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DePadova / デパドヴァ の人気の秘密を探る!高級感の中に温かみを感じるイタリアンモダンブランド

「イタリアンモダンスタイル」のインテリアといえば、「洗練された」「かっこいい」「お洒落」「大人っぽい」「高級感がある」などのイメージではないでしょうか。ブランドで言えば、「B&Bイタリア」や「カッシーナ」「ナツッジ」などが思い浮かぶかもしれません。そんなかっこいいイタリアンモダンスタイルに憧れているけれど、「お洒落過ぎて難しい」や「辛口なイメージで手を出し辛い」と躊躇してしまっている方もいるのではないでしょうか。

今回ご紹介する「デパドヴァ」は、イタリアンモダンの洗練されたデザインに、温かみやマイルドさが加わった落ち着いた雰囲気を持つアイテムを多く取り扱うイタリアの高級ブランドです。イタリアを代表するデザイナーの作品や、世界で活躍する若手・ベテランのデザイナーの作品を数多く取り揃えており、洗練されていて使い心地の良いデザインの魅力あふれるアイテムが多く、お洒落なインテリアファンの中では人気の高いブランドでもあります。

お洒落なデザイナーズアイテムがお好きな方や、優しげな雰囲気をイタリアンモダンスタイルに取り入れたいと考えている方、北欧モダンインテリアとイタリアンモダンをミックスしたコーディネートを楽しみたいと考えている方など、ぜひインテリア選びの参考にしてみてください。

DePadova / デパドヴァ が何故支持されるのか?インテリアのプロがその人気の秘密を紐解く

DePadova / デパドヴァとは?

デパドヴァの歴史が始まったのは、1956年のこと。フェルナンドとマッダレーナ•デパドヴァ夫妻の手によって、イタリア•ミラノのモンテナポレオーネ通りにお店をオープンしたところから歴史は始まります。創業当初は、夫妻が北欧やアメリカから輸入した家具やオブジェなどのインテリア雑貨を展示するショールームでしたが、それまでのイタリアのインテリアスタイルとは異なるスタイルは、イタリアの上流階級のライフスタイルに大きな衝撃と影響を与えることになりました。

1960年代、旅行先のスイスでイームズのデザインしたワイヤーチェアと出会ったデパドヴァ夫妻は、その数ヶ月後には、アメリカのハーマンミラー社と交渉を行い、ハーマンミラー社のオフィス家具の製造ライセンスを得ることに成功します。高度な家具製造技術を必要とするハーマンミラー社の家具作りは、デパドヴァの家具作りの大きな原点となりました。

1970年代、フェルナンド•デパドヴァ氏が亡くなると、妻であるマッダレーナ氏が経営を引き継ぎ、その抜群のセンスとハーマンミラーのライセンス生産によって向上した製造技術により、デパドヴァは大きく成長していくことになります。悲しい別れがありましたが、同じ頃デパドヴァ社には新しい出会いもありました。イタリアの巨匠として知られるデザイナー「ヴィコ•マジストレッティ」とのパートナーシップ契約が結ばれ、以降長い間このコラボレーションは続いていくことになります。

1980年代。デパドヴァは、大きな一歩を踏み出します。ハーマンミラーの生産ライセンスを譲渡すると、デパドヴァのブランド名による、家具やオブジェクトのコレクションを発表します。1987年には、マジストレッティ氏の代表作として知られる傑作テーブル「vidun(ヴィドゥン)」を含む初のテーブルコレクションが発表され、多くの人々にデパドヴァのブランド名を認知させました。

1990年代末には、「レンゾ•ピアノ」とパートナーシップを結ぶと、パリのジョルジュ・ポンピドー国立芸術文化センターにあるカフェの家具デザインを手掛けるなど、大きなプロジェクトも手掛けるようになります。2000年代以降、デパドヴァの発展に大きく貢献した創業者のマッダレーナ氏から娘と息子に経営は引き継がれましたが、デパドヴァの成長は留まりませんでした。2015年にはイタリアのキッチン•バスブランドとして知られる「Boffi(ボッフィ)」に買収され合併すると、2017年にはデンマークの若手ブランド「MA/U Studio」とパートナーシップを結ぶことで、家庭やオフィスなどで使用されるテーブルや計算されたストレージシステムなど、デパドヴァはますます発展し続けています。

