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      2021/06/19

【5分でフロスの照明を理解する】インテリア初中級者向けに徹底解説

暗い夜を明るく照らしてくれる照明器具。その存在は、ただ部屋を明るく照らすだけではなく、インテリアを演出する上でも重要な存在と言えます。おしゃれな照明器具を探していると、必ず耳にする「FLOS」というブランド名。特に有名な「Arcoランプ」は、メディアやモデルルームなど色々なコーディネートで目にしたことがあるのではないでしょうか。

今回は、おしゃれでスタイリッシュ、モダンなインテリアにぴったりな高級照明器具ブランド「FLOS」について、解説していきたいと思います。素敵なインテリア作りに欠かせない、おしゃれな照明器具をたくさん扱っているブランドなので、ぜひ照明探しの参考にしてみてください。

フロスの照明、その歴史を紐解く

創業から発展

1962年、「ディーノ・ガヴィーナ」や「カスティリオーニ兄弟」などが中心となり、会社を設立したことがFLOSの始まりとなります。「FLOS」とは、ラテン語で「花」を意味する言葉で、ピエル・ジャコモ・カスティリオーニが名付けたものです。会社設立のきっかけは、特殊な素材技術「cocoon」を利用した照明の開発だったと言われています。

経営を「セルジオ・ガンディーニ」、全プロダクトの共同責任者をカスティオーニが勤めるようになると、FLOSは大きく発展していくことになります。会社設立から4年後にはフロスのショップがミラノにオープン。その後1971年には、ドイツにも会社を設立します。翌年にはニューヨーク近代美術館MoMAのデザイン展に出展、その後作品の多くは「MoMA永久コレクション」にも選定されています。

1973年にはイタリアの工場が拡大を見せます。イタリア老舗照明機器メーカーの「アルテルーチェ」を買収すると、ヨーロッパトップクラスの照明ブランドとしての地位を確立していきます。1978年には世界最高峰の照明見本市「照明国際見本市(Euroluce)」という新たな見本市への参加も果たしました。

1985年の「フィリップ・スタルク」との出会いはさらにFLOSを成功に導きました。彼とのコラボレーションで生まれた「MISS SISSI」が、10日間で800個販売する大ヒット。その翌年に10万個以上販売する大成功を納めました。そして、20世紀末にピエロ・ガンディーニへと引き継がれた第二のFLOSは、新たなステージへと向かっていきます。

参考:FLOS社 HP「philosophy」
https://flos.com/ja/philosophy/

新世代への交代とそれから

20世紀末にピエロ・ガンディーニと共に生まれた第二のFLOSは、品質や職人技術と最新技術、そして各国のデザイナーとのコラボレーションにも力を入れました。ドイツのデザイナー「コンスタンティン・グルチッチ」とのコラボレーションで生まれた「Maydayランプ」はニューヨーク近代美術博物館のコレクションに選出されています。

2000年代初期、照明の分野においては、白熱ランプが緩やかに減少し、新たに低エネルギー消費のLEDが革命的に登場してきいます。FLOS社は照明の技術革新のためAntares社を買収し、LED分野へと対応することになります。この買収をきっかけに、商業施設や公共向けを専門に扱う「Flos Architectural Lighting」を設立しました。

現在、FLOSは日本をはじめ、ヨーロッパや北欧、アメリカなど世界各国に展開し、その斬新でスタイリッシュなデザインで多くのファンを魅了し続けています。ホームコレクションから、アーキテクチャ、アウトドアまで、屋内から屋外まで幅広いシーンを彩り、見るひとの目を楽しませ、その斬新なデザインで衝撃を与えてくれます。60年代以降、イタリアンモダンインテリアシーンを彩ってきたイタリアを代表する照明ブランドは、今もなおテクノロジーと職人の技術・デザイナーとの共同によって、照明の世界を広げ続けています。

参考:FLOS社 HP「philosophy」
https://flos.com/ja/philosophy/

フロスの代表的な名作照明3選

1960年代のモダンデザインを象徴する名作:Arco

1962年に「アキッレ・カスティリオーニ」と「ピエル・ジャコモ・カスティリオーニ」の兄弟によって発表された「アルコランプ」。天井から吊るさない方法で、テーブルやお部屋を広く照らすことのできるライトで、天井を工事すること無く上から照らすことができます。明かりの下にランプの足がないという、当時としても画期的なフロアライトでした。街の街灯をヒントに生まれたアルコランプは、イタリアンモダンの照明器具としても、インテリア史を語る上でも欠かすことのできない名作です。

「アルコ」とはアーチを意味しており、大理石のベースから伸びた長いアームが大きなアーチを描くため、「アルコランプ」と名付けられました。ベースからランプシェードまでの距離は約2mほどあり、椅子やソファの向こう側からテーブルの中央を照らすこともできます。天然の大理石は60kgほどと重く、しっかりと安定しており、安心して設置できます。

また、シェードの上方向にも穴が開けられており、上から漏れた光が天井に水玉模様を浮かび上がらせるなど、細かな演出が美しいライトです。シェードは二重の構造になっており、外側のシェードを可動させることで光の方向を操作できるなど、デザイン性だけではなく、機能性に優れた面も持ち合わせています。

