2020/09/09
気分はリゾート。極上のパパサンチェアおすすめ7選をコーデ交えてご紹介
大きく放射線状に広がったパラボラアンテナのような形のパパサンチェアは、アジアの地域で古くから親しまれてきた家具の一つです。
すっぽりと身体を覆うような座り心地のくつろぎ椅子は、リゾートにいるようなゴージャスでリラックスした気分にしてくれる椅子として、密かに人気の椅子と言えるでしょう。
しかし、このパパサンチェアはラタン(籐)などの特殊な素材を使用して作られることが多く、またマイナーなアジアン家具であることから、「ネットでもあまり種類を見かけない」家具として皆様を悩ませているのではないでしょうか。
「妥協して、見つけたもを即買いしたら失敗した」なんてことにならないよう、パパサンチェアの選び方と、おすすめの商品を今回は紹介していきたいと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
【疲れている大人向け】パパサンチェアの選び方とは?
①座面フレームと土台の素材の種類を知る
一般的にパパサンチェアの座面フレームと土台は、ラタン(籐)と言われる東南アジアを中心に熱帯雨林地域のジャングルに自生するヤシ科のツル性植物が使用されることが多く、その特徴は軽くて丈夫であり、職人のハンドメイドによって作られるものがほとんどになります。また、近年では骨組みにラタンを使用し、そこにウォーターヒヤシンスと呼ばれる水草を編んだものを編み込んだものも流通しており、密に編まれたウォーターヒヤシンスは丈夫さとゴージャスな美しさが魅力です。その他にもスチール製のフレームを使用したものなども海外では作られているので、パパサンチェアの購入を考えている方は、その特徴についても知っておくと選びやすいかと思います。
代表的な2種類の素材についてメリットとデメリットもあるので、もう少し詳しく特徴をまとめておきます。
- ラタン(籐)……軽くて丈夫。内部に無数の導管を持っており、夏場の多湿時には周囲の水分を吸収。冬場の乾燥時には内部の水分を放出する。ツル植物を加工したものなので、フレームの見た目は骨組みのような構造体となり、視覚的にも軽快感がある。ササクレが出て、服や肌を引っかいてしまうことがあるので注意。乾燥・直射日光・熱に弱い。
- ウォーターヒヤシンス……ラタンに比べて重量があり、丈夫。フレームが密に編まれたウォーターヒヤシンスに覆われているので、ビジュアルがゴージャスであり、重厚感がある。ある程度の調湿効果はあるが、湿気に弱く、風通しの悪い場所や水のかかる場所などではカビが発生することもあるので注意が必要。湿気・直射日光・乾燥に弱い。
天然の素材を使用したものには独特の魅力とともに、注意しなければならない点も少なからずあるので、購入前にあらかじめ知っておくことで、買ってからの後悔を未然に防ぐことができるかと思います。
②座り心地と触り心地を左右するクッションの素材選び
パパサンチェアのクッションはチェアを買った時についてくるものの他、単品で別途販売もされているので好みの座り心地のクッションを選ぶことができます。例えば、ウレタンフォームを使用したクッションはしっかりとした座り心地であり、読書など一定の姿勢を保ったままの作業をするのに疲れにくいといった特徴がありますし、フェザーを詰めたクッションは柔らかな包み込むような座り心地で、睡眠などに適しています。また、綿がしっかりと詰まったクッションは程よい弾力ともっちりとした座り心地であり、ウレタンフォームが固すぎると感じる方などにおすすめとなっています。
また、クッションのファブリックにおいても、様々な種類のものが流通しておりますので、好みの感触のものを探してみるのも良いでしょう。リネン素材の自然な風合いはパパサンチェアのナチュラルなテイストとマッチして、素朴なアジアン家具としての魅力を引き出してくれますし、コットン素材は肌当たりが柔らかく安心感を与えてくれます。
パパサンチェアは全身を預けて寝椅子としても使用することがあるので、直接肌に触れるクッション部分においてもこだわって選ぶことで、快適な環境を作ることができるのです。
③使用用途で選ぶ、座面フレームと土台の接続方法
日本で流通しているパパサンチェアのそのほとんどは、土台と座面フレームがセパレートとなっており、金具などで固定することなく土台に座面フレームを乗せるタイプとなっています。このタイプのメリットは、自在に座面の角度を変えることができるので、好きな角度や作業しやすい角度に調整して座ることができます。またデメリットとしては、勢いよく座ったときなどに座面フレームがズレることがあることです。
