Hello Interior 思い描いた部屋に住もう

   

Dada / ダーダ の人気の秘密を探る。モルテーニグループ傘下のイタリア高級キッチンブランドの実力

イタリアの高級キッチンブランド「ダーダ」は、世界的な建築家やデザイナーによる洗練されたデザインと、快適な機能性、高品質な素材とディテールまでこだわる高い品質により、世界中で愛されているブランドです。高級家具ブランド「モルテーニ」を筆頭としたモルテーニグループ傘下のキッチンブランドであり、モルテーニのラグジュアリーで大人の洗練されたデザイン性も取り込んだキッチンスタイルは、アーバンモダンスタイルやラグジュアリーなスタイルがお好きな方におすすめです。

今回は、そんなダーダの魅力について探っていきたいと思いますので、「高級感のあるキッチンを探している方」「木材を使用した温かみのあるキッチンがお好きな方」「様々な素材を調和させた美しいキッチンがお好きな方」など、キッチン選びの参考にしてみてください。

Dada / ダーダ が何故支持されるのか?インテリアのプロがその人気の秘密を紐解く

Dada / ダーダとは?

キッチンブランド「ダーダ」の始まりは、1926年にイタリアロンバルディア州のメーゼロで創業した小さな家具工房から始まります。「アンジェロ・ガラヴァリア」によって創業した当初は、家具や窓・扉などを製造する工房でしたが、1950年代頃には家具やキッチンの大量生産を可能とする工場にまで大きく発展していきました。「ガエターノ」氏をはじめとした息子たちも会社に入社し、大きく発展していった会社の名前が「Dada」という高級キッチンブランドとなったのは1972年のことでした。

高級キッチンを扱うブランドとして誕生したダーダは、建築家・デザイナーとして著名な「イタロ・ルピ」や「アミルカーレ・ポンキエリ」などとのコラボレーションや、「ガブリエレ・バジリコ」などの人気の写真家とのコラボレーションなどを行い、ブランドとして大きく成長していきます。そんなダーダが、モルテーニグループの傘下に加わったのは1979年のことでした。

モルテーニグループは、1934年に創業したイタリアの高級家具ブランド「モルテーニ」を中心として、ユニフォー社・チッテリオ社・ダーダ社を傘下に納めたイタリアのインテリア業界を牽引する一大企業です。モルテーニは、その高品質で洗練された美しいモダンスタイルが特徴的な家具ブランドであり、特にシステム収納家具分野と「ルカ・メダ」「アルド・ロッシ」「トビア・スカルパ」などイタリアを代表する多くのデザイナーとのコラボレーションによるデザイナーズ家具などにおいて高い知名度と人気を持っています。

そんなモルテーニグループの傘下に加わったダーダは、その後さらなる挑戦と発展によりキッチンブランドとして飛躍していくこととなります。1987年には「スタジオ・カイロス」によるキッチン「futura」がコンパッソドーロで特別賞を受賞。1994年には、「ルカ・メダ」によって初の吊り下げ式キッチン「Banco」が発表されます。高級キッチンブランドとしての地位を確立させたダーダは、2008年に「アルマーニ」のインテリアブランド「アルマーニ/カーザ」とのパートナーシップによるキッチンブランド「アルマーニ/ダーダ」を展開することになり、そのラグジュアリー感満載なキッチンは東京のショールーム「ダーダ東京」でも見ることができます。

日本での展開は、2010年に「アルフレックスジャパン」がモルテーニの取り扱いをはじめると、2015年にはモルテーニの日本初の旗艦店「モルテーニ東京」がオープンします。そして2017年には大阪にも旗艦店をオープンしました。ダーダが「モルテーニ東京」の隣に初の旗艦店「ダーダ東京」をオープンさせたのは2018年のことでした。

2021年にモルテーニとダーダの青山の2店舗を「MOLTENI&C | DADA TOKYO」として、両ブランドによる生活空間を体感できる空間として提供することにより、よりリアルなコーディネートスタイルを体感することができるようになりました。同じモルテーニグループのオフィス家具ブランド「ユニフォー」のアイテムも見ることができるので、上質で大人の洗練されたモダンスタイルのインテリアがお好きな方やラグジュアリーな生活空間を作りたい方などは、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょう。

