2022/06/24
長方形の花壇徹底解説!プロがおしゃれにガーデニングする方法を教えます。春夏秋冬の実例もたっぷり紹介
長方形の花壇という言葉にあまりわくわくしない人が多いかも知れませんが、長方形の花壇は花壇の基本。ローコストで施工や植栽計画・管理もしやすく、初心者にもおすすめです。カーブを描いたような花壇や複雑な形状の花壇も、実は長方形花壇の応用がかなりききます。
それに、日本の庭では自然と長方形の花壇ができそうな箇所がたくさんあります。塀や通路沿い、テラス先、駐車場にして余った地面は実は細長い直線的なスペースが多いのです。長方形花壇のノウハウを知っていて決して損はありませんね!そこで、今回は長方形の花壇のデザイン方法について解説します。
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目次
長方形の花壇徹底解説!おしゃれなガーデンを実現する方法
長方形の花壇をデザインする際のポイント
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どんな花壇にも共通することですが、まずは敷地全体の調和を考えましょう。花壇は住宅の持つイメージと統一感があるように計画しましょう。背景の色あいに対して引き立つ素材や植物を選ぶと花壇がよりスタイリッシュに見えます。
斜面なら花壇に立ち上がりを設けて高低差を解消するのが一般的。平らな敷地でも花壇を他のエリアより高くするメリットは、たくさんあります。花壇の水はけ、通風、採光が良くなり、ゴミが花壇に入りにくくなります。花壇を管理する際も地面より高くなっている方が作業が楽です。
花壇に何を植えるかが最終的には最も大事ですね!植栽の選択肢は様々。花が鑑賞できる一年草、多年草のほか、グラウンドカバープランツ類、落葉や常緑の低木や高木類もあります。花いっぱいの花壇、緑豊かな花壇、どんな花壇が我が家に似合うか検討しましょう。
以下、それぞれのポイントを細かく説明していきます。
長方形の花壇のデザインはどう考える?
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花壇に立ち上がりがあるなら、住宅のデザインと統一感がでるようなデザインにしましょう。洋風住宅ならヨーロッパ風の石積みやレンガ積みの花壇が、コンクリート造のモダン住宅ならコンクリートやブロックの立ち上がりが似合います。
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逆に立ち上がりはなしで舗装面から少し下がった面に花壇があるのも自然でよいものです。ナチュラルガーデン、和風にしたい場合は、立ち上がりがない方がよりしっくりきます。写真のように芝生に接した花壇なら、芝生との区切りとなる高さのない縁石を設けましょう。
長方形の花壇の色はどう考える?
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細長い花壇ほど背景を上手に利用するとよりおしゃれに見えます。例えば白い外壁やフェンスが背景なら、濃い緑や鮮やかな色合いの花が引き立ちます。逆にダークカラーが背景なら、淡い緑やパステルカラーの花が浮き立って見えます。煩雑な背景なら、花壇の間にフェンスや生垣を設けると花壇自体が美しく見えます。
花壇に植える植物はどう考える?