土台と座面フレームを固定するタイプについては固定方法が様々にあり、ベルトで固定するタイプや、台座と座面フレームの間に回転金具をつけることで回転機能をつけたタイプなども存在します。パパサンチェアの使用方法によって角度を変えたい方は、固定しないタイプを。特に角度調整などを求めない方は固定タイプを選んでみてはいかがでしょうか。
やってしまいがち!パパサンチェアのNGコーデ例3選
①観葉植物で囲んでしまう
リゾートテイストを演出するために観葉植物をパパサンチェアの周囲に配置するのは良いのですが、チェアの近くに置きすぎると思わぬ弊害が発生してしまうことがあります。例えばパパサンチェアに寝転がった時に、植物の葉が頭や腕などに当たったりして不快な思いをしたり、観葉植物に水をやる時にうっかりチェアにまで水をかけてしまったり、パパサンチェアは大きいので観葉植物の世話の邪魔になったりなど、日常の小さなストレスが少しずつ不快に感じてしまうなどの問題が起きたりするのです。
せっかくのくつろぎ椅子が、小さなストレスをチクチク貯めていく椅子にならないよう、観葉植物は程よい距離に配置することをおすすめします。
②落下の危険性のあるものの傍に設置してしまう
パパサンチェアは寝転がることもできる椅子であり、そこでうたた寝することなども考えると、その頭上に落下してきそうな物を置いておくのは安全上とても危険です。特に日本のような地震が頻繁に起きる土地は、上の方に植木鉢などのワレモノや、本など重量のあるものを配置するのは危険ですのでやめましょう。また、小さなものであっても寝ている無防備な顔面に落ちてくれば不快な気持ちになるので、落下してもチェアの上には落ちないような配置にすることをおすすめします。
パパサンチェアは寝て使うということも念頭に入れて、安全にも配慮したコーディネートを楽しみましょう。
③空調機器の傍に設置してしまう
素材の部分でご紹介した通り、パパサンチェアの素材であるラタンやウォーターヒヤシンスは乾燥に弱いことが特徴の一つといえます。そのため空調設備の風が直接ガンガン当たるような場所に設置してしまうと、チェアのフレームが乾燥によってひび割れたりしてしまう危険があるのです。また、パパサンチェアで寝ることを考えると、寝ている人に対しても喉を乾燥させてしまう恐れがあるので、空調設備の風が直接当たらないような配置や工夫が必要といえます。
あらかじめ素材の特徴や弱点を知っておくことで、チェアの置き場所に失敗する可能性を減らすことができるので、選び方でご紹介したようにチェアの素材選びをしっかり行うことをおすすめします。
コーデ実例つき!極上の安らぎを感じるパパサンチェアおすすめ7選
①パパサンチェア breeze C883 【株式会社キムラ】
天然素材の皮付きラタンをインドネシアの職人の手によって丁寧に作られたハンドメイドのパパサンチェアになります。土台部分とフレーム部分は固定されていないので、好きな角度で使用することが可能でありますが、座面フレームにストッパーが付いているので、一定の角度で安定させることもできます。ラタン素材は軽くて丈夫な上、時間ともに飴色に変化していく様子が魅力であり、アジアンテイストや和風テイストのインテリアとの相性も抜群といえます。
天然のラタンの風合いが温かみのある印象のスタンダードなパパサンチェアとなっており、クッションカラーはグレーとベージュの2色から選択できます。ベージュはナチュラルな印象のためエキゾチックなエスニック風のインテリアとも相性が良く、グレーは逆にモダンテイストとの相性が良いです。クッションはやや弾力のあるタイプなので、読書などの姿勢を保つ必要のある作業にも使用できるでしょう。
価格:¥40,000(税抜き)
サイズ:W100×D88×H75cm
素材:ラタン(籐)/クッション
コーディネート例
同じくラタン製のスツールやウッドのサイドテーブルや棚などの自然素材や、観葉植物などのグリーンを配置することで、インテリアとしての調和はもちろんのこと、自然の温かみ肌で感じることで癒しの空間を作り出すことができます。人は思っているよりも、触感や嗅覚などでも癒しを得ることが多いので、アレルギー物質のない自然素材を空間に取り入れることで、自然とストレスから解放される空間作りをしてみれはいかがでしょうか。
② ウォーターヒヤシンス・ラウンジチェア パパサン【CORIGGE MARKET】