参考:Molteni&C HP「Manifesto」(海外サイト)
https://molteni.it/en/landing/molteni-c-dada-engineered-v2#block-13

参考:フリー百科事典ウィキペディアより「Dada」(海外サイト)
https://it.wikipedia.org/wiki/Dada_(arredamento)

Dada / ダーダのこだわり

ダーダのキッチンはオーダーを受けてから本国イタリアの工場で製造されます。専門的な技能を持つ職人や、最高品質の素材によって丁寧に作り出されるキッチンは、ディテールまで丁寧に作り込まれ、デザイナーによる洗練されたデザインにより、ラグジュアリーでありながらも落ち着いた品の良い佇まいで多くの世界中のファンを魅了し続けています。

イタリア著名な建築家「ルカ・メダ」や「ニコラ・ガリッツィア」「 フェルーチョ・ラヴィアーニ」など多くのデザイナーとのコラボによるキッチンを扱っており、中でも2016年にモルテーニとダーダのクリエイティブディレクターに就任したベルギーの建築家でデザイナーの「ヴィンセント・ヴァン・ドゥイセン」によって多くのキッチンや収納、家具などがデザインされています。

ダーダのキッチンは、ウッド素材や石材、金属やガラスなど様々な素材を絶妙な調和によって構築しています。キッチンというのは室内において大きな物体ではありますが、ダーダのキッチンは薄く繊細ラインや高い加工技術による細部の仕上げの美しさ、素材の品質の良さから、重々しい圧迫感や乱雑な気配を感じることはなく、むしろ繊細で優美、気品や静謐などモルテーニの上質な家具にも通じる、インテリア性の高さを感じることができます。以下に、ダーダのキッチンコレクションの中から人気のものをご紹介していきます。

  • HI-LINE6・・・2005年に「フェルッチオ・ラヴィアーニ」氏によってデザインされたキッチンで、2007年には「エル・デコ」のデザイン賞を受賞しました。ハンドルレスで高い収納能力を持つミニマムなデザインのキッチンで、ダーダのキッチンコレクションの中でも人気の高いキッチンです。
  • PRIME・・・「Dada Engineered R&D部門」によってデザインされたプライムキッチンは、薄めのワークトップの直線ラインが気持ちの良いスッキリとした印象のキッチンです。
  • VVD・・・ヴィンセント・ヴァン・ドゥイセン氏によってデザインされた人気のキッチン。直線的なラインや異なる素材の組み合わせは、建築的な要素を感じさせます。ラグジュアリー感があり、特別な印象を与えてくれます。

Dada / ダーダの評判

ダーダは高級キッチンブランドであり、その価格はおよそ1700万〜7000万円と高額ですが、その値段にも納得できる素材・品質・デザインの三拍子揃ったキッチンです。そんなダーダは、日本展開を本格化したのが2018年と比較的最近のため、日本ユーザーの実際の使用感の感想を残念ながら見つけることができませんでした。海外の口コミではそのデザイン性の高さについてのコメントが多く、デザインや機能性では満足している人が多い反面、価格の高さについてのコメントも見られました。ここではダーダのショールームで実際にキッチンに触れた方などの感想から、その魅力を探っていきたいと思います。

金具から自社工場で開発する、開閉するだけで幸せな気持ちになる、Molteni &Cグループなので、インテリアとのコンビネーションもため息が出るほどシックです。

(中略)

一番上の奥行きのある引き出しは、スパイス入れや盛り付けにも使いやすい。タッチパネルのガス台(国内メーカーの機器も組み込めるモジュール)が、温度設定できてフラットで使いやすい、とか。

https://www.instagram.com/p/BrY0xGsnjIE/?igshid=MzRlODBiNWFlZA%3D%3D

 

美しい。
キッチンと呼ぶことに躊躇いを覚えてしまう、その存在感。
キッチンに住みたくなるという言葉すら、安っぽく感じてしまう。

なんだろ、これ。
艶っぽいのに男性的な要素があり、
洗練されているのに冷たくあしらわれることもない。

とにかく、心奪われてしまうのです。

https://ameblo.jp/mm21style/entry-10732423419.html

やはりそのデザイン性の高さは多くの人を魅了する魅力を持っているようで、実際にダーダのキッチンを体験された方の多くが、「美しいキッチン」と感じています。ダーダのキッチンはラグジュアリーなモダンスタイルですが、日本の住宅にも馴染みやすい、穏やかで落ち着いたトーンと、繊細でスッキリとしたラインのデザインが多いので、生活空間に取り入れやすいデザインかと思います。また、洗練された美しさを持っているので、オープンキッチンにすることでお家の空間をより上質に演出してくれることでしょう。

