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      2021/04/28

【アルネ・ヤコブセンの名作チェア】デザインした椅子の歴史と商品の魅力を徹底解説します

デンマークの建築家「アルネ・ヤコブセン」はモダン建築と、多くの優れた椅子や他の家具を設計したことで有名な人物です。「エッグチェア」や「セブンチェア」など数々の名作を残しており、ヤコブセンの名前を知らない方でも、どこかで彼がデザインした椅子を見たことがあるでしょう。シンプルながらユニークなシルエットをした椅子の数々は、その座り心地や使い勝手の良いことでも知られています。

今回はそんなアルネ・ヤコブセンのデザインした、名作チェアの数々をご紹介していきたいと思います。シンプルで機能的なデニッシュモダンスタイルのチェアをお探しの方や、ダイニングチェア、オフィスチェア、リビングで一人くつろぐためのラウンジチェアをお探しの方まで、幅広く使用できるヤコブセンの名作チェアについて知って、ぜひインテリアスタイルに取り入れてみてください。

アルネ・ヤコブセンのチェア、その歴史を紐解く

建築家としてのアルネ・ヤコブセン

1902年、デンマークに生まれた「アルネ・ヤコブセン」は、若い頃は画家を目指し家出をするなど、エネルギーと行動力に溢れた思い切りの良い青年でした。紆余曲折を経て画家の夢を諦める時、友人の建築家「フレミング・ラッセン」の勧めで建築家を目指すことにしたヤコブセン氏は、デンマークの王立芸術アカデミーに入学すると、在学中にパリ万博のデンマーク・パビリオンの椅子の設計に参加し、その椅子がシルバーメダルを受賞します。

卒業後は建築事務所に所属。建築家として、キャリアを積んでいきます。アルネ・ヤコブセンというと、日本ではセブンチェアやエッグチェアなどの椅子のデザインの方が有名かもしれませんが、実はモダン建築家として多くの建築物を残している人物でもあります。1929年、友人で建築家のフレミング・ラッセンと共に、デンマーク建築家協会のコンペに参加すると、これまでの古典的な建築とは違う、シンプルで機能的な「未来の家」発表し、一躍注目を浴びることとなります。

当時のデンマークの建築において、モダン建築が広まり始めたのは1930年代頃からと言われており、その頃はまだ北欧モダンやモダン建築ではなく、「機能主義」と言われる合理的な建築スタイルから、徐々に北欧らしいモダン建築が確立されていく過渡期のような時代でした。そんな時代にアルネ・ヤコブセンはモダニズム建築を取り入れはじめた人物の一人だったのです。「未来の家」の成功により一躍有名となったヤコブセン氏は、独立して建築事務所を設立、「ベラヴィスタ集合住宅」や「デンマーク国立銀行」などの大規模プロジェクトやレストラン、住宅の設計やそれに伴うプロダクトのデザインなど数多くのデザインを後世に残し、北欧モダンデザインの歴史にその名を残す存在となりました。

参考:FRITZ HANSEN社HP「アルネ・ヤコブセン「ポートフォリオ」」
https://fritzhansen.com/ja-jp/designers/arne-jacobsen/portfolio

参考:フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)「アルネ・ヤコブセン」」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%8D%E3%83%BB%E3%83%A4%E3%82%B3%E3%83%96%E3%82%BB%E3%83%B3

アルネ・ヤコブセンのデザイン

建築家として住宅や公共施設などのプロジェクトの際にも、建築に合わせてプロダクトのデザインも行ってきたヤコブセン氏が、本格的に家具デザインを手がけるようになったのは1950年代頃からと言われています。彼の代表作として知られるアントチェアがデザインされたのも1952年であり、その頃から家具デザインのスタイルが確立されたとも言われています。

1956年、デンマーク国内初の高層ビルである「SASロイヤルホテル」(現・ラディソンブルーロイヤルホテル)のプロジェクトは、アルネ・ヤコブセンの手がけた仕事の中でも最も有名であり、その時ロイヤルホテルのためにデザインされた数々のプロダクトは、現代でも高い人気を誇るアイテムとして有名です。SASロイヤルホテルのプロジェクトにおいて、ヤコブセン氏のデザインは建物や家具だけには留まらず、照明やドアノブ・食器類などの細かな部分までを手がけました。その時デザインされた照明器具は、照明ブランドの「ルイス・ポールセン」にて現在でも手に入れることができ、モダンかつシンプルなデザインは今日でも人気のアイテムとなっています。