ラタンのフレームに、インドネシアの職人がウォーターヒヤシンスを丁寧に編み込んで作ったハンドメイドのパパサンチェアになります。土台と座面は固定されておらず好きな角度で使用でき、ずっしりと重めなので通常の使用でぐらつくような心配はありません。ウォーターヒヤシンスは丈夫でササクレができにくい素材なので、服などに引っかかる心配もありません。
グレーの高級感のある分厚い生地に綿をたっぷりと詰めたクッションはずっしりと重ためなのでズレる心配もなく、心地よい座り心地となっています。密に編まれたウォーターヒヤシンスと、その重厚感のあるビジュアルは豪華な印象を与え、バリの高級リゾートホテルのようなインテリアを作りたい方におすすめです。
価格:¥48,796(税抜き)
サイズ:W110×D95×H90cm
素材:ウォーターヒヤシンス/ラタン(トヒチ)/ファブリック/綿
コーディネート例
グレーの高級感のあるクッションは、モダンな印象のインテリアとも相性が良く、ガラス製のテーブルなどと合わせると高級感が一層増します。同じウォーターヒヤシンスを使った家具で統一しつつ、クールな印象のパーソナルチェアを配置することで、落ち着いた大人の印象のインテリアになっています。
③リラックスチェア(パパサンチェアNC WW) 【ニトリ】
自然素材のラタンをホワイトにカラーリングしたニトリのパパサンチェア。その一番の特徴はクッションにあり、通常のファブリックと接触冷感(Nクールスーパー)のリバーシブル仕様により、夏場でも包み込むようなパパサンチェアを暑苦しく感じない工夫がなされています。土台と座面フレームはベルトで固定式になっており、クッションはマッジックテープで固定されているので、簡単にクッションを裏返すことができます。
フレームは他にミドルブラウンとライトブラウンの色がありますが、ご紹介のホワイトウォッシュのカラーとブルーのクッションとの組み合わせは、爽やかな印象を与え、マリンスタイルなどのインテリアにマッチします。クッションの座り心地は、クッションにウレタンフレームを用いることで、しっかりとした座り心地となっており、読書などの作業にも対応しています。
価格:¥23,056(税抜き)
サイズ:W100×D98×H70
素材:ラタン/ファブリック/ウレタンフォーム
コーディネート例
ブルーとホワイトのマリンスタイルのインテリアに、軽快で爽やかな印象のこのチェアはよく合います。また、同シリーズのスツールはテーブルとしてもオットマンとしても使用できるとのことで、2つ合わせてインテリアの主役となっています。パパサンチェアは大きく独特の形をしているので部屋の中で目立ちやすく、それ一つでインテリアの印象を左右してしまうこともあるので、このようにテイストを統一させることで、浮くことなくインテリアをまとめ上げることができるのです。
④DENIM RATTAN CHIAR 【東谷】
柔らかなデニム生地を使用したクッションが特徴的なパパサンチェアはふかふかした座り心地となっており、土台と座面フレームが固定されていないタイプなのでお好きな角度での使用が可能となっています。フレームのラタンはダークブラウンのラッカー塗装仕上げになっており、アンジアンテイストの強いパパサンチェアが多い中、アメリカンヴィンテージテイストの珍しいパパサンチェアといえます。
デニム生地のクッションがおしゃれで、流行りの西海岸スタイルやアメリカンスタイルなどにも合わせやすいカジュアルスタイルのパパサンチェアです。部屋をあまり圧迫したくない方にも取り入れやすいやや小さめのサイズ感となっているので、大柄な方などはオットマンなどと一緒に使用されることをおすすめします。
価格:¥30,000(税抜き)
サイズ:W90×D80×H75
素材:ラタン(ラッカー塗装)/コットン/レーヨン
コーディネート例
デニム生地のアイテムを使用したクールなアメリカンスタイルのインテリアを作るのに、力の入りすぎてない、くつろいだ印象を与えるパパサンチェアは程よく抜け感を演出してくれます。マンションなどの部屋でも、それほど大きくないパパサンチェアであれば邪魔になることもないので、気軽に取り入れやすいかと思います。
⑤WICKER EASY CHAIR 【ACME Furniture 】
ヴィンテージ感のあるムラ塗装仕上げを施したフレームと、包み込むようなホールド感のほど良い弾力のカーキ色のクッションが特徴のパパサンチェアです。クッションカラーはカーキの他アイボリーがあり、カーキは無骨でストイックな印象に、アイボリーは安心感と温かみのある印象を与えてくれます。どちらもフレームがムラ塗装仕上げであるため、ヴィンテージスタイルやカントリースタイルなどにも馴染みやすいチェアとなっています。