ダーダ東京のショールームでは、現在6つのキッチンを見ることができます。また、ショールームのキッチンは実際に使用できるようになっているので、その使い勝手なども実際に体感できます。実際にショールームに足を運んで、美しいキッチンを体験してみてはいかがでしょう。

Dada / ダーダ が気になる方におすすめブランド

Veneta Cucine(ヴェネタクッチーネ)

1967年創業の「ヴェネタクッチーネ」は、イタリア最大のキッチンブランドです。世界的な賞である「German Design Award」を2015年〜2017年まで3年連続で受賞するなど高い実績を持ち、イタリアをはじめヨーロッパやアメリカ、中東、アジアなど多くの国々で展開しています。アーバンモダンな洗練されたスタイルからクラシックやカントリー調のスタイルまで、幅広いスタイルのキッチンを扱っており、豊富な素材の選択肢など、様々なコーディネートスタイルのキッチンを選ぶことができます。

ダーダのように、異なる素材を組み合わせたコーディネートを得意としており、イタリアの自社工場にて製造を行い、品質管理はもちろんのこと、環境への影響を考えたサスティナビリティを意識しています。また「BBS® Bacteria Blocker Silverguard」というラミネートの表面に施す特殊なコーティングにより細菌の増殖を99.9%減少させる独自の抗菌加工など技術面においても注目したいブランドです。

日本においては、「株式会社アドヴァングループ」が取り扱っており、2020年秋には東京・原宿にヴェネタクッチーネのショールームをオープンしていますので、気になる方はぜひチェックしてみはいかがでしょう。

参考:Veneta Cucine HP
https://venetacucine.jp/index.html

Arclinea(アルクリネア)

1925年創業のイタリアのキッチンブランド「アルクリネア」は、1986年から始まったイタリアの巨匠「アントニオ・チッテリオ」とのパートナーシップにより、高いデザイン性を備えたモダンデザインのキッチンを取り揃えています。日本における展開は、上記のヴェネタクッチーネと同様に株式会社アドヴァングループにより、2021年に日本に「アルクリネア フラッグシップストア」をオープンしています。

プロの料理人が使いやすい家庭用キッチンなどを扱っているので、自宅に料理人を呼ばれる人などに特におすすめのブランドです。異なる素材を巧み組み合わせた洗練されたモダンスタイルや上品な佇まいなど、ダーダのキッチンにも通じる上質で美しいデザインのキッチンが特徴的なブランドなので、ダーダのキッチンの雰囲気がお好きな方は共にチェックしてみはいかがでしょう。

参考:Arclinea HP
https://arclinea.jp/

プロが選ぶ!Dada / ダーダ のおしゃれなコーディネート実例5選

テーブルを備えた落ち着いたトーンのVVDキッチン

「ヴィンセント・ヴァン・ドゥイセン」氏によってデザインされたVVDキッチンを使用したオープンキッチンのコーディネートです。ワークトップと同じ高さのテーブルを備えたアイランドと、壁面には天井までのキャビネットと水洗設備を備えたキッチンを配列。バックスプラッシュにはワークトップのチタントラバーチンのカラーに合わせたタイル張り。ビルトイン設備はガゲナウ。換気フードはダーダの「CAPPE」VVDフード付きシェルフで統一しています。チェアはモルテーニの「DEVON」コレクションのチェア。

壁・床・天井が明るいカラーなのに対し、落ち着いた暗めのトーンのキッチンで洗練された大人のダイニングキッチン空間を作り出しています。金属・石・木材がバランス良く組み合わされており、モダンかつ洗練された雰囲気と、温かみが感じられます。

スッキリとしたラインが特徴のPRIMEキッチンでスッキリとしたキッチンに

「PRIME」キッチンは、ダーダの設計チームによってデザインされた、スッキリとしたシャープなラインが印象的なキッチンです。ハンドルのないキャビネットの扉は、小口が斜め45度にカットされているので指をかけて簡単に開閉することができます。こちらのコーディネートでは、壁面一杯におよそ6メートルと大きなキッチンですが、プライムキッチンのスッキリとしたラインによって開放的で軽快な印象のキッチンとなっています。照明はイタリアの照明ブランド「Viabizzuno(ビアビッズーノ)」、設備機器は「ガゲナウ」を採用。