建築とそれに関わるデザインを一貫して行う姿勢はヤコブセン氏の特徴的な手法であり、関係者へのプレゼンの際には緻密な水彩画による説明など、かつて若い頃に目指した画家としての経験が少なからず生きていたのではないかと思われます。モダン建築家という部分から、緻密な計算や理論的な発想によってデザインしているイメージもありますが、画家としての自由な発想や新しいものを取り入れる柔軟性、自己表現なども彼のデザインには組み込まれているようにも感じます。

彼の作品である建築やプロジェクト・プロダクトのデザインを見ていると、アルネ・ヤコブセンという人物がデザインや作品、仕事に対してとても丁寧な人物であることが感じられます。先進的で挑戦的な元来の資質と、建築家としての実績からくる丁寧な仕事ぶりが、彼のデザインしたチェアにも生きています。シンプルでありながら洗練されたデザインと、機能的で無駄がなく快適で使いやすいチェアをデザインし続けたヤコブセン。名作チェアに触れることでデザイナーの性格や資質に触れられるような、そんな魅力もデザイナーズチェアにはあるのかもしれません。

参考:FRITZ HANSEN社HP「アルネ・ヤコブセン「ポートフォリオ」」
https://fritzhansen.com/ja-jp/designers/arne-jacobsen/portfolio

参考:フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)「アルネ・ヤコブセン」」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%8D%E3%83%BB%E3%83%A4%E3%82%B3%E3%83%96%E3%82%BB%E3%83%B3

参考:louis poulsen社HP「アーネ・ヤコブセン」
https://www.louispoulsen.com/ja-jp/private/designers/arne-jacobsen

アルネ・ヤコブセンのチェアの魅力

背と座が一体となった身体にフィットする心地よい座り心地

アルネ・ヤコブセンのチェアといえば、背と座が一体となった成型合板のシェルに、スチールの細い脚のスッキリとした印象のフォルムのものが多くあります。天然木の薄い板を重ねて作られた積層合板は、3Dプレスマシーンにて加圧と加熱し、椅子の形に形作られます。身体に沿うような緩やかな曲線を描くことで、背もたれは背中が当たっても痛くなりにくく、座面は身体が安定して座れる構造となっています。

また、背と座が一体となった成形合板が体の重みに合わせて程よくしなることにより、長時間座っても快適な座り心地となるのです。長時間座っても疲れにくく、食事やデスクワークにも、そしてリラックスしたいときにも、快適な心地よさを提供してくれるのが、ヤコブセンのチェアなのです。

見た目だけに留まらない機能性のあるデザイン

ヤコブセンのチェアにはあると嬉しいプラスαの機能性があり、それは例えばこのあと紹介する「アントチェア」「セブンチェア」「グランプリチェア」「エイトチェア」などに見られる機能などが挙げられます。ノーマルのクローム脚タイプの場合、椅子を使っていないときに重ねておける「スタッキング」が可能であったり。もしくは、脚部がキャスターのバージョンの用意や、アーム付きのもなど、使用用途に合わせて好みの形態のチェアを選択できることもポイントの一つです。

また、身体に沿うように湾曲した成型合板のチェアの背は、椅子を引き出す時などにもちょうど良く、軽くて持ち運びが簡単なのも、女性やお子さんのいるご家庭には嬉しい部分です。

豊富なバリエーションと柔らかな曲線美がインテリアに取り入れやすい

ご紹介してきたように、ヤコブセンのチェアには色々な脚部のバリエーションやアーム付きなど機能的なバリエーションも豊富ですが、それともう一つ表面の仕上げの種類も多く取り扱われています。木目をそのまま生かした仕上げや、木目の見えないラッカー仕上げ、場合によっては表面がファブリックに覆われたものや、レザータイプなどもラインナップにあります。また、カラーバリエーションも豊富であり、ポップなカラーリングから、落ち着いたシックなカラーまで幅広く扱っているものがほとんどです。

