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Valcuvine / バルクッチーネ の人気の秘密を探る。環境への高い関心と、洗練されたデザインが特徴のイタリアンキッチンブランド

昨今、環境への取り組みは、多くの企業で当たり前のように重要な課題となっており、キッチンブランドにおいても環境への取り組みは無視できないものとなっています。

製品そのものの素材はもちろん、製造過程やそして最後の廃棄時において、環境や人間への負担が少ない事が求められる中で、イタリアのオーダーキッチンブランド「バルクッチーネ」は、世界で初めて100%リサイクル可能なキッチンを発表するなど、その環境への高い関心と、イタリアのブランドらしい洗練されたデザインで注目の高い高級ブランドです。

今回は、そんなバルクッチーネについて、デザインと環境への取り組みの双方から、その魅力を探っていきたいと思います。お洒落で独自性の高いイタリアンモダンスタイルのキッチンがお好きな方や、人間と自然の両方に優しいキッチンをお探しの方など、是非キッチン選びの参考にしてみてください。

Valcuvine / バルクッチーネ が何故支持されるのか?インテリアのプロがその人気の秘密を紐解く

Valcuvine / バルクッチーネとは?

バルクッチーネは1980年に、イタリアの北東部ヴェネツィア近郊のポルデノーネにて、地元出身の四人の創業者の手によって創業した高級オーダーキッチンブランドです。バルクッチーネは、創業者メンバーの一人である「ガブリエル・チェンタッソ」が、創業から現在までデザインを担当しており、創業当初からキッチンデザインに革新的なアプローチを取り入れてきました。

1983年には世界初のPVCで覆われたドアを装備した「MELAモデル」を発表し、その3年後にはアルミフレームを備えた世界初のキッチンで、バルクッチーネの象徴的なキッチン「アルティマティカ」を発表しています。バルクッチーネの素材とデザインへの挑戦は、創業の間も無くの頃からキッチン業界に数々のイノベーションを巻き起こしました。

バルクッチーネは、設立初期の頃よりタイムレスなイタリアンモダンスタイルのキッチンを世に送り出してきましたが、そのキッチンスタイルに人間工学と環境保護の視点が強く意識されるようになったのは1990年代の頃からです。1995年に全ての製品に対しドイツ製品安全法(SGS)基づいたヨーロッパ市場で認められる安全基準を満たした証となる「GS」安全認証を取得し、1997年には人間工学に基づいた「ロジカシステム」を開発。1998年には環境保護協会「バイオフォレスト協会」を設立しました。そんなバルクッチーネの一つの集大成とも言える、100%リサイクル可能なキッチンが誕生したのは2009年のことでした。

2015年にイタリアのグループ企業「ItalianCreationGroup」に買収され、傘下に加わります。ItalianCreationGroupは、高級アバンギャルド家具ブランド「ドリアデ」や、ジオ・ポンティが設立した照明ブランド「フォンタナアルテ」、バスルーム家具ブランド「トスコクアトロ」などの名だたるイタリアの高級ブランドを傘下に収めた企業であり、イタリアブランドの海外展開に力を入れています。

現在、バルクッチーネは世界50カ国以上の国々で370以上のショールームを展開しており、日本には2018年に上陸を果たしています。東京の南青山に日本唯一のショールームを展開しており、イタリア本社の空間デザイナーの完全監修によってコーディネートされた空間で、代表的なキッチンシリーズに触れることができます。日本での「Valcucine Tokyo」は、輸入・販売・納入から取り付け設置、アフターメンテナンスに至るまで、日本の老舗キッチンメーカー「クリナップ」が運営しているので、海外ブランドであっても安心して導入を検討できるのも日本のユーザーにはポイントになることでしょう。

参考:Valcucine HP「history」(海外サイト)
https://www.valcucine.com/en/company/history/

参考:Valcucine Tokyo HP「BRAND」
https://valcucinetokyo.jp/story/

Valcuvine / バルクッチーネのこだわり

バルクッチーネのデザインは、洗練されたイタリアンモダンスタイルであり、芸術的な美と機能的な美が共存しています。バルクッチーネは、「ウェルビーイング」「タイムレス」「イノベーション」の3つのワードをブランド理念として掲げており、その理念に通じた製品作りを行なっているブランドです。会社運営や製造過程はもちろん、「WELL-BEING」「TIME-LESS」「INNOVATION」はキッチンデザインにも反映されています。