シャンデリアの固定概念を覆した名作:2097

1974年にFLOSに吸収されたイタリアの照明器具メーカー、アルテルーチェの創始者でもある「ジノ・サルファッティ」が1958年に発表した「2097」。サルファッティ氏は、モダン照明デザイナーとして20世紀の照明に影響をもたらした人物として知られており、生涯で700ものデザインを残しています。

2097は、金属製のパイプと、電球・コード・ソケットが剥き出しで構成された大胆なデザインが特徴的で、組み合わせは工業的な無機質さがあるものの、そのデザインはクラシックで優雅なシャンデリアそのもの。近代的な要素と伝統的なクラシックのデザインを見事に融合させた、傑作照明の一つです。

潔く大胆なまでの構造でありながら、コードとパイプによる線の表現と、電球の点の組み合わせが美しく繊細な表情を作り出しており、モダン・クラシック・インダストリアルと幅広いインテリアシーンに取り入れられる不思議なシャンデリアとなっています。

存在感抜群の一度見たら忘れない名作:Taraxacum 88

1988年にアッキレ・カスティリオーニによってデザインされた「Taraxacum88(タラクサカム88)」。タンポポの属名である「タラクサカム」の名前の通り、タンポポの綿毛が陽の光を受けて輝くように、全面についた電球が、ひとまとまりの塊に見えるランプです。

実は1960年に、アッキレの兄であるピエル・ジャコモと共に「TARAXACUM」というライトを発表しているのですが、こちらは当時の新素材「COCOON」を使用して作ったシリーズで、この最初の「TARAXACUM」から約30年後に素材を含めた異なるアプローチから「Taraxacum88」はデザインされました。

ソケットが3個付いた、アルミの正三角形を組み合わせて立体的な構造体となっており、ペンダントタイプは20面、シーリングタイプは5面の正三角形を組み合わせた構成となっています。現在は60個のランプを使ったペンダントタイプが最大ですが、当時には1つの正三角形に6個・10個のタイプも存在しており、最大のものはランプの数が200個のものもあったそうです。非常にインパクトのある見た目をしており、無灯状態でもキラキラとしたアルミと電球が印象的なオブジェのようなランプです。

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フロスの照明のある生活

リビング編:高い天井を有効活用した大胆な照明で空間演出

R.&E .Bouroullec兄弟によって2010年に発表された「AIM」ライトを使用したリビング空間になります。天井が高い空間に「AIM」の蔦のような長いコードが垂れ下がる様子を最大限に利用することで、表情豊かなインテリアが演出されています。

「光源の方向や、高さを最大限自由に調整出来る長いケーブルによって、空間に自然になじむ新しいタイプの照明器具」をコンセプトに開発されたAIMライトは、多様性を包括した現代のコンテンポラリーな空間にぴったりのアイテムと言えます。コードをどのように使って、どんな風に演出するか、自由自在に調節することで、自分の好きなように空間を作りだすことができるのがAIMライトの魅力です。

寝室編:エレガントかつ幻想的なライトで寝室を演出

2005年にマルセル・ワンダースによってデザインされた「Zeppelin」は、FLOS社創設の切欠となった「cocoon」と呼ばれる繭のような樹脂を使ったライトです。ワンダース氏らしいクラシカルで優雅さや気品があるデザインが特徴のライトは、寝室をシックで優雅な空間へと演出し、点灯すればシェード内で反射した光が柔らかな灯りとなって室内を照らします。

柔らかな色彩と、柔らかな光を放つZeppelinライトで、視覚的にもリラックスできるストレスの少ない優しい雰囲気と、ディテールのクラシカルな装飾の効いた、優雅な寝室となっています。ゼッペリンライトがオブジェのような印象的な形なので、他のアイテムをシンプルなものにすることで、視覚のポイントが上に行き、空間がより広く感じられます。

書斎編:名作Arcoランプを使用したシックな大人の書斎

ヨーロッパの住宅などに見られる天井装飾の雰囲気を壊したくない時や、天井に電気工事をしたくない場合などに、上方から光を当てられるArcoランプは活躍します。またデスク周りをスッキリさせたり、デスクの位置や向きに、フレキシブルに対応できるところも魅力です。注意点は、アームが2mもあるので、相応の広さと高さが部屋に求められます。その点さえ満たしてしまえば、リビング・ダイニング・書斎・寝室とどのような部屋にも取り入れることができてしまいます。

洗練された大人のシックな書斎スタイルにおいて、すらりと伸びたアーチが美しく、モダンでありながら有機的なフォルムと天然の大理石が、シックな書斎に使いたいウッド素材とも自然とマッチしています。お部屋を格上げしたい時、モダンでスタイリッシュで有名なアルコランプはぴったりのアイテムです。

玄関編:一見シンプルなのに、こだわりを感じるおしゃれな玄関に

マルセル・ワンダースがデザインした、ブラックの「SKYGARDEN(スカイガーデン)」ライトが出迎えてくれる、モノトーンカラーの玄関。一見シンプルなスカイガーデンライトは、内側にデザインされたレリーフがエレガントで美しいペンダントライトです。

