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      2019/10/21

【オットマンの使い方ガイド決定版】種類からコーデ実例まで徹底解説!

野澤 みなみ
著者:野澤 みなみ (インテリアコーディネーター)

スペースデザインカレッジのインテリアコーディネーター科を卒業。 その後インテリアコーディネーターの個人事務所にて、コーディネート業務の他、DMやWEBページでの商品紹介に携わり製品知識を深める。転勤族の妻であり、一児の母。賃貸でも子どもがいても「素敵」で「実用的」な居心地の良い空間のご提案を心がけています。

オットマンと聞くと、「足を置くだけのもの」というイメージをする方も多いのではないでしょうか。
実際にはオットマンは実用的かつデザイン性のあるものが多く、インテリアとして取り入れるとワンランク上のコーディネートになる優秀なインテリアです。
今回はオットマンの魅力について、おすすめの作品やコーディネート例を交えてご紹介します。

オットマンとは?その起源について

 

オットマン(Ottoman)とは、もともと「オスマン帝国の」という意味です。
18世紀後半にオスマン帝国からヨーロッパへ、クッションが置かれた長椅子が伝わりました。これがオットマンのはじまりです。もともと居間などの中心的存在であった座席はやがて、部屋のコーナーに置けるよう小さなもの、円形や八角形、一般家庭にも置くことができるようなものへと姿を変えていきました。

現在では、背もたれやアームレストのないクッション台を指し、主に足を置くフットスツールとして使われます。しかしそれだけにとどまらず、椅子として座ったり、コーヒーテーブルや小物置きとしても使用されたりと、ライフスタイルに応じて使い方を変えることができるフレキシブルな家具なのです。

 

オットマンの種類について

①独立タイプ

 

単体としてデザインされたオットマンです。頑丈なベースの上に、クッションを乗せて作られています。正方形、長方形、円形、楕円形、布張りのもの、革張りのものなど、形や素材、デザインのバリエーションがとても豊富なのが特徴です。

表面が平らである程度の硬さがあるものだと、コーヒーテーブルとしても使うことが出来ます。コンパクトなものであれば、普段は荷物置きや持ち運べる台として、来客の際はスツールとして使用できるのでとても便利です。

長椅子タイプのものは寝室に置くのもおすすめです。ベッドの足元に置くと海外のホテルライクなコーディネートになります。

 

②セットタイプ

 

ソファやチェアとセットになっているオットマンです。シリーズとしてデザインされ、素材や色を統一して作られているのでコーディネートがまとまります。ソファとセットになっているタイプは、前において足置きとして使うことはもちろん、くっつけてカウチソファのようにリラックスすることもできれば、来客用の簡易ベッドにもなります。

チェアとオットマンをセットで使うと、リラックスした後傾姿勢になり、ビデオ鑑賞や読書、うたた寝にもぴったりです。もちろん簡易的な椅子としても使えるので、家族が自室に来たときなどに役立ちます。

 

③ストレージタイプ

 

内部にものが収納できる仕様になっているタイプです。蓋付きや引き出し付き、棚がついているものなどがあります。リビングに置いて、毛布やタオルケットなどを収納しておくと、来客時やくつろぐ際などに便利です。最近では蓋を裏返すとテーブル状になっているものもあり、用途に応じて使い分けることが出来ます。

 

 

オットマンのコーディネートNG例3選

ここまでお話してきたように、オットマンの形や素材、用途は多種多様です。好みにあったものが見つかっても、部屋に置いて失敗した…とならないように、選ぶ際に注意すべき点をご紹介します。

①動作空間に支障が出ていないか確認を

 

こちらのリビングは、横幅が狭いにも関わらず中央に大きなオットマンが配置されています。オットマンと他の家具との間を見てみましょう。右側にはAVボードのような引き出し状の収納があります。しゃがんで引き出しを開ける動作には、奥行150cm程が必要だと考えられています。おそらくこちらの場合では、横から開けることになるか、オットマンを移動せざるを得ないでしょう。