こういった幅広いバリエーションを備えながらも、インテリアの邪魔になりにくいのがヤコブセンのチェアの面白いところです。シンプルで曲線的なシルエットのチェアが多いため、どんなに強い色を選んだとしても意外とインテリアに馴染んでしまうのです。また本体が薄く脚部も華奢であるため、存在感の主張が強くなく、複数同色、あるいは複数の色とりどりのチェアを部屋においても、なんとなく格好がついてしまいます。あるいは「セブンチェア」と「アリンコチェア」など異なるシリーズを組み合わせて配置しても違和感がなく、むしろちょっとした変化によるアクセントになってしまったりと、本当に幅広い組み合わせが楽しめてしまうのが、ヤコブセンのデザインしたチェアの魅力といえます。

アルネ・ヤコブセンがデザインした代表的な名作チェア8選

アリンコチェア:FRITZ HANSEN

「AntChair」アント=アリンコチェアは、1952年にヤコブセン氏が建築した製薬会社の社員食堂のためにデザインされたチェアです。初期のデザインは、円形の大きなテーブルに、できるだけ多く並べられるようにと、前脚が1本、後ろ脚が2本という合計3本脚で設計されていましたが、1980年に安定性が考慮された4本脚のタイプが発売されるようになりました。

アントチェアはアルネ・ヤコブセンがデザインした最初の成形合板の製品で、背もたれと座面が一体となった構造の製作は、試作当初は背と座の境部分にヒビや歪みが生じるなどの欠点に苦労したといいます。試行錯誤の上、その箇所を左右から取り除いていくうちに、くびれのある蟻のような姿になっていきました。結果、一見弱そうに見えるくびれの部分が程よい弾力を生むことで、身体のラインや動きに耐えることのできる座り心地の良いチェアが誕生したのです。

虫のアリに似ていることからアントチェアと名付けられたこのチェアは、世界で初めて実現された背もたれと座面が一体構造の椅子です。内側に薄くスライスしたバーチ材7枚を縦目と横目に組み合わせることで強度を高め、外側に補強材のインド綿を張った見た目の美しい仕上げ材を使うことで、強度がありながらも美しい積層合板を実現。それらの材料を合わせて3Dプレスマシーンで加圧と加熱することで椅子の形に立体成形していき、三次元曲面に形作り、軽くて強く、断面さえも美しいプライウッド製品ができあがります。

この技術はフリッツハンセン社が確立したとても高度な技術であり、この技術によって薄い成型合板と細いスチール製の脚部を持った、軽快でミニマルなアントチェアは作られています。

参考価格:¥41,800〜62,700(税込)
サイズ:W51×D48×H80.5cm

FRITZ HANSEN社HP「アリンコチェア」
https://fritzhansen.com/ja-jp/products/chairs?showType=%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%81%E3%82%A7%E3%82%A2

タンチェア:HOWE

1955年にヤコブセン氏がデザインした「The Tongue Chair」は、そのユニークな名前の通り「舌」のような背の形をしたシンプルでミニマルなチェアです。ヤコブセン氏が設計したデンマークのムンケゴー小学校のために「モスキートチェア」とともにデザインされ、のちにコペンハーゲンの「SASロイヤルホテル」にも使用されました。デザインされた当時は、短期間での生産しか行われませんでしたが、ハウ社の高い技術力で再現することに成功し、2013年より再生産が開始されました。

タンチェアは、小学校のためにデザインされた椅子なだけあり、シンプルで軽快かつ扱いやすいチェアとなっています。装飾性のないミニマルなデザインは、数多く並べても圧迫感や鬱陶しさがなく、滑らかな曲線が柔らかく優しげな印象になっています。本体はビーチ、オーク、ウォールナットの成型合板、ステインドオーク(カラー塗装)と総張りがあり、空間のイメージに合わせて様々に表情を変えることができます。クールな印象のレザー総張りもあれば、柔らかなファブリックで包まれた優しげな印象にもできます。

参考価格:¥108,900(税込)
サイズ:W45.3×D45×H79.1cm

HOWE社HP「The Tongue」(海外サイト)
https://www.howe.com/us/products/tongue

セブンチェア:FRITZ HANSEN

アントチェアに対する当時の顧客から寄せられた要望に対応するためにデザインされたセブンチェア。初の背もたれと座面が一体となったアントチェアは、その画期的なデザインで高い評価を受けましたが、同時に改善の余地がまだまだある存在でもありました。脚の本数やアームレストの有無、パディング(布張り)仕様や回転式の希望など、多くの希望が寄せられたことで、1955年に、アントチェアの後継モデルとして「SERIES 7」=「セブンチェア」は発表されました。