人間工学に基づく快適な使い心地や材料の品質や非毒性、環境との調和を意識したウェルビーイングの視点と、トレンドを追うのではなく普遍的なイタリアンモダンの追求と10年保証を提供する確かな耐久性はタイムレスなキッチンを生み出しつつ、環境へのアプローチやキッチンの機能面や新たな素材への挑戦などイノベーションを起こし続けるキッチンデザインは、バルクッチーネが創業当時からの姿勢といえます。

これらのキッチンデザインは、創業メンバーの一人で、デザイナーの「ガブリエル・チェンタッソ」氏が行なってきました。バルクッチーネ創業の地である自然豊かなポルデノーネ出身のチェンタッソ氏は、人と自然の調和をデザインの重要なポイントとして掲げており、自然素材の使用だけではなく、自然の触覚や環境への影響など多角的な視点でデザインを構築していきます。

以下に、日本のバルクッチーネで展開しているシリーズについてご紹介していきます。

  • Artematica(アルテマティカ)…バルクッチーネの人気シリーズです。アルミフレーム構造と、ガラスや石材・木材・金属などの様々な素材によるカスタマイズの自由さが特徴。
  • Genius Loci(ジーニアスロッチ)…「大地の神様」を意味する名前を持つシリーズで、アルテマティカの上級シリーズ。アルテマティカをベースにデザインされており、天板の下に秘密の引き出しがあるのが特徴的。
  • Valcucine JP「iaponica(イアポニカ)」…日本限定国産モデル。バルクッチーネとクリナップの共同開発によって誕生した、日本限定のシリーズ。上記二つのシリーズに続くグレードの、バルクッチーネの「Forma Mentis(フォルマメンティス)」シリーズをベースに日本のライフスタイルに合わせてデザインされたモデルです。日本国内生産による、納期の短縮や輸入コストやリスクの軽減などのメリットのほか、クリナップの独自のコーティング技術である「美コート」を施したシンクなど、二社の技術面のコラボレーションにも注目です。

Valcuvine / バルクッチーネの評判

バルクッチーネは高級オーダーキッチンブランドであり、お値段も高価格帯のブランドになります。日本国内市場に本格的に参加したのが2018年と最近のため、残念ながら日本で実際に使用されている方の感想を発見することができませんでした。しかし、海外での評価を見てみると、やはり環境に配慮したブランドであることや素材についてを評価するコメント、収納の利便性やデザインの良さなどを評価するコメントを見ることができました。

日本限定モデルValcucine JP「イアポニカ」も発売されたことで、今後はバルクッチーネの日本ユーザー数も増えていくことでしょう。2024年3月完成予定のタワーマンション「ONE札幌ステーションタワー」の29階の「パーティールーム」にもValcucine JPが採用されており、契約希望者の目に魅力として評価されていた点もバルクッチーネの今後の日本展開への高い期待値になるのではないでしょうか。

実際に使用された方の口コミは発見できませんでしたが、以下に、南青山のショールームで実際にバルクッチーネのキッチンに触れた方の感想から、魅力を探ってみましょう。

ガラスのワークトップとカトラリー用の薄い引き出しが素敵だなぁと思いました。

https://www.instagram.com/p/CjLeYtpPhAD/?igshid=MzRlODBiNWFlZA%3D%3D

これは天板下に秘密の引き出しを持つ「ジーニアスロッチ」に触れた方の感想になります。天板と同じ素材の扉材を使用することで、一見かなり厚みのある天板に見えて、実は天板は薄く、浅めの引き出しが隠れているというスマートながら空間を無駄にしない利便性の高いデザインです。イタリアンモダンらしい美と用の双方の高いデザイン性を感じさせてくれますね。