また低い家具は、同様に低い家具との間は最低50cm、壁や高い家具との間は最低60cmはスペースを開けることが望ましいとされています。オットマンは足置きやコーヒーテーブルとしての機能上、ソファとの間のスペースはそれよりも詰まりがちですが、空間の中にぎりぎりに配置するのではなく少し移動できるくらいの余裕を持ったサイズを選ぶことをおすすめします。

ソファの真ん中に座った人が出る際、隣の人が足を移動させたり、一旦立ち上がったりするのは少なからずストレスを感じてしまうでしょう。こちらの部屋であればオットマンをローテーブルに、あるいは円形のコンパクトなものに変えると、すっきりしたコーディネートになります。

 

②脚の短いオットマンは部屋を狭く見せる

 

 

こちらではソファとオットマンがシリーズでデザインされており、コーディネートがきれいにまとまっています。コーディネートとしてNGというわけではありませんが、取り入れる際には注意が必要です。オットマンは土台がしっかりしているものが多く、背の高い家具に比べると圧迫感は感じにくいのですが、ソファの一種なので存在感があります。

こちらのように脚の短いタイプ、あるいは脚がないタイプを選んでしまうと、床が見える面積が少なくなり、その分部屋が狭く感じてしまいます。四角形よりは円形、脚がより長く見えるものを選ぶと、部屋を広く見せることができ、それによって気持ちにも余裕が生まれます。

 

③使うシーンを想定した製品選びを

 

こちらではオットマンをコーヒーテーブルとして使用しています。プレートは敷いてありますが、柔らかすぎるファブリックのトップは、安定感に少し不安を感じます。飲み物を置くのであれば、トップがプレート上になったものや固めのもの、レザーや汚れが落ちやすい加工がされている張地のもの、カバー式のものなどを選ぶと、こぼした際の処理やお手入れが楽になります。

またフットスツールとして利用する場合、椅子の座面とオットマンの高さをよく確認するようにしましょう。椅子より低すぎても高すぎても、リラックスできる休息姿勢にはなりません。使用シーンがいくつかある場合には、それらひとつひとつをきちんと想定してサイズや素材を見極めるのが良いでしょう。

 

コーデ実例つき!絶対外さないオットマンおすすめ5選

①HAMPTON プーフ ホイール【ボーコンセプト】

 

左右にビルトイン収納を備えた正方形のキャスター付きオットマンです。HAMPTONシリーズのソファと組み合わせるのはもちろん、単体としても機能的な製品です。広々としていてクッションが柔らかいので、フットレストとしてもスツールとしても心地よく使用できます。また、トップが広いのでローテーブル代わりにもおすすめです。本やリモコン類をサイドの収納に置くことができるので、使い勝手がよく見た目もすっきりします。

一番のおすすめポイントは何といっても張地のバリエーションの豊富さ。ファブリックだけで14パターン74色、レザーも7パターン37色の展開があり、モノトーンやアースカラーの落ち着いた色味が多いので、シックでモダンな空間を演出してくれます。色だけでなく風合いも細かく選択することができるので、実用性を重視する場合はポリエステル繊維の折り込まれた耐久性の高い生地を、高級感を重視する場合はベルベットやレザーなどを検討すると良いでしょう。

シンプルでスタイリッシュなフォルムと多様な張地で、モダンスタイル、アーバンスタイル、コンテンポラリースタイルなど、上質な大人の雰囲気をもったコーディネートにマッチします。

 

コーディネート例

 

HANPTONのオットマンをローテーブルとして使用している例です。脚を伸ばしてくつろぎたい際には、キャスターで簡単にフットレストの位置まで移動させることができます。またドロワーを引き出す際にもオットマンを動かせるようスペースに余裕を持って配置されています。

AVユニットやウォールデコレーションの直線的な印象が強いですが、ラウンジチェアやオットマンの少し丸みを帯びたフォルムと、毛足の長いラグによって和らげられ、きれいにまとまったコーディネートになっています。

価格:¥86,900~¥323,900(税抜)
サイズ:幅107x奥行107x高さ40cm
素材:フレーム…無垢パイン材、プライウッド、ポリウレタンフォーム、張地…ファブリック/レザー
色:ファブリック…14パターン74色展開、レザー…7パターン37色展開

 

②POUF CAPITONNÉ【DePadova】

 