アントチェアより一回り大きな背もたれと座面にすることで座り心地がさらに良くなり、人を選ばないデザインは多くの人に好評となりました。現代でもアルネ・ヤコブセンのチェアの中で一際人気であり、今日でも豊富なバリエーションと使い勝手の良さで、世界中で愛用されるチェアとなっています。そんな豊富なバリエーションを誇るセブンチェアも、発表当初はブラック一色のみでした。しかし現在では、様々なバリエーションを有しており、それは長い間人気であり続けたこと、シンプルで使い勝手の良いデザインであったことで、バリエーションに対する柔軟な対応ができたのではないでしょうか。

現在セブンチェアは、9種類の樹種違いのモデルも発表されており、すべてを同色に仕上げた「モノクロームシリーズ」や、背もたれと座面を布や革で覆った「パディングシリーズ」など、幅広いバリエーションを持つようになりました。カウンターチェアからアームチェア、キャスター付き、子供用タイプまで、豊富なカラーバリエーションやマテリアルなど、ヤコブセンのチェアの中でも随一の豊富な選択肢を持つチェアとなっています。

価格:¥40,150〜249,700(税込)
サイズ:W52×D52×H80.5cm

FRITZ HANSEN社HP「セブンチェア」
https://fritzhansen.com/ja-JP/products/Chairs?showType=%E3%82%BB%E3%83%96%E3%83%B3%E3%83%81%E3%82%A7%E3%82%A2

グランプリチェア:FRITZ HANSEN

元々は「3130モデル」という名前で、1957年にコペンハーゲンのデンマーク工芸博物館の春の展示会で発表されたグランプリチェア。その後、ミラノ・トリエンナーレにも出品されると、この展覧会で最高賞のグランプリを獲得したことから「GRAND PRIX CHAIR(グランプリチェア)」と呼ばれるようになりました。しかし、当時の技術で成型するのが難しい形状から、わずか数年で廃盤となってしまいました。

そんなグランプリチェアは、2008年、技術の進歩と生産工程の見直しによって復刻に成功します。デザインは、発表当時のオリジナルデザインのままですが、脚部と座面のジョイント部分を改良することで、機能性や実用性が高められました。独特のY字型の背もたれが特徴的で、彫刻的な威風堂々とした存在感が、同じ成形合板のチェアの中でもクールでかっこいい印象となっており、曲線的な表現の多いヤコブセン氏のデザインの中では直線的で幾何学的なチェアとなっています。

価格:¥60,500〜155,100(税込)
サイズ:W50×D51×H80.5cm

FRITZ HANSEN社HP「グランプリチェア」
https://fritzhansen.com/ja-JP/products/Chairs?showType=%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%81%E3%82%A7%E3%82%A2

エッグチェア:FRITZ HANSEN

1958年、コペンハーゲンの「SASロイヤルホテル」のロビーとレセプションエリアのためにエッグチェアはデザインされました。ヤコブセンがデザインした、直線的な要素で構成されたホテルの建物と対照的な曲線的なデザインの対比が特徴的で、包み込むようなフォルムがゆったりとした安心感を演出し、ホテルのロビーなどのソーシャルな空間内にパーソナルな空間を生み出します。名前の由来は、カラダを包み込むような形状から卵の「エッグ」と名付けられました。

これまでのヤコブセン氏のチェアとはまた違った印象のチェアですが、曲線的なシルエットと、背もたれのカーブはセブンチェアを思わせるヤコブセンらしいデザインに感じられます。エッグチェアの独特な形状を作るため、粘土を使ってシェルの形を試行錯誤し、本番は当時の新素材である、硬質発泡ウレタンをインナーシェルに使用し、その表面にレザー張りを施すことで、斬新なデザインであるエッグチェアを実現しました。

ホテルのロビーなどでパーソナル空間を作ることができるエッグチェアは、現在でも世界中の公共施設や一般の家庭で広く愛用されており、そのデザインは発表から60年以上が過ぎた現代でもモダンで印象的な佇まいで人気を博しています。シェルの張地は幅広いバリエーションのファブリック、革から選択可能であり、 ベースはアルミ製の台座とサテン仕上げのスチール脚からなるスターベースから選択できます。