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花壇には季節が進むごとに見どころのある植物を植えましょう。一年草、多年草や花木を合わせると次々に花が楽しめます。さらに色や形、大きさなどさまざまな特徴の葉を組み合わせると変化のある面白い花壇になります。新緑や紅葉など季節ごとの変化も魅力の一つです。植栽箇所が限られているなら、花壇の中にシンボルツリーを植栽しても良いですね。
長方形花壇の良い点は初心者でも植栽計画がしやすいところです。例えば手前に背の低い一年草、奥には背の高い多年草、中央にはポイントになる樹木といったように、頭の中でも、紙に手書きをしても長方形なら植栽をイメージしやすいですね! では次に、花壇のサイズごとにどんな植栽方法があるかご覧ください。
さらに詳しく!サイズ別長方形の花壇のデザイン方法
一般的な長方形の花壇(1m×5m程度)
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一般的な長方形の花壇なら、花壇の中に区画を作るイメージで植栽計画してみましょう。例えば、手前、中、奥の3列に区切って、手前に縁取りのグラウンドカバー、中に一年草類、奥に多年草と低木といったように奥に行くにしたがって高くなるように計画すれば、それぞれの花を美しく鑑賞することができます。
小さい長方形の花壇(0.5m×1m程度)
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プランター程度のサイズなら管理する範囲が小さいので、すべて一年草の組み合わせにして、季節ごとに花を入れ替えていく方法でもよいですね。また一年草の他様々な種類を組合せるなら、メインになる花や低木、その周りに引き立て役の小花やオーナメンタルグラス類を配置すると少ない数の花苗でもうまくまとまります。
大きい長方形の花壇(2m×10m程度)
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大きな花壇は様々なとらえ方ができます。奥に行くにしたがって高い草花・低木を配置した大がかりな花壇にすればイングリッシュ・ボーダーガーデンのイメージに近づきます。花壇の奥に低木の生垣を設けて、花壇の背景にしたり、逆に草花は控えめにして、花の咲く低木をメインにした花壇も素敵です。
草花類に合わせて、低木や高木を組み合わせるとより緑豊かな植栽エリアになります。花壇の奥や中央に花や紅葉が楽しめる落葉樹や常緑の針葉樹を混ぜて植栽し、周りにグラウンドカバーや草花類をまぜれば、季節を通じて変化のある豊かな花と緑の景色が楽しめます。
大きな長方形の緑地はあるものの、管理をなるべく減らしたいという場合は草花類は減らして種類の少ない低木やグラウンドカバー、シンボルツリーの組み合わせにしても。また花壇の中でも砂利や自然石を配置して、多肉植物やサボテン類の組み合わせのドライガーデンを演出すれば水やりの手間も減らせます。
季節の変わりめを乗り切る花壇はどう作る?
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華やかな花の時期が過ぎると、彩りのない乱れた印象の花壇になってしまうことも。それを防ぐには、2つの方法があります。ひとつは、季節が進むにつれて次々と花が咲くように植栽プランすること。早春から初夏、初夏から夏や秋まで咲く一年草を植えるだけでも長い間花壇を彩ることができます。
次に、花以外に見どころのある植物で、花がない時期も花壇を美しく見せる方法があります。ヒューケラやフェスツカ・グラウカなど葉の色が美しいカラーリーフプランツを花壇の手前に、中央には花が終わったら見どころが少なくなる多年草、奥にコニファーなどの常緑低木を植栽すると、常に整った印象をキープできます。
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プロが教える!春夏秋冬を彩る長方形の花壇 実例12選
長方形の花壇 春編 3選
白いフェンスの前なら、春の彩りが目に鮮やかに映る
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シモツケやツツジの低木をフェンス前の細長い花壇に列植、その間にチューリップの球根を仕込んでおけば、春まっさきにカラフルな色合いが楽しめます。白いフェンス前なら紫や赤、濃いピンクが、黒いフェンスならピンクやイエロー、白のチューリップが引き立ちます。チューリップが終わったら、ツツジ、シモツケが次々と目を楽しませてくれます。
建物の脇の花壇なら、立体的に彩って楽しめる
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建物脇の奥行き1メートルほどの花壇をで最大限の花と緑を楽しんでみませんか。壁面にはフジ、花の縁はボックスウッドで縁取りをし、花壇の内側に白いラナンキュラスとセイヨウアジサイを植栽。間にアリウムの球根を秋植えしておけば、春に白と紫の共演が立体的に楽しめます。
遠くから眺めることのできる花壇なら、花木を植えると目につきやすい
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春の球根類を植えこんだ花壇を計画したけれど、なんだか物足りない場合があるかも知れません。庭の奥など遠くから眺める花壇は華やかな球根類を植えても平面的なため目につきづらくなります。その点、春に咲くハナモモやマグノリアのような花木なら遠くでもよく見え春の庭のランドマークになります。