バルクッチーネのキッチンも初めてお目にかかりましたが、とてもステキでした。
デザイン性ももちろんですが、私はガラスのワークトップがとても印象に残りました(pic❸)日本だったらガラスのワークトップなんて割れそうで危ないと思ってしまいますが、とても丈夫で、鉄の玉を落としても割れないそうです。そしてすごく綺麗✨パっと見ガラスに見えないけど、よくみて触ると確かにガラス。ガラスならお手入れも簡単だし、こんなものがあったのかと驚きでした。

https://www.instagram.com/p/CEwWkQugw-2/?igshid=MzRlODBiNWFlZA%3D%3D

ガラスというと衝撃に弱い印象があり、ガラスのキッチンというのは中々馴染みのないものですが、調理器具との接触も多いキッチンのワークトップに使用するバルクッチーネのガラスのワークトップは、通常のガラスの5倍の耐久性を持っているので、安心して使用することができます。またガラスは耐汚れ性と水垢耐性に優れており、お掃除が簡単なのも魅力。ガラスといっても透明で何もかもスケスケというわけではなく、豊富なカラーバリエーションや複雑なグラフィックを再現することもできるので、キッチンデザインの自由度が高まります。

バルクッチーネのキッチンは、10年間の保証が付いており、日本国内においてはクリナップがアフターサポートも請け負っているので、海外ブランドだから「いざサポートを受けようと思ったらたらい回しにされて大変だった」なんて事もなく、安心して任せることができますね。

Valcuvine / バルクッチーネ が気になる方におすすめブランド

Molteni&C(モルテーニ)

1934年に創業したイタリアの家具ブランド「モルテーニ」が、キッチンブランド「Dada(ダーダ)」を吸収しキッチン部門を立ち上げたのは1979年のことでした。モルテーニは、高い技術力とシステム収納などで知られる家具ブランドであり、落ち着きのある洗練されたイタリアンモダンデザインが特徴的なブランドです。

そんなモルテーニのキッチンもまた、洗練されたモダンスタイルが印象的で、石材や木材などの素材を使用した高級感のある佇まいが魅力的です。イタリアンモダンスタイルのキッチンがお好きな方や、高級感あるキッチンをお探しの方におすすめのブランドです。

参考:Molteni&C HP
https://www.molteni.it/jp/

minotticucine(ミノッティクチーネ)

1949年に創業のイタリアのシステムキッチンメーカー「ミノッティクッチーネ」は、大理石などの天然石や、木材などの自然素材を大胆し使用したミニマルなデザインのキッチンを得意とする高級キッチンブランドです。2003年にいち早く天然石を使用したキッチンを発表しており、高級天然石のキッチンのブランドとして知られています。

天然素材の存在感と、無駄を省いた潔いまでのミニマルなデザインが特徴的なブランドで、その高級感のある特別な佇まいは美術的な美しさを感じさせます。人とは違う特別なキッチンを探している方は、バルクッチーネと合わせてチェックしてみてはいかがでしょう。

参考:minotticucine HP
https://www.minotticucine.jp/

プロが選ぶ!Valcuvine / バルクッチーネ のおしゃれなコーディネート実例5選

ガラスの光沢が美しいアルテマティカのキッチンスタイル

バルクッチーネの象徴的なシリーズ「アルティマティカ」のヴィトムル(ガラス)ブルーのキャビネットとホワイトのアイランドキッチンで構成されたシンプルながらメリハリのついたキッチンスタイルです。設備は、イタリアの「falmec」社製の照明付き換気扇と「ガゲナウ」社のビルトイン機器を採用。全体的にシャープなラインと、明暗のハッキリしたカラーで強調した、モダンスタイルのキッチンです。

異なる素材を渋いカラーで合わせた上品なモダンキッチン

「ジーニアスロッチ」のキッチンと「エアロジカ」システムの収納を組み合わせたキッチンコーディネートです。ジーニアスロッチの特徴的な天板下の引き出しの扉材をコッパーにすることで、アクセントラインとしてキッチンの目を惹くポイントに。扉材はブロンズカラーで上品に、天板は丈夫で扱いやすい鉄仕上げのセラミックを採用しています。エアロジカには光沢の美しいブラックのガラスを採用しており、重くなりがちなブラックカラーもガラス素材の透明感と光沢が加わることで重さを感じさせません。

エアロジカシステムは、バルクッチーネのキッチンの特徴の一つとも言える、隠せる収納システムの一つです。上下にスライドするガラス扉の中には、キッチン家電やツール、グラスなどの収納棚が隠されています。