価格:¥718,300〜1,285,900(税込)
サイズ:W86×D79(95)×H107cm

FRITZ HANSEN社HP「エッグチェア」
https://fritzhansen.com/ja-jp/products/lounge-chairs?showType=%E3%82%A8%E3%83%83%E3%82%B0%E3%83%81%E3%82%A7%E3%82%A2

スワンチェア:FRITZ HANSEN

「スワンチェア」は、エッグチェアと同様SASロイヤルホテルのロビー・ラウンジのためにデザインされた、エッグチェアよりも小柄なラウンジチェアです。エッグチェア同様、丸みを帯びた包み込むようなデザインをしており、名前の由来は、そのフォルムが羽を広げる途中の白鳥の姿に似ていたことから名付けられました。スワンの名前の通り、エレガントで気品のある佇まいと、モダンでキュートな印象を併せ持っており、大きめのエッグチェアよりも幅広いインテリアシーンに取り入れやすいサイズ感も魅力の一つです。

一人掛けのラウンジチェアのほか、ソファタイプのものもあり、ソファの張地はレザーのみですが、チェアはレザーとファブリックの2タイプの張地から選ぶことができます。張地は、エレガントなレザータイプも良いですが、ファブリックタイプの豊富なカラーバリエーションも魅力的で、明るい色味を選べばポップな印象を作ることもできます。エッグチェアと共にアルネ・ヤコブセンを代表するアイテムの一つとしても有名で、小型のスワンチェアはリビングや書斎などにも人気のアイテムとなっています。

価格:¥493,900〜751,300(税込)
サイズ:W74×D68×H77cm

FRITZ HANSEN社HP「スワンチェア」
https://fritzhansen.com/ja-jp/products/lounge-chairs?showType=%E3%82%B9%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%83%81%E3%82%A7%E3%82%A2

オックスフォード:FRITZ HANSEN

イギリスのオックスフォード大学のセント・キャサリンズ・カレッジの拡張工事の際、造園と家具シリーズなどのデザインプロジェクトを任されたヤコブセン氏が、1965年に教授用のチェアとしてデザインしたのが「Oxford Chair」です。一見シンプルなデザインのオフィスチェアですが、特徴的なのは身体に沿うよに湾曲したラインを描く背もたれです。特にハイバックタイプは、座る者の威信を象徴し、伸びやかに天井に向かうラインは、独特の雰囲気を醸し出します。ヤコブセン氏はこのプロジェクトの成功により、オックスフォード大学から名誉博士号を授与されています。

デザイン当初は板座タイプでしたが現在は生産されておらず、「フルパッティング仕様」のクッション性のある座り心地のシートに、張地にファブリック・レザーから幅広く選択可能おなっています。また、背もたれの高さの選択肢が広がり、ミドルバックやローバックなども加わって、オックスフォードシリーズとして製品化されています。また、アーム有無や、脚部の種類を選ぶことができ、デザイナーズオフィスチェアとして人気のチェアの一つとなっています。

価格:¥305,800〜665,500(税込)
サイズ:W50×D60×H104cm(オックスフォードクラシックシリーズミドルバック)

FRITZ HANSEN社HP「オックスフォードチェア(クラシック)」
https://fritzhansen.com/ja-jp/products/chairs?showType=%E3%82%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF

リリーチェア(エイトチェア):FRITZ HANSEN

1971年のデンマーク国立銀行とその庭園のプロジェクトの設計の際銀行のために1968年にデザインされました。1971年の3月にヤコブセン氏が亡くなってしまったため、アルネ・ヤコブセンの人生最後の家具でもあります。百合の花のような可憐な佇まいから「リリー」の愛称で呼ばれ、これまでのアントチェアから始まるヤコブセン氏のデザインの要素を昇華し、より曲線的で有機的なフォルムが目を惹く存在を放ちます。

1970年のデンマーク国際家具見本市で製品として初公開されましたが、当時の技術では量産が難しく、数年で廃盤となってしまいました。しかし後年、技術の進歩により、2007年に現代人の体格に合わせてオリジナルより一回り大きくなって蘇りました。ヤコブセン氏らしい曲線を使った表情豊かなラインは、華麗にして可憐、シンプルなモダンデザインでありながら、植物のような曲線的な表現は、かつて画家を目指したヤコブセン氏の芸術性と建築家・家具デザイナーとしての経験の集結点にも感じられます。