日本では少々認知度の低いデパドヴァですが、感度の高いインテリアファンなどには密かに人気の高いブランドとして知られており、兵庫県にショールーム、大阪や東京などにも取扱店があるなど、入手のハードルはそれほど高くはありません。ただ、価格帯はお高めで、2シートのソファで大体100万円前後ほど。しかし、巨匠デザイナーや著名なデザイナー、近年活躍する若手デザイナーなど様々なデザイナーによる、デパドヴァならではの温かみのあるイタリアンモダンスタイルは高い魅力と使い心地を秘めています。

参考:De Padova HP「沿革」
https://www.depadova.com/ja/brand/history/

DePadova / デパドヴァのスタイル

デパドヴァのスタイルは、イタリアモダンの中に、北欧モダンの温かみを感じる独自の雰囲気を持っています。これは、デパドヴァのはじまりが北欧モダン家具のショールームからであったことや、創業者であり、デパドヴァのスタイルを作り上げた、マッダレーナ•デパドヴァ夫人が築き上げたデパドヴァの哲学が今も息づいているからでしょう。

デパドヴァは多くのデザイナーとのコラボを行なってきました。巨匠「ヴィコ•マジストレッティ」や「アッキーレ•カスティリオーニ」などの著名なデザイナーや、「パトリシア•ウルキオラ」や「ガムフラテージ」といった現代に活躍するデザイナー、「深澤直人」や「nendo」などの日本人デザイナーも多く起用されています。ボッフィとの合併後は、ボッフィのアートディレクターを務めている「ピエロ•リッソーニ」がデパドヴァのアートディレクターも勤めているなど、デザイナーズ家具がお好きな方なら、一度はチェックしておきたいブランドだと言えるでしょう。

デパドヴァのアイテムは、イタリアンモダンスタイルだけではなく、北欧モダンスタイルにもコーディネートしやすいのが特徴です。イタリアの高級家具ブランドと聞くと、ガラスや金属、大理石などの冷たい印象の素材が思い浮かびますが、デパドヴァはオーク材やビーチ材などのトーンの明るい木材を使用したアイテムも多く、エッジの柔らかい曲線やシャープすぎないフォルムのアイテムなど、イタリアンモダンの洗練された雰囲気の中にも温かみや安心感などが感じられるのが魅力です。

DePadova / デパドヴァの評判

デパドヴァにはお洒落なアイテムが充実しており、有名デザイナーから新進気鋭の若手デザイナーのアイテムまで、様々な家具が揃っています。ここでは、実際にデパドヴァのアイテムの使用している方の感想を参考に、その魅力を探っていきたいと思います。

DePadovaのチェアが
我が家にやってきました!

(中略)

見ればみるほど、素敵です。

もー、
なんて美しいデザイン。
いまの我が家には
もったいな過ぎますが
少しずつDePadovaの家具で
揃えるつもり。

https://www.instagram.com/p/BoVoHE2H9Qz/?utm_source=ig_web_copy_link

#デパドヴァ の#パーソナルチェア 、ルイジアナ🐴
バックスタイルは革製で#鞍 の形を模してる大胆なデザイン。
変わってるというか少し変、と思ってたけど
包み込まれるような座り心地に惚れてしまった。

https://www.instagram.com/p/BaXoSrqDKKB/?utm_source=ig_web_copy_link

籐素材でできたエレガントな佇まいの「ウラガノチェア」と、馬の鞍にインスピレーションを受けてデザインされた「ルイジアナチェア」は共に、イタリアの建築家・デザイナーである巨匠「ヴィコ・マジストレッティ」の作品です。デパドヴァが自社のオリジナル家具を作り始めた初期の頃から共に歩んできたマジストレッティ氏は、デパドヴァのために数多くの作品をデザインしました。イタリアのモダンデザインの基礎を築いたデザイナーの一人とも言われるイタリアの巨匠の作品は、上品な佇まいと快適な使い心地が計算されており、時代を超えて多くの人々に愛され続けています。