フォルマメンティスを使用したミニマルモダンなキッチン

「フォルマメンティス」は日本のバルクッチーネで扱いのないシリーズですが、日本限定モデルの「Valcucine JP「iaponica(イアポニカ)」」のデザインベースとなったキッチンなので、参考としてコーディネートをご紹介したいと思います。こちらはフォルマメンティスに「ニューロジカ」システムの収納を組み合わせたコーディネートで、シンプルなデザインと機能的な収納で、清潔感のあるスッキリとしたキッチンデザインとなっています。

日本限定モデルは、天板下にカラーステンレスによる「ベルトライン」の美しいアクセントや、日本国内外の幅広いビルトイン機器への対応、クリナップ独自のステンレスシンクのコーティングなどがあります。二つのシリーズは共に、バルクッチーネのキッチンとしては珍しく、扉材にガラス素材がないことです。日本限定モデルは、カラーバリエーション豊かなラッカー仕上げやメラミン、木材などの素材を選択することができ、天板には扱いやすいセラミックや人工大理石をラインナップしています。

フォルマメンティスは、機能性を重視したミニマルなデザインが特徴のキッチンです。シンプルでスッキリとした気持ちの良いデザインで、ミニマルモダンや北欧モダンスタイルが好きな方におすすめのキッチンです。こちらのコーディネートでは、壁面のフォルマメンティスのキャビネットの上部分にニューロジカシステムを搭載しています。ニューロジカは、上段の扉がリフトアップ(跳上げ扉)、下段の扉は下にスライドさせて開閉する仕組みの収納棚で、水栓金具やフリータップのコンセントなどの設備までスッキリと納め、隠すことができます。

ダークカラーで統一された大人のキッチンスタイル

カウンターテーブルを備えたキッチンはアルテマティカシリーズを使用。壁面には「ロジカセラタ」シリーズを採用しています。ダークカラーを基調とした大人のクールなモダンスタイルを演出するキッチンコーディネートで、ごちゃごちゃとした生活感を感じさせないスマートさを演出しています。

アルテマティカには「ロジカテカ」システムの収納を搭載しており、ロジカテカは、画像左下部分、キッチンのワークトップに自然に付属する形で搭載される小さな収納部分で、コンセントやカトラリーなどの収納として活躍します。

ロジカセラタは、バータイプ・キッチンタイプ・調理タイプの3つもモデルで利用できる大型の壁面配置のキッチンです。扉を閉めれば、一つの四角い家具のようにスッキリと全てを隠してしまう機能的なキッチンで、オープンキッチンの生活感を隠すことができます。生活感のあるキッチンを隠したい人におすすめのコーディネートスタイルですね。

使い勝手の良い収納でスッキリと見せるセミオープンキッチン

壁面にはフォルマメンティスとエアロジカシステムを使用して、スッキリとしたミニマルな収納部分を完備。テーブルが付属するアイランドキッチンは、ジーニアスロッチになります。テーブル天板の下にももちろん秘密の引き出しを完備したジーニアスロッチは、ダイニングで勉強する習慣のあるご家庭や、リモートワークを行う際にもおすすめです。

同一シリーズのキッチンで統一せず、機能的な面を見て自在に別のシリーズのキッチンやシステム収納を組み合わせることで、より機能的でオリジナルの使いやすいキッチンコーディネートを実現させることができます。カラーを清潔感のあるホワイトで統一しており、天井や壁との一体感、キッチンからダイニングに繋がる空間に纏まりを持たせつつ、上品なグレーブラウンが柔らかな印象の差し色となっています。

まとめ

バルクッチーネは、ガラスのキッチンをはじめ、素材や環境へのアプローチ、キッチン機能への挑戦的な姿勢など、進化し続ける先進的なブランドです。日本市場に本格的に参戦したのはつい最近ではありますが、日本オリジナルモデルの発表など日本市場への関心も高く、これから多くの日本の住宅に取り入れられ、ユーザーを増やしていくことでしょう。

イタリアブランドらしい、洗練されたデザインや、環境へのクリーンな取り組み。使い勝手を考えた機能や10年保証などのアフターサービスなど、多くの魅力にあふれているバルクッチーネのキッチンを取り入れてみてはいかがでしょう。

参考:Valcucine HP(海外サイト)
https://www.valcucine.com/en/

参考:Valcucine Tokyo HP
https://valcucinetokyo.jp/

参考:Valcucine JP HP
https://valcucinetokyo.jp/valcucine-jp/

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