広いスペースを確保できる場合、こちらのオットマンはいかがでしょうか。まるで島のような存在感があり、部屋に入った瞬間に目を惹くことは間違いないでしょう。木材をカットし格子状に組んだ頑丈な土台をポリウレタンのクッションで包み込み、皮革を張って房状に加工する、全ての工程が職人の手作業で行われています。大きさとともに贅沢な一品です。

フットレストとしてはもちろん、読書スペースとしても快適な場所を提供してくれます。巨大なレザートップは安定感抜群で、プレートを置いてコーヒーやお酒を嗜むことも出来ます。2人以上座ることができるので、ホームパーティなど来客が多い場合にもおすすめです。

カラー展開が豊富で、特にモノトーンとブラウン系の選択肢が多いので、他の家具とも合わせやすく様々なスタイルのコーディネートにマッチします。モダンスタイルやミッドセンチュリースタイル、インダストリアルスタイルなど、大人の雰囲気を持ったスタイルにおすすめのアイテムです。

 

コーディネート例

 

レザーのオットマン、ポップなカラーのファブリックのソファ、スチールのブックシェルフ、デザイナーズ照明を組み合わせた、ミッドセンチュリースタイルのリビングです。オットマンは読書スペース、またはテーブル代わりに使用されています。

ラグが敷いてあるスペースを囲むように配置されているので、それぞれがソファとオットマンに座ってもお互い顔を見て会話することができます。また、ドアから本棚への動線も遮っていないので部屋に出入りする際にもストレスを感じません。オットマンの真上に降ろされたペンダントライトに、趣味のための特別なスペース感を感じます。

価格:¥1,223,000~(税抜)
サイズ:幅120x奥行120x高さ40cm
素材:カバー…本革、本体…木製内部構造、ポリウレタンフォーム、ポリエステルパッディング、キルティングボタン留
色:レザー3ランク22色展開

③HIROSHIMA【マルニ木工】

 

世界的なプロダクトデザイナーの深澤直人氏が、日本の老舗家具メーカーマルニのためにデザインしたシリーズのオットマンです。シンプルでいて木の温かみと優しさが伝わるマルニの製品は国外にもファンが多く、ホテルや美術館など世界各国の施設でも使われています。

同一シリーズのラウンジチェア用のオットマンですが、どんな空間にも合わせやすいシンプルなデザインの為、スツールやミニテーブルとして単独で使用するのがおすすめです。トップは薄く感じられますが、工夫を凝らしたクッション構造により、座り心地は快適です。コンパクトで移動しやすいので、使い方を変えたり掃除したりするのも容易にできます。

ファブリックタイプの座面は取り外しができるカバーになっており、メンテナンスがしやすく、季節やシーンによって使い分けることもできます。都会的なインテリアで上質なコーディネートに合わせるのであれば、ウォルナット材のフレームにレザーの張地を合わせると良いでしょう。

 

コーディネート例

 

こちらは形が似ているスツールを使用したコーディネート例です。手前の本を置いているスツールは、HIROSHIMAより少し幅が大きく高さも2cm高いものです。こちらの例のように、フットレストとして使うチェアやソファの傍において、使わない時はサイドテーブルとして使うのがおすすめです。また持ち運びが簡単なので、玄関やドアの近くでちょっとした荷物置きとしても使用できます。

塗装と張地次第で、明度の高い北欧ナチュラルなコーディネートや、シンプルモダン、ミッドセンチュリーなど幅広いコーディネートにマッチします。

価格:¥60,000~¥117,000(税抜)
サイズ:幅57.5x奥行39.5x高さ40.5cm 座面高37.5cm
素材:フレーム…ビーチ材/オーク材/ウォルナット材、座面…ファブリック/レザー
色:フレーム…3タイプ10色展開、張地…レザー2色/ファブリック90色展開

 

④チェルキオシリーズ【リグナジャパン】

 

こちらのチェルキオシリーズは3サイズの展開があり、価格もお手頃なので複数使いにおすすめです。同じ色・サイズを複数置いたり、同じ色でサイズを変えてみたり、色もサイズも変えてみたりと、空間に変化を持たせることができます。円形で高さも低めなので四角形のものより圧迫感が少なく、スペースをあまりとれない方にもおすすめです。