価格:¥94,600〜376,200(税込)
サイズ:W50×D52×H82.5cm

FRITZ HANSEN社HP「リリーチェア」
https://fritzhansen.com/ja-jp/products/chairs?showType=%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%BC

アルネ・ヤコブセンのチェアを使ったおしゃれコーディネート3選

空間を作り出すエッグチェアで、互いに気兼ねすることなく読書に集中できる部屋

ダークグレーやブラックのアイテム使用した落ち着いた印象のライブラリー。互いに向き合うような配置で、ふと声を掛けてコミュニケーションも取ることができるレイアウトでありながら、個人のプライベート空間も守られる程よい距離感の保てる、安心感のあるコーディネートです。部屋全体の色味も落ち着いた色で統一されており、ファブリック地の柔らかな印象のエッグチェアも寛いだ印象になっています。

エッグチェアは体をすっぽりと包み込むような大きめのラウンジチェアであるため、部屋の中でさらに一人で集中する空間を作り出すのにおすすめのアイテムになります。同じ室内にいながらそれぞれ別の作業を行うことが多い人や、家族の集まるリビングの中で自分の空間が欲しい時などにも便利で、特に読書など人と共有して行わない作業をするときに重宝します。天井の高い大きめの空間に、安定感のあるどっしりとしたエッグチェアを使うことで、空間の比重を下に集め、バランス感覚の心地よい空間が作られています。

「教授の椅子」で演出する知的なナチュラルモダンの書斎

ライトブラウンを中心としてニュートラルカラーでまとめられたスッキリとした印象の書斎です。装飾性のないミニマルなデザインのオックスフォードチェアなどのアイテムが清潔感のある洗練された印象を演出し、非常に無駄のない上手な書斎のコーディネートとなっています。折角シャープな印象のオックスフォードチェアを使うのなら、収納を上手に活用して書斎自体もすっきりとした印象に統一することで、作業も捗る上質な空間作りができます。

ハイバックのレザー張りのオックスフォードアームチェアが、洗練された美しいスタイルと理知的な佇まいで、書斎の印象を一段とシックでインテリジェンスな雰囲気にしており、収納やファイル、ボックスなどでも色も統一されたカラーコーディネートがされており、ニュートラルなカラーが余計な刺激を与えず集中しやすい空間となっています。茶系のレザーカラーとウッドのカラーを合わせも素敵です。

カラバリ豊富なセブンチェアでホワイト×ブラウンな2色コーデのダイニングルーム

ホワイトとブラウンで統一されたキッチンダイニングルーム。シンプルでありながら、バイカラー配色によるメリハリのある色使いと、一つ一つのアイテムのミニマルなデザインが、主張しすぎず調和するモダンスタイルのインテリアになります。木目を生かした仕上げとマットなホワイトカラーの仕上げの2タイプを交互に配置することで、インテリア全体にリズム感ができ、単純な2色使いのカラーコーディネートではなく、ワンランク上のおしゃれなコーディネートとなっています。

成型合板を使ったヤコブセンのチェアは、本体も足もスッキリとした軽快な印象であるため、複数の椅子を配置する時などに部屋に圧迫感や散らかった印象を与えることなく使用できるのも魅力の一つです。中でも豊富なバリエーションとカラーを誇るセブンチェアは、ロングセラーアイテムらしい馴染みのあるシンプルでいながら洗練されたフォルムが、あらゆるシチュエーションのインテリアにもマッチする万能アイテムです。ダイニングルームのような複数個チェアを置かなければいけない空間でも活躍し、その豊富なバリエーションで自分の好きなスタイルを作り出すことができます。

まとめ

アルネ・ヤコブセンのチェアはシンプルでありながら、どこか洗練された印象であり、またとても使い勝手が良いのが最大の魅力です。ダイニングやリビング、書斎や寝室など、一脚そこにおいておくだけでも、部屋の印象が格上げされる独特のオーラがあります。決して華美でも装飾的でもないのに、何か惹かれるものがある曲線的な優しい印象。

お部屋のアクセントや、日常的なライフシーンにも活用できるヤコブセンの名作チェアを、ぜひインテリアに取り入れてみてはいかがでしょう。

参考:FRITZ HANSEN社HP
https://fritzhansen.com/ja-JP

参考:フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)「アルネ・ヤコブセン」」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%8D%E3%83%BB%E3%83%A4%E3%82%B3%E3%83%96%E3%82%BB%E3%83%B3