長方形の花壇 夏編 3選
修景バラ×ラベンダーなら洋風~モダンな庭に似合う
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公園への植栽に向く多花性の修景バラとラベンダーの組み合わせは、より少ない管理でたくさん花を楽しみたい人向け。赤やピンクのバラならより華やかさが強調され、白なら落ち着いたクールな表情に見えます。植栽の配置もシンプルです。修景バラを花壇の中心に列植、バラの間の両脇にラベンダーを。
ワイルドな魅力のある花を選べば夏の草原にいる気分になれる
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広めの花壇なら、オーナメンタルグラスに加えてエキナセア、トリトマ、ルドベキアなど背の高い夏の花を混植してみましょう。長い茎の上に咲く大きな花が風に揺られる姿が魅力的です。オレンジ、黄色、ピンクなど花色が多いほどワイルドさが増しますよ。
アジサイ・アナベルなら花壇に変化を出せる
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小花が集まってこんもりと咲くアジサイ・アナベルを花壇に加えると、他の植物とのコントラストが効いて変化のある植栽になります。アナベル単独の花壇なら管理がより楽に。花壇の縁にボックスウッドやヤブランを植えれば、花や葉がない季節も整って見えます。
長方形の花壇 秋編 3選
花壇に秋の主役を準備しておくと、秋の見どころが増える
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春花壇のすきまにオオベンケイソウを植えておくと、夏の間中こんもりとした肉厚の葉を広げて秋に小花があつまってボリューム感のある花を楽しめます。夏の花からスムーズに注目の先を変えることができますよ。隣にペニセタムなどのオーナメンタルグラスを植えるとさらに秋らしい風情が強まります。
オーナメンタルグラス多めの花壇なら、秋の紅葉と相性が良い
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花壇に紅葉が楽しめるシンボルツリーを植栽するなら、秋の風景を盛り上げるオーナメンタルグラス多めのボーダーガーデンにしましょう。フェスツカ・グラウカ、ペニセタム、カレックス・ブロンズカールが枯れゆく秋を楽しむのにおすすめのグラス類です。
背景がコニファーの花壇なら花の色が映えるうえ季節ごとのチェンジが簡単
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手前、中間、背景の構成がはっきりしていれば季節ごとのチェンジが簡単。コニファーの生垣がどんな季節も花を引き立てる背景に。手前にはベアグラスやコクリュウなど常緑の植物で縁取りし、花壇の中間を季節ごとに変えていきましょう。秋ならオレンジやピンクのポットマム、ハボタンで華やかに。ポットマムのあとにパンジーを植えればこのまま初夏まで楽しめます。
長方形の花壇 冬編 3選
冬花壇の定番、ハボタンとビオラなら長い間花を楽しめる
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初心者でも実現しやすく、長く楽しめるのはビオラとハボタンの組み合わせ。手前にビオラとノースポール、中央にシロタエギク、ケールやハボタンを植えましょう。白と紫の配色ならモダンや和風にも似合い、華やかさも落ち着き感もある花壇になります。
クリスマスカラーの植栽ならクリスマスとお正月を彩れる
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長方形花壇にクリスマスやお正月の雰囲気のある寄せ植えをしてみませんか。晩秋に出回る白のヘレボラス、ガーデンシクラメンとスキミアを奥に交互に植え、手前には白い斑入りのヘデラ・ヘリックスと赤い実のなるコケモモを配置。玄関前の花壇やウィンドウボックスにおすすめの組み合わせです。
コニファー×オーナメンタルグラスなら冬らしさを満喫できる
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冬花壇での見どころは花だけではありません。コニファー類の深緑、オーナメンタルグラスの冬枯れの姿は霜がおりるような寒い日ほど冬らしい魅力を発揮します。スモールサイズのコニファーなら、モンタナマツ・プミリオやプンゲンス・グロボーサなど。オーナメンタルグラスはフェスツカ・グラウカやベニチガヤなどがあります。
まとめ
我が家に花壇を取り入れるなら、住宅の外観と統一感がとれた花壇にしましょう。通り沿いの花壇は奥行きは少なめでも幅を広く取り立ち上がりをつければ、住宅をより広く大きく見せる効果があります。ただしナチュラルや和風の庭なら立ち上がりはないほうがしっくりきます。
長方形花壇は植栽の配置計画も比較的楽。基本は手前に背の低い植物、奥に行くにしたがって背の高い植物を選択。目によくつく花壇の縁や背景には常緑の植物、中間エリアには花が終わったら見どころが少なくなる植物を配置するのが、常に整った花壇にするコツです。長方形花壇をベースに、素敵な花壇づくりを楽しんでくださいね!
ガーデニング・エクステリアについてもっと詳しく知りたい方はこちら