フットスツールとしての使用の他、来客時のスツールとして、トップが固めなのでサイドテーブルとしても使用できるフレキシブルな製品です。濃いブラウン、赤みのあるブラウン、黄味のあるブラウン、とカラー展開が豊富なので、他の家具の色に合わせたコーディネートが可能です。天然の皮革を使用しているので同じ色形でも表情が異なり、また使いこむほどに味わい深くなり風合いの変化も楽しむことが出来ます。

飾り気のないシンプルなフォルムなので、シンプルモダンやコンテンポラリースタイルなど、シンプルで落ち着いたコーディネートに合わせるのがおすすめです。レザー製のオットマンを加えることで、より上質な空間になります。

コーディネート例

 

こちらは日本での販売がない類似品ですが、複数使いのコーディネートが参考になります。オットマンをソファの近くに配置し、サイドテーブルやフットスツールとして使用しています。来客時には飲み物を置いたり、スツールとして使用したりできます。

周りの家具は、落ち着いたトーンでシンプルなフォルムのものを選ぶと良いでしょう。フローリングはレザーと同系色なので間にラグを置くとそれぞれの良さが際立ち、すっきりとまとまったコーディネートになります。

価格:¥53,676~¥129,876(税込)
サイズ:400…φ40x高さ43cm、500(画像のもの)… φ50x高さ38cm、800…φ80x高さ30cm
素材:張地…牛革 タンニンなめし オイルレザー/牛ヌメ革 タンニンなめし/素上げ革/牛革 クロームなめし ハーフグレインレザー、フレーム…ブナ材、合板、クッション…ウレタンフォーム、脚部…ウォールナット無垢材
色:フレーム…ソープ/オイル/ホワイトオイル/ラッカー/ブラックラッカー仕上げ、張地…布149色、レザー5色展開

牛革 タンニンなめし オイルレザー、牛ヌメ革 タンニンなめし、素上げ革、牛革 クロームなめし ハーフグレインレザー

⑤イームズラウンジチェア&オットマン【ハーマンミラー】

 

20世紀の工業デザイン界を牽引したチャールズ&レイ・イームズ夫妻によってデザインされた、セットタイプのオットマンです。ニューヨークやシカゴの主要な美術館の永久収蔵品として選定されており、数々の映画や本に登場している名作です。

熱と圧力で成形された合板はゆるやかなカーブを描き、柔和な印象を与えています。はっきりと表れた木目はそこに座るであろう、多くの経験を経て成長した大人を表しているかのようです。使い込まれた野球のミットがボールを包み込むように、柔らかなクッションが座る人を温かく包み込んでくれます。椅子の座面が後傾しているので、オットマンに脚を置くとうたた寝も出来るほど、しっかりと休息姿勢をとることができます。

フットスツールとして脚を包み込むのはもちろん、オットマン単体ではスツールとしても座り心地が良く、近くに寄せて雑誌やプレートを置くのにも十分な広さがあります。堂々とした他に類を見ないたたずまいは、志向が高い大人の男性にぴったりです。セットタイプは、それを中心としてコーディネートをまとめやすいのが特徴です。ミッドセンチュリーやコンテンポラリー、モダンスタイルなどの空間の良きアクセントとなるでしょう。

コーディネート例

 

イームズラウンジチェア&オットマンを中心としたコーディネート例です。部屋の真ん中ではなく一角に読書コーナーを作っているので、カウハイドラグを利用してゾーニングしています。チェア&オットマンが合板を加工したミッドセンチュリーなインテリアなので、フロアライトにもデザイン性の高い金属素材のものを合わせています。

タワーのような本棚を使用することで壁に余白が生まれ、よりチェアとオットマンを際立たせています。

価格:¥545,400(税込)※チェアとオットマンのセット価格
サイズ:幅102x奥行66x高さ70cm
素材:本革(アニリン加工・撥水加工)、サドルレザー、ブナ材、スチール
色:サドルレザー35色展開

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最後に

多種多様なオットマンは、用途を限定しないながらも、コーディネートをレベルアップさせる優秀なインテリアです。ぜひ自分なりの使い方に合った、お気に入りの品を見つけてみてください。