デパドヴァのように、多くのデザイナーとのコラボレーションを積極的に行い、高い品質と良い素材で製造されるデザイナーズ家具は、世代を超えて受け継いでいきたい名作ばかりです。美しいデザインというのは、時代や流行に流されることなく、インテリアの主役・名脇役として長い時を共にし続けることができます。デパドヴァのアイテムは、確かに高価格帯ではありますが、少しずつでも揃えていきたくなるような、そんな魅力や美しさを持ち合わせいるのです。

DePadova / デパドヴァ が好きな方におすすめブランド

Cassina(カッシーナ)

知る人ぞ知る、イタリアの高級家具ブランドである「カッシーナ」。1927年設立のカッシーナは、50年代にモダンファニチャーへと転向すると、以来長い間イタリアのモダン家具ブランドのリーディングカンパニーとしてあり続けています。デパドヴァともコラボした「ヴィコ•マジストレッティ」や「パトリシア•ウルキオラ」など、名だたるデザイナーのデザイナーズ家具を取り扱っており、日本でも高い知名度と人気を誇っています。

クールな印象のイタリアンモダンスタイルの家具ブランドですが、実は温かみを感じるウッド素材のアイテムや柔らかな印象のアイテムもあるので、デパドヴァのアイテムとも相性良くコーディネートできます。マジストレッティ氏の「マラルンガソファ」は、彼の作品の中でも名作の一つと言われており、デパドヴァのマジストレッティ氏のアイテムとも合わせてコーディネートしたくなりますね。カッシーナの日本総代理店である「カッシーナイクスシー」では、かつてデパドヴァを取り扱っていたなど、関係も深いブランドです。

参考:Cassina ixc. HP
https://www.cassina-ixc.jp/index.html

▼Cassina(カッシーナ)についてさらに詳しく知りたい方はこちら

インテリアに興味のある方なら「Cassina(カッシーナ)」というブランドをご存知だと思います。イタリアの高級モダン家具をつくる世界的にも支持さ...

 

MDF Italia(MDF イタリア)

1992年、イタリア•ミラノに創業した「MDFイタリア」は、「ジャン•マリー•マッソー」や「nendo」など、世界の様々なデザイナーたちとコラボレーションを行い、シンプルなデザインながらも個性の光るアイテムを展開しています。世界40カ国以上で展開するなど精力的に規模を拡大していますが、残念ながらまだ日本には店舗展開を行なっていないため、日本国内での認知度はあまり高くはありません。

ミニマルモダンなシンプルなスタイルが多く、洗練されたスッキリとしたスタイルが特徴的。温かみがあり目を惹くデザインのデパドヴァのアイテムを主役に、シンプルなコーディネートを楽しみたい方におすすめのブランドです。

参考:MDF Italia HP(海外サイト)
https://www.mdfitalia.com/en

プロが選ぶ!DePadova / デパドヴァ の代表的なおすすめアイテムを5選

DePadova / デパドヴァ のおすすめソファ

クラシックな趣のゆったりソファ:Raffles – Sofa(ラッフルズ ソファ)

ヴィコ・マジストレッティ氏によって1988年に発表された「ラッフルズソファ」は、イギリスのクラシックテイストを感じさせる上品な佇まいが魅力のソファです。座面が深く、ゆっくりと沈む込むような座り心地をしており、ゆったりと腰掛けるのに適しています。ソファの前脚は、旋盤加工のクラシックテイストなキャスタータイプで、細部までの繊細な演出が印象的です。

低めのアームレストと、広く水平に広がる座面、低めの背もたれによってソファを広々と見せ、空間に広がりを与えます。クラシックテイストはもちろん、上品なモダンスタイルやナチュラルモダンなどとも相性の良いソファです。

参考:De Padova HP「Raffles – Sofa」
https://www.depadova.com/ja/product/raffles-sofa/

デパドヴァの定番ソファ:Square 16(スクエア16)ソファ

デパドヴァのアーカイブからの復刻版である「スクウェア」シリーズのソファは、デパドヴァの定番シリーズのソファとしてバリエーション豊かに展開されています。この「スクウェア16ソファ」はそんなスクウェアシリーズの中でもベーシックな形のもので、モジュール式でフレキシブルなコーディネートを楽しむことができます。スクウェアの名前が表す通り、四角形を作り出すシャープなラインが特徴的なソファで、ミニマルなフォルムながらも柔らかなクッションによる快適な座り心地が魅力です。