単調になりがちなシンプルテイストのインテリアでは、ディテールに凝ったデザインのアイテムを使用することで、安っぽくない洗練された印象にすることができます。白い空間に締め色の黒を程よく取り入れいることで空間にメリハリもつき、スカイガーデンライトのエレガントな雰囲気が、単調なモノトーンコーデを華やかで柔らかい印象にしてくれます。

屋外編:白壁に反射させることで眩しさのない明るさを

使用しているのは「アントニオ・チッテリオ」のデザインした「CLESSIDRA(アウトドア)」になります。上下を40度の配光角で照らす間接ブラケット照明で、LED光源と高効率のアクリル製レンズによって上下に高品質な光が広がり、白い外壁に光を反射させることで、夜目にも眩しさを感じない柔らかな光で照らすことができます。

白の外壁に、黒い扉とミニマルなデザインのクレシドラライトが、洗練されたモダンな印象のクールなエクステリアを演出しています。ご近所の目もある外壁や玄関部分の照明は、あまり派手なものであったり、個性的すぎると、町全体の景観に影響が出てしまうこともあります。さりげなくシンプルでありながら質の良い照明器具を取り入れたり、光の効果を計算して取り入れると、目立ち過ぎず上質な外観を作ることができます。

フロスの照明のリプロダクトも要チェック!品質の確かなおすすめ3選

Arco Lamp(アルコランプ):R&Mインテリアストア

 正規品参考価格:¥330,000(税込) リプロダクト価格:¥41,800(税込)

天然大理石の土台を使用したリプロダクト品で、正規品とほぼ変わらぬデザインのアイテムです。白の大理石と黒の大理石の2カラーから選べるのも正規品と変わらず、大きさなどもほぼ同様に再現されています。ただし、こちらのリプロダクト品は、自宅で組み立てなくてはならず、重量があるので組み立てには大人2人ほどの手が必要とのこと。

また対応電球が、正規品はE26(100W)まで対応しているのに対し、リプロダクト品はE26(60W)までの対応となっています。しかしながら、LED電球にも対応しているので、光量の心配はなく、通常通りの使用が可能です。電球の付属がないので、あらかじめ準備しておく必要があります。正規品と見比べなければわかりませんが、シェード部分のツヤ感が、正規品の方が滑らかで艶やかな印象です。しかし、単体でリプロダクト品を見る限りは、特筆すべき差のない良品と言えます。

バルブランプ (30バルブ):PERKS

 正規品参考価格:¥275,000〜¥606,000(税込) リプロダクト価格:¥48,000(税込)

高額な「2097」ライトの雰囲気をリーズナブルな値段で体感できるリプロダクト品です。30灯タイプと50灯タイプから選択できます。ただし、電球が付属しておらず、別途電球の購入が必要になるため、本体の値段プラスの予算が必要になります。また、こちらの商品は自身での組み立てが必要となり、レビューなどでも「組み立てが大変」という声がありますが、その分点灯した時の満足度は高い商品になっています。

これだけ聞くと難しい商品に思えますが、ショップの対応が良いとの声が多く、質問などにも丁寧に答えてくれるなど安心して購入できるショップです。リプロダクト品を購入する際には、商品はもちろん、販売しているショップの評価も調べて購入することが大切ですね。

Luminator:WORLDLINE

正規品参考価格:¥85,800(税込) リプロダクト価格:¥9,280(税込)

アキッレ・カスティリオーニとピエル・ジャコモ・カスティリオーニの兄弟が1954年にデザインした「Luminator」は、1955年度にコンパッソ・ドーロ賞を受賞した作品です。

ランプの形がそのままデザインとして取り込まれており、3本の脚で自立している佇まいが近未来的でユニークな印象のデザインとなっています。その「Luminator」をリプロダクトしたもので、正規品の「高さ189cm」よりも大きく、高さが「195cm」もありますが、モダンでインダストリアルチックな佇まいがきちんと再現された商品になります。

正規品よりも重さが軽く、足幅が狭いなどの注意点はありますが、お部屋を演出するための照明としては十分なスペックと言えます。「Luminator」自体がメイン照明というよりも間接照明としての役割が期待されるライトであり、複数個置くなどの使用を考えると、お値段的にも調度良いと言えるでしょう。

まとめ

「FLOS」の照明はどれも有名なデザイナーによってデザインされた、洗練された、お洒落なものばかりです。しかしそれだけではなく、かつて新素材であった「cocoon」を用いて新しい照明器具を開発したように、現代の新技術なども取り入れながら発展し続ける姿勢を保つ、トップブランドとしてのプライドを持ったメーカでもあります。

近代的で革新的なライトは、インテリアをさらにお洒落に、洗練された雰囲気へと格上げしてくれます。お部屋の印象をぐっと引き上げたい方や、モダンインテリアを極めたいと思っている方は、ぜひ一度FLOSのライトを試してみてはいかがでしょう。

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