなほうが天然木の風合いと相性よく飾ることができます。

 

周りのアイテムで雰囲気をやわらかく

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モノクロの人物画は選びかたによってホラーな印象を与えてしまうことがあります。
目線をずらしている表情のものや、曲線美を感じるものを選びましょう。
また、写真の絵のようなベージュトーンであればナチュラルスタイルに。周りのアイテムは自然を感じるものをレイアウトすればグッと優しい雰囲気になります。

 

大きなサイズは飾りやすいアニマルモチーフがおすすめ

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かなり大きなサイズの絵ですが、描かれている鳥の表情が可愛らしいので圧迫感を感じさせません。ペンダントライトを同じく黒で揃えているのも目線が定まりやすく、まとまりのある空間の居心地のよさに繋がっています。

 

アクセントカラーをプラスして北欧らしく

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モノクロの絵を複数枚飾ったところに、鮮やかな青をプラスするだけでグッと北欧らしさが増しますね。
アクセントカラーの絵はあえて中心ではなく、少しズレた場所に飾ることがおしゃれに見せるポイントです。
センターにあるモノクロの絵が黒の割合が多くコントラストがはっきりしているからこそ全体のバランスが取れています。

 

独自のスタイルを突き進むモノクロの絵インテリア実例 3選

クリップと画用紙でできるおしゃれな飾り方

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「絵はたくさんあるけれど、フレームを揃えるのが少し面倒…」というときにぜひ試してみていただきたいコーディネート事例です。
絵のサイズやテイストがバラバラでも、クリップと画用紙が揃っていることでスッキリと整っているような印象に。リビングだけでなく玄関やトイレ、寝室など、どんな空間でもお手軽に取り入れられます。

 

壁こそキャンバス!ダイナミックなコーディネート事例

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写真のような天井が高く、開放的な空間に絵を飾るときはバランスをとるために大型サイズがおすすめです。
そこで一歩先を行く個性的なインテリア事例として、白い壁に思い切って絵を描くのはいかがでしょうか?
写真の空間に描かれている植物の葉のようにも見えるシルエットは、どんなスタイルにも馴染むモチーフです。

 

黒板アートはひと味違ったモノクロに!

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油絵やアクリル画、プリントとも違った風合いのあるチョークアート。擦れ具合や濃淡が特徴的ですね。
ホームセンターにある黒板塗料を使用して写真のような壁一面の黒板にしたり、小さいパネルを黒板風にアレンジして複数枚で飾ってみたりとアレンジができます。お子さんにも喜ばれるインテリア事例です。

 

まとめ

さまざまなコーディネート事例をご紹介しましたが、どの空間もモノクロのコントラストが効いていて引き締まったインテリアになっていましたね。
空間の中に目線が定まりやすいポイントをつくることで、コーディネートが安定して見えます。

ご自宅のなかに「なんだかココがいまひとつだな」と思うスペースがあれば、ぜひモノクロの絵を飾ってみてください。今までとは違った印象の、洗練されたインテリアに仕上げましょう!

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