細身のスチール脚よるスッキリとした足元と、四角形に収まるピシッとしたフォルムは、北欧モダンスタイルやミニマルモダンスタイルなどにもおすすめのソファです。

参考:De Padova HP「Square 16」
https://www.depadova.com/ja/product/square-16/

木とレザーのフレーム:Yak(ヤク)ソファ

「パオロ・ルチディ」と「ルーカ・ペヴェレ」によるデザインユニット「ルチディ・ペヴェレ」によって2015年の発表された「ヤクソファ」は、天然アッシュ材のベースフレームと、イタリアの上質なレザーを使用したシェル部分で構成された外フレームが印象的なソファです。フレームから連なる脚部がわずかに外向きに広がっており、さらにソファのクッション部分を包み込むように外側に湾曲したレザーが、ヤクソファのシルエットを柔らかく表現しています。

もっちりとしたソファのクッション部分は、発泡ポリウレタンとグースダウンによるもの。北欧的な雰囲気を持つヤクソファは、北欧モダンスタイルなどのインテリアにもおすすめです。

参考:De Padova HP「Yak」
https://www.depadova.com/ja/product/yak-sofa/

DePadova / デパトヴァ のおすすめテーブル

巨匠の名作テーブル:vidun(ヴィドゥン)

デパドヴァが自社の家具作りを開始した初期の頃に、マジストレッティ氏によって発表されたテーブルコレクションの一つ「ヴィドゥンテーブル」。ミラノの方言で「大きなネジ」を表す「ヴィドゥン」の名前の通り、ネジ状のパーツによって高さが変えられる、機能性と特徴的な外観を備えた名作家具です。ネジ部分も特徴的ですが、よく見てみると木製の脚部はもっと特徴的で、巧みな木工技術による木の組み合わせによって構成されたベース部分にも高いデザイン性と設計力・技術力が垣間見えます。

天板が強化ガラスなのは、この高度なベース部分を隠すことなくどこからでも見えるようにするためで、これはディテールを見せることで人目を惹きつけることが考えられています。ベース部分のカラーバリエーションが豊富で、カラフルなカラーから落ち着いたカラーまで選ぶことができます。インダストリアル的な雰囲気を持ち合わせているので、インダストリアルスタイルのインテリアや、アイコニックなテーブルをお探しの方などにもおすすめです。

参考:De Padova HP「vidun」
https://www.depadova.com/ja/product/vidun/

軽快さのある洗練されたテーブル:Tavolo ’95(ターヴォロ95)

イタリアの著名なデザイナーで建築家「アッキーレ・カスティリオーニ」によって、1995年に発表されたテーブル「ターヴォロ95」は、重さを感じさせない軽快な印象を抱かせる計算されたデザインが特徴的なテーブルです。天板は高級感のある、重厚な大理石を使用しており、シンプルでスマートな見た目は、洗練されたモダンスタイルにピッタリのテーブルです。

重い大理石の天板を支えるのは、堅牢なベースと木製の脚ですが、重さの印象を一切抱かせない緻密な設計による繊細なデザインが、テーブルの軽快感を生み出しています。見た目はシンプルなので、イタリアンモダンスタイルから北欧モダン、シンプルモダンスタイルなど様々なモダンスタイルにおすすめのテーブルです。

参考:De Padova HP「Tavolo ’95」
https://www.depadova.com/ja/product/tavolo-95/

まとめ

デパドヴァのアイテムは、ひと目見たときの衝撃というよりも、よく眺め使用してみることにより、じわじわと実感できる深い部分での高いデザイン性を感じるアイテムが多い印象があります。モダンなのにどこかクラシックな上品さがあったり、イタリアンモダンなのに北欧モダンのような温かさがあったりなど、振り切ったアイテムではない分、コーディネートに取り入れやすく、どこか安心感を感じられるのも魅力ではないでしょうか。

高級感と洗練さを持ちつつも、温かみを感じるデパドヴァのアイテムを取り入れて、インテリアコーディネートをもっと楽しんでてはいかがでしょう。

参考:De Padova HP
https://www.depadova.com/ja/

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