メタリックなワークトップ下のキャビネットと、広々としたワークトップの白い大理石の硬質なイメージとは対照的に、天井にまで続く大きなキャビネットには温かみのあるウッド素材を採用することで、キッチン空間が柔らかで温かみのあるモダンスタイルに。白色を基調として、重みのあるブラウンカラーを程よく取り入れることで、落ち着きのある明るい空間を作り出しています。

スッキリとした広々キッチンにVVD

こちらのキッチンコーディネートは、テーブルを備えたVVDのアイランドと壁面キッチンとの2列配置のコーディネートです。画像の奥側、開口部を真ん中に、両サイドは壁面収納が綺麗に収まっているため、室内に余計な家具を置く必要がなく、スッキリとした空間を作り出しています。余計なものを削ぎ落とし、平滑な面でスッキリとまとめつつも、アイランドに備えたテーブルは一段低くすることで、のっぺりとした空間ではなくほどよいコントラストの効いたリズムが心地良い演出となっています。

クールな縦格子ドアで見せる収納を演出するRATIOキッチン

「ラティオ」キッチンは、ダーダのクリエイティブディレクターを務めるドゥイセン氏がデザインしたキッチンです。「ラティオ=比率」を意味する名前の通り、美しい比率と中が薄らと見える格子の扉が印象的なデザインで、建築的な要素を感じさせるインテリアとしても美しいキッチンです。LEDが内蔵されている収納は、内側からの光によって格子越しに薄らと中身が透けて見える、ムーディーな演出。中にお気に入りの器や置物などを配置して、半分見せる収納となっています。

こちらのコーディネートでは、カウンター付きのキッチンをL字型に配置しており、カウンター側に水洗、壁面側にはクックトップを配備しています。壁面の収納に連続するように貼られたバックスプラッシュの暗色のタイルは、収納や格子と同様、縦のラインを強調させています。

ビルトイン機器はガゲナウ。カウンターのチェアはダーダの家具から、「フランチェスコ・メダ」によりデザインされた「WOODYチェア」です。主張の少ない座面により、脚部の縦のラインがより強調されることで、キッチン全体が縦のラインを意識したデザインでまとめられていることがわかります。

ルカ・メダの名作キッチン「BANCO」と他社キッチンとのコーデ

1994年に、イタリアの建築家「ルカ・メダ」によって発表された自立構造キッチン「バンコ」。「BANCO」とは、イタリア語で「長机」を意味する言葉で、その名の通り、デスクのような見た目のキッチンです。画像では作業台兼テーブルとして使用されていますが、水洗設備などを備えることもできます。

壁面のキッチンとキャビネットは、イタリアのキッチンブランド「Elmar Cucine」社のもの。同じキッチンブランドを採用せず、他社ブランドと合わせてのコーディネートは、少し珍しいかもしれません。バンコのアイランドに合わせたスツールはデンマークのブランド「hey」社の「ABOUT A STOOLシリーズのバースツールAAS」。レトロなリノベーション物件の装飾的な内装に対し、洗練された落ち着いたトーンのモダンキッチンの組み合わせがコントラストを生み出し、特別な空間を作り出しています。

まとめ

ダーダのキッチンは、落ち着いたカラートーンと上質な素材の色味や質感がとても上品で美しい印象を与えてくれます。近づいてじっくり見てみると、引き出しの端の仕上げや、木目、キャビネットの金具や開閉のスムーズさなど、本質的なキッチンの良さも感じられます。すべての収納が隠すためのものではなく、見せる演出に適したガラスや格子、光の漏れ方などが計算されており、まさに「美しいキッチン」そのものではないでしょうか。

大人の上品さ、上質さ、美しさを備えたダーダのキッチンに興味のある方は、ぜひ一度ショールームに足を運んで、ダーダのキッチンを体感してみてはいかがでしょう。

参考:Molteni HP
https://www.molteni.it/jp/

Hello Interior LETTER

"こだわりのある大人" のための
インテリアのヒントをメールでお届け

インテリアのプロが毎月2通配信♪
2,000名以上の方が購読中♪