丸っこい形のパパサンチェアは可愛らしい印象になりがちですが、このパパサンチェアは配色とムラ加工によって、媚びないクールでストイックな印象になっており、ミリタリー系やアメリカンテイストのインテリアスタイルにも溶け込むでしょう。座面フレームと土台は固定されてないタイプで角度調整が自由なので、読書やテレビ観賞などの作業にも対応できます。同じシリーズでスツールも発表されているので、合わせて揃えたいアイテムとなっています。
価格:¥72,000(税抜き)
サイズ:φ100×H83
素材:ラタン/ファブリック
コーディネート例
西海岸ではアジアン家具であるパパサンチェアが昔から馴染みのあるアイテムとして使用されてきた背景があるため、アジア発祥の家具であるパパサンチェアを取り入れたインテリアでも違和感はなく、グリーン・ブラウン・ブルー・ホワイトをバランス良く配置することで、ワンランク上のインテリアコーディネートにすることができます。
⑥パパサンチェア 【Osp Designs】
土台と座面フレームを回転パーツで接続した、回転式パパサンチェアになります。角度は固定されているので調節はできませんが、勢いよく座った時にフレームがずれる心配がないので、フレームのズレが気になる方などにはおすすめのタイプです。ラタンを模したスチール製のフレームと、ポリプロピレンで再現された編模様が特徴的なモダンテイストのパパサンチェアになります。
アジアンテイストやカジュアルな印象が強いパパサンチェアにおいて珍しいモダンなスタイルにも馴染みやすいパパサンチェアで、自然素材を使用していない分丈夫さや手入れのしやすさなどが魅力のアイテムとなっています。オフィスチェアなどを作ってきたアメリカの会社の製品なので、サポート性のある座り心地のクッションとなっており、快適な座り心地となっています。
価格:¥40,462(税抜き)
サイズ:W96.52×D92.71×H80.01cm
素材:スチール/ポリプロピレン/ポリエステル
コーディネート例
モダンテイストの部屋にゴージャスさをプラスしてくれるので、同様のスチール素材のアイテムなどと組み合わせて使用すると調和のとれたインテリアになります。ダークトーンの無彩色カラーなので、差し色にビビッドカラーのクッションを配置することで、空間にメリハリがつきます。土台の編模様に合わせて、照明やテーブルも隙間のあるデザインのものを使っていて、バランスの良いインテリアとなっています。
⑦Loungeasan 【Pier 1 Imports】
二人掛けタイプのパパサンチェアで、別名「ママサンチェア」とも呼ばれるものになります。こちらは牡蠣殻のようなアシンメトリーな形状をしており、座った姿勢や寝転がってくつろぐのに最適なパパサンチェアと言えるでしょう。ゆりかごのような包み込むような形で、小柄な女性ならばすっぽりと全身が包まれてしまうぐらいの大きさになっており、一人暮らしの方ならばソファの替わりにこの一脚だけでも十分かもしれません。
かなりの大型のパパサンチェアになるので、部屋に十分なスペースの確保が必要ですが、その分一度寝転んだら動きたくなくなるような、快適な寝心地のチェアと言えるでしょう。フレームに高低差があるので、高い方に背を預けて足を伸ばした状態で読書をしたりなど、リラックスタイムに特化したチェアとなっています。
価格:12,976(税抜き)
サイズ:W160.02×D104.14×H71.12
素材:ラタン/クッション
コーディネート例
本棚の近くに配置して、読書椅子として使用。クッションやブランケットなども準備しておけば、読書の途中に睡魔に襲われてもそのまま眠ってしまえます。寝たまま手が届くように、チェアの周辺にサイドテーブルなどを配置すれば、休みの日はもうパパサンチェアから立ち上がる必要がなくなるでしょう。
最後に
パパサンチェアと聞くとアジアンテイストやリゾートテイストを想像しがちですが、意外にもモダンやヴィンテージ、西海岸テイストにも合わせられるようなデザインのものがあり、「アジアン家具だから自分のインテリアとは合わない」と諦める必要はまったくないと言えます。
また、どのパパサンチェアも比較的リーズナブルなお値段のものが多いながら寝心地について評判の良い商品が多く、コストパフォーマンスに優れたくつろぎ椅子をお部屋に取り入れてみてはいかがでしょうか。